ORIZUME - オリズメ

3117.報道比較2017.9.14

3117.報道比較2017.9.14 はコメントを受け付けていません。

Amazonの第2の本社の誘致合戦。日本でもオープンな競争があれば…と思う。政治や行政が文書を隠すような話を、いつになったらやめるだろう?

Financial Times
アマゾン第2本社の誘致合戦が白熱 (2017.9.10)

アマゾン最高経営責任者(CEO)のジェフ・ベゾス氏は、同社の第2の家――「十億ドル単位の初期投資、継続投資、さらに数万人分の高所得の雇用をもたらす・・・シアトル本社と完全に平等な本社」――として名乗りを上げる自治体を募っており、8日までに十数の都市が呼びかけに応じている。だが、このオーディションに参加する都市は、一定のコストを負担して参加することになる。アマゾンは候補地に対し、どんな税制優遇を見込めるか提示するよう求めており、こうした税制のインセンティブが選定の「大きな」要因になると述べているからだ。アマゾンはもはや州の売上税を避けていないが、代わりに、大勢の労働者を必要とする巨大倉庫の立地を、地元の当局から優遇税制を要求する交渉材料として利用している。毎年数十もの倉庫を建設しているため、これは有効な戦略だ。アップルやフェイスブックといった企業がカリフォルニア州で建設している郊外のキャンパスと異なり、アマゾンの本社は市のど真ん中にある。アマゾンのシアトル本社に勤める従業員の約15%は、オフィスから徒歩圏内に住んでいる。「我々が引き寄せたいと思うタイプの従業員は、都会的な環境で働き、遊ぶことを望むだろうと考えた」とショトラー氏は言う。アマゾンは挑戦するつもりだ。徒歩に適した環境が立地選定の重要な材料になると同社は述べている。名乗りを上げた都市の熱意を考えると、何でも可能なように思える、としている。

日本でも、この話のようなオープンな誘致合戦があれば…と思う。政治や行政が文書を隠すような場所に、人が集うだろうか?これからの時代、都市には雇用があることが必須の条件になる。快適さと同じ価値観で、稼げる場所なのかがサーベイされる。日本の古い感覚で、政治主導、行政主導で街を作った結果がどうなったか。オリンピックが去った後より悲惨な悪い事例は日本中にある。自分たちの足で立つ、自立した街が日本には必要だ。

日本経済新聞・社説
人への投資は費用対効果を吟味せよ

「人生100年時代構想会議」と銘打った会議には、首相や関係閣僚のほか、人材論の専門家の英ロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授や10代の学生起業家など年齢層も多様な有識者を招いた。初回会合では、(1)幼児教育の無償化(2)すべての人に開かれた大学教育の機会確保(3)社会人を対象にしたリカレント教育の拡充――などを議題とし、財源も含めて検討することになった。社会人が産業構造の変化などに対応し新たな能力を取得するリカレント教育への支援も、やり方によっては単なるバラマキ政策になる恐れがある。幼児教育では無償化よりも、喫緊の課題である待機児童の解消を急ぐべきだ。人材投資を支援するにあたっては、その成果をきちんと検証し、効率的に進める仕組みをつくるべきだ。現在の給付の見直しをせずに、財源を「教育国債」といった借金だけに頼るならば、負担を、育てるべき将来世代に押しつけることになる。有識者会議が単なる予算要求会議にならないように、世代間の公平な負担についても議論してほしい、としている。

今までは政府の活動を前向きに称賛していた日経が、無意味な有識者会議はやめておけと忠告するような社説。経済政策の成果が見えず、かけ声ばかりの現政権をようやく見限ったようだ。アベノミクスは、今までのバラマキでは信任は得られない。行き詰まる日は近そうだ。

朝日新聞・社説
東電と原発 規制委の容認は尚早だ

原子力規制委員会が、柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の再稼働への審査で、安全文化が社内に根付いているかなど「適格性」を条件付きで認めた。規制委の姿勢には前のめり感が否めない。今回の判断は時期尚早である。第一原発事故で当時の社長が「炉心溶融」の言葉を使わないよう指示していたことは、昨年まで明るみに出なかった。柏崎刈羽原発では、重要施設の耐震性不足を行政に報告していなかったことが発覚。今年8月、第一原発の地下水くみ上げで水位低下の警報が鳴った際は公表が大幅に遅れ、規制委は「都合の悪い部分を隠し、人をだまそうとしているとしか思えない」と厳しく批判した。それなのに、規制委はなぜ、適格性について「ないとする理由はない」と判断したのか。 福島の事故後、日本の原発について、事業者も規制当局も設備などのハード面に関心が偏っているとの指摘が内外から相次いだ。安全文化の醸成と定着へ組織運営や職員の意識を改めていくソフト面の取り組みは、東電以外の事業者にも共通する課題であり、事故後の新規制基準でも不十分なままだ。まずは適格性に関する指針を固める。その上で、個々の原発の再稼働審査にあてはめ、安全文化を徹底させる。それが、規制委が踏むべき手順である、としている。

毎日新聞・社説
東京電力の原発再稼働 決意表明だけで「適格」か

原子力規制委員会が柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)の安全審査を巡り、東京電力に原発を運転する適格性があると条件付きで認めた。東電は先月、社長名で規制委に文書を提出した。「主体的に関係者に向き合い、廃炉をやり遂げる」「福島の廃炉と柏崎刈羽の安全性向上を両立する」。東電の決意は書かれていたが、具体的な汚染水対策などは示されないままだった。ところが田中委員長らは、これをあっさり受け入れた。事業者が順守義務を負う原発の保安規定に、決意表明の内容を書き込ませることで、実効性を確保するという。新潟県の米山隆一知事は福島第1原発事故の検証を優先する方針を示しており、審査に合格しても柏崎刈羽原発の再稼働は見通せない状況にある。にもかかわらず、規制委は結論をなぜ急ぐのだろうか。田中委員長は今月で退任する。退任直前の駆け込み容認と取られても仕方がなかろう。このままでは、原子力規制行政に対する、国民の信頼感は低下するばかりだ、としている。

田中氏の発想は、影響力がない自分がどんな判断をしても、柏崎刈羽原発の再稼働は簡単ではないと想定して、軽はずみな判断で通過させたのではないか。規制委員の軽率さが際立ちはじめた。組織は形骸化しているのではないか。また大きな失敗につながるだろう。

読売新聞・社説
自民9条改正案 国民の理解拡大へ議論深めよ

自民党憲法改正推進本部が、改正論議を再開した。自衛隊の明記、緊急事態条項、参院選の合区解消、教育無償化の4項目の議論が2巡目に入った。改正推進本部は10月にも、憲法9条関連の改正の条文案を提示する方針だ。年内にも自民党案を策定して、来年の通常国会に提出し、発議する日程も描いている。抽象的な議論を繰り返すより、具体的な条文案を示した方が、国民に分かりやすく、建設的な議論ができるはずだ。憲法改正のハードルは高い。衆参両院の3分の2以上の賛成で発議し、国民投票で過半数の賛成を得ねばならない。優先すべきは、日本の安全保障環境が悪化する中、一部の学者らが自衛隊の存在に違憲の疑いをかけるような異常な事態を極力早期に解消することだろう。公明党は最近、憲法改正への慎重論を強めている。公明党が掲げる「加憲」に自民党が歩み寄ることが、国会での多数派の形成に向けて現実的な手段なのは間違いない。自民党は議論を尽くし、きちんと結論を出してもらいたい、としている。

自民党も政府も、都議会選挙の痛みを忘れつつあるようだ。支持率が回復しているのを甘く見ているようだ。対抗意識の強いメディアや野党は国会までに戦う準備はできているだろうか?

人民網日本語版
外交部、各国による安保理対朝決議の完全履行を望む (2017.9.13)

このほど採択された安保理第2375号決議は、朝鮮の核・ミサイル計画に対するさらなる措置であり、核不拡散体制を断固として守ると同時に、朝鮮半島の平和を維持し、朝鮮半島及び北東アジアの平和・安定を維持することも再確認した。平和的、外交的、政治的方法による問題解決を強調し、6カ国協議の再開及び2005年9月19日の共同声明における約束を支持した。中国側は、各国はいずれも安保理決議の規定を全面的かつ完全に履行すべきだと考える。現在、朝鮮半島は非常に複雑、敏感かつ厳しい情勢にある。各国がいずれも冷静さを保ち、対話と協議による問題の平和的解決を堅持する必要がある。中国側はかねてから朝鮮半島核問題の適切な解決のためにたゆまぬ努力を払ってきた。「デュアル・トラック」アプローチと「相互停止」提案は、中国側が現在の朝鮮半島情勢と各国の理に適った懸念を結びつけ、朝鮮半島問題の平和的方法による完全な解決のために打ち出した案だ。この案は個別対策と抜本的対策を兼ね備え、筋が通ったものだ。関係各国が平和・対話促進に向けた中国側の努力を積極的に支持し、朝鮮半島問題の平和的解決のために中国側と共に建設的役割を発揮することを希望する、としている。

中国は対話を呼びかけるなら、場をセッティングすべきだ。アメリカが対話を拒絶しているのを明白にするチャンスでもある。声明に期待する状況は終わっている。

Wall Street Journal
トランプ氏と民主党、税制改革どうする (2017.9.13)

トランプ氏はミッチ・マコネル上院院内総務とポール・ライアン下院議長に対し、共和党指導部が何もできないのなら、民主党を頼りにすることもあり得ると警告しているようだ。しかし民主党に何を頼るというのか。インフラ投資は可能性の一つだが、シューマー氏は官民の債券発行ではなく、公的資金で全額をまかなうとの立場だ。移民政策で取引するチャンスもあろうが、トランプ氏がメキシコ国境の壁建設を諦めることが前提となる。他に何かあっただろうか。民主党の支持を取りつける可能性が最も高いのは、共和党とトランプ氏が州税・地方税の控除を廃止する動きを見せた場合だ。そうすると高税率の州で選出された民主党議員は税控除を維持するのと引き換えに、法人税率で取引しようとするかもしれない。ただ、医療保険制度改革法(オバマケア)の改廃案で共和党を打ち負かした経験から、民主党は減税案が富裕層のためのものだと主張するだけで、税制改革案を廃案に追い込めると考えている節がある。トランプ氏には政策上の強い信念はほとんどない。もし中間選挙で民主党が勝利すれば、同氏は選挙後の議会で、歳出を増やし、医薬品に価格統制を課し、中国に対する関税を引き上げ、さらにはメディケアを全員に認めるといった取引を結ぶことになるだろう。だがトランプ氏が現在の議会で税制改革を実現させるつもりならば、共和党の票がどうしても必要だ。シューマー、ペロシ両氏はトランプ氏が民主党の税制改革構想に従わない限り、助けようとはしない。そしてその構想は「増税」を意味する、としている。

外国人にとっては、アメリカの税制には興味は薄い。オバマ氏の時も、議会とつづいた駆け引きは退屈なだけだった。トランプ氏が何か興味深い行動に出るか期待していたが、相変わらず、お粗末な政治手法。さらに目を背けたくなる。

産経新聞・社説
朝鮮学校「棄却」 北礼賛に理解は得られぬ

朝鮮学校を高校授業料無償化の適用対象外とした国の措置について、東京地裁は適法とする判断を示した。朝鮮総連と密接な関係にある学校の実態を踏まえた極めて常識的な判断だ。無償化制度は民主党政権が平成22年に導入したが、朝鮮学校への適用は見送られた。同じ年、北朝鮮が韓国・延坪島を砲撃する事件が起きたからだ。菅直人首相が適用手続き停止を指示し、適用判断を先送りした。これを引き継ぎ、自公政権で国が適用除外を決めた。当然の措置であろう。朝鮮学校の歴史教科書などには金日成、金正日父子をたたえる記述が頻繁に出てくる。公安庁の内外治安情勢の最近の報告書は、朝鮮総連に関し、金正恩委員長への忠誠強化や組織活性化の動きを指摘している。教育基本法は、教育行政が国と地方公共団体との役割分担や相互協力の下に適正に行われることを求めている。北朝鮮は核やミサイルによる恫喝を繰り返す。その影響下にある学校に公金を使うことに、国民の理解は得られまい、としている。

社説でわざわざ嫌悪を煽るのを産経がはじめたのはいつ頃だろう?尖閣、竹島問題の後だろうか?公金を使うのはおかしいという話と、北朝鮮への感情的な嫌悪感を同義に語るのをやめて欲しい。言論の自由のあるべき姿から逸脱している。

Comments are closed.