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3097.報道比較2017.8.25

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日本から本気で継続する人たちが減ってきた。腰を据えてやる人がいない。弱くなった原因のひとつだろう。

日本経済新聞・社説
農家保護策のツケを払うのは消費者だ

今年産のコメが値上がりしそうだ。主因は補助金で家畜飼料米の増産を奨励し、食べるコメの需給を人為的に引き締めようとする政策にある。自由な競争を阻害し、横並びでコメ農家を保護する政策のツケは外食企業や消費者が払うことになる。見直すべきだ。政府は主食用米の生産を減らし、飼料米の生産を増やす農家に対し10アールあたり最大10万円強を助成する。都道府県ごとに主食用米の生産抑制目標も設定している。この政策は食用米の価格を押し上げ、農家の収入を増やすことが狙いだ。政府は来年6月末の民間在庫を、東日本大震災の影響で在庫が急減した2012年並みに削減できるとみている。少子高齢化によって、食用米の国内需要は年間750万トン台と10年前に比べ100万トン近く減った。コメの値段が上がれば需要はさらに縮小し、政府が力を入れる輸出拡大にも障害となる。横並びの保護を脱し、市場での競争を通じて付加価値を上げたり、生産コストを引き下げたりする政策に早急に転換すべきだ、としている。

きっと、補助金を受けている農家も、この現実には決して希望を見ていないだろう。将来が見える補助金なら、甘んじて受けると思えるだろうが、展望はまるでなく、意味もなく国策で飼料用をつくらされている。消費者からも嫌われる。野党には、こんな農政だけでも真摯に提案すれば、確実に国民は耳を傾けるだろうが、いまはそんな姿勢は見えない。日経が本気で農政の課題を提示したのならありがたいが、果たして、どうだろう?
そう考えると、日本は何事も本気で継続する人たちが減ってきた。腰を据えてやる人がいない。撤退は何事にとっても重要で価値ある決断だが、未来が見えない撤退が連続している。計画が浅はかなのが原因なのは明らかだ。残念だ。

朝日新聞・社説
NHK受信料 徴収策の強化の前に

NHK会長の諮問機関が、受信料の徴収のあり方についての答申案をまとめた。「公平負担の徹底」をうたい文句に、いま対象世帯の80%にとどまっている徴収率を引き上げる方策などを検討している。視聴者に不公平感を抱かせない。効率よく受信料を集める。どちらも大切なことだ。だが、電力会社やガス会社にNHKが照会して、受信料契約のない住民の氏名と住所を教えてもらい、契約を求める案内を郵便で送る――という提案には、疑問を抱かざるを得ない。子会社13社の利益剰余金は15年度末で948億円にのぼり、会計検査院から適切な規模を検証するよう求められた。配当を通じて一部がNHK本体に戻れば、視聴者サービスに還元される可能性が増える。外部から寄せられる声に耳をすまし、真に視聴者の役に立つ番組やサービスを発展させる。同時に不要な業務を見きわめ、整理・縮小する。そのなかで受信料値下げの可能性を探る。そうした営みと視聴者に対する丁寧な説明があって初めて、答申案にあるような受信料の徴収方法の見直しにも、理解を得られる道が開けよう。踏むべき手順を間違えてはいけない、としている。

受信料を月額課金するスキームにこだわるなら、NHKが受信料徴収率を上げられる気はしない。すでに80%にも到達しているなら、残りの20%にこだわるよりは、コンテンツ課金を個別に行っていく方が収益は上がる気がする。ずっとテレビを観ている人、NHKを生活に取り入れている人が80%もいることに感謝すべきで、残りの20%は、テレビに価値を見出していない、NHKを必要としていない人たちだ。不公平の是正という論理を通したいなら、素直に税を財務省から得ればいい。国民に直接徴収する手間が減って経費も削減できる。報道や表現の自由とのバランスのつもりなら、いまの80%で十分やっていけると発想を転換するか、前述したようにNHKを良く使う人から多く、使わない人には期待しない方が、お互いにとって幸福ではないか?

Wall Street Journal
トランプ氏、共和党指導部を批判 債務上限の協議「混乱」で (2017.8.25)

ドナルド・トランプ米大統領は24日、連邦政府の債務上限引き上げに関連し、議会共和党指導部を批判した。このところトランプ氏が身内の与党・共和党メンバーを非難する例が相次いでいる。トランプ氏は同日午前「私はミッチ・Mとポール・Rに、債務上限引き上げ法案を人気のあるVA法案(先ごろ通過した)と結び付け、承認されやすくするよう要請した」とツイートした。その上で「彼らがそうしなかったので、債務上限に関する承認を民主党が(いつも通り)妨げるという一大事になった。とても簡単だったろうに、今では混乱状態だ!」と述べた。ミッチ・Mはマコネル上院院内総務(共和、ケンタッキー州)、ポール・Rはライアン下院議長(共和、ウィスコンシン州)、VA法案は退役軍人に関する法案を指す。財務省関係者によれば、議会が9月末までに債務上限引き上げを承認できない場合、国債デフォルト(債務不履行)に陥り、公的年金の支給や政府機関職員の給与支払いが滞る可能性がある。複数の関係者によると共和党は今夏、退役軍人が退役軍人省傘下でない医療機関も受診できるようにする法案と債務上限引き上げ法案を結び付けることを検討していた、としている。

毎日新聞・社説
米政権のアフガン新戦略 安定への道筋が見えない

「米国史上最長の戦争」が一つの転機を迎えた。トランプ大統領が国民向けの演説で、治安の悪化が止まらないアフガニスタンに関する「新戦略」を打ち出したのだ。米軍のアフガン攻撃は2001年9月の米同時多発テロの翌月から始まった。同時テロの実行組織アルカイダと、これを擁護するタリバン政権に対する戦いである。だが、米軍がタリバン政権を倒し、親米の新政権ができてもアフガンの治安は悪化した。大英帝国もソ連も苦しんだ「イスラムの大海」で、米国も泥沼にはまり込んだのだ。トランプ氏の「新戦略」は厳しい現状への応急処置であり、米国の体面を保つ苦肉の策でもあろう。軍事偏重では明るい展望が開けそうもない。事態を打開するには、米国がタリバン穏健派との接触も含めて平和的な工作に力を入れることが重要である、としている。

アメリカは政権と議会の関係がまた険悪になってきた。いまのままなら、債務上限問題はやがて顕在化してマーケットを揺らす。北朝鮮問題よりさらに世界を騒がせるだろう。ますますアメリカは信頼を失うに違いない。

人民網日本語版
BRICS協力をリードする中国の案 (2017.8.24)

BRICS首脳会議が9月初めに厦門(アモイ)で開かれ、BRICS協力は第2の黄金の10年を迎える。過去10年間、中国は常にBRICS協力の積極的な支持者、建設者であった。また、中国の案を積極的に示すことで、BRICS協力の持続的な深化・推進に強大な原動力を与えてきた。現在、世界の政治・経済情勢は不確定性が著しく増し、BRICSの発展は新たな情勢と試練に直面し、BRICS協力は高度化発展を必要としている。今年のBRICS議長国である中国の経済は依然安定・好転基調にある。こうした中、BRICS各構成国は次々と厦門に、中国の案に視線を向けている。BRICS協力の「エンジン」として、中国はBRICS「中国年」に他の加盟国と連携して今後10年間のビジョンを描く。BRICS体制がすでにグローバル・ガバナンス変革の重要な関与者、推進者、先導者となった現在、BRICS協力の深化、高度化は中国の案のリーダーシップを必要とし、ひいてはグローバル・ガバナンスの新たな道を切り開くこととなる、としている。

BRICSから抜きんでたのは、まずは中国。やがてインドが中国の背中を脅かすだろうが、卓越したリーダーと評価されるロシアも、資源が豊富なブラジルや南アフリカも、中国とインドの成長には一歩遅れている。なぜか?もちろん人口だけで2国は勝ったはずはない。世界のニーズを巧みに把握し、理想に近い答えを出してきたからだ。先進国と呼ばれる国たちが、自国の都合ばかりを優先した提案しかできない中、成長国としての立場を活かして。これから、彼らにはリーダーとしての立場が求められると先進国は言うだろうが、同時にそれは新しい成長国が考える、彼らのルールが地球の中心になるということだ。時代は確実にシフトしている。

読売新聞・社説
北方領土「特区」 看過できない露の揺さぶり

ロシアのメドベージェフ首相が、北方領土への経済特区の設置を認める文書に署名した。色丹島の斜古丹(マロクリリスク)地区が対象で、水産加工工場を建設する構想だ。国内外から約74億ルーブル(約135億円)の投資と、700人以上の雇用を見込む。進出企業には税制面などで優遇するという。問題なのは、特区がロシア国内法の適用を前提とすることだ。昨年12月の日露首脳会談では、「特別な制度」の下での共同経済活動を目指すことで合意した。日露両政府は先週の次官級協議で、観光や養殖など実施事業の内容を調整したばかりだ。日本と中韓を天秤にかけることで、共同経済活動などの交渉で日本の譲歩を引き出すため、揺さぶりをかける狙いもあろう。こうした手法はロシアの常套手段だ。日本は、ロシア側に様々なレベルで働きかけを強めるべきだ、としている。

揺さぶりが常套手段と判っているなら、なぜ対策のセオリーを作れないのか?いつまで経っても策を出さないから、いつも同じ牽制に脅える。どちらが無能かは明らかだ。外交にも安全保障にもなっていない。ロシアを批判する前に準備すべきことがある。

産経新聞・社説
東京パラまで3年 社会全体で成功に導こう

日本パラリンピック委員会(JPC)は東京大会の目標に、史上最多の金メダル22個を掲げる。文部科学省の来年度予算の概算要求では、スポーツ庁が担う20年五輪・パラリンピックに向けた「競技力向上事業」が100億円を超える見通しだ。パラ競技の認知度を高め、埋もれた才能の発掘や適した競技への転向を進めるなど、各競技団体は知恵を絞ってほしい。トップ選手の活躍は障害者の社会参加につながり、多様性のある社会を目指す大会理念にもかなう。20年大会の招致を機に、多くの企業でパラ選手の雇用が進んだ。JPCが日本オリンピック委員会(JOC)と共同で取り組む就職支援事業も実績を挙げている。生活の足場に不安を抱えるパラ選手を社会が支える余地は大きい。バリアフリー化を軸にした街づくりは、20年大会のみならず「2025年問題」などを抱えた高齢化社会への備えにもなる。パラリンピックの開催準備はわれわれの暮らしに直結するという理解を、社会全体で共有したい、としている。

産経は、完全にネタ切れ。ここまで話題に尽きても取材に出ないとはどういうことだろう?北朝鮮、韓国、中国の批判か政治が動かなければ話題がない。大本営時代そのものの価値観をつづけ、ガラパゴスに陥っている。立ち直って欲しい。

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