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3156.報道比較2017.10.23

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信頼できないと大声をあげる人たちを、もっと信じられない時代。人柄が信頼できないと言われる人が過半数をとって首相になる状態。選択肢がないのなら、政府にいい仕事をさせるだけのメディアや有識者が活躍して欲しいのだが、まだその兆しは見えない。

朝日新聞・社説
政権継続という審判 多様な民意に目を向けよ

衆院選は自民、公明の与党が過半数を大きく超えた。有権者は安倍首相の続投を選んだ。本紙の直近の世論調査によると、「安倍さんに今後も首相を続けてほしい」は34%、「そうは思わない」は51%。国会で自民党だけが強い勢力を持つ状況が「よくない」が73%、「よい」は15%。「今後も自民党中心の政権が続くのがよい」は37%、「自民党以外の政党による政権に代わるのがよい」は36%。おごりと緩みが見える「1強政治」ではなく、与野党の均衡ある政治を求める。そんな民意の広がりが読み取れる。だが首相は勘違いをしてはならない。そもそも民主主義における選挙は、勝者への白紙委任を意味しない。過去5年の政権運営がみな信認され、さらなるフリーハンドが与えられたと考えるなら過信にすぎない。憲法論議の前にまず、選ばれた議員たちがなすべきことがある。森友・加計問題をめぐる国会での真相究明である。首相の「丁寧な説明」は果たされていない。行政の公正・公平が問われる問題だ。勝ったらリセット、とはいかない。政権のおごりと緩みを首相みずから率先して正すことが、その第一歩になりうる、としている。

産経新聞・社説
自公大勝 国難克服への強い支持だ 首相は北対応に全力挙げよ

第48回衆院選で与党の自民、公明両党は大勝し、安定的な勢力を確保したうえで、引き続き政権を運営することになった。首相や与党は、対北圧力の強化という外交努力を選挙戦で訴えた。それにとどまらず、万が一、有事になったとしても、国民を守り抜く備えを、急ぎ固めておかなければならない。11月にはトランプ米大統領が初来日するのをはじめ、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、東アジア首脳会議(EAS)への出席など、重要な外交日程が続く。強硬姿勢を改めない北朝鮮を翻意させるため、さらなる圧力強化も必要になってくる。安倍首相と自民党は、憲法改正という公約実現への努力を止めてはならない。与党公明党に協力を促すのはもとより、改正に前向きな姿勢を見せた野党との協議も、加速する必要がある。もう一つの国難である少子高齢化についても、対策は待ったなしの状況に追い込まれている。求められるのは、人口が減少する一方、社会の年齢構成が極端に高齢者へと偏ることへの対応だ。足元の景気は回復傾向を強めているが、国民の実感が乏しい点は政権も認めざるを得まい。企業や家計が将来を展望できる成長基盤を、確実に築いてもらいたい。政府・与党に、選挙の勝利に浮かれているいとまはない。舵取りを間違えられない荒海を進んでいるとの認識が常に必要である、としている。

日本経済新聞・社説
安倍政権を全面承認したのではない

この1カ月の大騒ぎは何だったのだろうか。降って湧いたような突然の衆院選は、これまでとさほど違わない与野党の議席配分で幕を閉じた。選挙戦の当事者たちは我が身の生き残りに必死だったのだろうが、有権者が頭を悩ますようなしっかりした選択肢が提供されたとは言い難かった。この選挙をひとことで総括すれば「野党の自滅」である。自民党と公明党を合わせて、定数の過半数を大幅に上回り、選挙前と同水準の議席を獲得したとはいえ、野党候補の乱立に救われた選挙区も多い。両党が「与党の勝利」「安倍政権への全面承認」と受け止めているとしたら、大いなる勘違いである。主な世論調査を見ても、8月の内閣改造・自民党役員人事を受けて一時は上向いた安倍内閣の支持率は、選挙戦に入って再び低下した。ほとんどの調査で、不支持が支持を上回っており、不支持の理由も引き続き「首相の人柄が信用できない」が多い。森友・加計学園問題などで生じた政権への不信感はなお払拭されていないと見るべきだろう。自公が過半数を占めたことで「みそぎは済んだ」などと浮かれないことである。「安倍1強」と呼ばれる強大な権力を何に使うのか。経済を再生し、国民の暮らしを守る。それこそが政治の役割だ。「初の憲法改正」という宿願ばかり追い求め、肝心の原点を置き去りにしてはならない、としている。

毎日新聞・社説
日本の岐路 「安倍1強」継続 おごらず、国民のために

衆院選は自民党がほぼ公示前の勢力を維持し、公明党を含む与党で3分の2に達した。勝利した首相にはそれだけのエネルギーが補充されたと考えられる。ただし、首相の役割は特定のイデオロギーへの奉仕ではない。首相はおごることなく、恵まれた政治資源を国民のためにこそ活用すべきだ。国民生活にとって、今、最も優先されるべきは、少子高齢化と財政危機の下で社会保障制度を持続可能にしてゆくことだ。一方で、国と地方の借金は1000兆円を超す。社会保障の持続と財政再建を両立する「魔法のつえ」などない。給付と負担のバランスの必要を説くことは、強い基盤を持つ政権だからこそ可能なはずだ。行政の公正さが疑われた「森友・加計」問題の解明作業は中断したままだ。首相は選挙での勝利を口実として、過去の問題だと片付けるべきではない。野党では立憲民主党が公示前勢力を大幅に上回り、躍進した。「安倍1強」が続く国会の審議を与党ペースにせず、緊張感を作り出すには野党の姿勢がカギを握る。建設的な政策論争を期待したい、としている。

読売新聞・社説
衆院選自民大勝 信任踏まえて政策課題進めよ

安倍政権のすべてを支持するほどではない。だが、政治の安定を維持し、経済再生や日本の安全確保できちんと結果を出してほしい。それが、今回示された民意だろう。第48回衆院選は、自民党が過半数を大きく上回る議席を得て、大勝した。公明党との連立政権が継続する。安倍首相は2012年衆院選以来、国政選で5連勝だ。首相は大勢判明後、「安定した政治基盤の下、一つ一つ結果を出したい」と強調した。我が国は今、デフレ脱却、財政再建、北朝鮮の核・ミサイルなど様々な課題に直面している。今の野党に日本の舵取りを任せることはできない。政策を遂行する総合力を有する安倍政権の継続が最も現実的な選択肢だ。有権者はそう判断したと言えよう。安倍政権の驕りが再び目につけば、国民の支持が一気に離れてもおかしくない。首相は、丁寧かつ謙虚な政権運営を心がけ、多様な政策課題を前に進めることで国民の期待に応えねばなるまい、としている。

読売は社説掲載が遅かった。ネットに書かれている時間は8:46。朝刊に間に合う時間ではない。それでも内容にこだわったのなら、私は読売の姿勢を支持する。私は、安倍氏をまったく信じていない。できれば選択したくない。だが他の選択肢はさらにひどい。もし安倍氏が正しい仕事をすれば評価するだろう。そこに感情などない。それが政治への期待の感覚だろう。メディアは何か感覚を間違っている。野党も同様だ。信頼できないと大声をあげる人たちを、もっと信じられない時代。人柄が信頼できないと言われる人が過半数をとって首相になる状態。選択肢がないのなら、政府にいい仕事をさせるだけのメディアや有識者が活躍して欲しいのだが、まだその兆しは見えない。

人民網日本語版
中日両国上層部の相互訪問には世論の支持が必要 (2017.10.22)

中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)のプレスセンターで21日に行われた記者会見で、中国共産党中央統一戦線活動部の張裔炯常務副部長と冉万祥副部長、中国共産党中央対外連絡部の郭業洲副部長は党の統一戦線工作および党の対外交流の状況を紹介するとともに、記者からの質問に答えた。郭副部長は日本の共同通信社からの質問に答える中で、「中日両国の上層部の相互訪問には世論の支持が必要であり、国民の理解が必要だ」と述べた。中日政党間の交流は中日関係の大きな特色の一つであり、中日関係の重要な構成要素でもある。今年は中日国交正常化45周年にあたり、来年は「中日平和友好条約」締結40周年だ。中日の国交が正常化してからの45年間に、両国関係は紆余曲折した複雑な試練を経験したが、全体としては飛躍的な発展を遂げ、両国と両国国民に極めて大きな利益をもたらし、地域やひいては世界の平和、安定、発展に積極的な貢献をした。上層部の相互訪問は両国関係の発展推進にとって大変重要な意義があるが、両国上層部の相互訪問には世論の支持が必要であり、人々の理解が必要であることもわかっている。そこで私たちは双方がともに努力し、中日国交正常化45周年、「中日平和友好条約」締結40周年をよりよく記念し、双方の関係を発展させるためによりよい環境作りをし、よりよい雰囲気作りをしていく、としている。

Wall Street Journal
習氏、党「聖典」で毛・鄧両氏の仲間入りへ (2017.10.21)

中国共産党の習近平総書記(国家主席)は、この数十年で最も強い権力を持つ指導者に上り詰めたことを示すために軍の最高司令官など、肩書きを増やしてきた。習総書記は今や最も賢明な指導者としても称賛されている。習政権にとって2期目任期5年のスタートとなった党大会では、習氏に関連した政治理念を追加するために党規約の改正も行われている。それが習氏の個人名を冠したものとなれば、中国革命の父である毛沢東氏、市場改革を推進した鄧小平氏と肩を並べることになる。習氏の「新時代に向けた中国の特色ある社会主義思想」は、あらゆる意思決定を対象としているようだ。中国が継続的に発展していく上での重大な課題についても言及している。習氏は18日の演説の多くをその指針の説明に費やした。その14項目は、生活水準の改善から外交問題、「人間と自然の調和」など多岐にわたったが、何よりも第1に挙げられたのは共産党の指導性だった。一部のアナリストによると、習氏個人の名前が党規約に盛り込まれれば、党員の多くはそれが毛沢東時代を想起させるような方法で喧伝されるかどうかを見極めることになるという。そのような措置が取られれば、習氏が独裁者を目指し、40年間続いた集団指導体制の放棄を計画しているとの懸念が一段と強まることになるとの見方も出ている、としている。

私は毛沢東氏も、鄧小平氏も、リーダーシップを発揮した時期をリアルタイムに記憶していない。故に、どれだけ彼らが君臨していたのかも知らない。習氏をリアルタイムに見ていて、決して大々的に動く人とも、大きな改革をする人とも感じたことはない。逆に、動かない人、本当のことを言わない人のように見ている。いつの間にか人工島が南シナ海にでき、軍事拠点じゃないものが軍事拠点になり、そしらぬ場所が、いつしか功績のひとつに挙げられる。習氏のこのスタイルを中国のスタンダードに据えると言うなら、息苦しい中国がさらに息苦しくなるのは確実だ。どれだけ大きくなっても尊敬されない國、近づきたくない國になるつもりだろうか?

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