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3181.報道比較2017.11.17

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タイムリーにコメントを書けなかった状況で言うのは恐縮だが、社説の質が低過ぎてコメントしにくい。凪いでいるなら、選ぶべき話題がある。

読売新聞・社説
診療報酬改定 効率化へ介護と連携強めたい

2018年度の診療報酬改定に向けた議論が本格化している。2年ごとに見直され、今回は介護報酬と6年ぶりの同時改定だ。年内に全体の改定率を決め、年明けに個別の報酬を決める。高齢化の進展で医療費は膨張を続けている。団塊の世代が75歳以上になる25年を前に、今回の改定は、超高齢社会に適した体制へと転換する最後の機会と言える。政府は18年度予算編成で、社会保障費の自然増を概算要求時の6300億円から5000億円に圧縮する方針だ。その大部分を診療・介護報酬改定で捻出する。厳しい財政事情の中、財務省は全体で2%超のマイナス改定を求め、本体に切り込もうとする。日本医師会は強く反発する。全体がマイナス改定だった前回以降、病院経営は悪化傾向にある。地方の医師不足も深刻だ。本体の改定率については、財政健全化と地域医療への影響の双方に対する慎重な目配りが求められる。在宅療養の推進には、かかりつけ医の機能向上と在宅医療の充実が欠かせない。介護職などとの多職種連携も強める必要がある。報酬面での評価を工夫したい、としている。

前回、読売がこの話題を取り上げたのは11.8。そこから10日ほど経ったが、社説の内容は議論の内容には余り触れず、前回の原稿のまま。取材は?前回は期待したのだが、この状況では、読売の取材には期待できそうもない。またいつもの政府応援に戻るのだろうか。

産経新聞・社説
加計学園問題 獣医学部生かす議論せよ

文部科学省が、学校法人「加計学園」が政府の国家戦略特区を活用して愛媛県今治市に岡山理科大獣医学部を新設する計画を認可した。多くの野党は依然、反発している。15日の衆院文部科学委員会でも、認可の正当性を強調する政府側と、経緯に安倍晋三首相や首相官邸の関与があったのではないかとする野党側の質疑は平行線をたどった。専門家による大学設置・学校法人審議会が計画を「可」とした以上、論戦は、新学部をいかに国や地方のために役立てるかに移行すべきではないか。到底看過できないのは、日本維新の会の足立康史衆院議員がこの問題をめぐり、自身のツイッターで、「朝日新聞、死ね」と投稿したことだ。朝日新聞は文科省審議会の答申について、社説で「『総理のご意向』をめぐる疑いが晴れたことには、まったくならない」などと報じていた。言論が気に入らなければ、正しく品位を保つ言葉で反論すればいい。対象が何であれ、「死ね」などという書き込みが許されるはずがない。「選良」という言葉を、自ら死語とする行為である、としている。

日本経済新聞・社説
角界は暴力根絶へウミを出せ

横綱、日馬富士が同じモンゴル出身の幕内、貴ノ岩を酒席で何度も殴り、けがを負わせていたことがわかった。相撲界では、2007年に親方らが力士に暴行し死亡させたとして有罪判決を受けた。10年には当時の横綱、朝青龍が一般人を殴り、引退に追い込まれている。相次ぐ事件に日本相撲協会は再発防止を誓い、力士らへの指導や啓発を重ねてきた経緯がある。協会内の危機管理委員会が調査を進めているが、第三者の目や力を借り、暴力を容認するような風土を根本から改めない限り、大相撲に未来はない。日馬富士への処分も厳しくのぞまねば、ファンの理解は得られまい。大相撲では10~11年にかけ、力士らの野球賭博や八百長問題も発覚、信頼は地に落ちた。NHKが名古屋場所の生中継をやめたり、大阪での春場所が中止になったりしたのは記憶に新しい。それ以降、「土俵の充実」を合い言葉に力士や親方が地道な信頼回復を進め、ようやく人気が盛り返してきたところである。その芽を育てるためにも、事件の徹底究明と仕切り直しは欠かせない、としている。

毎日新聞・社説
米大統領のアジア歴訪 安定への戦略が見えない

トランプ米大統領のアジア歴訪が終わった。米国に帰ったトランプ氏は、ハワイ訪問も含めて「歴史的な12日間の旅だった」と総括した。だが、アジアの将来に明るい材料が出てきたとは言いがたい。焦点の北朝鮮問題について、日本や韓国、中国、東南アジア諸国などから協調の表明を取り付けたのは意義深い。だが、問題解決への展望が開けたわけではない。特に中国の思惑が読みにくい。米国が本当に北朝鮮への武力行使も排除しないのなら、米中首脳は北朝鮮に非核化を迫る方策や万一の軍事行動時の対応について、真剣に協議するのが普通だろう。だが、突っ込んだ協議が米中間でなされたとは考えにくい。このところ挑発を控えてきた北朝鮮は、米国の戦略が定まらず米中の合意もないと見れば、再びミサイル発射などの挑発を始めることもありえよう。「米国第一」のソロバン勘定が、目に見えない財産、すなわち米国への敬意と信頼を損なってはいないか、冷静な検討が必要だろう、としている。

タイムリーにコメントを書けなかった状況で言うのは恐縮だが、社説の質が低過ぎてコメントできない。産経は、後半の維新の議員の話がなければ、ひとつの意見としては聞ける範囲だが、なぜ不要な話題と関連付けたのだろう?話題がなく、社会が凪いでいるなら、掘り下げるべき話題もある。

朝日新聞・社説
憲法70年 改憲ありきの姿勢では

自民党が憲法改正推進本部の会合を開き、改憲に向けた議論を再開した。本紙の今月の世論調査で「首相に一番力を入れてほしい政策」を聞くと、社会保障32%、景気・雇用20%、教育15%などが高く、憲法改正は6%にとどまった。自民、公明両党にも温度差がある。公明党の山口那津男代表は最近、こう指摘した。「発議は、国会内の多数派工作で可能な場合もあるが、国民投票でぎりぎりの過半数では大きな反対勢力が残ってしまう。国民の憲法としては不幸な誕生になる。発議の3分の2の背景には、それ以上の国民の支持があるくらいの状況が望ましい」。手順をふんだ合意づくりの努力を尽くすことしか、国民の幅広い納得をえる道はない。何よりも大事なのは、国民の多くがその改憲は必要だと理解し、同意することである。改憲ありきの姿勢は厳に慎むべきだ。ましてや安倍氏自身の首相在任中の施行を視野に、期限を区切るようなやり方では、国民の合意は広がらない、としている。

改憲には公明党も与党連立より国民の意識を優先している。朝日が政府を批判するには、良い切り口だと思う。政府批判をつづけるなら、攻め方をいくつも手にして欲しい。

人民網日本語版
「一帯一路」はさらに大きな牽引効果を生む (2017.11.16)

習主席は外遊時、「一帯一路」(the Belt and Road)に繰り返し言及し、各国から前向きな反応を得た。APEC会議では、「一帯一路」が各国にさらに広大で活力ある協力の場を提供することを強調し、このイニシアティブがアジア太平洋と世界の経済発展に一層の波及・牽引効果をもたらすことを告げた。習主席は「一帯一路」イニシアティブとASEAN発展戦略を連携させ、さらに高い水準の中国ASEAN戦略的パートナーシップを築き、より緊密な中国ASEAN運命共同体へと踏み出すことを訴え、ASEAN各国首脳の前向きな反応を得た。ベトナムは「一帯一路」の共同建設を公に支持。中越双方は「一帯一路」と「両廊一圏」建設の政府間協力文書に署名し、今後の協力の努力の方向を明確にした。中国とラオスは中国ラオス鉄道を基に中国ラオス経済回廊を共同建設することを決定した。中国と両国はインフラ整備、経済・貿易、生産能力、経済協力区、金融、科学技術、農業、人的資源などの分野でそれぞれ20件近くの協力協定に署名。伝統的な友好の強みが実務協力の成果へと次第に転化していることをはっきりと示した。「一帯一路」イニシアティブは中国に源を発し、さらに世界に属する。歴史に根差し、さらに未来に向かう。「一帯一路」建設は偉大な事業であり、一歩一歩推進し、一つ一つ成果を挙げ、世界の人々に幸福をもたらす必要がある、としている。

世界の人々に幸福?大きく出たものだ。大義はそうだろうが、ブータンを巻き込んでインド国境近隣で起きたことを思うと、世界の人々の幸福が目的とは信じ難い。アメリカの自由主義と同じ論理のつもりなら、説得力にはずいぶんな差を感じる。

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