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3143.報道比較2017.10.10

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選挙公示日に国内紙は休刊。騒がしくなくてむしろ快適。いらない情報は少ない方がいい。静かな中で、考えたい。

人民網日本語版
インターネットが中国人の生活を便利に、QRコードが大活躍 (2017.10.9)

統計データによると、中国のネットユーザー数は約7億人に達する。インターネットは各地の各業界に浸透し、人々の衣食住に影響を及ぼしている。今や多くの人はスマホ1台だけで、生活のさまざまな需要を満たすことができる。これはインターネットの速度と利便性を示している。トムさんは豪州出身の若者で、杭州で6年間生活している。モバイルインターネットが発展した中国の生活に慣れた彼は、今やスマホを手放すことができないと考えている。トムさんはこのほど米国の友人を連れ、キャッシュレスな一日を体験させた。トムさんは、「私たちは一銭も持たず、スマホだけを手に外出した。路傍で焼餅(シャオビン)を売っていれば、二人で数個購入した。小さな屋台でも、微信と支付宝(アリペイ)を利用可能で、QRコードをスキャンし決済できる。焼餅を食べ終えると、野菜市場に行った。ネギ1本買うだけでもスキャンによる決済が可能で、お釣りを出す手間が省けた。それから公共バスに乗り、シェア自転車を利用し、髪を切るなど、何をしてもQRコードをスキャンして決済でき、本当に便利だ。米国の友人はこれに感心していた」と話す。当然ながらスキャンの利用は、電子決済だけに留まらない。例えば観光地や展覧会を見学する際に、多くの古跡と展示品にはQRコードが用意されている。これをスキャンすることで、より具体的な文字もしくは動画による情報を目にし、音声による解説を耳にすることができる。こうすれば見学で、より大きな収穫を手にできる。ネットユーザーは、「これらの解説・紹介は形式多様で内容が豊富だ。さらには多言語対応もあり、ガイドを雇ったようだ」とコメントしている。また特に薬品や生鮮食品など一部の商品のQRコードをスキャンすることで、消費者は偽造防止商標、認証監督管理コードがあるかを知り、それから生産と輸送の流れを理解することで、真偽と安全性を判断できる、としている。

私個人は、中国のモバイル・インターネットは、QRコードよりもチャットで何でも完結し、ボットとIT業界が呼ぶ自動応答プログラム、人ではない応対プログラムが高度に発展している事例を良く聞き、注目している。だからFacebookもAppleもメッセージに力を入れはじめ、LINEやカカオトークも必死で参入を狙う。モバイルは、慣れてくると、Appを操作するのさえ煩わしくなる。キーボードはさらにストレスが高い。結果、音声入力で、相手はメッセージ画面に、チャットを通じてツイートのように注文や決済を順次応答する。これが長くつづくトレンドなのか、私は見極めたいと思う。プログラムの難易度は低い。実現もイメージできるが、利便、エクスペリエンスは本当に高いレベルに至るだろうか?これが中国の価値観として、世界を接見していくのだろうか?いつも興味を感じている。

Wall Street Journal
米シェール神話に陰り、生産頭打ちの恐れも (2017.10.9)

米国のシェール業界は、原油価格が下げる中でも大方の予想に反して増産に踏み切り、在来型原油市場を驚かせてきたが、その勢いにいよいよ陰りが見えつつある。米原油生産は高い水準を保っており、1970年に記録した過去最高(年平均日量960万バレル)を更新する可能性もまだ残っている。だが、生産会社は技術面や運営面、財政面で障害に突き当たり、掘削ペースを落とし始めた。シェール採掘会社が原油安局面でも生産を維持できたのは技術革新のおかげだ。ただ、そうした革新のペースは鈍りつつあるようだと専門家は指摘する。一方、世界有数の人気鉱区では人件費や運営費が上昇し、採掘費用を押し上げている。生産会社は投資家の圧力にも直面している。投資家は利益よりも成長を優先する生産会社に不満を募らせており、支出は収入の範囲内で行うよう各社にクギを刺している。パイオニア・ナチュラル・リソーシズ のティム・ダブCEOは、8月、バーミアン鉱区の油井の一部が「大混乱」に陥っていると指摘し、株主を驚かせた。地中の圧力に関する問題で生産が滞り、採掘作業に数カ月の遅れが出ていると説明した。経営陣を「コスト度外視の採掘」に走らせているのは、生産量の伸びに連動した報酬制度だ、との批判が以前からある。資産運用会社のインベスコは最近、複数のシェールオイル生産会社の取締役に書簡を送り、取締役の報酬を生産量の伸び率ではなく資本利益率に連動させるよう求めた。同社で米バリュー株を担当するケビン・ホールト最高投資責任者(CIO)は、各社が変更に応じなければ、今後は現経営陣を支持できない可能性があると語った、としている。

シェール革命後、ひとつ目のイノベーションの壁が迫っているようだ。今回の話題程度なら、原油価格が上がれば障害は突破できそうだが、50ドル以下のWTI原油価格が下限値として意識される指標になりそうだ。原油はガソリンとしての需要は急速に減るトレンドも感じられるが、発電のニーズは高まり、そのための原油ニーズは増える。まだ、モビリティの革命がエネルギーにまでどれだけのインパクトを与えるのかは、誰にも判らない。だが、原油のメイン・プレーヤーは明らかに中東からアメリカに移った。次のモビリティの革命も、いまはアメリカが主導しているように見える。日本はどこかに食い込めるだろうか?

Financial Times
米領プエルトリコ、復興のカギ握る債務免除 (2017.10.6)

民主党の熱心な支持者であるローレンス・サマーズ元財務長官が、今は共和党支持を自認するドナルド・トランプ大統領を擁護するというのは、度々あることではない。だが、先日、米自治領プエルトリコがその機会を用意した。トランプ氏は3日、発行残高が740億ドルにのぼるプエルトリコ債を保有する人は、償還される希望と「おさらば」すべきだという不用意な発言をして米国の市場を仰天させた。当然ながら債権者は狼狽売りに走り、債券価格は急落した。ところが、サマーズ氏はこれに喝采を送った。そもそも、国際通貨基金(IMF)のチーフエコノミストをかつて務めたアン・クルーガー氏が、説得力のある報告書で2年前に指摘していたように、プエルトリコの経済には1200億ドルもの債務に対処する力はない。今年5月にプエルトリコが裁判所に一種の破産申請を行っていたこと、債権者に年間8億ドル(本来の元利返済額の4分の1に相当)を支払う再生計画も併せて提示したことは、特に不思議ではない。しかし、ハリケーンに見舞われた今となっては、連邦政府が大規模な支援計画を打ち出さない限り、この限定的な返済も不可能だ。この一件は投資家に対する警鐘として位置づけるべきだ。確かに、ハリケーンに見舞われることは稀かもしれない。しかし、ファンドマネジャーたちがリスクをほとんど考慮せずに高利回りを追い求めたのは、プエルトリコだけではなかった。新興国でも、ハイイールド債の市場でも同じことが行われている。もし投資家がプエルトリコの悲劇をきっかけに目を覚ますのであれば、久しく待ち望まれた僥倖だ、としている。

リーマンショックも、日本のバブル退治も、いま中国で行われているシャドウ・バンキングの清算も、「大きくて潰せない」と、あまりに影響が大きい金融機関や組織の破綻は税金を注入してでも救済してきた。ひとりの犯罪者も、責任者も出さずに。リスクの分だけ金利があるのではなかったか?リスクを回避するためにデリバティブがあるのではなかったか?連鎖倒産や破綻を避けるためという対処策は納得できる気がするものの、そのために保険機構があったはずでは?なぜ税金を投入するのか?の問いには答えられることなく10年で金融機関は息を吹き返し、公的資金を返済したのをいいことに、足枷になった規制法案も撤廃に向かう。なのに、危機にあえぐ国家のような、州のようなアメリカの支配下にある島は、破綻もできず、救済もされず、金利を払いつづける重荷に潰れそうだ。こういう理不尽が無関心で通用しはじめると、いよいよ次のクラッシュは顕在化してくる。リスクの恐さを忘れ、無関心になると、痛みは必ず訪れる。
日本国債や日本経済も似たような弛緩を感じる。日銀が抱えている日本国債、普通に考えておかしなことが、いつまでも通用するはずがない。まるでうまくいかなかったアベノミクスとやらを、反省もせずに策を巡らしても、リスクを増やしているだけだ。ゆがみは、必ずどこかで修正される。

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