ORIZUME - オリズメ

3083.報道比較2017.8.11

3083.報道比較2017.8.11 はコメントを受け付けていません。

トランプ氏と金氏の行動レベルは同程度。衝動で動くリーダーに武力を語らせてはいけない。

Wall Street Journal
トランプ氏、さらに激しく北朝鮮をけん制 (2017.8.11)

ドナルド・トランプ米大統領は10日、米国への脅しをやめなければ北朝鮮は「炎と怒り」に直面すると今週発言したことについて、「厳しさが足りなかったかもしれない」と述べ、北朝鮮に対しさらに激しい言葉をたたみかけた。トランプ氏はニュージャージー州ベッドミンスターに保有するゴルフクラブで国家安全保障チームとの会合を前に、北朝鮮は「まともに行動すべき」で、そうしないなら「この世でどの国もそれほどの窮地に陥ったことがないような」難しい状況に見舞われるとけん制した。先制攻撃を仕掛ける可能性についての質問には応えず、「われわれはそれについて話すことはない。決してない」とした。仮に北朝鮮が米国や同盟国への攻撃を検討したりするだけでも、「(北朝鮮が)あり得るとは決して思わないようなことが起こる」と述べた、としている。

トランプ氏の発言によって起きたことは、多少マーケットが下げた程度。さらに北朝鮮が威嚇しているのを見る限り、発言は事態を悪化させたに過ぎない。いつものとおり、衝動で発せられただけのメッセージだろう。北朝鮮の軍事行動が、どの程度計画的で思慮を巡らせているものかは見えない。だが、トランプ氏と金氏の行動レベルは同程度。どちらも目的を持ったメッセージではないし、国民の不安は減るどころか増幅し、次のアクションは集約されるどころか、さらに複雑度を増して悪化している。衝動で動くリーダーに武力を語らせてはいけない。中国はトランプ氏だから行動しない選択肢を最重要視しているようだ。アメリカは中国に行動を促しているが、中国がキーになるほど、中国の思惑で結末が流れる。意図してアメリカがそうしているならいいのだが…

人民網日本語版
新たな契機を迎える中国ASEAN関係 (2017.8.10)

中国ASEAN関係はすでにASEAN対話パートナーシップにおいて、最も活力ある、最も内容に富むものとなっている。様々な兆候は、この関係が積極的な発展の強大な原動力を獲得し、質的向上と高度化の歴史的契機を迎え、さらに素晴らしい将来性を示していることを物語っている。
(1)ASEAN設立50周年にあたり、中国の習近平国家主席がASEAN輪番議長国・フィリピンのドゥテルテ大統領に祝電を送った。
(2)先日のASEANプラス1(中国)外相会議は、中国ASEAN関係の発展という重要で前向きなメッセージを発した。
(3)ASEAN外相共同声明は、中国ASEAN関係の重要な進展を全面的に評価し、中国ASEAN関係の展望に自信を示した。
(4)中国とASEANの戦略的パートナーシップ構築から来年で15年。双方はこれを契機に、より緊密な中国ASEAN運命共同体を構築し、アジア運命共同体の模範とする、としている。

いまの世界のトレンドがつづくなら、ASEANは中国の望むゴールに向かうのは確実だ。国内もまとめられないアメリカはアジアに介入する余力などない。日本は経済力でもリーダーシップでもASEANに主導権を見せられない。中国は費用対効果を意識しながらASEANを手中にできる。日本の意味不明な中国脅威論は、何の効果も示さなかった。地道に経済や技術を改善していれば、もう少し立場は維持できただろうが、既得権や独自技術への固執が発展を阻害した。すぐ反省しても、回復に10年は要するだろう。

日本経済新聞・社説
「限定適正」でも見通せぬ東芝再建の行方

債務超過に陥り経営再建を進めている東芝が10日、監査法人から「限定付き適正」の意見を得た2017年3月期の有価証券報告書を提出した。提出は6月末が期限だったが、監査法人の意見が定まらなかったため、1カ月以上も遅れてしまった。「限定付き適正」は「米原発事業の経理処理に不透明感が残るが、それ以外の決算は正しい」という判断を示す。不完全な形とはいえ、東芝の監査を巡る迷走には一応の終止符が打たれる。しかし、東芝の再建にはまだ高いハードルが残っており、経営の先行きは見通しにくい。まず、東芝は東京証券取引所の審査をクリアする必要がある。東証は内部管理体制の不備を理由に、東芝を上場廃止の可能性がある特設注意市場銘柄に指定している。注意銘柄への指定解除の判断は提出された前期の有価証券報告書などがもとになる。「限定付き適正」の意見は解除への有力な参考情報にはなっても、必ずしも決め手にはならない。東芝の綱川智社長は10日の記者会見で、革新機構以外のグループとのメモリー事業の売却交渉についても言及した。東芝本体の直接支援に関心を示す資本の出し手を探し直すなど、事業売却に替わる新しい方策も考えられるのではないか、としている。

日本型経営が失敗し、成功した事例を振り返って欲しい。再生が機能したのは、日産、JAL、シャープ。行政が関わってうまくいったのは、稲森氏にすべてを託した民主党時代のJALのみだ。今の東芝の救済は、東電と同様の政治型に近づいている。ジャパンディスプレイのような会社になっていくのだろうか。

朝日新聞・社説
加計学園問題 「記憶ない」は通じない

加計学園の獣医学部新設問題で、学園の事務局長が愛媛県今治市の課長らとともに15年4月に首相官邸を訪れ、国家戦略特区を担当する柳瀬唯夫・首相秘書官(当時)に面会していた。朝日新聞の取材に関係者が認めた。県と市が特区に手をあげる2カ月も前のことだ。首相は、加計学園が戦略特区にかかわっているのを知ったのは、事業主体に決まった17年1月だという。柳瀬氏は面会した時点で「今治と加計は一体」と認識したと見るのが自然だが、それから1年9カ月もの間、情報は首相と共有されなかったのか。改めて説明を求める。支持率が急落し、東京都議選で大敗して以降、首相はしきりに「反省」を口にし、辞を低くする。だが、加計学園が選ばれるまでに実際に何があったのかを、包み隠さず明らかにしなければ、国民の信頼を取り戻すことなど望むべくもない、としている。

産経新聞・社説
国税庁長官 会見拒否を放置するのか

税金の徴収を所管する国税庁のトップには、納税の意義を語り、納税意識を高める責務がある。その新長官が、慣例となっている就任会見を開かないことを決めた。極めて異例の事態である。会見拒否は、納税者の不信を招く。国税庁は理由について「諸般の事情」としているが、誰もがその「事情」について、承知している。通常、新長官は就任2~3週間の間に会見を開き、課題や抱負を述べるのが慣例となっている。語りかける相手は、国民である。少なくとも最近十数年の新長官はいずれも就任会見を開いてきた。では、佐川氏はいつまで人前から姿を隠し続けるのか。時を経ても、「森友問題」から逃げることはできない。自らの口で、堂々と説明できない事柄を抱えたままでは、長官として不適格であるといわざるを得ない。異常事態を放置すれば、国民の信用、信頼を取り戻すことを難しくする。国の基本的な仕事である徴税を、自ら妨げようとしていることにも気付くべきだ、としている。

毎日新聞・社説
稲田氏不在の国会質疑 これでは何もわからない

南スーダン国連平和維持活動(PKO)の日報問題をめぐる閉会中審査が衆参両院の委員会で行われた。陸上自衛隊の日報データはなぜ隠蔽されたのか。内部で発覚した後も存在を非公表とした経緯に稲田朋美元防衛相の関与はあったのか。こうした疑問の解明を図るはずの審査だったが、終日の質疑を経ても何も明らかにならなかった。稲田氏との協議に出席し真相を知る辰己氏は口をつぐんだ。事実関係すら明らかにしない態度は国民の不信を増幅させるだけだ。そもそもなぜ日報は隠蔽されたのか。昨年7月の首都ジュバでの「戦闘」状況が公開されれば、駆け付け警護の任務付与に影響を与えないかと考えたとしても不思議ではない。日報問題の疑問に答えられるのは稲田氏だけだ、としている。

読売新聞・社説
防衛省日報問題 情報公開の実効性が問われる

南スーダンで国連平和維持活動(PKO)に従事した陸上自衛隊部隊の日報問題を巡って、衆参両院の委員会で閉会中審査が行われた。焦点は、稲田朋美元防衛相が2月の省内の会議で、日報を非公表とする報告を受けていたかどうかだ。7月末に公表された特別防衛監察の報告書は、「何らかの発言があった可能性は否定できない」と曖昧な結論にとどめている。自民党が稲田氏の出席を拒否したのは疑問だ。安倍首相も「国会が必要と認めれば、稲田氏も誠意を持って対応すると思う」と述べている。当事者の稲田氏は、国会で説明を尽くす責務がある。日報問題の再発防止に関して、小野寺氏は「情報公開の重要性への認識、省内の意思疎通が十分ではなかった」と語り、情報公開査察官の新設、海外派遣部隊日報の10年間保存などの対策を示した。今後、問われるのは実効性だ。安全保障を理由に、あらゆる文書を非公開とするような安易な対応は許されない。電子データで行政文書を管理する時代に対応した、適切な保存・公開の基準作成が課題となろう、としている。

国内紙は相変わらず政治に固執している。しかも論点は議員の失態ばかり。内閣改造はうまくいったとは思えない。この状況に国民の関心は薄い。

Comments are closed.