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3100.報道比較2017.8.28

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シンプルでありたい。それはとても難しいこともあるが、とても簡単なこともある。できることからやってみようと思う。

産経新聞・社説
エネルギー計画 原発新増設を明確に示せ

経済産業省が、中期的なエネルギー政策の指針となる「基本計画」の改定作業に入った。2つの有識者会議の検討を経て、来年3月末までに現行計画を見直す。焦点となるのは、原子力発電の扱いである。現状をみると、太陽光などの再生可能エネルギーは普及が進む一方、原発の再稼働は大幅に遅れたままだ。原発については「可能な限り依存度を低減する」とする一方で「重要なベースロード電源」と位置づけた。世耕弘成経産相は計画の見直しにあたり、「基本的に骨格を変えない」としている。安全審査に異常に長い時間を要するため、全国の原発42基のうち再稼働に至ったものは5基にすぎない。原発比率にすれば、わずか2%である。これではベースロード電源とは呼べまい。政府は安全性を確認した原発について、早期再稼働を主導すべきだ、としている。

日本経済新聞・社説
再生可能エネルギーを着実に伸ばすには

再生エネルギーを使う発電設備の能力は16年12月末時点で、導入前に比べて2.7倍に増えた。順調な伸びだといえるだろう。半面、これからも着実に伸ばしていくための課題も見えてきた。まず、量は増えても、制度が目指した発電コストの低減は十分とはいえない。政府は大規模な太陽光発電については今秋から、事業者を選ぶ入札制を導入する。売電価格の安い事業者から順番に選ぶ。風力発電などは導入状況に応じて毎年決めていた買い取り価格を3年先まで決めるようにした。コスト低減を織り込んだ価格をあらかじめ示し、事業者の競争を促す。こうした工夫に期待したい。地域をまたぐ送電網は現在、先着順で事業者に容量を割り当てている。来年度にも、事前に割り当てを固めず、卸電力市場での電力売買を通じて柔軟に決める方式に変える。送電網に無駄な空きをつくらず、最大限活用する道を考えることも大切だろう。再生エネルギーは温暖化ガスを出さない国産のエネルギーだ。最大限増やしていきたい。自立したエネルギー源として育てる取り組みを続けていかねばならない、としている。

日経と対比させると、まるで産経が戦時中のままのようだ。「言ったんだから、やれ」という恐ろしい主張を2011年からずっとしている。不憫だ。
発電の能力が3倍弱のペースで増えている再生エネルギーには、イノベーションの兆しがある。PCやケータイが進化して、当分は稼げたのと同様、技術革新がそのままマネタイズできる数少ない領域だ。取り組んで素直に競争する方が、ずっと生産的で、日本経済にも寄与するに違いない。蓄電の未来も見えはじめている。モビリティが次世代に向かった次は、ホームだろう。楽しみだ。

読売新聞・社説
水道管の老朽化 広域連携で運営基盤の強化を

水道管の老朽化が全国で深刻な事態となっている。40年の法定耐用年数を超えた管が、総延長の1割以上に上る。交換されるのは年間1%に満たず、破裂や漏水などの事故が数万件起きている。上水道の多くは市町村が公営事業として運営する。給水人口が5000人以下の小規模な簡易水道事業者が5900近くもある。全体の事業者のうち、3割が赤字運営だ。人口減に伴う水需要の減少を想定し、職員採用の抑制が進む。予算や人手の不足が、更新停滞を招いている。現在、26道府県が協議会などを設置して、連携を検討中だ。水道事業は水源からの距離などが収支に影響を及ぼす。都道府県には地域の事情をくみ取り、調整・推進する指導力が求められよう。民間の新技術や経営ノウハウを大胆に導入することも検討に値する。自治体が施設の所有権を維持したまま、運営権を民間に売却する手法などが考えられる。利用者に負担増を求める前提として、事業者は資産管理を徹底し、中長期の運営計画を綿密に練り上げる必要がある、としている。

8.14に朝日が取り上げたトピック。どこか自治体か行政が話題を提供したのだろうか?
地域がなくなる時は、きっと政治や人口がなくなる時ではなく、水道のようなライフラインが維持困難になった時だろう。かつての帝国もそんな滅亡を学者が分析していたが、となりの街に行けばある水が、自治体の維持困難で出なくなったとなったら、誰もが街を捨てて出て行くに違いない。フランスから水道管理の売り込みがあったと話題になっていたのはいつだったろうか?いまの財政では、セールスマンも引き上げてしまう。民営化すれば成り立つと考える読売は甘い。四国や北海道での線路は、まだ法があったからここまで維持された。いま、過疎地の自治体の水道事業を売りに出しても、買い手が付くとは思えない。
街を潰せとは思わないが、過疎地にもっとも最初に必要なのは、仕事だ。仕事がなければ、若い世代は絶対に寄りつかない。彼らは失うものがない分、フットワークが軽い。高収入である必要はない。収支のバランスが取れれば、あとは価値観の問題だ。小手先の補助金に頼るべきではない。長くつづけられる仕事の基盤を整えれば、街に人は集まる。

朝日新聞・社説
企業とSDGs 業務を見直す機会に

2030年に向け、国連が全会一致で採択した目標がある。「持続可能な開発目標」(SDGs)と呼ばれ、貧困や福祉、教育、雇用、気候変動など17の分野で課題の解決をめざす。欧州などでは、自社の業務が社会に及ぼす負の影響を減らし、さらには本業の強みを生かして課題解決に役立つことが、企業の社会的責任だとする考えが広がっている。SDGsで企業の取り組みが先行するのは、「パリ協定」が発効した気候変動分野だ。人権も重要なテーマだ。児童労働の根絶など働く人の権利を守ることは、下請け工場や原料、商品の取引先を含む課題になりつつある。そうした傾向を後押しするのが、企業に資金を提供する機関投資家の意識の変化だ。環境、社会、企業統治の英単語の頭文字を取った「ESG投資」が急速に拡大している。社会とともに発展するという意識は、日本の企業文化にも深く根ざしている。SDGsで再確認し、磨き直してほしい、としている。

ITの世界には、フリーウェアというものがある。社会貢献のために生み出されたものではないだろうが、すでにフリーウェアがなければ、インターネットは明日にも止まる。暴利を得ているIT企業は、そのあたりのリテラシー、バランス感覚は強い。私たちのような零細企業でも、寄付や献金の変わりに、ボランティアやフリーウェアで取り組む人たちは多い。小難しく考えなくても、企業はそれなりに取り組んでいるように思える。マネーだけを扱う金融のような人たちは頭を悩ませるのだろうが、できれば金融のリテラシーを発信して欲しい。おカネを動かす意味、おカネに踊ること、困ることのツラさを知らしめるだけでも、ずいぶんと社会貢献になるはずだ。
ところで、朝日のようなメディアは何をしているだろう?他人の話をする前に、メディアの取り組みを教えて欲しい。いま、世界でもっとも「嘘つき」と言われているのがメディアだが、対策は?

毎日新聞・社説
高齢者の消費者被害 泣き寝入りさせぬ対策を

高齢者が受けやすい被害に、商品を大量に買わされる「過量契約」がある。高額な布団や着物などを何度も買わされるようなケースが典型例だ。6月に施行された改正消費者契約法に、こうした契約が取り消せる規定が盛り込まれた。年齢などのために判断力が不足した状況につけ込んだ契約を取り消せる規定を新たに設けるかどうか。内閣府の専門調査会が検討してきた。消費者団体の強い要望があったが、「判断力不足の基準が不明確」との反対があり、今月まとめた報告書に盛り込むことは見送られた。インターネット通販の拡大に伴う消費者相談も増えている。政府は、ネット取引の注意点などをきめ細かく啓発する必要がある。パンフレットなどで積極的に情報を入手することや、高齢者については、家族や周囲の人たちが目配りすることが求められる、としている。

高齢化で頼れる人がいなくなると、こういう被害にも遭うのかと残念になる。法ができるほどなのだから、被害の数は増えているのだろう。高齢化に必要な対策は想像以上だ。自らで自分を守れないのなら、保護者がいる。こどものようにも感じるが、裁判などの手段にも訴えられず、やられるがままの状態は、こども同然で保護が必要だ。法が見るべき視点は、もっと根本的なことなのではないか?

Wall Street Journal
韓国製品ボイコット、中国の労働者を直撃 (2017.8.24)

上海の北に位置する江蘇省塩城は韓国・ 起亜自動車 の企業城下町だ。人口160万のこの豊かな都市は、グローバル化した世界で中国政府が外国企業を罰すれば、中国の労働者や企業が必ず犠牲になることを知らしめた。塩城は、韓国製品に対する非公式な不買運動で大打撃を受けている。中国で起亜の自動車の売り上げが急減し、起亜の工場で働く労働者は労働時間と賃金の大幅削減を受け入れざるを得なくなった。中国では今年3月以降、自動車・ポップソング・ハイテク機器などありとあらゆる韓国製品の売り上げが急減している。不買運動は公式な動きではない。北朝鮮の核開発を受けて韓国が米国の戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)を配備したことへの報復として、中国国営メディアが不買運動を奨励している。中韓対立をきっかけに多くの韓国人が中国への過度な経済的依存に疑問を抱き始めた一方で、塩城でも韓国企業への依存が問題視されつつある。共産党関係者によると、地元当局は現在、韓国以外からの投資家を呼び込んで、塩城の経済に対する韓国の影響力を弱めようとしている。ただ塩城は起亜がつくった都市であるため、現状を変更するには時間がかかる、としている。

中国らしい国家ぐるみの執拗な攻め方。日本もレア・アースでやられたことがあったが、中国でなくとも、アメリカやヨーロッパでさえ似たようなことはしている。特に中国だけを特異に見るのは誤解だろう。中国のマーケットが大きなインパクトを与えることを、中国政府は理解している。必要に応じて、この手は繰り出されるだろう。次のターゲットは、アメリカ。Apple製品を締め出されても、トランプ氏は貿易戦争をつづけられるだろうか?

人民網日本語版
朝鮮半島核問題、関係各国は自制を保ち、断固たる決意をすべき (2017.8.25)

中国外交部(外務省)の華春瑩報道官は24日の定例記者会見で「現在の情勢下、朝鮮半島核問題の関係各国はいずれも自制を保ち、断固たる決意をし、自国民及び地域の平和・安定に対して責任を負う正しい決断をすべきだ」と述べた。韓国側が朝鮮半島核問題を平和的に解決する必要性を連日、繰り返し、明確に表明していることに留意している。朝鮮半島核問題を平和的方法で適切に解決し、朝鮮半島の平和・安定を維持することは、関係各国の共通利益に合致し、各国が共に努力するに値し、またその必要がある。現在の情勢下、関係各国はいずれも自制を保ち、断固たる決意をし、自国民及び地域の平和・安定に対して責任を負う正しい決断をし、情勢の緊張緩和、朝鮮半島核問題の平和的解決に資する正しい行動をとるべきだ、としている。

自制は判るが、断固たる決意とは何だろう?決意が必要なのは中国だ。世界はどこもそう思っている。

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