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3184.報道比較2017.11.20

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EVの胎動。このワクワク感は、インターネット登場以来だ。

Wall Street Journal
EVがガソリン車に代わる日、専門家3人が予想 (2017.11.16)

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はEVの未来について、話を聞いた。
・次は何がいつ来るのか?
セバ氏:2030年までに、「サービスとしての輸送」と呼ばれる新たなビジネスモデルの中で、オンデマンドの自動運転EVが米自動車の走行距離の95%を占めるようになる。アルサーディ氏:EVが圧倒的な存在になるためには、無人EVが必要な点は注目に値する。現世代のEVは新たなビジネスモデルと統合しない限り、内燃自動車に太刀打ちできないという事実を物語っているからだ。
・ニーズに答える
アルサーディ氏:EV勢に共通するのは、バッテリーをはじめとするEVの価格が10~15年で内燃自動車と競合できる水準に下がるという主張だ。バッテリーのコストの50%はメカニカルコストであり、組み立て費を含むバッテリーの価格はセル自体ほど急速には下がらない。EV販売台数が増えるにつれ、補助金は段階的になくなるだろう。これで、今後10~15年のバッテリー価格の下落分は完全ではないにしても打ち消される。短中期的には、EVが内燃自動車と価格面で競合することはなさそうだ。
・政策の役割
ゴードン氏:新車販売台数では恐らく2030年までにEVが内燃自動車を抜くだろう。全体的な逆転は、あと10年はないと思う。いずれにも規制などの相当の政策アクションが必要だ。
アルサーディ氏:確かにEV支持派のアナリストは、EVの成長の見本としてスマートフォンを取り上げている。ただ、私自身はこれがEVにどう当てはまるか分からない。スマートフォンは当時、従来のノキア製携帯よりも高い価格帯だったが、より多くの機能が搭載された優れた製品だった。一方でEVは、より高い価格なのに製品としては劣っている。これは、いったん補助金が廃止されれば確実に失敗の方程式となる、としている。

興味深い意見がいくつも含まれていた。社説しか取り上げない国内紙には不利で申し訳ないが、こういう対立軸で多くの意見を集約したようなコンテンツを、日本の新聞にも期待したい。
EVに感じるのは、動力源が化石燃料から電気に変わるインパクトよりも、自動運転や、自動車を所有する概念の消失の方が激震を起こしそうだ。自動車会社の問題ではなく、公共交通機関も、物流も巻き込んだ、モビリティ全体の変革になる。IT企業が食指を伸ばす意味も十分にある。危機感を持っているトヨタよりは、まるで他人事のJRの方がずっと危ういかもしれない。運送会社が変革を想定していたら、Amazonが物流を乗っ取ってしまう可能性も十分にある。このワクワク感は、インターネット登場以来だ。

人民網日本語版
中国の決済産業の対外開放を促進 人民銀 (2017.11.17)

中国人民銀行(中央銀行)の範一飛副総裁は16日、「決済産業は金融業対外開放において重要な役割を演じる。中国の決済業界の対外開放は、全面的・バランス・秩序の原則を守らなければならない」と述べた。範氏は第6回中国決済清算フォーラムで、次のように話した。決済業界の対外開放は、全面の原則を把握し、進出前国民待遇とネガティブリスト管理制度を実施する。市場進出条件を大幅に緩和し、電子決済分野の対外開放を推進する。外資が中国の電子決済事業の発展と競争に参与することを歓迎・奨励する。総量制御、構造改善、質向上、秩序ある発展の原則を貫き続け、すでに許可を得た機関の管理とマニュアル改善に取り組む。有効期限の延長などの管理措置により自然淘汰を実現し、実力ある持続的に発展できる国内外機関の進出を奨励し、M&Aなどの手段による決済機関の構造改善を奨励する。開放手続きでは、先に窓口での取引と決済を開放し、その後さらにバックグラウンドの決済を開放するという全体的な開放手続きを踏まえる。決済業界の対外開放は、管理とマッチングしなければならない。決済業務は重要な金融業務であり、国有・民間・外資などの業務に従事するかに関わらず、進出する場合は必ず管理を受けるものとする、としている。

中国が言うことだから、全面的に信じて身を投げるわけにはいかないが、中国の決済に関しては、いま、まさに仕事で話題にしているテーマのひとつだ。インターネット同様、中国の商流にはイヤな壁がある。突然のルール変更もある。だが、ルールが開放されると、うまく乗らないとすぐに競合がひしめく。静観などしていられない。ここで言う決済は銀行間決済のようだが、送金や決済で透明性が上がるのは期待したいテーマだ。中国はどこまで本気だろう?

日本経済新聞・社説
「サケ不漁の謎」解く調査を

北海道のサケの漁獲量は昨年、24年ぶりの不漁を記録した。今年の秋サケ漁は昨年をさらに4割も下回り、高騰したイクラを狙った盗難事件まで起きている。スルメイカの漁獲も激減し、水産加工業などに依存する地域経済への影響も心配だ。海水温は十年単位で寒冷期と温暖期が交互に訪れ、海域によって変化も異なる。イカの減少は日本近海の水温が低下し始めたことが要因とみられる。サケは低い水温を好むが、稚魚が生育するオホーツク海やアラスカ近海の水温が上がったため、日本に回帰する量が減ったのではないかという。海水温の変化と水産資源の変動の関係は長期にわたって海洋調査を積み重ねた結果、徐々に判明してきた。調査を継続すれば魚種ごとの増減をある程度予測し、漁業経営への影響を抑えることが期待できる。海洋調査には各国の連携が重要だ。国内で海洋調査を担う水産研究・教育機構は今年、米海洋大気局(NOAA)と調査、研究で協力することを決めた。費用対効果を重視しながら、世界の国々と海の異変を解明してもらいたい、としている。

気象の問題ではないだろう。明らかに日本の漁業のやり方の問題だ。ウナギ、マグロ、サンマ、イカ…イワシもサケも危ないとなれば、おかしいのは天候ではないのは明らかだ。乱獲と無計画な漁のあり方、労働集約に頼る非生産的なやり方に問題があるとしか思えない。日経が知りながら見過ごそうとするのはなぜだろう?こういう問題を解決する方が、ずっと景気対策、構造改革になるのだが。

読売新聞・社説
GDPプラス デフレ脱却の好機を逸するな

内閣府が発表した今年7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比0・3%増、年率換算で1・4%増となった。16年ぶりに7四半期連続のプラス成長である。株式相場はバブル崩壊後の最高値圏にある。気がかりなのは、GDPプラスの牽引役が、堅調な海外経済に支えられた外需だったことだ。力強さを欠く内需の改善が急務である。7~9月期の個人消費は0・5%減となり、7四半期ぶりのマイナスとなった。政府は、アベノミクス推進の新たな柱として「生産性革命」を掲げる。ロボットや人工知能(AI)の技術革新、ベンチャー企業育成、健康・医療・介護分野の産業創出などを図るという。首相は所信表明演説で、年内に新しい経済政策パッケージをまとめる、と表明した。掛け声倒れに終わらせぬよう、実現性の高い具体策を練り上げ、着実に実行する必要がある、としている。

株価もGDPも、まるで本質的な分析を行えていない。外需と外国人投資家が要因なら、やがて潮が引く。円安という要因が見えたインバウンドよりも、さらに分が悪い。政府は議論のかみ合わないやり方をつづけるらしい。景気を外需に頼むように、我々の雇用も消費も、外需に注目した方が良さそうだ。国内に期待はできそうもない。

毎日新聞・社説
子育て支援と企業の役割 財源の負担も大事だが

子育て支援は国を挙げて進めなければならない重要課題だ。それに企業がどのような貢献をすべきなのかを考えたい。安倍政権が衆院選の公約に挙げた幼児教育無償化をはじめとした子育て支援などには総計2兆円の財源が必要だ。消費税を10%に上げるときに借金の穴埋めに充てる一部を回すことが決まっているが、それでもあと3000億円が足りない。それを企業から拠出金として出してもらう案が検討されている。子育ての経費を企業が負担することには異論もある。しかし、従業員の子育て負担を軽減し、女性が出産しても働き続けられるようにすることは企業にとってもメリットがある。少子化対策で人口減に歯止めを掛けるのは、消費の喚起や労働力確保につながる。こうした社会的役割を企業が担うことには意味がある。しかし、企業に求められる子育て支援としては、男性も含めて育児休暇を取りやすくし、出産や育児が不利にならない職場づくりが大事だ。男性の育休取得率は著しく低い。拠出金を出すだけで社会的責任を果たしたと思われては困る。本来企業が行うべき改善策を率先して行い、女性の活躍や少子化対策にもっと尽力すべきである、としている。

冒頭の一文。毎日は選挙前は抵抗していたと思うが、選挙で自民党が優勢なら認めるということだろうか?国会ははじまったばかりだというのに?まるで企業が3000億負担するのが当然のような主張だ。まったく理解できない。

朝日新聞・社説
五輪と公文書 組織委の「穴」をふさげ

政府の公文書管理委員会は、東京五輪を「国家・社会として記録を共有すべき歴史的に重要な政策」と位置づける考えを打ち出した。省庁が持つ五輪関連の文書はすべて、国立公文書館等に移管されることになる。都議会もこの夏、公文書管理条例を制定した。前からあった情報公開条例とあわせ、「車の両輪」がそろった形だ。組織委も同様の問題意識をもち、体制を整える必要がある。組織委は都が50%を出資し、職員の3割にあたる約250人は都から派遣されている。本来、都条例にもとづき、情報公開の努力義務が課せられる団体にあたるが、特別に免除されている。国際オリンピック委員会(IOC)との関係が深く、他の団体とは同列に扱えないという事情による。IOCの「アジェンダ2020」は五輪運営の透明化をうたう。膨大な経費がかかり、開催に厳しい視線が向けられる今、市民の理解を得る努力は不可欠だ。オープンな姿勢で新時代の五輪を世界に発信してほしい、としている。

産経新聞・社説
国連対日「報告」 捏造許さず撤回を求めよ

国連人権理事会の対日作業部会の暫定報告書が、中国、韓国の不当な言い分を入れた、とんでもない内容になった。慰安婦問題をめぐり、日本政府への謝罪と補償を要求している。到底、受け入れられるものではない。厳しく撤回を迫る必要がある。中国は「歴史を直視し、慰安婦に対して誠実に謝罪し、補償を行うべきだ」と書くことを求め、そのまま盛り込まれた。審査の中で、韓国代表は日韓合意について「元慰安婦や民間団体などから容認できないとの意見が出ている」と指摘し、世論に基づいた判断だと強弁する。だが、元慰安婦の多くは合意に基づき、財団の支援事業を受け入れている。合意をほごにして内外の信用を損なうのは韓国だ。今後、日本政府はどの項目を受け入れるか表明する。菅義偉官房長官は暫定報告について、ごく一部の国や地域からの発言が基本的に掲載される傾向があるとして、中身を精査するという、としている。

朝日と産経の先鋭化が際立っている。朝日は政府批判につながるネタをとにかく集めている。産経は韓国・中国にヘイト・スピーチ並みの強硬な姿勢を見せる。どちらも読むに耐えない。いつまでこのひどい体質を維持できるだろうか?

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