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3129.報道比較2017.9.26

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解散を肯定的に観る人は少ない。海外も呆れ気味だ。野党がどれだけ無能でも、不信よりはいいと思われるレベルまで、安倍政権は暴走した。これで社会が割れれば、日本もアメリカのような分断がはじまる。

朝日新聞・社説
衆院選 大義なき解散 「首相の姿勢」こそ争点だ

安倍首相が衆院の解散を表明した。10月10日公示、22日投開票で行われる方向の衆院選の最大の「争点」は何か。きのうの記者会見で首相は、少子高齢化と北朝鮮情勢への対応について国民に信を問いたいと訴えた。少子高齢化をめぐっては、消費税率の10%への引き上げを予定通り2019年10月に行い、借金返済にあてることになっている分から、新たに教育無償化などに回す。その是非を問いたいという。6月に野党が憲法53条に基づいて要求した臨時国会召集の要求を、3カ月余りも放置した揚げ句、審議自体を葬り去る。憲法無視というほかない。国会を軽視し、憲法をあなどる政治姿勢は、安倍政権の体質と言える。その象徴は、一昨年に成立させた安全保障関連法だ。今回の衆院選の最大の「争点」は何か。少数派の声に耳を傾けず、数におごった5年間の安倍政権の政治を、このまま続けるのかどうか。民主主義と立憲主義を軽んじる首相の姿勢が問われている、としている。

産経新聞・社説
首相の解散表明 「北朝鮮危機」最大争点に

安倍晋三首相が記者会見で、28日召集の臨時国会冒頭で衆院を解散すると表明し、「国難突破解散だ」と述べた。再来年10月予定の消費税増税分の使途を変更し、約2兆円を教育無償化などに充てる。北朝鮮の脅威から「国民の命と平和な暮らしを守り抜く」とし、核兵器と弾道ミサイルの放棄を約束するまで、圧力をかけ続けると訴えた。独裁者が支配する北朝鮮は、核実験や弾道ミサイル発射を繰り返し、「日本列島ごとき、あっという間に焦土化できる」などと恫喝し続けている。戦後、日本がこれほどあからさまな敵意にさらされたことがあっただろうか。国民に尽くすべき政治が脅威に鈍感であってはならない。北朝鮮情勢の急変に備えた選挙戦でなくてはならない。解散で衆院議員は不在となり、国会機能は参院が担う。憲法54条は「国に緊急の必要があるとき」の参院緊急集会を定めている。参院は、緊急集会や外交防衛委員会の閉会中審査の準備をしておくべきだ、としている。

日本経済新聞・社説
持続可能な日本への設計図を競え

安倍晋三首相が28日の臨時国会の冒頭で衆院解散・総選挙に踏み切る考えを表明した。2019年10月に予定する8%から10%への消費増税の増収分の使途を見直し、幼児教育の無償化などに充てることの是非を問うという。与野党は衆院選を通じて財政健全化への道筋や社会保障の給付と負担の設計図をきちんと有権者に示してほしい。首相は消費増税分の使い道に幼児教育の無償化などを加え、18年度から教育・子育てに使う予算を積み増す代わりに、財政健全化に充てる分を減らすという。もろ手を挙げて賛同できる案ではない。所得や資産にゆとりのある高齢者向けの給付を減らし、その分を若年世帯支援の財源に回すのが正しいやり方だが、首相はこうした「痛みを伴う改革」を素通りしている。本来は現役世代が担うべき負担を次世代に押しつけるのはおかしい。「社会保障か、財政健全化か」との議論は短絡的だ。経済成長さえすれば、財政問題を解決できるといった幻想も捨てるべきだ。構造改革で潜在成長率を引き上げつつ、さらなる消費増税を検討する覚悟が要る。北朝鮮の核・ミサイル開発による緊張が高まるなかでの衆院選は、与党内でも「なぜ今なのか」と戸惑う声が上がっている、としている。

毎日新聞・社説
日本の岐路 首相が冒頭解散を表明 説得力欠く勝手な理屈だ

安倍晋三首相が28日に召集する臨時国会の冒頭で衆院を解散する方針を正式に表明した。8月に内閣を改造しながら、首相の所信表明演説や代表質問を一切行わず、総選挙を迎える異例の解散となる。首相の説明は、再来年秋に消費税を8%から10%に引き上げる際、増税分の一部を教育無償化に充てるなど使い道を見直すからだという一点に尽きた。税に関する政策変更は国民の信を問うべきだというわけだ。首相は先月内閣を改造した際の記者会見で、森友学園や加計学園の問題について「国民に大きな不信を招いた」と頭を下げた。ところが臨時国会では質疑に応じないと言う。再び国民の関心が高まるのを恐れたからだろう。疑惑隠しと言われても仕方がない。しかも首相は「選挙は民主主義における最大の論戦の場」と語り、国会など開かなくてもいいと言わんばかりだった。その論理のすり替えに驚く。首相が再登板してから5年近く。「安倍1強」のおごりやひずみが見えてきた中で、さらに4年続くことの是非が問われる衆院選だ。憲法や安保、経済・財政と社会保障など、さまざまな重要課題をどうしていくのか、日本の大きな岐路となる、としている。

読売新聞・社説
衆院解散表明 問われる安倍政治の総合評価

安倍首相が衆院解散・総選挙を断行する意向を表明した。28日召集の臨時国会の冒頭、衆院が解散される。衆院選は10月10日に公示され、22日に投開票される。首相は記者会見で、今回は「国難突破解散だ」と語った。首相は、解散の理由として、2019年10月に予定される消費税率10%への引き上げに伴う増収の使途変更を挙げた。国の借金返済を減らし、子育て支援や教育無償化などの財源約2兆円を確保するという。忘れてならないのは、財政再建の旗を掲げ続けることである。首相は、借金返済を減らすことで、20年度の基礎的財政収支を黒字化する目標の実現は困難になる、との認識を示した。新たな財政健全化目標を早期に提示し、国民の理解を得ねばなるまい。北朝鮮の問題について、首相は「北朝鮮の脅かしに屈せず、力強い外交を進める」と述べ、圧力路線を堅持する考えを表明した。首相も、自らの政治姿勢や政策すべてが国民の審判の対象となることを肝に銘じ、解散の意義と狙いを重ねて訴えるべきだろう、としている。

解散を肯定的に観る人は少ない。Wall Street Journalを見ると、海外も呆れ気味だ。

【社説】安倍氏の総選挙、メイ首相の二の舞いか by Wall Street Journal

だから観測気球を上げ、様子を見たのだろうが、安倍氏は予定通り動く決断をした。安倍氏の周囲は進言能力も失っているのだろう。社会との感覚を伝えることもできなくなっている。野党がどれだけ無能でも、不信よりはいいと思われるレベルまで、安倍政権は暴走した。これで社会が割れれば、日本もアメリカのような分断がはじまる。一番有利な一にいるのは小池氏。小池氏が得る票の分だけ、自民党が議席を失う結末ではないだろうか。それで連立でも組まれたら、国民は馬鹿馬鹿しくて政治全体が不信になる。政治の劣化は最悪の状態。政治が国民を映す鏡だというなら、私たちが最悪という残念な現実を突き付けられている。

Wall Street Journal
北朝鮮への制裁、やっと本腰 (2017.9.25)

ドナルド・トランプ大統領が21日に発表した米国の追加制裁の結果、金体制は米ドル、つまり貿易の際に頼りにし続けてきた通貨による決済からようやく締め出されるだろう。北朝鮮と取引をするどの金融機関も、米国金融システムへのアクセスを失うことになる。一方、中国の規制当局は18日、自国の銀行に対し、北朝鮮との貿易上の取り扱いを中止するよう求めた。中国の銀行の多くは北朝鮮の口座を既に凍結している。今年6月、米国が中国の丹東銀行の制裁を通じて警告弾を放って以降、中国の銀行は北朝鮮の口座を凍結あるいは閉鎖した。共同通信の報道によれば、その結果、中国国境をまたぐ貿易は75%減少した。今月、新たな国連制裁によって石油の貿易に制限が加えられる以前でさえ、平壌では燃料価格が上昇し始めた。中国人民銀行(中央銀行)の18日の行動は、トランプ氏による制裁強化を見越した上でのものであったのかどうか、中国は何も語っていない。22日、金正恩氏はこれら全ての動きに反応し、太平洋上で水爆を爆発させることも辞さないと脅した。そうなれば、過去数十年間で初めての大気圏中の核爆発になり、放射線の影響は北半球全域に広がるだろう。金氏のこの脅しは、北朝鮮が核武装化すれば不安定かつ危険な新時代に突入することを示すさらなる証しである。朝鮮半島での戦争は最後の手段でなければならない。そうであるからこそ、中国が最後まで決まりを守らなければ、また北朝鮮では現在歩んでいる核の道は金政権の終えんを意味することを、制裁を通じて十分に多くの国民が納得するのでなければ、世界は困ることになる、としている。

Wall Street Journalは期待しているようだが、私は乗り切れない。最終的な対話の糸口が見えなければ、やはり北朝鮮問題は解決しないと痛感した。この程度の圧力が対話のきっかけになるだろうか?私は、起きて欲しいとは思わないが、物理的な衝突に至ってしまうところまで来ていると思う。いまのリーダーたちは本気でアタマを使っている形跡がない。外交を、人との対話に価値を見出していない。理解し合えたり、問題を解決できる気がしない。

人民網日本語版
中国の前進をリードする新発展理念 (2017.9.25)

2016年1月29日の中共中央政治局の集団学習で、習主席は「『革新・協調・エコ・開放・共有』という発展理念は、第13次五カ年計画、そしてさらに長い期間のわが国の発展の思考、方向、重点を体現しており、全局的、根本的、長期的導きだ」と指摘した。今や新発展理念は中国の経済・社会発展の各分野を貫き、人々の生活に確かな影響をもたらしている。この5年間で、「一帯一路」建設、北京市・天津市・河北省の協同発展、長江経済ベルトの持続的推進によって、地域発展の全体性と協調性が促進された。この5年間で、中国は燃料用石炭の削減、排ガス基準を満たさない車の淘汰、排出基準を満たさない企業の整理など一連の力強い環境保護政策を打ち出し、エコ文明建設は加速的発展という新局面を呈した。この5年間で、自由貿易区戦略の実施、アジアインフラ投資銀行の設立から、海洋・極地・サイバー空間・宇宙・核安全保障・反腐敗・気候変動など新興分野のガバナンスルール制定への積極的関与まで、中国は経済成長とグローバル・ガバナンスの分野で果敢に責任を担い、顕著な貢献をした。新発展理念は中国経済の方向性を指し示すとともに、「低成長の苦境」から世界が脱するための参考も示した。中国は経済の中高速成長を維持すると同時に、自らの発展のノウハウと理念を世界各国と分かち合い、世界経済の成長促進、各国の共同発展の実現にプラスのエネルギーをさらに多く注いでいる、としている。

習政権の後半が始まる。キャッチフレーズを掲げるのは日本の安倍氏も一緒だが、着実に結果を出している習氏には、どれだけ締めつけのような自己保身をしても許される。結果が出なくなった時が終わりのはじまりだ。5つものキーワードを掲げて大丈夫だろうか?特に、開放と共有。このふたつは気になる。習氏とマッチしないキーワードだからだ。あと5年で習氏は何をするつもりだろうか?

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