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3168.報道比較2017.11.4

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週末でも本気で仕事の話をする人と、平日でもゴルフに興じる相手。どちらが大事なパートナーだろう?日本が考えるべき外交は、いまの形ではない。

Wall Street Journal
米雇用市場は転換点に、パウエル氏は就任早々正念場も (2017.11.4)

共和党が税制改革の立法化を実現できるかは米経済にとり重要だ。だが、雇用市場の状況や、それにジェローム・パウエル次期議長率いる新連邦準備制度理事会(FRB)がどのように対応するかのほうが一層重要になる。米労働省が3日発表した10月の非農業部門就業者数(季節調整済み)は前月比26万1000人増となり、大型ハリケーン「ハービー」や「イルマ」による影響で1万8000人増にとどまった9月から伸びが大きく加速した。失業率は4.1%と、2000年12月以来の水準に下がった。ではこの先、どうなるのか。1つ考えられるのは雇用主が賃金を据え置き、就業者数は人口増を吸収するのに必要とされる月当たり約10万人増のペースまで減速するシナリオだ。その結果、経済成長は精彩を欠き、インフレも低迷するだろう。つまりは投資家がここ数年に慣れ親しんだ状況ということだ。そうなれば、パウエル氏は議長就任後、おそらくFRBを緩やかな利上げへと誘導する。リスクは、資産価格がどうなるかだ。株や社債はすでに割高感が出ており、正真正銘のバブルとなって、経済を脅かす恐れがある。パウエル氏は現職のジャネット・イエレン議長より、金融規制の緩和を望んでいるが、2013年にFRBの資産買い入れ縮小(テーパリング)の兆しを受けて国際金融市場が動揺した「テーパーかんしゃく」に至るまで、投資家による利回り追求の動きを懸念していた。そうなれば、FRBは景気過熱への懸念を強め、利上げペースの加速を検討するだろう。過去の教訓を踏まえると、これはFRBと経済の双方にとって危険な時期だ。上院の承認を得れば、パウエル氏は来年初めに次期FRB議長に就任する。パウエル氏は就任早々、力量を問われる可能性がある、としている。

日本経済新聞・社説
政策正常化へ重責負う次期FRB議長

トランプ米大統領が来年2月に任期切れを迎えるイエレン米連邦準備理事会(FRB)議長の後任にパウエル理事を昇格させる人事を発表した。パウエル氏はFRBが2008年の金融危機以降にとった大規模な金融緩和を縮小し、政策を正常化する重責を担う。今回の議長人事はいくつかの意味で異例だった。1980年代のレーガン政権以降、1期目の大統領は前政権が起用した議長を再任してきた。また、任期4年のFRB議長の1期目での退任は、79年の高インフレ期に約1年半で退いたミラー議長以来だ。元財務次官のパウエル氏は、金融ビジネスの経験も豊富で、金融規制にも精通しているが、イエレン現議長やバーナンキ前議長のようなマクロ経済・金融政策の専門家ではない。市場の急激な変動などに直面した時の危機管理の能力は未知数だ。FRBには議長、副議長も含め7人の理事がいるが、イエレン議長が退任すると4人の理事ポストが空席になる。今後トランプ政権がどのようなメンバーを選ぶかも焦点だ。米国の金融政策の影響は全世界に及ぶ。しっかりした陣容を整えてほしい、としている。

毎日新聞・社説
トランプ政権のFRB人事 中銀の独立性は大丈夫か

米国の中央銀行総裁である連邦準備制度理事会(FRB)議長は、米経済のみならず、私たち日本人の暮らしまで左右する、強大な影響力の持ち主だ。その職に新たに就く人物をトランプ大統領が発表した。ジェローム・パウエル氏(64)だ。上院の承認が得られれば、来年2月に任期が終わるジャネット・イエレン現議長の後任として就任する。イエレン議長下で、危機対応の政策を元に戻す作業が進んだとはいえ、道半ばだ。金融政策は依然として景気を刺激する内容である。バブルや金融危機を招くことなく、成長を持続させる任務は容易ではない。その過程で大統領から直接、間接に圧力が及ぶことはないか。景気に水を差しかねない利上げをトランプ氏が好まないと思われるからだ。健全な経済成長は、中央銀行の独立性を尊重する政治家と、圧力に屈しない中央銀行があって得られる。今回の人事劇を見る限り、先行きを案じずにはいられない、としている。

読売新聞・社説
新FRB議長 政策継続を期した堅実な人選

トランプ米大統領が、来年2月に任期が切れるイエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の後任に、パウエル理事を指名した。上院の承認を経て就任する。イエレン氏は1期4年と異例の短期で交代するが、後任は執行部の内部昇格に落ち着いた。FRB議長は米国で、経済に及ぼす影響力の大きさから「大統領に次ぐ権力者」とも評される。その重要ポストを、トランプ氏がどう差配するか注目を集めた。パウエル氏は、この長い金融正常化の道のりを担うことになる。慎重な政策運営とともに、イエレン流の丁寧な市場との対話も継承してもらいたい。米金融政策の正常化が進むと、緩和マネーが流れ込んでいた新興国からの資金引き揚げが加速する恐れがある。円・ドルなどの為替相場にも影響が及ぼう。FRB執行部は空席が目立つ。米政府は、金融政策担当の副議長など陣容固めを急ぐべきだ、としている。

同じ話題で、この品質の差。毎日はもはやメディアではない。ゴシップのレベルで騒ぐだけの能力しかないようだ。産経のように価値観に偏りがあるのとは違う。品質の低さだ。未来が危うい。異国の中央銀行の話題でも、読売のレベルは維持して欲しい。日経が毎日と読売を合わせたような奇妙な内容になっているのが不思議だ。昨日の社説が秀逸だっただけに、残念だ。一番いいのは、海外紙を読むことだろう。Wall Street Journalなら、なぜトランプ氏が人選で揺らいだのか、その結果、誰がパワーを得ているのかも考察している。日本のメディアの品質は国際競争では戦えそうにない。

人民網日本語版
世界には中米のより良い「ベクトル合わせ」が必要 (2017.11.3)

米国のトランプ大統領が習近平国家主席の招待で8日から10日まで中国を公式訪問する。中国公式訪問は大統領就任後初めてだ。中米双方はトランプ大統領の訪中と中米首脳会談が重要な成果を得て中米関係に新たな力強い原動力を与えるよう、共に後押しに努力する。中国にとって米大統領の訪中はいつも、最重要のホームグラウンド外交だ。中米関係は両国の対外交流において特殊な重要性を持ち、双方は相手国首脳の訪問を非常に重視している。現在中国は中国の特色ある社会主義が新時代に入り、中国の特色ある大国外交を全面的に推し進めている。中国は自信と底力を強め、また、より悠然と米国と付き合い、互恵を進めている。世界が中米の「ベクトル合わせ」を必要とする事も多くある。現在、世界は大発展・大変革・大調整の時期にあり、時代の基調はやはり平和と発展だ。世界は同時に、不安定性と不確定性が際立ち、世界経済の成長力が不足し、貧富の格差が日増しに深刻化し、地域の紛争問題が絶えず、テロリズム、サイバーセキュリティー、重大な感染症、気候変動など非伝統的安全保障上の脅威が蔓延し続け、人類は多くの共通の試練に直面している、としている。

朝日新聞・社説
大統領訪日へ 「日米蜜月」だけでなく

米国のトランプ大統領が5日に初来日する。韓国、中国などアジア歴訪の最初の訪問国だ。6日に予定される日米首脳会談の焦点は、北朝鮮への対応である。「日米蜜月」をうたうだけでなく、言うべきことを明確に伝える必要がある。何よりも重要なのは、北朝鮮への軍事力行使は避けるよう釘をさすことだ。大統領の歴訪でもっとも注目されるのは、日韓訪問後の中国の習近平国家主席との会談だ。両大国が基本的な考え方をすり合わせる機会となる。その前に、日米が認識を共有しておくことには意味がある。最終的には外交的な解決しか道はない。圧力はあくまで、対話に導くための手段である。その大原則のうえに日米韓連携の基盤を築き、中国やロシアを協力に巻き込むことが肝要だ。その現実を率直にトランプ氏に直言することは、国際社会の要請にこたえるのみならず、米国の国益にも資する。トランプ氏との信頼関係を自負する首相には、その重い責任がある、としている。

朝日自身が、来日よりも訪中に注目していると明かすトランプ氏のアジア外交。懸念のあるゴルフをなんで?という主張も、本気なのか判らない。朝日が言うと安倍政権批判のバイアスを感じてしまう。一方の人民網は、強烈にトランプ氏にメッセージを羅刹している。朝日が言うまでもなく、どちらが今回のアジア外交の中心かは明らかだ。仕事をする相手で、週末でも本気で仕事の話をする人と、平日でもゴルフに興じる相手。どちらが大事なパートナーだろう?日本が考えるべき外交は、いまの形ではない。

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