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3089.報道比較2017.8.17

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トランプ氏の思考回路を説明できる人がいたら教えて欲しい。彼が無能ではないと言う人、支持する人からも、その理由を聞きたい。私には北朝鮮のリーダーよりもトランプ氏の方が理解できない。危険とさえ感じる。

日本経済新聞・社説
人の力をいかす日本へ(4) 海外人材受け入れ促進へ包括策を

日本の活力を高めるうえで欠かせないのは、海外人材が活躍できる場を広げていくことだ。欧米では反移民ムードが広がるが、国にとって必要な外国人を獲得しようとする競争は衰えていない。日本の将来を見据えて、外国人材をどのようなルールで受け入れるのか正面から議論し、包括的な政策を打ち出すときに来ている。大きな柱は3つある。
一つは高度人材や留学生の就労を促す政策をさらに拡充することだ。学歴や年収などを基準に研究者や技術者を優遇するポイント制の導入は、人材獲得に効果を発揮し始めている。これに加え、起業をめざす若者などが日本で活躍できる仕組みを強化すべきだ。  
2つ目は、高度人材とはいえないものの、介護、農業、物流など日本の産業を支える人材を正面から受け入れる仕組みづくりだ。技能実習制度を様々な業種に広げる形で対応してきたが、もはや限界に近い。国際協力という名目とのギャップが広がり、実習生が不当な待遇を受ける例も目立つ。
3つ目は受け入れた外国人の支援だ。有能で社会に溶け込める人材は日本に残ってもらうのが望ましい。そのためにどんな能力や資格が必要かわかりやすく示せば、外国人材の技能向上意欲を高めることにもなる。日本語習得の後押しや教育、医療など生活面でも外国人を支えていく必要がある。
外国人材はすでに日本を下支えする存在になりつつある。その流れは一段と強まるだろう。どんな人に来てもらい、働いてくれる人をどう支えるか。官民ともに真剣に考えねばならない、としている。

過去3回に比べると、個人的に賛同できる内容が多い。すでに外国人労働者がなければ成り立たない社会に日本も自然と近づいたことで、文化や価値観のような是非論から、日常に近いところに議論が進展したのは適切だ。まだ日本の都合で話を進めている感が強いが、日本をステップアップに利用してもらいながら、日本にもメリットがある組み方を提案できればすばらしい。能力の高い人だけいてほしい、人が足りない業界に来て欲しい、有能な人だけ残って欲しいという都合のいい話は、日本国民の中でも成立しないのだから、訪問してくる外国人に目論んでも困難だ。それを制度化しようという発想が間違っている。共存関係を提案できるのはいつだろうか?

Wall Street Journal
トランプ大統領から遠ざかる経済界 (2017.8.16)

12日にバージニア州シャーロッツビルで起きた暴動事件直後のトランプ氏の発言を受け、メルク、インテル、 アンダーアーマー の各CEOは政権の助言機関である製造業評議会を去った。メルクのケネス・フレージャーCEOは「米国のリーダーたちは嫌悪、強い偏見、特定集団の優越性の表明を明確に拒否し、われわれの基本的な価値観を尊重しなければならない」とした。15日にはさらに2人が辞任し、留任しているCEOは国民の批判に加わった。トランプ氏は辞任したCEOらが「スタンドプレー」をしていると切って捨てたが、この言葉は一部支持者の共感を呼びそうだ。米国企業はこのところ人気がない。製造業評議会をはじめとする諮問機関も大した仕事をしておらず、3人は自社にとって重要ではない責務から逃れる言い訳を探していたのだろう。トランプ氏は自意識のために間違いを認めることができず、結局は自らを傷つけることになるまで批判について気に病むのだ。15日になってシャーロッツビルの事件に対する自身の反応を蒸し返したのはこのパターンだ。盟友が遠ざかり、政権が自ら縮小するなか、トランプ氏はこうやって34%の支持率を得ているのだ、としている。

トランプ氏の思考回路を説明できる人がいたら、ぜひ教えて欲しい。彼が無能ではないと言う人、支持する人からも、その理由を聞きたい。私には北朝鮮のリーダーよりもトランプ氏の方が理解できない。危険とさえ感じる。

読売新聞・社説
米「301条」検討 国際通商ルール尊重を原則に

トランプ米大統領が、米通商法301条に基づき、中国による知的財産権侵害などの調査を検討するよう関係部局に指示した。米企業などの不当な損害が認定されると、関税引き上げなどの制裁措置を中国に発動できる。中国政府は、米国が対中制裁に踏み切れば対抗措置を取る考えを表明し、米国を牽制している。米国側には、核・ミサイル開発を進める北朝鮮に影響力を持つ中国に対し、一段の圧力強化を迫る狙いがあるのは明らかだ。安全保障上の目的で、直接の関係がない通商政策を「取引材料」に使うことは、ルール無視の政治決着となる危うさがある。米中双方に冷静な対応が求められる。トランプ氏は、米貿易赤字の縮小を経済政策の最優先課題の一つとするが、旺盛な国内消費など構造的な問題がある。制裁をちらつかせて貿易相手国に譲歩を迫っても、根本的な解決には程遠い。「米国第一」を掲げて強気の交渉姿勢を示すトランプ政権は、互恵的な貿易を育む現実路線に早く転換しなければなるまい、としている。

親米・嫌中で自民党応援団の読売でさえ、この理不尽なディールには反対のようだ。読売がニュートラルなスタンスまで戻ることに期待したい。

人民網日本語版
中国の米国債保有額が5ヶ月連続で増加 日本を抜いてトップに (2017.8.16)

米財務省が発表した資料によると、中国の米国債保有額は5ヶ月連続で増加した。6月末の米国債保有額は1兆1500億ドル(1ドルは約110.6円)近くに上り、増加幅は2015年3月以来最高で、国別保有額は9ヶ月ぶりに記録を更新した。中国が再び日本を抜いて9ヶ月ぶりに保有額で首位の座を奪還した。6月、中国の米国債保有額は443億ドル増加し、1兆1465億ドルとなった。一方、日本の6月の米国債保有額は205億ドル減少し、1兆908億ドルとなった。中国人民銀行によると、7月の中国の外貨準備高は239億3000万ドル増加し、3兆807億2千万ドルとなった。これは今年1月に外貨準備高が「3兆」の大台を割り込んで以来、6ヶ月連続で3兆ドル超えとなった。同時に、米ドル指数は3月から値下がりし始め、現在は94ポイントにまで値下がりした。だが、人民元・米ドルの為替レートは再び持ち直し、安定している、としている。

できればこのまま、中国がアメリカ国債を肩代わりして欲しい。政治の思惑で揺れるドルと国債を中国が持ってくれるのは地政学的リスクのヘッジになる。

毎日新聞・社説
水銀規制の水俣条約発効 日本が世界の対策主導を

水銀の使用や輸入を国際的に規制する「水俣条約」が発効した。水銀による健康被害や環境汚染を防ぐ国際的な枠組みが、本格始動する。条約名には、水俣病のような水銀被害を二度と起こさないとの決意が込められている。提案した日本は世界と手を携え、脱水銀社会への歩みを着実に進めていかねばならない。発効に伴い、限定された用途以外の水銀の輸出入が禁止され、既存の鉱山からの採掘も15年以内にできなくなる。蛍光灯や電池など一定量以上の水銀を含む製品の製造や輸出入も、20年末までに原則禁止される。水俣病を経験した日本には、水銀の環境への排出を削減したり廃棄物から水銀を回収したりする技術がある。積極的に提供することで、世界の水銀対策に貢献できるはずだ。9月には水俣条約の第1回締約国会議がスイスで開かれる。胎児性水俣病患者の坂本しのぶさんらも参加し、水銀被害の根絶を訴える、としている。

正しい活動だと思う。社説として取り上げた意図までは読めない。すでに世界の公害、環境問題は違う話題を多く取り上げていて、日本の提案だけを称賛している状況ではない。水俣病からどれだけの時間が経過しただろうか?その時間の遅さを思えば、日本の功績と手放しに喜んでいいとは思えない。

朝日新聞・社説
新専門医制度 「患者本位」を忘れずに

「専門医」という肩書・名称はすでにあるが、様々な学会が独自に認定しており、100種類を超えて乱立状態にある。名称も「専門医」「認定医」などが混在し、患者にはわかりにくい。新制度では全体を19の基本診療科に分け、統一した基準で認定するのが目標だ。専門医制度をめぐっても、地方の病院や自治体からは地元の医師不足の悪化を心配する声が強く、今年度の開始予定が1年間先送りされた経緯がある。「日本専門医機構」は、(1)大都市圏の定員に一部上限を設ける(2)研修施設を地域の中核病院にも広げる(3)都道府県ごとに置く協議会を通じて地元から意見を聞いて研修プログラムを改善する、といった措置をとった。とはいえ、不安は解消されていない。自治体や厚生労働省と、研修で中心的な役割を果たす大学病院は、新制度がもたらす影響を注視してほしい。「総合診療専門医」の新設も、新制度の特徴だ。総合性と専門性をどう両立させるか。まずは、果たすべき役割をもっと明確にしたうえで、実践的な研修プログラムづくりに努めることが求められる、としている。

専門医の解説が、朝日の社説を読んでも理解できなかった。目的が見えないからだろうか。何のために専門医を名乗り、試験までして認定する人を社会がどう捉えていいのか判らない。専門医に任せた方がいい病気は何だろう?線引きはできないというなら、専門と呼ぶだけの意味が判らない。肩書きばかりが増えても、本当のプロフェッショナルが見つからないのは、他の業界も同じだろうが、期待したくなるシンプルさはない。廃れるのではないか。

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