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3170.報道比較2017.11.6

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日本の新聞の劣化は目を覆うレベルに達している。やがてガソリンスタンドのように衰退産業化していくのではないだろうか。なぜここまで変われないのだろう?失うものなど、価値のないものばかりだというのに。

Wall Street Journal
ゾンビ狩りより企業を狙え―マイクロソフトのAR戦略 (2017.11.3)

日本航空(JAL)は2年前、米 マイクロソフト の拡張現実(AR)ヘッドセット「ホロレンズ」を試すため、パイロットの和田尚氏をマイクロソフト本社に送り込んだ。和田氏は今、ホロレンズを着用した研修生が操縦席に座っているかのように機器を操作するのを指導している。こうした和田氏の変化は、ホロレンズのニッチ市場がゾンビ狩りに夢中になるゲームのプレーヤーではなく、企業の研修担当者や設計者、修理技師にあるとマイクロソフトが考える理由を物語っている。ホロレンズを生み出したのはマイクロソフトで最も消費者を重視しているゲーム部門「Xbox(エックスボックス)」の技術チームだ。だがゲーム用に重点を置いたハイエンドのVR端末市場は開発が遅れている。ホロレンズの価格は1台3000~5000ドル(約34万~57万円)。JALは、ホロレンズ代はフライトシミュレーターを一層効果的に使用できることで埋め合わせられるとしている。フライトシミュレーターの使用料は1時間880ドル前後だ。和田氏によると、JALはホロレンズを10台導入済みで、さらに増やす可能性がある。先にホロレンズで訓練を受けたパイロット候補はシミュレーターでの訓練効率がはるかに高くなることもその理由だ、と和田氏は説明している。フォレスターのガウンダー氏は、企業の利用が進めば数量効果によって2年後には大衆版ホロレンズの価格が1000ドルを割り込むとみている、としている。

報道比較は日本国内紙は社説に限定している。他の紙面ではこのWall Street Journalの記事に似たようなコンテンツもあるのかもしれないが、クオリティはどうだろう?社説から購読への期待が目覚めたことはない。社説を書く上層部の方々は、自らのマーケティング能力のなさを理解しているだろうか?せっかくのビジネスを広めるどころか収縮させている気がする。Wall Street Journalの記事には安定感がある。トランプ大統領になってからの政治記事は品質が下がった印象も受けるが、社説にも自紙の記者が書いた記事を熟読し、内部で考察しただけの印象を十分に受ける。価値観に違和感がある時はもちろんあるし、同意できない内容の時もある。だが、品質に疑問符がつくことや、論理破綻したことなどない。日本の新聞の劣化は目を覆うレベルに達している。やがてガソリンスタンドのように衰退産業化していくのではないだろうか。
マイクロソフトの変化には、驚かされる。いまのナデラ氏がCEOになってからのマイクロソフトの変化は機敏で、期待できるものに近づいている。ひどい品質を、シェアに任せて世に出すことが減った。クラウド、オープンソース、ハードウェアなど、必要なトレンドを確実に捉えはじめている。技術領域でもTypeScriptなど、着実にエンジニアの本質に応えるものを提供しはじめた。ビッグ・ヒットを打つ必要がないほど安定した企業かもしれないが、そろそろ大きなホームランを打つ気がする。
日本は、変われるだろうか?なぜここまで変われないのだろう?失うものなど、価値のないものばかりだというのに。

人民網日本語版
iPhoneXが発売 直営店で行列復活 (2017.11.4)

アップル社のスマートフォン新機種「iPhoneX」(アイフォーンテン)が3日に発売された。アップル直営店の前には入店待ちの行列が再び登場し、数十人が並ぶ時もあれば、100人以上が並んでいる時もあった。先月の「iPhone8」(アイフォーン8)の発売初日の人もまばらな光景とは大違いだ。注目されるのは、アップルが近年、新機種の販売でオンライン予約モデルを取り入れたことで、店舗に行って「直接購入」することはできなくなった。同日に上海のネットユーザーが公開したアップル直営店内の動画では、直接店に行って買えるかどうか運試しをしたもののやはり買えず、店員から「オンラインで予約済みのお客様だけに商品をお渡ししております」とはっきり伝えられる様子が映っていた。アップル公式サイトでは現在、テンの2モデルのオンライン予約から商品発送までにかかる時間は平均3~4週間となっている。少し前には5~6週間と表示されていた。分析によると、発送までにかかる時間が短縮されたことは、アップルがテンの生産能力の調整と供給ペースの向上に力を入れていることを物語るという、としている。

iPhoneでも日本は中国に勢いで抜かれつつあるようだ。中国も日本も、Appleにとって重要なマーケットだろうが、規模でも、技術でも、徐々に優先順位を中国に移している。これが国力。あと数年で、追いつく気力も出ないほど引き離されてしまう。消費で後回しになるのは構わないが、サービスや技術の優先順位が下がるのは哀しい。日本は輝く何かを維持できるだろうか?

産経新聞・社説
3%賃上げ要請 脱デフレの正念場迎えた

安倍晋三首相が来年の春闘に向け、3%の賃上げを経済界に求めた。政府による賃上げ要請は5年連続だが、具体的な数値目標を明示するのは初めてである。むろん、実際の賃上げ水準は企業がその業績に応じて個別に判断する。業績が順調な企業は利益を従業員に還元する。それが個人消費を活性化し、企業のさらなる収益向上にもつながる。好循環をつくり上げ、デフレ脱却を確かなものにする春闘交渉にしてもらいたい。安倍首相は経済財政諮問会議で「賃上げは企業への社会的な要請だ。3%の賃上げが実現するように期待する」と表明した。これまでは「少なくとも今年を上回る賃上げ」などとしてきたが、具体的な賃上げ水準に踏み込み、経済界に決断を促したかっこうだ。連合は来年の春闘で、基本給を一律に引き上げるベースアップ(ベア)で2%程度を求める方針だ。定期昇給と合わせて4%程度の賃上げを目指すが、賃上げの実感が伴うベアの引き上げに注力してほしい。そのうえで、余力ある企業には、より高い賃上げ水準を求めるべきだろう、としている。

読売新聞・社説
首相賃上げ要請 高い目標に見合う政策が要る

安倍首相が、来年の春闘に向けて「3%の賃上げが実現するように期待している」と発言した。政府が直接働きかける「官製春闘」は5年連続だ。ただし、これまで首相は具体的な賃上げ率にまでは言及していなかった。政府が高い目標を本気で達成するつもりならば、賃金が伸び悩む現状の分析に基づく、総合的な政策パッケージが求められよう。景気回復とともに産業界では人手不足が深刻化している。主にパートなど非正規雇用の増加で補っている。その正社員化を進めることは、賃金の増加と、待遇の安定という二つの面から消費喚起の効果も高いのではないか。政府に求められるのは、企業が攻めの経営に転じられる経済環境を整えることである。政府が掲げる「生産性革命」では、人工知能(AI)などへの投資を強力に促進するという。新たな市場を創出する規制改革や、有望産業を後押しする成長戦略を着実に進める必要がある、としている。

産経と読売が同じ賃上げの話題。この発言が出たのは10月26日。10日ほど前の話題だ。内容は平易で斬新さもない。アメリカ大統領が来ている時に同じ話題で社説に並ぶ奇妙な偶然の理由はなんだろう?アメリカ大統領来日に何の意味も見出せないのとともに、何の話題もないのだろうか。

日本経済新聞・社説
日本の映像産業を育てるには

日本の映像コンテンツ産業の市場規模は09年から4兆円台前半が続き、停滞している。少子高齢化などの逆風が強まるなか、ネットなど新たな余暇の過ごし方との競争に勝ち、視聴者を増やすことが課題になる。この分野を伸ばすためにまず重要なのはIT(情報技術)の利用だ。米国では配信にネットを積極的に使い、コンテンツ制作などに応用する動きも目立っている。視聴者がどんな番組を見たかといった情報をビッグデータ解析の手法で分析し、監督の人選や配役に生かすのは一例だ。日本でも人気コンテンツの制作や視聴を増やすために活用すべきだ。コンテンツ制作に携わる人材の確保や育成も課題だ。実際の作業を担う小規模な制作会社は十分な対価を得られず、人への投資が後回しになる例も少なくない。下請法の厳格な適用などを通じてこうした企業が適正な利益を得られる環境を整えることは、映像コンテンツ産業を育てる前提となる、としている。

また日経の適当な産業育成社説だ。本気で日本の映像産業を考えているようにも思えない。コンテンツの話を配信、メディアの話が混在して整理できていない。ITを使えば何でもうまくいくような発想も相変わらずだ。日経もメディア企業の一角を担っているはずだが、他人事の社説。業界に失礼だ。

朝日新聞・社説
株価上昇 日銀の買い入れ再考を

株式の値上がりが続いている。先週末には、日経平均株価が25年ぶりの高値をうかがう水準になった。80年代末のバブル崩壊後、長期にわたった低迷から抜け出るのであれば、歓迎できる動きだ。北朝鮮情勢や景気反転の可能性など、先行きの不透明さがないわけではない。だが、市場を弱気が覆っていた時代は終わりつつあるようだ。ただ、それに伴って考え直すべきことがある。日本銀行による上場投資信託(ETF)の買い入れである。 日銀が目標とする「物価上昇率2%」は、いぜん達成のメドが立たない。だが、株式市場については、経済の先行き不安は遠のき、リスク回避の傾向も弱まっているのではないか。だとすれば、今の規模の買い入れを続ける理由は乏しい。今後も株価上昇が続いた場合、日銀の買い入れが市場の過熱につながる恐れもある。相場が乱高下すれば、経済の好循環の足を引っ張りかねない。黒田総裁は最近の会見で、買い入れ目標額や達成期間は幅のある表現にしてあると説明したが、あいまいな姿勢は市場の思惑を誘いかねない。一方で、市場参加者が予測できないかたちで急に動けば、混乱を招く危険もある。丁寧に情報を発信しつつ、早めに手を打つべきだ、としている。

経済紙ではないからか、朝日はなぜ株価が上がるのかに興味がないようだ。企業業績も上がらず、財政再建もうまくいっていないのに。私なら日銀の政策変更よりはいまの株価の信憑性を知りたい。私はマネーが世界にあふれて行き場をなくしているだけだと思っている。なぜ弱気が消えたのかも考えずに日銀に注文するのは不自然だ。

毎日新聞・社説
教育無償化の議論始まる 場当たりでは無理を生む

政府の「人生100年時代構想会議」は教育費無償化などに関する議論を本格的に始めた。総計2兆円の政策構想を年内にまとめる予定だ。幼児教育の無償化は安倍晋三首相が唐突に総選挙の公約に掲げたものだ。財源は消費税を10%に上げた際に借金の穴埋めにする分の一部を充てるという。これはツケを先送りする教育国債と同じようなものだ。たしかに、若い世代が結婚や出産を控えているのは子育てに費用が掛かりすぎるからだ。そのため、低所得層の幼児教育・保育はすでに利用料負担が軽減されている。すべての子どもを対象にした無償化は、比較的余裕のある世帯へのバラマキに過ぎないとも言われる。夫婦共働き世帯の中には比較的高収入の世帯もあり、お金は掛かっても質の高い保育や幼児教育を受けさせたいと考えている人が少なくない。無償化よりも、自宅近くの保育所に通えること、急なときでも子どもを預けられるサービスがあることを求める人は多い。保育士の待遇改善がなければ、保育所の待機児童の解消もできないだろう、としている。

昨日の毎日のひどい社説のせいで、今日の毎日の社説を冷静に見られない。場当たり政府批判するに値する情報が毎日の社説に足りない気がしている。毎日の意見にずっと場当たりな姿勢を感じるのは私だけだろうか?

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