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3106.報道比較2017.9.3

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毎日の官民ファンドの社説が興味深い。ぜひ追求をつづけて欲しい。森友学園・加計学園よりずっと切実で、国民の関心も高いはずだ。これはスキャンダルではない。政策論争だ。どれだけ時間をかけてもやるべき話題だ。

朝日新聞・社説
100兆円予算 「歳出改革」やれるのか

国の来年度の予算編成に向けて、各省庁の概算要求が出そろった。総額は約101兆円で4年続けて100兆円を超えた。象徴的なのが約4兆円の「特別枠」だ。公共事業など政策判断で増減させやすい分野について、要求額を今年度予算から1割減らす代わりに、政権が重視する施策に関する事業を特別枠で優先的に認める。硬直的になりがちな配分にメリハリを付けるのが本来の狙いだが、「抜け道」になりやすい。特別枠の対象が「人材投資」「地域経済・中小企業・サービス業の生産性向上」などと幅広いためだ。「1割減」ルールで要求を見送った分を特別枠に回し、合計すると増額要求になっているという例もある。医療や介護などの社会保障費も焦点だ。高齢化に伴って膨らむ「自然増」について、政府は年間5千億円に抑える目標を掲げる。来年度は6300億円の増加が見込まれ、診療報酬や介護報酬の改定などで圧縮する方針だが、調整は容易ではない。安倍政権は毎年度、100兆円近い過去最大規模の予算を組んできた。しかし16年度の税収が7年ぶりに減少するなど、経済成長をあてにした予算編成を続けられないのは明らかだ、としている。

産経新聞・社説
概算要求 歳出改革の手を緩めるな

平成30年度予算に対する各省庁の概算要求が総額101兆円前後に達した。4年連続の100兆円超えで、財務省は査定により3兆円程度を絞り込む考えだという。景気が回復傾向を強めている今は、大胆な改革を講じやすい環境にある。政権浮揚を狙い、ばらまきに走ることは許されまい。今回は、政権が看板政策として掲げる「人づくり革命」や「働き方改革」に関連する施策を各省庁が並べてきた。重複や不要不急の事業を排すのは当然である。厳しく精査しなければならない。30年度予算は、経済・財政再生計画で定めた3年間の集中改革期間の最終年となる。28年度税収が7年ぶりの前年度割れになるなど、税収増に過度の期待は抱けない。この予算を今後の財政健全化にどうつなげるかである。徹底した歳出改革は、31年10月に予定される消費税率10%の引き上げの前提にもなる。政権の改革努力が厳しく問われていることを併せて指摘しておきたい、としている。

この放漫な歳出の原因は、行政よりは政治だ。政府に財政緊縮の感覚はゼロ。徹底的に糾弾すべきは政府だ。野党は大きなチャンスを持っているのだが、攻撃の意志はあるだろうか?日本の財政がひどい有り様になった上で、ここまで予算を膨張させた政権。いくらでも追求できる話題はある。

毎日新聞・社説
官民ファンドの実態 もっと国民に情報開示を

官民ファンドは、安倍政権が成長戦略の中で積極的に推進してきた。2016年度末現在、14ある官民ファンドのうち、改組も含むと12が第2次安倍政権になってから設立されたものだ。しかし、投資分野の重複があるほか、赤字続きのものもある。本来の役割を果たせず損失ばかりが膨らみはしないか、不安がぬぐえない。官民ファンドの一つ、クールジャパン機構は、13年11月に経済産業省を監督官庁として設立された。アニメや日本食、日本のファッションなどを海外に売り込む事業を支援するのが狙いだ。資本金の約85%を国が、残りを民間の24社が出している。問題は、機構が投資した10億円がどうなったかだが、いくら回収できたかの情報がない。機構全体の損益(16年度は23億円の損失)が開示されているだけだ。クールジャパン機構に限らず、官民ファンドは個別案件の運用成績を公表していない。投資に失敗はつきものだ。損失自体が問題なのではない。肝心なのは、それぞれの投資案件について透明性を高めることである。官民ファンドの政府出資分の多くは、NTT株やJT株など国が保有する株式の配当などがもとになっている。国民のために使うべき貴重な財産だ。チェック体制の強化を急がねばならない、としている。

いい視点の社説だ。ぜひ追求をつづけて欲しい。森友学園・加計学園よりずっと切実で、国民の関心も高いはずだ。これはスキャンダルではない。政策論争だ。どれだけ時間をかけてもやるべき話題だ。臨時国会前に、徹底的に話題として盛り上げてはどうだろう?

日本経済新聞・社説
クロマグロ管理に「甘え」は許されない

日本近海を含む中西部太平洋でマグロ類の資源管理を担う国際委員会(WCPFC)は、太平洋クロマグロの資源回復に向けた方策を韓国で話し合った。資源の回復具合によって漁獲枠を増減する新たな管理手法や、2034年までに親魚をおよそ13万トンまで回復させる長期目標で合意した。しかしクロマグロを巡る状況は深刻だ。太平洋にすむクロマグロはピークだった1961年の1割程度まで激減し、国際自然保護連合は絶滅危惧種に指定した。主因は自然の再生能力を超す乱獲だ。しかも漁獲量の9割強は0~1歳の子供のクロマグロが占める。太平洋クロマグロの6割は日本の漁業者がとる。地中海やメキシコ湾岸で畜養されたクロマグロなど世界の漁獲の8割近くは日本人が食べている。政府や漁業関係者は現実を直視し乱獲防止策で各国の先頭に立たなければならない。日本ではクロマグロ漁獲のルール違反が相次ぎ、各国で決めた漁獲上限も守られていない。これを米国などは問題視している。「多少のとり過ぎは仕方ない」という甘い考えはもはや通用しない、としている。

世界がマグロに資源価値を見出すのは和食とセットだろうか?漁獲量の比率を見ると、そんな気がする。ならば、日本以外の国はマグロ禁漁に何の心理的障害もないだろう。欧米は、マグロに水銀含有のリスクを気にする傾向がある。食べられなくなっても自然保護と比較すれば、禁漁を受け入れるだろう。乱獲と世界が認識すれば、イルカと同様の事態に陥る。日経の懸念に賛同する。今まで、日本はこういう話題には技術もセットで提案できたのだが、いまはまるでダメだ。技術力も落ちてきた印象が気になる。

Wall Street Journal
米海軍、南シナ海の哨戒活動を強化へ (2017.9.2)

米国防総省は南シナ海での海軍の哨戒活動に関し、初めて計画的な日程を組んでいる。中国による南シナ海の領有権主張に一貫して対抗する姿勢を見せる試みとなるが、緊張をはらむ米中関係が一段と複雑化しそうだ。米太平洋軍は今後数カ月で「航行の自由作戦」を2~3回実施する計画を策定した。複数の米当局者が明らかにした。中国が南シナ海ほぼ全域の島嶼とその周囲の海洋の主権を主張していることに対し、米国は断固として立ち向かう構えを強めている。米側の計画について中国当局は今のところ、コメント要請には応えていない。中国政府は、米国の哨戒活動により同水域の航行が軍事化されると非難している。米議会調査部によると、トランプ大統領の就任以降これまでに哨戒活動は3回行われた。オバマ政権下では4回実施された。米国は、北朝鮮の核兵器・ミサイル開発プログラムを中止させるため、中国政府から一段の協力を引き出そうとしているが、哨戒活動強化は中国への軍事的圧力を高めた格好だ。トランプ政権は、北朝鮮の兵器開発に加え、米国とその領土や同盟国を脅やかすのを止めさせようとしているが、「中国は北朝鮮に圧力をかけることができるが、まだあらゆる手段を尽くしていない」と抗議している、としている。

私は、いまのアメリカが何をしたいのか、プランがまるで見えない。中国が神経質になりそうな緊張をあえて高めるのが戦略的に行われるならいいだろう。今までのアメリカはそうだった。だが、いまのアメリカには計画性が感じられない。目的も見えない。

人民網日本語版
中国が「高速飛行列車」を開発へ、最大時速は4000キロに (2017.9.1)

30日に開かれた第3回中国(国際)商業宇宙ハイエンドフォーラムにおいて、中国航天科工集団公司は「高速飛行列車」の研究開発に取り組むと発表した。この列車の最大運行速度は時速4000キロに達し、一般的な高速列車の10倍以上で、民間旅客機の5倍に相当する。高速飛行列車は低真空環境・超音速デザインにより空気抵抗を下げ、磁気浮上の軌道により摩擦を弱め、超音速「低空飛行」を実現する交通システムだ。都市間の時空距離を縮めるほか、気象条件の影響を受けず、化石燃料を使用せず、都市部地下鉄と切れ目なく連結できるといったメリットがある。毛氏は、「現在のリニア列車の多くが戸外にむき出しの環境で運行されており、摩擦のほか、空気抵抗を受ける。同プロジェクトは真空チューブ内を運行するため、環境が異なる。また磁気浮上技術にも数種類ある。先ごろ上海で開発されたリニア列車は、ドイツから導入した磁気浮上技術だ。一方、同プロジェクトは高温超伝導磁気浮上技術を採用するが、この技術は中国ですでに一定以上の基礎を固めている」と説明した、としている。

日本のリニアがいつまでも実現しない古びた技術に感じられるほど、超高速移動の技術は話題が増えてきている。もっとも現実に近づいている印象を受けるのはアメリカのイーロン・マスク氏の「ハイパー・ループ」。いまでも多くの課題を抱えているが、マスク氏は2018年の実現を目指していた。
ハイパー・ループが1200km/hで課題だらけなのに、中国は4000km/h?ぜひ見てみたい、くらいしかコメントできない。

読売新聞・社説
日英首脳会談 EU離脱の影響最小化目指せ

メイ英首相が東京で安倍首相と会談し、新たな日英経済関係の構築で一致した。英国には日本企業約1000社が進出している。ヒト・モノ・カネの移動が自由なEU全体のビジネス拠点とする企業も多い。EU離脱後は、英EU間の貿易に関税がかかり、英国での事業免許がEUで通用しなくなるなどの不利益が生じる恐れがある。離脱に伴う混乱をいかに避けるか。制度の移行期間を設ける案などが浮上しているが、会談では、メイ氏から日本側の不安解消につながる説明はなかった。会談では、北朝鮮の核ミサイル開発問題に関して、日英が中国への働きかけを強めることで一致した。メイ氏は、国家安全保障会議(NSC)特別会合に出席し、朝鮮半島情勢の認識も共有した。南シナ海で米軍が展開する「航行の自由」作戦などに英国の空母が参加すれば、中国への牽制効果を持とう。自衛隊と英国軍の共同演習もさらに拡大すべきだ。重要なのは、一連の懸案を地域の問題にとどめず、欧州諸国なども巻き込み、国際社会全体の課題と位置づけることだ。「中国寄り」と評されたキャメロン前政権の政策を転換しつつある英国との連携をアジアの安定に生かしたい、としている。

休暇優先で、他紙に後れを取る内容。すでに他紙が社説で述べた内容を転載したようなレベルに留まっている。休む前に競合の確認ぐらいすべきだ。

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