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3151.報道比較2017.10.18

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行政に依存している限り、国家の発展はない。社員が社長に依存している会社、親の決断にすべてを委ねる家族と一緒だ。うまくいかなくなった時、何もかもが崩れてなくなる。

人民網日本語版
中国の発展を見る最良の窓 (2017.10.17)

最近、世界中のメディアが中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)に注目している。現時点ですでに中国大陸部外の記者1800人以上が取材を申請。第18回党大会と比べ100人近くの増加だ。5年ごとに開かれる盛大な会議は、中国の発展を詳しく見る最良の窓と見なされている。各国は中国の発展の見通しを注意深く研究・判断している。IMFは最新の「世界経済見通し」で、今年と来年の中国の経済成長見通しをそれぞれ6.8%、6.5%へ上方修正した。中国経済への「期待値」の引き上げは今年4回目であり、中国の新発展理念への高い評価を示すものだ。中国がいかにして革新、協調、緑色(エコ)、開放、共有の発展理念を深く貫徹し、経済発展の新常態(ニューノーマル)に適応し、これを把握し、先導し続けて、経済発展を革新・先導するかを各国は注目している。多くの国々は第19回党大会を通じて中国の今後5年間の発展設計を知ろうとしている。G20サミットでもBRICS首脳会議でも、中国はグローバル・ガバナンスに中国の案と中国の知恵を提供し、各国が和やかに付き合い、共に発展を図るための全く新たな構想と選択を示した。「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブは各国の協力・ウィンウィン実現のための新たなプラットフォームを設け、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」実行のための新たなチャンスを創造した。中国が世界の発展のために提供した公共財だ。各国は中国の設けたこの発展プラットフォームをより良く利用すべく尽力している、としている。

Wall Street Journal
習近平氏、2期目は市場と気まずい関係に (2017.10.17)

習近平国家主席はトップ就任の際、中国経済にもっと市場が関与する余地を与えると約束した。国有企業を監督する巨大な政府機関を廃止することさえ検討した。現在、習氏はそのような考えを捨て去ったようだ。中国は今、原材料価格や株価、為替相場などさまざまな経済の産物を、国家の介入によって操作しようと試みている。その結果、民間資金がつぎ込まれた国有企業は肥大化し、習氏が解体案まで持ち出した政府機関は息を吹き返している。2期目を目前にした習氏は、市場に依存するのはあまりにリスクが高く、国家資本主義のほうが優れたモデルだとの考えに行き着いた。現在の中国指導部が「改革」を語るとき、意味するのは鄧小平時代のような経済自由化ではない。政府主導の経済モデルを「微調整」することだ。習主席がここに来て次第にイデオロギーの純度を高めていることは、欧米スタイルの資本主義に残された余地がほとんどないことを意味する。習氏は昨年7月、中国共産党創立95周年の記念講演でこう述べた。「中国が構築しているのは中国の特色をもつ社会主義であり、他のなにものでもない」としている。

Wall Street Journalの書いていることが事実なら、中国の未来に私は期待しない。結局、日本の失敗から学んでいないようだ。国民を信じられない国家が繁栄するはずがない。自由を抑制し、行政が主導した方が良い結果になるという発想で進んだ日本の惨状を見ていないのだろうか。もう中国のGDPは減る一方だろう。豊かさはまだつづき、成熟はするだろうが、もう成長はしない。中国が世界を牽引する可能性は低い。
日本にも言えることだが、行政に依存している限り、国家の発展はない。社員が社長に依存している会社、親の決断にすべてを委ねる家族と一緒だ。うまくいかなくなった時、何もかもが崩れてなくなる。成長する会社は、社員が活躍している。円満な家族にはこどもにこそパワーが宿っている。意思決定をすべてリーダーに与える組織は破滅する。日本は30年経ってもそのことに気づかないようだが、中国もまた同じようだ。

朝日新聞・社説
衆院選 財政再建 将来世代への責務だ

首相は基礎的財政収支を20年度に黒字化する目標を同時に先送りした。「財政再建の旗は降ろさない」と言うなら、使途変更によって生じる財政の穴をどう埋めて、いつごろ黒字化するのか。そして、全世代型に転換するという社会保障を財政でどう支えていくのか。そうした点が関心事なのに、首相は口をつぐんだままだ。先進国の中で最悪の水準にある財政状況を考えれば、将来世代へのつけ回しを抑えるためにも、国民全体で広く負担する消費税の増税が避けられない。そう正面から訴えることが、増税に対する国民の理解を深めることにつながる。野党各党も、財政再建については「現実的な目標に訂正する」(希望の党)などとしている程度で、どんな道筋を考えているのかはっきりしない。消費増税の凍結や反対を唱えながら、それに代わる財源は「大企業の内部留保への課税検討」(希望)、「国会議員の定数・歳費の3割カット」(維新)など、実現性や財源としての規模に疑問符がつくものが目立つ。与野党ともに、将来の世代まで見すえて、負担と給付の全体像を語るべきだ、としている。

毎日新聞・社説
日本の岐路 財政立て直し こぞって後回しの無責任

衆院選の各党公約は、いずれも歳出の膨張策を並べているのが特徴だ。財源が問われるが、与党は2019年の消費増税による税収の一部を借金返済に回さないと表明し、野党は増税自体に反対している。日本の財政は1000兆円超の借金を抱え、危機的状況にある。それなのに健全化はこぞって後回しだ。首相は、基礎的財政収支の20年度黒字化について「困難となる」と述べただけで、新たな目標時期も示さなかった。健全化の具体的道筋を示すのは与党の責務だ。放棄したと言われても仕方がない。野党はもっとあいまいだ。希望の党や立憲民主党、共産党なども教育無償化を打ち出したが、消費増税は凍結・中止を主張する。希望は基礎的財政収支の20年度黒字化を非現実的と指摘した。収支の改善は、経済活性化による税収増や歳出の見直しで図るという。日銀の金融緩和で国債金利がほぼゼロになり、与野党とも財政への危機感がすっかり薄れてしまった。低金利に安住するのは、あまりに無責任だ。不人気でも必要な負担は逃げずに論じるのが政治の役割だ、としている。

読売新聞・社説
成長戦略 看板掲げるだけでは物足りぬ

日本経済は人口減に直面し、先行きの不透明感が拭えない。持続的な成長を実現するためには何が必要か。各党は従来の反省を踏まえ、具体的な施策を論じ合ってもらいたい。金融緩和によるマイナス金利の副作用が指摘されるなど、アベノミクスの手詰まり感も目立つ。成長戦略の推進は待ったなしだ。安倍政権はこれまで、「1億総活躍社会」「まち・ひと・しごと創生」などのスローガンを次々に打ち出してきた。これらを単なる言いっ放しに終わらせず、政策を十分に検証して、次に生かす姿勢が欠かせまい。希望の党は、金融緩和と財政出動に過度に依存せず、規制改革で民間活力を引き出すと唱える。大企業の内部留保への課税も検討するとしたが、法人税との二重課税などが問題視された。小池代表は「コーポレートガバナンス・コード(企業の行動指針)の深化という形で出来るのでは」といった曖昧な説明にとどめている。公約作りが拙速だったことに起因しているのではないか。次代の成長産業の育成は、日本経済の大きな課題だ。政府・与党は、野党の主張からも有望な施策は積極的に取り入れるべきだ、としている。

次の政権を担うと、長ければ4年。2021年までを任せることになる。私は2020年までに日本の財政が危機的状況に陥ると見ている。いま選ぶ人が、その課題に直面するのだが、まあ…誰がやっても冷や汗だらけで声を荒げるしかできない、菅氏が原発事故に直面したような醜態を晒すだろう。新聞もまた同様だ。この程度の危機感では、3.11と同じ不信を国民に招くことになる。いまの株高が最後の高揚だろう。選挙明けを楽しみにしている。

産経新聞・社説
拉致帰国15年 圧力の中に解決の機探れ

帰国15年に際した本紙の取材に蓮池さんも「日本政府は本腰を入れ、解決に向けて努力を倍加しなければ道は開けない」と訴えた。その上で、挑発が手詰まりになりつつある北朝鮮が米国の圧力で核・ミサイル放棄を検討する交渉局面が近く訪れると分析し、「その瞬間が拉致問題を強く示し、被害者を返す機会」とも強調した。15年前、当時の小泉純一郎首相が訪朝して拉致の国家犯罪を認めさせ、被害者5人の帰国に結びつけた背景には、ブッシュ政権が北朝鮮を「悪の枢軸国」と位置付けた米国の強硬姿勢があった。徹底した圧力の中に解決への道はある。緊張が高まる今こそ、その好機ととらえるべきだ。11月に来日するトランプ米大統領は、早紀江さんら拉致被害者の家族と面会する。トランプ氏は国連総会の一般討論演説でも、めぐみさんの拉致に言及した。北朝鮮は間違いなく、面会におけるトランプ氏の言動を注視する。早紀江さんは「解決へ力強いご協力をお願いしたい」と期待をかけるとともに、「面会だけで問題は解決しない。被害者救出には日本が主体的に動かなければならない」と強調した、としている。

日本経済新聞・社説
17衆院選 現実を見据え安保政策の議論を深めよう

北朝鮮の脅威への対応は、政治が最優先で考えるべき課題だ。平和的解決を目指すのは当然だが、圧力をかけなければ北朝鮮が蛮行をやめないのも現実である。対話と圧力の兼ね合いが難しい。まずは外交だ。日米韓3カ国は結束し、国際社会による包囲網を築く必要がある。国連安全保障理事会が9月11日に採択した北朝鮮への石油供給を実質3割削減する制裁の厳格な履行のため、中国やロシアなど関係国に働きかけを強めていくべきだ。一方で北朝鮮が核・ミサイル開発をどうしても中止しない場合、米国が軍事的な解決をめざす可能性が出てくる。日本に直接の被害が及ぶ恐れもある。国民の保護、テロ対策、難民流入への備え、米軍に対する後方支援など検討しておくべき課題は多い。日本の外交や安全保障政策の基本戦略について、各党は一定の共通認識を持っておくべきだ。北朝鮮による核開発や日本人拉致事件、中国の海洋進出など対処を急ぐべき懸案が山積している。国民の危機感をいたずらにあおるような言動は慎むべきだ。しかし最悪の事態も想定して備えるのが危機管理の要諦である、としている。

北朝鮮の危機のために解散するはずが、北朝鮮の話題は選挙戦ではまるで出てこない。不思議な選挙だ。安全保障の話も北朝鮮の話も、新しい提案はどの政党からもない。論点にさえなっているように見えない。北朝鮮やアメリカより、日本の政治に不信が募る。

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