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3142.報道比較2017.10.9

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朝日は昨日につづいて、選挙関連の話題を1本目の社説から外した。安倍氏の攻撃に脅えたような行動は、このタイミングでは不適切だ。文春や東京新聞の覚悟を理解しているのだろうか?大新聞社の姿勢として失望する。毎日も似たようなものだ。政権批判を貫きたいなら、ここで気概を見せなければならない。過度に小池氏に期待していたのだろうか?

産経新聞・社説
衆院選あす公示 日本の針路を堂々と語れ 危機突破の処方箋が見たい

第48回衆院選が10日に公示される。北朝鮮情勢は極度に緊張している。経験したことのない厳しい情勢の下で、戦後日本の民主主義が試される選挙となる。安倍晋三首相以外に、選挙後の有力な首相候補が見当たらない。希望の党の小池百合子代表が、一気に国政で大きな勢力を誕生させることを標榜しながら、自らの出馬を見送り、代わりとなる首相候補も示さないためだ。旗印を立てないままの戦いは、残念であり、無責任といえる。
日本記者クラブ主催の討論会などで各党首は、北朝鮮に核・ミサイル戦力を放棄させなければならないとの立場では一致した。だが、それを実現しようという道筋は分かれた。立憲民主党の枝野幸男代表や共産党の志位和夫委員長は、集団的自衛権の限定行使を認めた安全保障関連法は違憲だとして廃止を求めた。志位氏らは、日米が主導する圧力路線を批判し、北朝鮮との対話を促した。
小池氏は「外交安全保障は安倍政権を支持する」と語り、現実的姿勢をとることを強調した。ただ、民進党から合流した多くの候補が同調するだろうか。憲法改正は「希望・維新」が前向きな姿勢を示し、一見、改憲の機運を高めたようにみえる。それでも、小池氏は憲法への自衛隊明記について「(9条)3項で進めるのは大いに疑問がある」と否定的な考えを示した。公明党の山口那津男代表は自民党と同じ与党でありながら、党として9条の議論を進める考えは示さなかった。自民と維新は公約で9条改正の立場をとっている。各陣営にねじれがみられるが、さらに論戦を重ねる必要がある。首相は、新たな黒字化目標の達成時期について「現段階では示せない」と語った。成長に伴う税収増に期待し、歳出入改革の具体的な方向を示さないのは、将来世代への責任ある態度ではない。
焦点の消費税増税について、安倍首相は教育無償化などにも増税分を充当できるよう使途変更することを提起した。しかし、それにより2020年度に基礎的財政収支を黒字化する財政再建目標は達成できなくなる。予定通りの増税に反対する希望や立憲民主は、どこまで社会保障制度の安定性や、その基盤となる財政に責任を持つ気があるか。小池氏は消費税率10%について、社会保障費の増大を踏まえて根源的に見直すよう立ち止まるべきだという。企業への内部留保課税や、生活に最低限必要なお金を国民全員に給付するベーシックインカムなども羅列した。将来への不安感こそが成長を阻んでいる現実に、各党は向き合うべきだ、としている。

日本経済新聞・社説
安倍政権5年へ審判を下す衆院選

衆院選があす公示され、22日の投票日に向けて選挙戦が始まる。希望の党の方向性が不透明だ。立憲民主党を結党した枝野幸男代表らを排除したことで、左寄りでないことはわかった。しかし、それと希望の党が掲げる「寛容なる改革保守」はどうつながるのか。そもそも寛容と改革の関係がよくわからない。安倍政権より右寄りと目される候補もいる。加えて、わからなさを助長しているのが、首相候補の不在である。党首討論で小池氏は「しっかり戦い抜くのがまずあって、その結果としての判断だ。安倍1強政治を変えていくのが大きな旗印だ」と繰り返すにとどまった。非自民という言い回しをしないところから類推すると、自民党に打撃を与え、安倍首相を退陣に追い込んだうえで、新総裁と連立するということなのだろうか。選挙後に自民党と組むことも視野に入れているならば、明言して選挙を戦うべきだ。自公政権打倒を期待する有権者が希望の党に投票し、選挙後に裏切られたら、政治不信はますます高まろう。立憲民主党も何がしたいのかが見えてこない。党首討論で、枝野氏は「誰かがどこかで決めて、多くの国民が従わなければならない」と強調した。安倍政権の国会運営がやや強引なのはその通りだが、多数を握った与党が公約したことを推進するのはある意味で当たり前である。「安倍政権のもとで格差が広がった」と攻撃するのであれば、具体的な社会保障政策などで違いを打ち出すべきだ。
安倍首相は突然の衆院解散の大義について「北朝鮮の脅威」を挙げ、「圧力をかけていくことに国民の信を得る」と発言した。外交政策は重要な争点のひとつだが、この選挙が有事への白紙委任であるかのような表現には違和感がある。解散表明時の記者会見でほとんどの時間を費やした消費増税分の使途の変更と優先順位が変わった理由も知りたいものだ。森友・加計疑惑については「私自身が何度も説明した」「妻については私が代わって十分に話した」と述べるにとどめた。理解を得るためにはもっと丁寧な説明をする必要がある、としている。

読売新聞・社説
あす公示 責任ある政策論争を展開せよ

第48回衆院選は、あす公示される。衆院選の最大の焦点は、自民、希望両党の対決である。日本記者クラブ主催の8党首討論会では、消費増税の是非が一つの重要な論点となった。首相は、消費増税を予定通り実施し、その使途を教育無償化などに振り替える考えを強調した。増税凍結を唱える希望に対しては代替財源の確保策を質した
小池氏は、経済の現状は「好景気の実感を伴っていない」として「いったん立ち止まろうと言っている」と語るにとどめた。公約にある大企業の内部留保への課税など各論には言及しなかった。
安全保障政策に関し、小池氏が「北朝鮮情勢が大変厳しい中、リアルな政治を進める」と述べ、安保関連法を容認する立場を明確にした。野党第1党が安保関連法の合憲性を支持することは、今後の安保論議をより建設的なものにするはずだ。将来、政権交代があっても、外交・安保政策は継承される。そうした安定した政治体制を構築する一歩となることが期待される。
憲法改正について、安倍首相は「最後に決めるのは国民だ」と強調し、自衛隊の明記など4項目の改正を目指す考えを示した。公明党の山口代表は、改正に関する国民の理解は成熟した段階にないとし、「自民党の議論を見守っていく」と述べた。維新の松井代表は、教育無償化を追加する必要性を力説した。共産、立憲民主、社民の各党は9条改正への反対を表明した。希望が改正自体には前向きなため、改憲勢力が引き続き衆院の3分の2を占めるのは確実だ。
臨時国会の実質審議がないままの衆院解散は、野党から「森友・加計隠し」と批判されている。首相は、より積極的に情報を開示し、丁寧な説明を続けるべきだ。小池氏は、希望が首相候補を明らかにしていないことについて、「選挙の結果を見てから考える」と従来の見解を繰り返した、としている。

朝日は昨日につづいて、選挙関連の話題を1本目の社説から外した。安倍氏の攻撃に脅えたような行動は、このタイミングでは不適切だ。文春や東京新聞の覚悟を理解しているのだろうか?大新聞社の姿勢として失望する。毎日も似たようなものだ。政権批判を貫きたいなら、ここで気概を見せなければならない。過度に小池氏に期待していたのだろうか?
産経、日経、読売の内容は、また、いつもの丸写し、コピペを連想するような横並び。記者クラブとは思考まで横並びなのだろうか?彼らが主催の党首討論だとしても、文面まで一致するのは異常だ。
内容は、昨日から進歩はない。新しい考察が加わったわけでもなければ、さらに追求を深めたものでもない。政治とともに報道が変わるべきだ。

朝日新聞・社説
中国の歴史観 政治利用の不毛な動き

日本と中国が全面戦争に突入した起点は今から80年前、1937年7月の盧溝橋事件から、1945年までの8年を抗日戦の期間とする見方がこれまで定着していた。ところが、習近平政権は1931年9月18日に起きた満州事変・柳条湖事件を抗日戦の起点と唱えるようになった。戦いの期間は6年延びて14年となる。その狙いは、自らが率いる共産党政権の正統性を強めることにあるようだ。満州事変以降、日本の侵略が断続的に進んだのは事実だ。反省すべき戦争を長い視点で考える意味も込めて、日本でも同様の見方をすることがある。最高指導者が自らの都合に合わせて歴史観を定めている。政権が見解を出せば、その歴史観に社会全体が縛られる。すでに教科書の改訂が進み、異論を唱えた歴史学者の文章はネットから削除されている。自由であるべき歴史研究が妨げられているのは憂うべき事態だ。
中国と違い、日本には言論や学問の自由がある。しかし政治家が、いびつで不誠実な歴史認識を語る現実もある。記憶の風化に伴い、戦前戦中の不名誉な史実を拒むような政治家の言動が続くのは、懸念すべき風潮だ。かつて国民に忠君愛国を植えつけ、戦時動員の下地をつくった教育勅語を肯定する政治家まで出ている。中国での歴史の政治利用と、日本の政治家による偏狭な歴史観の摩擦が、両国の互恵関係づくりの足かせになりかねない、としている。

国慶節という楽しい時間を過ごしている中国が、特に日本を攻撃したわけでもないのに、朝日は何を言い出すのか。自分が安倍氏に攻撃された時の逃避先が中国批判だとしたら、批判している安倍氏や、カルト化している印象の産経よりひどい。最悪の報道姿勢だ。

毎日新聞・社説
日産で無資格検査が横行 消費者への重大な背信だ

日産自動車が完成車を無資格者に検査させ、116万台のリコールを届け出た問題に新たな疑惑が浮上している。資格のある検査員がやったと装うため、書類上では正式な立場の者の判子が押されていたという。さらに、有資格者の印影の異なる複数の判子が使用されていた形跡もあった。西川広人社長らの「現場の認識不足」という説明とは異なり、組織的な偽装工作の広がりをうかがわせるものだ。消費者の信頼を裏切る重大な背信行為とも言える、としている。

毎日も、朝日と同様だ。日産の不祥事は取り上げるべき事件だが、今までの毎日の価値観から考えると、意図的に選挙の話題を遠ざけた。それほど自民党に勢いを感じているのだろうか。ニーズではなく自分の都合で紙面構成を変えるなら、安倍氏を批判できる力量も信頼も期待できない。情けない。

Wall Street Journal
ロシアが狙う新たな標的、NATO兵士のスマホ (2017.10.5)

ロシアは北大西洋条約機構(NATO)を相手に新たな戦線を開いた。ほぼ全てのNATO軍兵士にとって無防備な場所、つまり個人用スマートフォンにつけこもうとしているという。ロシアは兵士のスマホに不正アクセスする作戦を展開している。その狙いは、軍事作戦に関する情報を盗み出したり、部隊の規模を探ったりするほか、兵士に圧力をかけることだとみられる。標的となっているのはポーランドとバルト諸国に今年派遣された約4000人の兵士たちだ。その1人、米陸軍のクリストファー・ルルー中佐は7月、ポーランドのNATO基地で個人用のiPhone(アイフォーン)がハッキングされていた。「アップルの地図アプリが開かれ、中心地点はモスクワになっていた」という。また、少なくとも6人の部下がスマホや フェイスブック のアカウントをハッキングされたことも明らかにした。同氏は一連の出来事について、個人の追跡やパスワード解析が可能なことを示すロシア諜報部隊からのメッセージの意味合いがあると考えている。さらに、兵士たちを脅かそうとしているのではないかとも語った。欧米当局者によると、個人のやりとりや連絡先、ソーシャルネットワークのサイトから盗まれた情報は、嫌がらせや脅しに利用されている、としている。

何かにつけてロシアのやる事が気に障るアメリカと、もはや自国の優位性のために手段を選ばなくなったロシア。アメリカもロシアも、順風満帆とは言い難いのが鮮明だ。以前ほど単純に武力での衝突を扇動することもなくなった一方で、見えない場所で両国がどれだけ傷つけ合っているのかは誰にも判らない。冷戦とは違う、闇の紛争。陰湿で、事実さえ認め合わない戦いは、ますます精神戦、頭脳戦になってきている。日本はまるで歯が立たない。恐怖さえ感じられないのではないか?次元が違い過ぎる。

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