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3115.報道比較2017.9.12

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備えていて起きない時の安堵のような瑣末な話題で埋まった世界の報道。備えずに慌てるよりはずっといい。

人民網日本語版
朝鮮半島問題の唯一の出口は対話 (2017.9.11)

習近平国家主席はこのほど米国のトランプ大統領、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領と相次いで電話会談し、朝鮮半島情勢について重点的に意見交換した。これに先立ち、ロシアのプーチン大統領と厦門(アモイ)でのBRICS首脳会議期間に会談した際も、朝鮮による再度の核実験という最新の事態について意見交換した。朝鮮による新たな核実験が国際情勢を再び撹乱する中、各大国の首脳がいずれも重大な懸念を表明して、意思疎通・調整・協力を強化し、朝鮮半島核問題解決の方法を早期に見出すことを望んでいることは明らかだ。朝鮮半島問題解決の方法は多くあるが、出口は1つだけだ。確かに、朝鮮の新たな核実験は安保理決議への重大な違反であり、国際的な核不拡散体制に打撃を与え、北東アジア地域情勢を悪化させるものであり、国際社会の断固たる反対と強い非難を受けるのが当然であり、朝鮮に一層の国際的制裁と孤立をもたらすものでもある。こうした状況であればあるほど、国際社会は対朝制裁、圧力、孤立が朝鮮半島核問題の根本的解決にはならないという事も一層明確に認識すべきだ。また、朝鮮にとっても、核保有は自らの安全の保証を強化することにはならない。朝鮮半島情勢の悪循環は朝鮮及び米韓を始め各国の安全保障上の苦境を強めるだけであり、最終的に各国共に望まない流血と衝突を招く恐れがある。苦境を脱する唯一の出口は対話にある。朝鮮半島はすでに大変危険な情勢にある。各国が共に責任を担い、相応の妥協をする必要がある、としている。

Financial Times
ブレグジット、世の中に売り込めないブランド (2017.9.7)

アンブロゼッティ・フォーラムに参加するような人にブレグジットを売り込むのは至難の業だ。EUには政治と経済の両面で大義がある、と考える向きがほとんどだからだ。しかし、その難しさはもっと根深い。彼らはそもそも、英国のデビッド・デービスEU離脱担当相のような欧州懐疑派が何を望んでいるのか、理解することにすら苦労している。EU側の首席交渉官であるミシェル・バルニエ氏は、ブレグジットで何がどうなるのか、英国民はまだ「教育されて」いないと発言したが、実は同じことが英国民以外の人々全員にも言えるかもしれない。ブレグジットとはいったい何なのか。もし「内向きになること」でないとしたら、果たして何を意味する概念なのだろうか。モンティ氏は、ヨーロッパ人はアングロサクソンの世界の「プラグマティズム、合理性、そして研究成果を政策に結びつける洗練された手腕」を称えながら大きくなった、そこから学ぶことによって「大人になった」と指摘したうえで、米国と英国が退行しているように見える今、EU諸国は「この世界において以前よりも孤独を感じている」と述べたのだ。世界金融危機ではユーロ圏の構造的な欠陥についていろいろなことが明らかになったものの、EUという概念は、1957年のローマ条約締結以降の富の増加や大陸の平和と結びつけて考えてもらえるからだ。英国のテリーザ・メイ首相は、「ブレグジットはブレグジットだ」というキャッチフレーズを頼りにしている。しかし、こんな意味不明なコピーにこだわっていたら、広告賞は決して受賞できないだろう、としている。

日本経済新聞・社説
TPP11テコに貿易自由化の好循環を

日中韓や東南アジア諸国連合(ASEAN)など16カ国による東アジア地域包括的経済連携(RCEP)は、インドを含むアジア全域をほぼ対象とする巨大な自由貿易協定(FTA)である。16カ国による交渉は遅れている。日本は米国を除く11カ国による環太平洋経済連携協定(TPP)の発効に全力を挙げつつ、それをテコに質の高いRCEPの実現を各国に働きかけてほしい。関税の削減・撤廃をめぐり中国やインドは慎重姿勢を崩していない。高い水準の貿易自由化を求める日本やオーストラリアなどと差がある。通商分野では、あるFTA交渉が妥結すると、触発されて別のFTA交渉が進むという連鎖反応が起きやすい。RCEPの交渉を後押しする最大のカギは、米国を除く「TPP11」だ。TPP11が発効すれば、韓国や台湾なども参加を検討する動きが強まろう。それが質の高いRCEPを促し、将来のアジア太平洋自由貿易圏の可能性を高める。そんな貿易自由化の好循環をつくらねばならない、としている。

産経新聞・社説
金融庁の組織改革 自立促す行政に転換せよ

金融庁が来年夏、金融機関の経営健全性をチェックしてきた検査局を廃止し、その業務の多くを許認可などを担当している監督局に統合する。地域金融機関は、超低金利による利ざやの減少や市場の縮小などの厳しい経営環境にある。新たな収益基盤を確立し、成長企業に資金が行き渡るよう、環境整備を金融庁が後押しする。そうした考え方なら妥当なものといえよう。金融システムの安定化を図るべき金融庁が、銀行に厳しい監視の目を向けるのは当然である。その基本は変わらないが、不良債権問題がほぼ解消した今、態勢を柔軟にするのは理にかなう。金融再編に前向きな金融庁と、慎重な公正取引委員会との食い違いもある。まずは政府全体の政策の方向性が明確であるべきだ、としている。

先日、日経が取り上げた話題。私の意見は前回述べた。銀行だけに目を向ける姿勢が時代遅れだと思う。

読売新聞・社説
官民ファンド 投資案件の情報開示がカギだ

安倍政権の成長戦略の一環として、財政投融資を主な原資とする官民ファンドの設立が相次いでいる。その数は14に上り、政府出資金と債務保証額を合わせた資金規模は約4兆円に達している。ファンドの収支は赤字が多く、財務体質の悪化が目立つ。投資案件が見込み通りに軌道に乗らず、投じた資金が生かされていない実態があるのではないか。財投は、国の信用力で集めた資金を使って、どれだけ効果的に民間の活力を引き出し、経済を底上げするかが問われている。農林漁業の成長を促すファンドの場合、109件に投資しており、昨年度は15億円の赤字だった。農産品の生産・販売に一貫して取り組む6次産業化事業で、計画通りの売上高を維持したのが56%と、目標の7割を下回ったことなどが影響したとみられる。ファンドの投資分野は、農業やベンチャービジネス、情報技術(IT)など多岐にわたる。所管官庁の官僚の天下り先にする発想は捨てて、専門分野に精通した人材を幅広く集め、育成することが欠かせない、としている。

Wall Street Journal
ハリケーン後の復旧、米政権が直面する課題 (2017.9.8)

ドナルド・トランプ米大統領は建設業界に通じており、コンクリートの作業をどうするかといった具体的な話をすることもできる。従って2つの大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」が直撃した米国で、多くの建設作業員が緊急に必要になることは同氏の関心を引いているはずだ。ハリケーンの襲来以前でも、全米の建設業界では十分な労働者が見つからない状況だった。労働統計局によると、6月の建設作業員の求人数は前年同月比30%増の22万5000件で、2012年からは125%増えている。米 国建 設請負業協会が今月行った調査では、全米の建設会社の86%が向こう1年間に労働者の採用を見込んでいる。労働組合や制限主義(輸入や移民などに制限を課すべきとする考え方)の右派は、単に雇用主が賃金を上げればよいと主張する。だがテキサス州では、建設業者の57%が基本給を引き上げ、4分の1がボーナスを支給したが、それでも作業員の確保に苦労している。ブッシュ政権はカトリーナの後、労働者のID確認要件を一時的に廃止した。トランプ大統領も同じ措置を講じるべきだ。米議会は「イルマ被災者支援法案」の一環として、建設関連のゲストワーカー(出稼ぎ労働者)へのビザ発給を増やすことを承認すべきだ。そして復旧作業に携わる不法就労者がそのビザを受け取れるように計らうべきだ。そうすることが、米経済全体の労働力不足という問題を解決に導くための「頭金」になると考えよう、としている。

朝日新聞・社説
たばこ規制 東京の機運を全国に

小池百合子知事が、職場や飲食店など、多数の人が使う施設を原則屋内禁煙とする条例をつくると表明した。年度内の議会提出をめざすという。焦点となる食堂や居酒屋などの飲食店については、全面禁煙(喫煙室の設置は可)としつつ、30平方メートル以下のバーやスナックに限り、すべての従業員の同意などを条件に喫煙を認めるという。3月に公表された厚生労働省案にほぼ沿う内容だ。これとは別に、都民ファーストの会と公明党は「子どもを受動喫煙から守る条例案」を今月始まる都議会に出す予定だ。たばこ規制は、五輪が開かれる東京だけやればよい話ではない。自民党内でも「望まない受動喫煙をなくす」という基本方針では合意が得られているという。だが、今月下旬に始まるとみられる臨時国会に向けた具体的な動きは見えない。ここは一気に、全国レベルで対策を進めるべき時だ、としている。

毎日新聞・社説
小田急電車への火災延焼 システムに死角はないか

10日午後、東京中心部の小田急線で、電車に沿線建物の火災の火が燃え移り炎上した。乗客約300人にけがはなかったが、煙が充満する車内からの緊張する避難だった。疑問点が二つ浮かぶ。なぜわざわざ延焼中の建物の脇に電車は止まったのか。なぜ電車はそこからすぐに動かなかったのか。電車が緊急停止してから、動き出すまでなぜ8分もかかったのか。緊急停止の解除は運転士の判断だ。消防署員らが線路上を離れ、安全確認を終えるまで時間がかかったという。もちろん、2次災害を生むことがあってはならない。ただし、電車が現場を離れる時間を短縮していれば、状況は変わっていたかもしれない。小田急、消防、警察などの連携は検証課題だ。公共交通機関は、乗客の安全を守ることが最大の使命だ。火災などの非常事態をいかに早く把握し、適切な行動につなげるのか。当然と思っているシステムに死角はないのかを含め、今回の事態を問題点を洗い出す契機にすべきだ、としている。

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