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3094.報道比較2017.8.22

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国内紙のセンスの悪さは十分知っているが、民進党に時間を割いている時期ではないと思う。海外紙を読もう。

人民網日本語版
世界のインターネット業界、中国の影響力が向上 (2017.8.21)

「中国のスーパー消費者」の著者、米トンプキンス・インターナショナル社のマイケル・ザッカワー副総裁は、「中国は世界デジタル革新及びインターネット経済の主要大国の一つになっている。中国のインターネットリーディングカンパニーは、世界のコミュニケーション、ショッピング、エンタメの形を変えた」と述べた。インターネットは中国人の消費モデルを変えた。6月18日の年中大セール、ダブル11(11月11日のネット通販イベント)、春節(旧正月)、労働節(メーデー、5月1日)、国慶節(建国記念日、10月1日)など、ネット通販激安セールを行う日が増えている。インターネットの発展により、中国の消費が日増しにスマートかつ便利になっている。インターネットは社会の起業と革新を促進した。インターネットの大発展により、かつてない多くの職業が生まれ、雇用機会を創出している。一部統計データによると、中国で新たに生まれた職業は1000種以上にのぼり、2016年にはシェアリングエコノミーだけで6000万人以上の雇用が生まれたという。中国インターネットアプリの世界進出が加速中だ。Cheetah Global Labのデータによると、米国、ドイツ、カナダなどの先進国、インド、インドネシア、ブラジル、メキシコなどの発展途上国において、中国製の各種インターネットアプリが非常に重要な地位を占めている。なぜ中国のアプリが、これほど多くの外国人ファンを集めているのだろうか。需要とのマッチング、簡単な操作の他に、先端と革新という最大の特長がある。フランスのオンライン動画会社のブランドマネージャーが、「中国のインターネットモデルは革新的という点で先を走っており、中国の役割も模倣する側からされる側に変わりつつある」と指摘した通りだ、としている。

同意できる面と、同意できない点があるが、中国がインターネットも、これからの経済の中心になるのは確実だ。メッセンジャーを使ったチャットをコミュニケーションの主軸に据え、メッセージで決済から買い物までできるスタイルを望んだ中国の消費者が、そのスタイルを世界に輸出した。私はそれが世界を席巻するとは思えないが、メッセンジャーにFacebookやLINEも入れ込み、Appleもメッセージを多機能に仕向けているのも中国の影響だろう。これがスマートかは意見が分かれるが、中国の影響力はアメリカを越えつつあるという現実は、誰もが意識している。意識していないなら、無能だ。

Financial Times
ヒマラヤ山脈の王国で火花散らす中国とインド (2017.8.14)

インドと中国の軍隊は2カ月前から、ブータンと中国がともに領有権を主張するドクラム(中国名:洞朗)高地という荒涼とした土地でにらみ合っている。インド側は、中国がゾンペルリという尾根に向かう道路をブータン領を横切りながら建設しているため、これをやめさせるべく介入したと述べている。ゾンペルリは、インドの最も脆弱な地域を見下ろすことができる戦略上重要な場所なのだ。インドは長らく、ブータンにとって財政、技術、軍事の面で最大の援助国だ。最大の貿易相手でもあり、外界とつながる最も重要な出入り口でもある。この役割は1949年に、ブータンの外交関係を事実上インドの支配下に置く友好条約の締結によって強化された。緊張が高まる中、2つの大国に挟まれている小さな隣国に不安を抱かせないようにインド政府が慎重に行動しなければならないとアナリストらは話している。「インドが中国との対立にどう対処するかによって、ブータン国民の対インド感情が影響を受ける可能性がある」。ロンドンのキングス・カレッジに籍を置くベレニス・ギーヨ・レチャール教授はそう指摘する。一方でジョシ氏は、インドはブータンを「保護国」にしようとしているといった中国側の主張について、ブータンで選挙が行われる2018年を前に「ブータン国民の目に映るインドのイメージを悪化させる」ことを目指した試みのように見えると語っている、としている。

中国近隣は、海も陸も空も、宇宙さえも中国の拡張主義で衝突している。領海を接している日本には頭の痛い話だが、中国の戦略と並行して進める能力には驚かされる。ロシアはウクライナに踏み込んだのはアメリカの介入の阻止という好機を狙った。大胆で機動力のある行動は批判と制裁の対象となったのは明らかだが、いまの世界であれほど鮮やかに侵略を成し遂げ、その後に撤退に追い込まれることもなく、戦争にもならず、経済制裁だけで済んでいる現状を見ると、プーチン氏のリーダーシップに世界が震撼した。ところが…中国は、核心的利益の名のもとに、侵略まではしないものの、実効支配の既成事実を、全方位で並行して行い、どれも目的を達成しつつある。韓国を引き寄せ、台湾の首を絞め、香港の牙を抜く。日本には領海侵入を繰り返し、フィリピンはカネで裁判を無形化して領海を拡大しようと目論んでいる。人工島をつくり、ブータンを飲み込み、一帯一路でヨーロッパまでのルートを同盟化するつもりだろう。アメリカが日本と韓国を飲み込んで太平洋を手にしたように、中国はヨーロッパまでの海と陸を自らの手にしようとしている。これを、同時並行でやって、国際的非難を浴びずに、ひっそりと目的を達成している。わずか5年。習氏の見えないリーダーシップは恐ろしい。アメリカでさえ、これほど一度に見えない侵略を鮮やかに進められた記憶はない。

Wall Street Journal
米海軍、全艦船の運用停止 駆逐艦衝突事故で (2017.8.22)

米駆逐艦「ジョン・S・マケイン」がシンガポール東方沖で商船と衝突した事故を受けて、米海軍は21日、全世界で艦船の運用を一時停止し、幅広い調査を開始したことを明らかにした。この事故では依然として乗組員10人が行方不明となっている。米海軍艦船の衝突事故はここ2カ月で2件目だ。海軍の対応は、組織的問題が原因かを突き止める必要があるとみていることをうかがわせる。海軍作戦部長のジョン・リチャードソン大将がこの日午前、運用停止についての約4分間の動画メッセージを フェイスブック に投稿した。リチャードソン大将は、調査の幅を広げることを命じたと語った、としている。

適切なマネジメントには違いないが、同盟国としては安全保障の観点からは不安が覗く。南シナ海の緊張をアメリカ海軍は抑止できるのだろうか?これは技術の問題か、組織の問題か、非常に気になる。
それにしても、日本の防衛省とは統制レベルがまったく異なる。文書の記載や報告だけで隠蔽をはじめる組織には、この透明さはないだろう。あるべき姿を防衛省も理解して欲しい。

朝日新聞・社説
民進党代表選 崖っぷちだ、どうする

この崖っぷちを乗り切れるかどうか。野党第1党としての存在意義が問われる民進党の代表選は、前原誠司氏と枝野幸男氏の一騎打ちになった。民主主義が健全であるためには、頼れる野党が必要だ。政権交代に現実味がなければ、政権党は緊張感を失い、おごりや腐敗につながる。「安倍1強」のもとで噴き出した森友学園や加計学園の問題、陸上自衛隊の日報隠しはその典型だ。民進党は何のために、何をする政党なのか。どんな社会の未来図を描くのか。愚直でも、徹底した論戦を通じて国民に示すことだ。両氏はともに旧民主党政権の中枢を担った。その失敗の教訓や反省も踏まえ、原発エネルギー政策、人口減少社会での給付と負担のあり方など日本の喫緊の課題について、自民党と民進党はどう違うのか、具体的な青写真を示し合ってほしい。世論に耳を澄ますことは大切だが、風に頼るだけでは地に足のついた政治は望めない。新党ブームにあやかるのではなく、地方議員や党員らが参加する代表選を機に、「国民とともに進む」原点に立ち返ることだ。それができるかどうかに、この党の存亡がかかっている、としている。

毎日新聞・社説
民進党代表選始まる 「もう後がない」と自覚を

民進党代表選が告示され、前原誠司元外相と枝野幸男前幹事長が立候補した。9月1日に選出される。昨年の代表選では「選挙の顔」と見込んで蓮舫氏を選んだが、先月の東京都議選で同党は惨敗し、1年足らずで辞任に追い込まれた。代表選の共同記者会見で前原氏は「自民党に代わる選択肢を作りたい」、枝野氏は「自民党とは違う明確な対抗軸が必要」と口をそろえた。前原氏は「オール・フォー・オール(みんながみんなのために)」、枝野氏は「支え合う社会」を掲げる。いずれも抽象的だが、深刻な少子高齢化への処方箋を示せていない安倍政権に対抗する政策として、早急に肉付けしてもらいたいテーマだ。民進党が置かれている現状では、過去のような内向きの議論が許される余地はない。「もう後がない」と自覚し、民進党の理念と覚悟を国民に向けて示せるかが問われている、としている。

読売新聞・社説
民進代表選告示 瀬戸際脱する機会にできるか

民進党代表選が告示され、前原誠司・元外相と枝野幸男・元官房長官が立候補した。9月1日の臨時党大会で、新たな代表を選出する。蓮舫代表が行き詰まった末の後継選びだ。最大の焦点は、党の基本路線を左右する、共産党との衆院選協力のあり方である。民進党は民主党時代以来、「寄り合い所帯」に甘んじてきた。共産党との共闘で、重要政策に関する意見集約は遠のいた。この歪みをどう解消するかも問われる。経済政策では、前原氏は「中福祉・中負担」を掲げ、消費税率10%への引き上げに肯定的な見解を示した。枝野氏は介護職員、保育士らの賃金増を訴え、消費増税でなく法人増税に意欲を見せた。両氏の主張は、アベノミクス批判が目立った従来の党執行部よりは、具体的と言えよう。さらに、成長戦略や財源を含め、論戦を深めることが求められる、としている。

期待したい気持ちも判るが、すでに終わっていると冷静に進言する新聞がないのが不思議だ。なぜ解党しないのか?シンプルに政党助成金が惜しいんでしょ?と突っ込めないジャーナリズムと、意味のない野党第一党をつづける政党。それだけ意見が違うなら、分党すれば?という指摘さえないほど、ふたりの意見は差異が多かった。これで党首が決まっても、主張の内容のままでは、次の選挙で民進党はなくなるだろう。

産経新聞・社説
米政権幹部の解任 現実路線への転換求める

米ホワイトハウスのバノン首席戦略官兼上級顧問が解任された。トランプ政権の「米国第一主義」の旗振り役で、大統領への影響力の強さから「黒幕」の異名もとったバノン氏の退場により、政権の外交・経済政策がどう変わるのか注視したい。バノン氏を切る政治的なリスクをあえて選ぶ以上、明確な路線転換を示してもらいたい。この際、トランプ氏自身が変わり、「米国第一」一辺倒でない、柔軟姿勢を取り入れてはどうか。いまは、政権幹部の退任が相次ぎ、内紛に揺れた政権7カ月の迷走に終止符を打つ数少ないチャンスである。「バノン氏抜き」の政権がどのような道に進むのか、トランプ氏は自ら語るべきだ、としている。

日本経済新聞・社説
米トランプ政権は混乱の収束に努めよ

米トランプ政権が一段と混迷を深めている。大統領が白人至上主義を容認すると受け取られかねない発言をし、国民世論に大きな亀裂が入った。混乱の火種と目されてきたバノン首席戦略官を更迭したのを奇貨として、国論の収束に努めてもらいたい。トランプ大統領はバージニア州で起きた暴動に際して「双方に責任がある」と語り、白人至上主義の秘密組織クー・クラックス・クラン(KKK)の肩を持つかのような態度をとった。いかなる人種差別も許容されるべきではなく、米国の国内問題として看過するわけにはいかない。バノン氏はいなくなったが、トランプ氏本人が姿勢を改めたかどうかは判然としない。トカゲのしっぽ切りで終われば、政権への批判は収まるまい。トランプ政権は各界から人材を集め、大統領の政治経験のなさを補おうとした。だが、プリーバス首席補佐官を解任し、共和党主流派と溝が深まった。多くの経営者が背を向けたため、経済諮問機関は解散せざるを得なくなった。いまのままでは議会で法案を通せず、看板政策に掲げてきた大規模なインフラ投資や大幅な法人減税は実現しない。トランプ氏も何もできないまま、残り任期を数える日々は耐え難いだろう。米大統領は行政の長であるだけでなく、国家元首でもある。全ての米国民の代表としての振る舞いを求めたい、としている。

この事件が起きたのは土曜日。週末の休日を堪能したのは理解しても、昨日の産経は読売の後追いのような形式的な韓国批判、日経は自紙の連載を優先したに過ぎない。今さら古い話題で内容の冴えない社説は取りやめるべきだ。

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