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3125.報道比較2017.9.22

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追い込まれているのだろうか?安倍政権は、トランプ政権に似た暴走をはじめている。

朝日新聞・社説
首相の解散権 「伝家の宝刀」再考の時

安倍首相が解散に踏み切ろうとするいま、首相がすべての衆院議員をクビにできる解散権のあり方に疑問が募る。「首相の専権事項」「伝家の宝刀」などと言われるが、憲法にそんな文言はない。内閣不信任案が衆院で可決された時の対抗策である解散(69条)と、内閣の助言と承認による天皇の国事行為としての解散(7条)があるだけだ。与野党がもっと腰を落ち着けて政策論争に臨むためには、衆院議員がなるべく任期をまっとうする原則を確立する必要がある。各党は任期中に実現をめざす公約を掲げ、有権者は4年間の実績を見定め、次の選挙の判断材料にする。そんなサイクルを確かなものにしたい。野党の混乱のすきをつき、疑惑に対する追及をかわすための「大義なき解散」。それは、立ちすくむ日本の民主主義の現状を映しているようにも見える、としている。

産経新聞・社説
衆院選と消費税 政策転換には説明尽くせ

消費税増税の使途は、社会保障の充実や借金の軽減などに限られている。それを、教育無償化にも活用しようという考えが、政府与党内に浮上している。実施するとなれば、社会保障と税の一体改革の根幹にかかわる政策転換である。新たな使途を加えて財政健全化の財源が減れば、20年度に基礎的財政収支(PB)を黒字化する目標の達成が一段と遠のくことも明らかだ。現役世代に手厚く配分する狙いは分かるが、それは高齢者偏重の歳出構造を厳しく見直すことを意味する。その内容を明確にするのが先決である。消費税増税を当て込んで、現役世代への給付を増やすだけなら、バラマキが全世代に拡散する。そこにどう歯止めをかけるかが問われる。PBについて、政府試算では予定通りに消費税率を10%にしても20年度に8・2兆円の赤字が残る。現状でも目標通りの黒字化は極めて困難であり、現実的な計画を再構築する必要があることは否定しない。政策を柔軟に見直し、その是非を選挙で問うことにも意義はある、としている。

毎日新聞・社説
消費税の使い道変更 いつどこで議論したのか

衆院解散・総選挙に向けて、自民党公約に消費増税分の使い道変更を盛り込む動きが、安倍晋三首相の周辺でにわかに浮上している。これまで、党内でまったく聞かれなかった議論だ。安倍政権は幼児教育・保育の早期無償化を目指している。だが、財源約7000億円が不足しており、高等教育無償化にはさらに財源が必要となる。そこで、使い道の見直しに目をつけたようだ。使い道を変えれば20年度に基礎的財政収支を黒字化する政府目標の達成はいっそう難しくなる。急な衆院解散の大義名分探しを迫られ、野党との対立点をぼやかす計算もあって飛びついたのではないか。衆院解散の方針を決めてから、あわてて大義を取り繕うようでは、そもそも順番が逆である、としている。

追い込まれているのだろうか?安倍政権は、トランプ政権に似た暴走をはじめている。安保法制で安倍氏個人の価値観で暴走した時とは違う、手続きをうやむやにしたまま、人気取りの政策を押し進めるための暴走。許すと国家財政がボロボロに痛み、将来にわたって混乱の火種になる可能性もある。なぜ三権分立が必要なのか、小学生に戻って考えるべきだ。落選すれば謝罪だけで私人に戻り、何の責任も負わない政治家に暴走を許さないのは、大きな目的のひとつだ。アメリカはトランプ氏を、そしてトランプ政権をうまく抑止している。議会の過半数をトランプ氏とともにあるはずの共和党が押さえているにも関わらずだ。日本は果たして抑止がワークするだろうか?意味不明な解散を許しつづけ、暴走を許した。頼りない野党だけに問題の本質を見出してはならない。私たちは選挙で何をすべきか。行政はいつまで人事権を握られただけで言いなりをつづけるのか。司法や公安はなぜ動かないのか。これ以上の暴走は許してはならない。

読売新聞・社説
首相国連演説 対「北」圧力で各国と連帯せよ

安倍首相が国連総会で一般討論演説を行った。約16分間の演説時間の8割超を北朝鮮問題に費やしたのは、情勢の緊迫化への危機感からにほかなるまい。「(核)不拡散体制は、史上最も確信的な破壊者によって深刻な打撃を受けようとしている」とも力説し、「必要なのは、対話ではなく圧力だ」と呼びかけた。国際社会の再三の警告を無視し続ける北朝鮮に政策転換を促すため、今は圧力を強化する時だ。安倍首相は、拉致被害者について「一日も早く祖国の土を踏み、家族と抱き合うことができる日が来るよう全力を尽くす」と訴えた。横田めぐみさんが拉致されてから11月で40年になるとも語った。トランプ米大統領も前日の演説でめぐみさんに言及し、母の早紀江さんも歓迎した。世界的に関心を高める機会とし、拉致問題の膠着状況の打開につなげたい、としている。

人民網日本語版
外交部、トランプ大統領「朝鮮を完全に破壊」発言について (2017.9.21)

米トランプ大統領は現地時間19日、国連総会の一般討論演説で「自衛または同盟国を守ることを迫られれば、朝鮮を完全に破壊する以外に選択はない」と表明した。外交部(外務省)の陸慷報道官は20日の定例記者会見で、これについて「各国は安保理の対朝決議に厳格に従い、政治的・外交的手段で朝鮮半島核問題を平和的に解決すべきだ」として、次のように述べた。最も新しい第2371号決議、第2375号決議を含め、国連安保理の採択した対朝関連決議は、国際社会の一致した意志と共通認識を反映している。決議は朝鮮半島の非核化実現に尽力し、安保理決議と国際社会の共通認識に反する朝鮮の核・ミサイル計画推進に反対する立場を表明する一方で、朝鮮半島の平和・安定維持、政治的・外交的手段による問題の平和的解決に尽力するよう各国に求めてもいる。われわれはこうした決議が全面的かつ正確に、バランス良く履行されることを希望する。朝鮮半島情勢は依然として複雑かつ敏感だ。関係各国が安保理決議を全面的かつ完全に履行すると同時に、自制を保ち、緊張緩和に資する行動をもっと取り、朝鮮半島核問題を交渉による解決の道に早く戻すために必要な雰囲気と環境を整えることを希望する、としている。

中国の大義と正論はずっと理想を掲げてきたが、中国が北朝鮮を制止できず、今のまま緊張がつづけば、どこかで軍事衝突は起きるだろう。いつまで中国は正論だけで動かない、関与しない立場をつづけるつもりだろうか。

Wall Street Journal
FRB、危機前の役割に回帰を (2017.9.21)

米連邦準備制度理事会(FRB)は19・20日の連邦公開市場委員会(FOMC)後、4兆5000億ドル規模のバランスシートの段階的縮小に10月からようやく取りかかると発表したが、市場は特に大きな反応を見せていない。FRBはさらに、12月に追加利上げする可能性に含みを持たせたが、それで市場に動揺が広がることもなかった。いまだはっきりしない点の1つは、FRBがバランスシートをどこまで縮小するかということだ。その規模は2008年の金融危機の前には1兆ドルを下回っていた。いまは流通現金(FRBのバランスシートの負債項目)が増えているため、当時よりも多くの資産を保有する必要があるだろう。それでも、米国債を購入するのは公開市場操作(オペ)目的のみという危機前の役割に立ち戻ることが目標となるはずだ。ベン・バーナンキ前FRB議長は量的緩和政策について、危機によって必要が生じたもので、永遠に続くものではないと述べている。危機が過ぎ去ったいま、FRBは自らの信頼性を維持するために従来の経済的役割に回帰することが望ましい、としている。

日本経済新聞・社説
教訓になりうる米金融緩和の出口戦略

FRBの米連邦公開市場委員会(FOMC)は20日、政策金利を1.0~1.25%の現行水準に据え置くとともに、満期を迎えた米国債や住宅ローン担保証券(MBS)への再投資を10月から段階的に減らすことを決めた。具体的な進め方は6月の会合で公表しており、これに沿って実施する。金融危機対策として打ち出した大規模な量的緩和政策からどう脱却していくかについて、FRBは試行錯誤を重ねつつ、慎重に検討を進めてきた。日本の経済や物価の状況は、米国のように量的緩和の「出口」に進める段階まで至っていない。だが、日銀が大規模な緩和政策から将来どんな形で脱却しようとしているのかという関心は根強い。市場の混乱を防ぎながら、中期的な政策の方向への信頼を高めていったFRBの戦略は、日本にとっても教訓になりうるのではないか。新段階に入った米国の金融政策もなお様々な試練を抱える。景気拡大のわりに物価が伸びないなかで、どこまで利上げを続けるのかは大きな検討課題だ。来年2月に任期切れを迎えるイエレンFRB議長が退任すれば、政策の軸が変わる公算もある。世界経済や市場への影響が大きいだけに、議長人事は早期に決まるのが望ましい、としている。

まったくマーケットを不安にさせなかったFRBは称賛に値する。今のまま株高がつづき、どこかでクラッシュしてもFRBを責める人はいない。むしろ、正常化を進め、リセッションのために金利を確保したい行動は理解されるに違いない。クレジットカードの滞納、学生ローンや自動車ローンの焦げ付きなど、徐々にアメリカ経済に利上げの微震は生まれはじめている。どれだけの準備をFRBができるか、時間との戦いだ。ECBは後を追うつもりだが、日銀は間に合いそうもない。次に備えるどころか、目標の達成がいつまでも先送りされる始末。やがて日銀リスクと言われる日が訪れる。

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