ORIZUME - オリズメ

3114.報道比較2017.9.11

3114.報道比較2017.9.11 はコメントを受け付けていません。

北朝鮮を称賛するつもりはまったくないが、少なくとも日本の政治家よりは数倍は戦略的だし、理不尽な行動の前に周到な準備があったのもまた、日本の想定外を繰り返す頼りない放言よりは効果的だ。私たちの国の施政者は、北朝鮮の体制を崩壊させるためのプランを本気で練った事があるのだろうか?

Wall Street Journal
北朝鮮の核、急速な技術進歩に隠された「謎」 (2017.9.7)

兵器関連技術を手に入れさせないよう国際社会が協調行動を取っているにもかかわらず、なぜ北朝鮮はこれほど急速に技術を進歩させているのか?その答えは、海外留学した北朝鮮の科学者が持ち帰る専門知識にある。留学先の筆頭は中国であり、明らかに2016年の国連制裁措置に違反している場合もある。同制裁措置は北朝鮮に特定の分野を教えることを禁止している。そうした科学者の一人がキム・キョンソル氏だ。国連の制裁実施後も1年以上、中国・黒竜江省にあるエリート大学、哈爾浜(ハルビン)工業大学にとどまり、電子機械工学(機械工学と電子工学、プログラミングを融合させた分野)の博士課程で学んでいたと大学関係者は話す。キム氏は今年3月に中国で論文を発表したが、共著者は中国軍が運営する宇宙開発プログラムに関わる上席エンジニアだった。多様な学問分野で海外の教育を受けた科学者たちは「北朝鮮の兵器開発に関連する科学的なノウハウや情報を蓄積するのに確実に寄与している」と古川氏は話す。北朝鮮は複数の地球観測衛星を打ち上げているが、これらは偵察目的や照準を定めるために利用できる。また、潜水艦からのミサイル発射実験をすでに行っており、電磁パルス(EMP)攻撃を行う可能性にも言及している。EMP攻撃は高高度で核弾頭を爆発させ、地上の電力網などをマヒさせる、としている。

北朝鮮を称賛するつもりはまったくないが、少なくとも日本の政治家よりは数倍は戦略的だし、理不尽な行動の前に周到な準備があったのもまた、日本の想定外を繰り返す頼りない放言よりは効果的だ。私たちの国の施政者は、北朝鮮の体制を崩壊させるためのプランを本気で練った事があるのだろうか?実現可能な戦略を、いつの時期までに達成して成果を挙げるべきと考えたことはあったのだろうか?サラリーマンの社長同様、自分の任期に災難が起きないことだけを恐れ、評価は自分の任期に、問題は次の世代に先送りする人たちばかりではないだろうか。アメリカの政権さえ、おそらく国家の安全を本気で考えていた人物に、個人的な大統領の価値観と駆け引きで、政府が平然とクビを宣告して白紙化したようなプランが、4年単位で繰り返されてきたのではないか。2世代前の金日成時代から危険視されていた北朝鮮の核計画が、結局2世代も継続し、ついに核兵器ができ上がるまで、私たちは何もしなかった。
学べることは多い。どんな小さな存在でも、どんな大きな相手でも恐れさせることは可能だ。積み重ねた人は、結実する。甘んじたものは、座して死すのみ。未だに日米は、行動を変える兆しが見えない。

人民網日本語版
米国が日韓への武器輸出を拡大 朝鮮半島の情勢緊張増す (2017.9.9)

トランプ大統領は1日に韓国の文在寅大統領と電話会談を行った際、韓国に対して数十億ドル相当の武器輸出に同意したという。さらに、韓国の宋永武国防長官は米国のマティス国防長官と電話会談を行った際、常に韓国に爆撃機と航空母艦を配備しておくよう、米国への希望を伝えた。韓国は今後、ミサイル防衛システム及び関連軍事装備の導入に力を入れるだろうと指摘した。日本は今後、ミサイル防衛システムを中心に軍事装備の輸入を行うと見られている。マティス国防長官は日本の小野寺五典防衛大臣との電話会談で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を自衛隊の防衛システムの中への導入を促進すると明らかにした。アナリストは、日韓に対して更なる武器輸出を行うことで、米国は数十億から数百億ドルもの巨額な資金を稼ぐことができるとみている。日本は今後、ミサイル防衛システムを中心に軍事装備の輸入を行うと見られている。マティス国防長官は日本の小野寺五典防衛大臣との電話会談で、陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を自衛隊の防衛システムの中への導入を促進すると明らかにした。アナリストは、日韓に対して更なる武器輸出を行うことで、米国は数十億から数百億ドルもの巨額な資金を稼ぐことができるとみている。しかし、軍事力の強化で日韓は一時的には安全が保障されるように見えるが、このことが朝鮮を窮地に追い込むことになりかねないと懸念している、としている。

正論。だが、日韓を皮肉らなかったということは、中国にも行動しない批判への自責を感じているのだろうか?もっと強く牽制してもいい危機感が、以前のTHAAD配備計画の時にはあった。おかげでヒュンダイをはじめ韓国企業は経営に影響があるほどの嫌がらせを中国から受けている。この正論を、ヨーロッパや国連がどう見るかが興味深い。もし中国に賛同が得られたら、日米韓の価値観は、世界からズレはじめていることになる。たとえ、北朝鮮が核兵器をつくっていても。この残念な環境の原因は、アメリカのトランプ政権の信任のなさと、中国の財力がまた世界を牛耳りはじめた証だ。

Financial Times
ケニア選挙やり直しの英断、司法独立への期待に火 (2017.9.5)

ケニアの最高裁判所に何十人もの人が押し寄せたとき、先月の大統領選挙に対する野党の異議申し立てについて裁定を下す準備をするデビッド・マラガ氏にすべての人の目が釘付けになった。だが、選挙で敗れ、上訴していた当のライラ・オディンガ氏でさえ、先週、最高裁の首席判事が歴史をつくるとは思っていなかった。マラガ氏が選挙結果を無効とする最高裁の裁定を言い渡した直後、オディンガ氏は「信じられない」と言った。衝撃が広がった理由の1つは、元上訴裁判所判事で59歳のマラガ氏はエスタブリッシュメント(支配階級)の一員と考えられており、司法も長年、政府の支配下にあると見なされてきたためだ。最高裁の裁定は、8月8日の選挙で勝利を宣言されたウフル・ケニヤッタ大統領にとって痛烈な打撃となった。アナリストらは、今回の裁定で、若手の判事が既得権と立ち向かう勇気を得るはずだと話している。司法が新たに見いだした独立性を確立するのを政治家が許すかどうかをめぐっても不確実性が残る、としている。

国内紙の休刊日がなければ、見落としていたようなFinancial Timesのケニアの話題。アフリカにも法治が浸透しているなら、やがてアフリカから成長国が生まれるのは時間の問題だ。ここに出てくる裁判員が買収されていなければ、と願うばかりだ。本当の誠実さは、歴史を変えるだろう。汚れていれば、転覆の応酬が繰り返されるだけだ。

Comments are closed.