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3138.報道比較2017.10.5

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中国がどれだけ成長しようとも、一党独裁を望む国は他に生まれなかった。豊かになるより自由な方がいい。人間の究極の答えは出ている。習氏が長期の皇帝になるのを願うなら、すべきことは見えている。

Wall Street Journal
中国「新皇帝」到来告げる北京の大改装 (2017.10.4)

中国の経済的・政治的な方向を探るカギは、首都・北京の真ん中で進行中の大規模な化粧直しに見ることができる。毛沢東以後、中国最高指導者の個性が国民の生活をこれほど完全に支配したことはなかった。北京は今、習氏のイメージ通りに変貌を遂げつつある。この新たな皇帝のための新たな首都だ。新皇帝の治世は、非公式の継承規則で習氏が国家元首を退任すべき2023年をはるかに超える運命のようにみえる。工事は数カ月前、削岩機のうなる音とともに始まった。大勢の出稼ぎ労働者たちが都心の路地に建てた非合法な建物を、解体工事業者が取り壊し始めたのだ。当局はこれを「美化」と呼ぶ。現実には、ほとんど想像できないほどの規模で行われる人口抑制策だ。過密状態のこの都市は人口が減らされ、メガロポリス(大首都圏)の文化的なハブとして再構築されようとしている。大首都圏は鉄道・地下鉄・高速道路で複数の都市をつなぐ構想で、最終的に1億3000万人の人口を擁する見通しだ。これは習氏ならではの国内プロジェクトだ。それは巨大さを追求する行為であり、中央集権的なトップダウン統制が必要とされる。こうした野心を実行できるのは、揺るぎない経済・社会的な権力をもった一党独裁国家だけだ、としている。

人民網日本語版
第3四半期GDP、各機関の予測は6.8%増 (2017.10.4)

第3四半期マクロ経済統計の発表を前に、各機関はGDPを6.8%前後の成長と予測している。先行指数を見ると、9月30日に国家統計局の発表した9月期中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は52.4%で、前月比0.7ポイント上昇し、2012年5月以来最高となった。製造業は安定の中での好転を維持し、拡大の歩みをいくらか加速している。中国交通銀行金融研究センターによると、第3四半期に投資・消費指数はやや鈍化し、不動産開発投資と製造業投資の伸びも多少減速した。過去2ヶ月、消費成長率は鈍化し、第3四半期の経済成長率は上半期より少し下がる6.8%となる見通しだ。第4四半期の経済成長には下押し圧力が残るが、通年では落ち着いた経済運営という構造が変わることはない、としている。

日本経済新聞・社説
日中首脳は相互訪問で緊密な意思疎通を

1972年の日中国交正常化から45周年の今年、長く膠着していた両国の政府間交流が本格的に動き始めた。緊迫の度を深める北朝鮮情勢を見据えても、日中間の緊密な意思疎通が極めて重要になっている。民間を含めた人的交流の活発化を歓迎したい。衆院選が間近に迫る日本の政治の今後は見通せない。中国もまた18日からの共産党大会での最高指導部人事を控え、政治の季節の中にある。過去の経験では中国の政権基盤が弱い場合、歴史問題などを理由に日本に厳しく出る傾向があった。今後も注意は必要だ。とはいえ、いかなる政権下でも相互依存する世界2、3位の経済大国の首脳が互いに訪問する枠組みは重要だ。それは国民生活に直結する。安全保障面でも北朝鮮の核・ミサイル問題が喫緊の課題である。11月に来日するトランプ米大統領と十分に連携しつつ、中国とも意思疎通を図ってほしい。来年は1978年の日中平和友好条約の締結から40周年に当たる。2008年の30周年の際は当時の胡錦濤国家主席が来日した。この好機を逃すべきではない。まず日本で日中韓首脳会談を実現し、その上で日中トップ同士の往来を探る必要がある、としている。

全人代が近づいているからか、中国の話題が増えつつある。中国自身は現政権がうまくいっていることを強調し、日本は関係改善を唱え、アメリカは自由のない社会を否定する。中国の現政権が何かを仕上げた記憶はない。大した変化のない5年間。騒がれたのは贈収賄や利権にやけに厳しい習氏の価値観くらいだ。
どれだけスピードが停滞する原因になろうとも、選択肢があるのはいいことだ。失敗するとしても、法に触れなければ何をしてもいいのが、自由主義にとっては当たり前だ。中国がどれだけ成長しようとも、一党独裁を望む国は他に生まれなかった。豊かになるより自由な方がいい。人間の究極の答えは出ている。中国がもし低迷するなら、体制が原因になるのは確実だ。習氏が長期の皇帝になるのを願うなら、すべきことは見えている。

毎日新聞・社説
日本の岐路 社会保障をどうする 負担増から目を背けるな

安倍晋三首相は衆院解散にあたって少子高齢化を「国難と呼ぶべき事態」と述べた。しかし、この問題は10年以上前から繰り返し議論されてきたことであり、降って湧いたように言うのはおかしい。目の前の高齢化に対処しつつ、同時に少子化対策を進め、将来の不安を払拭しなければならない。難しいかじ取りを政府は迫られている。消費増税は社会保障を持続可能にするためなのに、安倍政権は2度も延期した。今度は消費税の使途を変更し幼児教育の無償化などに充てるという。高齢者に偏った社会保障を「全世代型」に変えるというのだ。消費増税に関する「3党合意」が成立したのは民主党政権のときだが、福田康夫政権時の「社会保障国民会議」で年金・医療・介護について多岐にわたるデータを分析し、何通りもの将来的な見通しを出したことが議論の土台となった。負担増の不人気政策は選挙のたびに各党から敬遠されてきた。ようやく成立した消費増税の「3党合意」も、すっかり忘れられようとしている。それが現在の危機を招いた原因であることを各党は自覚すべきだ。安心できる医療や介護を守るためには厳しい政策も必要だ。どの党が誠実に向き合っているのか、有権者は見極めるべきである、としている。

産経新聞・社説
希望の党 御輿なき祭りに終わるか

唐突な政党結成の発表に始まり、民進党からの合流者を厳しく選別するかと思えば、一挙に200人近くの候補者を擁立する。希望の党の小池百合子代表(東京都知事)の手法はそのつど、話題を集めている。小池氏は自らの出馬を否定している。いわば、真に国政に責任を負うという意味での「御輿」を持たないまま、祭りを始めている。有権者は戸惑わざるを得ない。首相指名選挙は衆院選後の特別国会で行われる。新議員らの最初の仕事だ。憲法67条の規定で、国会議員しか首相になれない。衆院選に不出馬なら、小池氏は首相を目指さないということだ。小池氏は、産経新聞のインタビューで「国会議員の一人になっても意味がない。東京都が(改革の)範を示し、日本全体に広げていく」と語った。国政の改革が遅いと強調する趣旨だが、都政と国政の機能や役割は基本的に異なる。両者を並列で語るのはわかりにくい、としている。

もう衆議院選挙の話題が、ただの政党批判に成り下がった。書くことがなければ他紙のように距離を置いてたの話題を取り上げるべきだ。産経は維持でも希望の党を、毎日は自民党を批判したいようだ。

朝日新聞・社説
東電の原発再稼働 国は自らの無責任を正せ

東電が再稼働をめざす柏崎刈羽原発(新潟県)について、原子力規制委員会が技術面で基準を満たすとする審査結果をまとめた。国の手続きは山場を越え、「原発回帰」の加速につながる節目である。安倍政権は「規制基準への適合を規制委が認めれば、その判断を尊重し、地元の理解を得て、再稼働する」との姿勢だ。だが、この進め方は、大切なことが抜け落ちている。再稼働は本来、規制委や自治体に判断を丸投げするのではなく、事故のリスクや安全対策、社会的な必要性などを踏まえて、国が総合的に判断すべきものだ。規制委の審査基準について、政権は「世界でもっとも厳しい」と強調するが、規制委自身は「最低限の要求でしかない」と繰り返す。政権はまず、規制委が安全を全面的に保証したかのように印象づける姿勢を改めなければならない。東電は、事故に伴う賠償や除染を自前でできず、実質国有化された。経営方針を差配しているのは経済産業省だ。再稼働への疑問や不安に答える責任を、政府は東電とともに果たすべきである。柏崎刈羽の再稼働問題を、その契機としなければならない、としている。

原発がうやむやで、被爆者や、原発がある地域の拒絶がある中で、納得できる説明なしに再稼働を進めようとしているのは、原発再稼働を唱える人たちも感じているのではないか。なぜそこまで再稼働にこだわるかが、電力需要でないことはすでに明らかだ。雇用でもないなら、あとは利権しか残らない。自民党型政治に国民が嫌悪感を示すのは、森友・加計学園でも見たとおり、利権に集約される。利権を攻撃すれば野党はチャンスを得るだろう。

読売新聞・社説
ラスベガス乱射 銃規制強化できぬ米国の病弊

米ラスベガス中心部で64歳の男が、ホテルの32階の部屋から眼下の野外コンサート会場に向けて、銃を乱射した。死傷した聴衆は約600人に上った。米国史上、最悪の銃撃事件である。連射能力や命中率を高めるため、銃器は改造されていた。大量殺人を計画し、周到に準備していたのは間違いない。警察やホテル側が、多数の武器の移動をチェックできなかったのは問題だ。短時間で大量発射できる攻撃用銃器の製造を禁じる法律は、1994年に10年間の時限立法で成立した後、2004年に失効した。乱射事件は日常的に起き、不特定多数が集まる「ソフトターゲット」が狙われる例も目立つ。小学校で多数の児童が犠牲になり、連邦議会議員が重傷を負っても、銃規制の強化は進まない。大量殺傷能力を持つ銃器の流通を放置すれば、過激派やテロリストに悪用される可能性が大きい。極めて常識的な問題提起と保守派の主張は噛み合っていない。残念ながら、銃規制の厳格化は望めまい。社会の分断が一段と深まることも懸念される。米国の病弊と言えよう、としている。

2日前に素人が書くのと同程度の内容しか書けないのは、大新聞社としては残念だ。遅いなら、せめて内容を充実させられないだろうか?

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