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3182.報道比較2017.11.18

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新聞が、ネットと比較してスピード感がなくなったのはもう10年以上前だが、未だに改善しないどころか、さらに遅れを発生させている。すでに社説要員は戦力外なのだろうか?

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Wall Street Journal
「作っても売れない」― 悩む中国のEVメーカー (2017.11.18)

中国政府は自動車メーカーに対し、2019年は総生産台数の3~4%前後をEVとするよう要求している。だが広州国際モーターショーに参加した各社は、買い手を呼び込み、さらに利益を生み出すことの難しさを認めている。ドイツのフォルクスワーゲン(VW)はエコカー生産目標の達成に向け、20年までに40万台のEV生産を目指している。だが中国事業を統括するヨッヘム・ハイツマン氏は、消費者だけにそれほど多くの車を販売できると予想するのは非現実的だと指摘する。ハイツマン氏によると、VWは消費者が車を共同で利用するカーシェアリングサービスなどで余剰分を吸収するなど、その他の選択肢を検討している。中国のEV大手が苦戦を強いられており、需要の強さにも不透明感が漂う一方で、大手外資メーカーは中国市場への投資を拡大している。VWのハイツマン氏によると、同社は中国でのEV開発に120億ドル近くを投じ、25年まで年に5つのEVを発売する計画だ。ダイムラーは高級車「メルセデス・ベンツ」のEV版向け電池を製造する中国工場に7億5000万ドル前後を投資する、としている。

中国経済が本当に市場経済型なら、政府の補助や優遇を越えて、やがて誰かがシステムでこの難局を乗り越える。国家が補助しなければ成り立たないのなら、呼び名や形を変えて補助金はつづくだろう。どこかで破綻する、国家ぐるみの集団自殺のような共産主義。終わりが見えなければ、成長はつづく。国策と言い切り、石油の次の時代のモビリティに国家として命運を賭けている中国は、きっとさらに投資する。それを中国国民も予想しているのではないか?
問題は、日本も同様だ。社会主義の補助金で支えるのは、日本政府の得意技だ。景気対策がないと食べていけない業種が山ほどある。それを本当の経済と呼べるのか、私には判らない。

産経新聞・社説
所信表明演説 国難にどう対処するのか

安倍晋三首相が衆院選後初の国会演説で、北朝鮮危機と少子高齢化を乗り越えていく決意を語った。与えられた「国民の信任」を原動力に、自ら争点に掲げた2つの国難の突破を冒頭で述べたのは妥当である。最たる課題は、北朝鮮危機である。日本は「戦後、最も厳しい」安全保障環境にある。核・ミサイルと拉致問題をいかに解決するかが問われている。北朝鮮への圧力を一層、強化していく努力は、日米首脳会談や首相のアジア歴訪で示された。問題は、北朝鮮に融和的な中国やロシアを翻意させ、強力な圧力をかける側に引き込めるかどうかだ。日中韓首脳会談の早期開催をうたうだけでは済まない。もし、外交努力が実を結ばなかったらどうなるか。万一の北朝鮮有事への備えも、もう先送りできない。「与野党の枠を超えて、建設的な政策論議」を行う対象に、憲法改正も挙げた。だが、9条などの改正項目や実現時期には言及しなかった。自衛隊は命がけで国を守っている。憲法への明記について、首相は正面から訴えるべきだ、としている。

毎日新聞・社説
安倍首相が所信表明演説 この説明では物足りない

この特別国会で質疑を行うことに消極的だった安倍晋三首相の姿勢がにじんだ所信表明演説だ。首相は緊迫する北朝鮮情勢と急速に進む少子高齢化を「国難」とまで呼び、衆院解散の大義に掲げた。その選挙で信任を受けた政権として、危機的状況を乗り切るビジョンを国民に示す責任があるはずだ。演説では、少子高齢化の克服に向けた「生産性革命」と「人づくり革命」というキャッチフレーズを強調しただけで、社会保障制度の将来像を描くことはなかった。北朝鮮問題も説明不足だ。首相は地域情勢について「戦後、最も厳しい」との認識を示し、北朝鮮に政策変更を迫る国際圧力を一層強化するとした。トランプ米大統領の来日で確認した強固な日米同盟のもとで「具体的行動を取っていく」と軍事的圧力もにおわせた。では、圧力強化の先にどのような解決の道筋を描くのか。そこが見えてこないことに国民の不安も募る。来週以降、各党代表質問や予算委員会の質疑が予定されている。首相には、「国会軽視」の汚名を返上する真摯な説明を求めたい、としている。

読売新聞・社説
所信表明演説 長期展望がないのは物足りぬ

安倍首相が衆参両院で所信表明演説を行った。衆院選で「国難」と位置付けた北朝鮮問題と少子高齢化対策に重点を置いている。安倍内閣では最も短い演説だった。年明けに施政方針演説を控えているとしても、長期政権が視野に入った今、将来展望を示さなかったのは物足りない。今後の審議でより具体的に語ってほしい。少子高齢化の克服に向けて、「人生100年時代を見据え、我が国の経済社会システムの大改革に挑戦する」と力説した。衆院選公約の「人づくり革命」や「生産性革命」に取り組むという。少子化対策が急務なのは確かだが、安易なバラマキは将来世代に重いツケを残す。費用対効果を見極めて、バランスの取れた制度設計に知恵を絞らねばなるまい。安倍首相は、「自民1強」の驕りを排し、選挙戦で訴えた「謙虚さ」をきちんと行動に移さねばならない。野党にも譲るべきは譲る姿勢が、大きな成果を生むことにつながるのではないか、としている。

国会はどんな話題になっても新聞にとっては格好の題材だろう。私は国会がはじまったことさえ忘れていた。朝日や日経は話題を分散させた。毎日や読売は安倍氏が本気で国会を議論の場にするかさえ疑う始末。無意味な選挙の後、無意味な国会になってしまいそうだ。財政や少子化を考えると、危機感のなさは危うさを秘めていると思うが、国会にその認識はない。

朝日新聞・社説
政治家の言論 その荒廃ぶりを憂える

加計学園の獣医学部問題を審議した衆院文部科学委員会で、聞くに堪えぬ発言があった。他の政党の議員3人を名指しし、日本維新の会の足立康史氏が「犯罪者だと思っています」と述べた。相応の論拠を示さないままの中傷である。各党から抗議されると「陳謝し撤回したい」とすぐに応じた。その軽薄さに驚く。言論の府を何だと思っているのか。同じ委員会で、朝日新聞への批判もした。「総理のご意向」などと記された文部科学省の文書を報じた記事について「捏造だ」と決めつけた。自身のツイッターでは、「朝日新聞、死ね」と書いている。安倍首相は7月の東京都議選で、演説にヤジを飛ばした人々に「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と叫んだ。「犯罪者」「死ね」「こんな人たち」。国策に重責を担う政治家が論争の相手を突き放し、対立と分断をあおる。そんな粗雑な言動の先にあるのは政治の荒廃であり、それに翻弄される国民である、としている。

日本経済新聞・社説
開かれたアジアへ課題多い

トランプ米大統領の初来日から東アジア首脳会議まで、アジアを舞台とした高いレベルの外交イベントがこのところ相次いだ。そのなかで、北朝鮮の核・ミサイル開発に対し地域の国々がほぼそろって厳しい姿勢を確認したのは、一定の成果だ。マニラでひらいた東南アジア諸国連合(ASEAN)の首脳会議は、南シナ海に関する「懸念」を議長声明に盛り込まなかった。中国による人工島の造成などを念頭に2014年から「懸念」を表明してきたが、今回は中国への配慮を鮮明にした形だ。日本の安倍晋三首相は、中国の習近平国家主席との会談や東アジア首脳会議などの場で、南シナ海の問題について突っ込んだ言及をしなかった。トランプ大統領も、この問題をことさらにとりあげることはなかった。気がかりなのは米国の求心力の低下だ。ASEANが対中配慮に傾いたのは、どこまで米国をあてにできるか不安になったため、と見る向きは少なくない。安倍首相はトランプ大統領との緊密な関係を内外に印象づけた。と同時に、習主席との関係も前に進めたようにみえる。そうしたパイプを地域の安定にどう役立てていくかを、問われている、としている。

他紙に遅れること1日。昨日の話題を追う朝日と日経。特に日経のトピックはアジア外交。語るのは遅過ぎる。新聞が、ネットと比較してスピード感がなくなったのはもう10年以上前だが、未だに改善しないどころか、さらに遅れを発生させている。すでに社説要員は戦力外なのだろうか?

人民網日本語版
外交部、誤った対中言行を止めるよう米機関に求める (2017.11.17)

新華社を始めとする中国国営メディアがスパイ活動やプロパガンダ活動に携わっていると指摘した米関連機関の報告について、中国外交部(外務省)の耿爽報道官は16日の定例記者会見で、「報告の内容は根も葉も無いこと。中国側はこの米関連機関に対して、中国に関わる問題における誤った言行を止めるよう求める」と表明した。耿報道官は「報告を発表した『委員会』は、中国関連の問題で一貫して偏見に満ちている。報告の内容には根も葉も無く、その見解は中国に対する彼らの偏見を反映している」と指摘。「われわれは、この米機関に対して、中国関連の問題で誤った言行を止め、中米関係の発展促進のために真に建設的な役割を発揮するよう求める」と述べた、としている。

徐々に中国とアメリカの牽制が予定調和になってきた。中国の新聞が政府と結託しているのは世界の誰もが知っている。スパイもプロパガンダも、言いようでどうにでも捉えられる。それをあえて正面から捉えて批判を返す中国。判り合って殴り合っているように見える。これが北朝鮮問題の解決につながる合意形成ならいいのだが。

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