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3145.報道比較2017.10.12

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徐々に政策論になってきた選挙戦。最後まで政策で戦うなら選び甲斐がある。ただ、内容はどれもお粗末。「あなたのやりたいことすべてに賛同したことなどない」と、すべての政党に言いたい。ひとつだけ仕事をしたら解散するスタイルに変えてくれないだろうか?

読売新聞・社説
社会保障 負担増と給付抑制こそ論じよ

各党の衆院選公約には、子育て世代への支援強化をはじめとする社会保障の充実策が並ぶ。多くは財源や実現プロセスが曖昧だ。負担増や給付抑制に踏み込む施策も乏しい。給付に偏った「サービス競争」の様相を呈している。現在の社会保障は、給付に見合う財源を確保しないまま、赤字国債という将来世代への負担のつけ回しで成り立っている。いずれ行き詰まることは必定だ。構造を改め、今の世代で給付と負担のバランスを取る。そのために消費税率を引き上げる。2012年の旧民主、自民、公明の3党合意に基づく「社会保障・税一体改革」の主眼である。社会保障改革で最も重要なのは、医療・介護費の膨張の抑制である。団塊の世代が75歳以上となる25年には、費用が急増しかねない。18年度の診療・介護報酬の同時改定は、持続可能な制度に転換するラストチャンスだ。経済力のある高齢者に応分の負担を求める改革も、さらに進めねばならない。年金制度においても、人生100年時代を見据えた真摯な議論が求められる、としている。

ようやく政策論になってきた選挙報道。気になるテーマ順に並べてみた。一番気になるのは社会保障。ところが…読売の社説は選挙戦とは思えない具体策のなさ。これは読売の責任ではなく各政党の責任だろう。希望の党は企業の内部留保に課税する案を最初は言い出したものの、党首討論以降は引っ込めている。支持が得られないと見たのだろうか?せっかく財源の話として興味深かっただけに残念だ。
自民党は、相変わらずバラマキ優先だが、増税堅持を今のところは主張している。増税する消費税の使い道を学校救済のためにバラマキたいと言い出した。2度も延期した安倍氏がまた延期する可能性も十分にある。私はノーだ。
野党も新たな財源の提案はない。身を切る改革とやらではとても足りない社会保障を、何も語らずに選挙だけ進める。事業説明をしない会社の株を買うだろうか?無意味だ。読売は政党への批判を強めるべきであって、現状の悲観を再認識している場合ではない。

日本経済新聞・社説
いよいよ憲法改正が問われるときだ

いよいよ憲法改正が問われる衆院選になった。自民党が政権公約で改正原案を国会に提案、発議して改正をめざす方針を明記し、真っ正面から改憲に取り組む姿勢を鮮明に打ち出したためだ。自民党の公約は、改憲の内容として(1)自衛隊の明記(2)教育の無償化・充実強化(3)緊急事態対応(4)参院の合区解消の4項目をあげた。焦点は自衛隊の憲法明記だ。公明党は「意図は理解できないわけではないが、多くの国民は憲法違反とは考えていない」と賛否を明確にするのを避けた。希望も「自衛隊の存在を憲法に位置づけることは国民の理解が得られるかどうか見極めたうえで判断する」との表現にとどめた。護憲野党は改憲反対で足並みをそろえているが、選挙後もにらみ公明、希望には9条論議ときちんと向き合ってほしい。自衛隊の存在を明記するのなら文民統制(シビリアンコントロール)の強化や安全保障基本法の制定などチェックが必要になってくるはずだ。そうした問題提起があってもいい。あえて明文改憲をする必要があるのか。政策判断により法律で対応が可能なはずである。そもそも高等教育の無償化には財源や費用対効果など多くの問題点があるのは、かねてわれわれが指摘しているところだ、としている。

毎日新聞・社説
日本の岐路 衆院選の憲法論議 民主主義を強める方向で

衆院選では憲法改正が争点になっている。各党が憲法問題への立場を明確にし、具体的な改正項目を提示したからだ。自民党は公約で自衛隊の明記、教育無償化、緊急事態対応、参院の合区解消の4項目を具体的な改憲対象に挙げた。小池百合子東京都知事が代表を務める希望は、憲法9条を含めた改憲を求めつつ、自民党との違いを出すために「知る権利」や情報公開、地方自治を重視している。とりわけ首相がこだわりを持つのは憲法9条への自衛隊の明記だ。憲法学者の中に残る自衛隊違憲論を拭いたいと首相は言う。しかし、共産、立憲民主、社民の3党は「憲法違反の安全保障法制を追認する改憲には反対だ」とそろって批判する。少子高齢化など社会が抱える課題は多い。憲法改正を含めた政策全体の優先順位をつけるのも、今回の衆院選で問われているのではないか。首相は選挙演説で北朝鮮の脅威を強調している。目先の危機を利用して情緒的に9条改正を実現しようとする手法は慎むべきだ、としている。

これが政党政治のキライなところだ。安倍氏が解散を語ったとき、憲法改正のための解散とは言っていなかった。過半数が取れる見込みが出ると論点を増やし、3分の2を狙えるならやってしまえと期を読む。「あなたのやりたいことすべてに賛同したことなどない」と、すべての政党に言いたい。ひとつだけ仕事をしたら解散するスタイルに変えてくれないだろうか?
憲法改正論にしたら、おそらく自民党は過半数を取れない。意図的に憲法改正論を蒸し返して自民党を不利にしたい作為ならわかるが…

産経新聞・社説
拉致と衆院選 解決への具体的道筋示せ

安倍晋三首相は、これまでも拉致問題の解決を最優先・最重要課題と述べてきた。希望の党には中山恭子氏、松原仁氏と、2人の拉致問題担当相経験者が参加した。それにしては両党の公約での言及はもの足らず、迫力もない。聞きたいのは問題解決への具体的道筋であり、熱意である。核・ミサイル問題との包括的解決を目指す中で、拉致問題単独での解決の可能性が見えたとき、どう対処するのか。朝鮮半島有事に際して拉致被害者の救出のために何ができるのか。必要な法整備はどうあるべきか。そうした具体論を欠く公約の羅列は、何ら意味をなさない。今月5日、拉致被害者の横田めぐみさんは、53歳の誕生日を迎えた。13歳の少女が拉致され、40年の歳月がたったことになる。ご両親は高齢である。なんとしても再会を果たしてほしい。他の拉致被害者についても同様である。もっと真剣に論じてほしい、としている。

今回の選挙戦でテーマに上がることは少ないだろうが、拉致問題は小泉政権時では、北朝鮮の交渉の大事なカードだった。北朝鮮が日本の能力のなさに交渉を打ち切ったのだろうが、日本としても交渉の可能性を平然と見捨てたのは安倍氏だった気がする。今でも交渉という言葉を聞いたことはない。圧力を目立たせている。産経が安倍氏を評価する意味がわからない。

朝日新聞・社説
衆院選 安倍首相 説明になっていない

安全保障関連法やアベノミクス、原発政策など大事な政策論議の前にまず、指摘しておかねばならないことがある。森友学園・加計学園をめぐる首相の説明責任のあり方だ。党首討論やインタビューで「森友・加計隠し解散だ」と批判されるたびに、首相はほぼ同じ言い回しで切り返す。首相の友人が理事長の加計学園の獣医学部新設問題では「一番大切なのは私が指示したかどうか」「国会審議のなかで私から指示や依頼を受けたと言った方は1人もいない」という。首相自身の指示がなければ問題ないと言いたいのだろう。首相に近い人物が指示したり、官僚が忖度したりした可能性を否定できないからだ。実際に、「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」と記された文書が文部科学省に残っている。昭恵氏はなぜ学園の小学校の名誉校長に就いたのか。8億円以上値引きされた国有地払い下げに関与したのか。昭恵氏が渡したとされる「100万円の寄付」の真相は――。事実関係の解明にはやはり、昭恵氏自身が語るべきだ。首相が国民に繰り返し約束した「丁寧な説明」はまだない。首相はどのように説明責任を果たすのか。それは、選挙戦の大きな争点である、としている。

批判からは何も生まれない。放置しておいても、この問題から安倍氏が逃げられる可能性はゼロだ。政権を安倍氏が取ったとしても、また国会でこの話題は出る。国民が知りたいのだから。ならば朝日は、安倍氏批判するなら政策に絞るべきだ。

人民網日本語版
中国、貧困脱却の難関攻略で歴史的ブレークスルー (2017.10.11)

国務院扶貧開発指導小組弁公室の劉永富主任は10日午後、国務院新聞弁公室主催の記者会見で、第18回党大会以来の貧困脱却の難関攻略の進展と成果を説明した。統計は、過去5年間に貧困脱却の難関攻略が目覚ましい成果を挙げ、歴史的ブレークスルーを実現したことをはっきりと示している。中国は貧困脱却の難関攻略の責任、政策、投入、動員、監督、審査の6大システムを確立し、貧困脱却の最終達成を制度面で支えた。統計は、2012年から2016年までの4年間に、貧困層を年平均1391万人、計5564万人減らし、今年は少なくとも1000万人減らしたことを示している。劉氏は「これはかつてない成果だ。1986年に大規模な貧困者支援を実施してから2000年までの間に貧困層を年平均639万人減らした。2001年から2010年までに年平均673万人減らした。第18回党大会からは年1300万人以上減らした」と説明した。劉氏は「中央は深度貧困地区貧困脱却難関攻略座談会を特別に招集し、支援文書をまとめた。第1に、中央はこうした深度貧困地区を支援の重点とし、資金政策と取り組みを強化する。第2に、中央各部門は深度地区をめぐり貧困脱却の難関攻略という重大事業を完成し、支援を強化する。第3に、省は管轄区内の深度貧困問題の解決に責任を負う」と述べた、としている。

ならばそろそろ、中国は先進国になってはどうだろう?

Wall Street Journal
トランプ政権、NAFTA再交渉で具体策提示へ サンセット条項も (2017.10.11)

北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の新たなラウンドが11日に始まるのを前に、米国のドナルド・トランプ政権は戦略に磨きをかけた。内容を骨抜きにして企業への影響を低減する具体的な方法を多数提示する。全体的な方向性は米通商代表部(USTR)関係者らが少し前から明らかにしており、メキシコ、カナダの両政府に加え、米国も含む全3カ国の経済団体から反発の声が上がっている。ワシントンで再開される協議の見通しには不透明さが増した。NAFTAは25年前から米国、カナダ、メキシコ間で関税障壁なしの通商を可能にしてきた。米国が再交渉を通じて特定の貿易条件の変更を目指す考えはない。だが協定の執行や有効期間に不確定要素が加わることで、企業にとってのメリットが薄れると経済団体は主張している。通商政策について外部からトランプ政権へ助言している人物によると、米国は「行動に向かわせる動機から行動を妨げる動機への切り替え」を追求し、「米企業の対メキシコ投資にさらなる不透明感や抵抗感を生む」ことを望んでいる。「業務委託や海外投資に関する意思決定を変えたがっている」という、としている。

ある意味で、トランプ政権も進歩したようだ。吠えるだけから、陰湿だが政治の正攻法に傾いてきた。ブレーンを変えたのかもしれない。ただ、法案がうまく通るかは別問題だ。今までの過去を見る限り、可能性は低い。

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