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3076.報道比較2017.8.4

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安倍氏のラスト・チャンスは、自民党にとってのラスト・チャンス。それは、すでに次の選べる野党がいない時点で、戦後日本にとってのラスト・チャンスかもしれない。財政はもう詰んでいる。中国の方が日本よりずっと輝いて見える時代。買えそうな日本株も減ってきた。そろそろ日本のペテンを信じる外国人もいないだろう。

朝日新聞・社説
内閣改造 強権と隠蔽の体質正せ

安倍首相が内閣改造と自民党役員人事を行った。麻生副総理・財務相、菅官房長官、二階幹事長を留任させる一方、政権に距離を置く野田聖子氏を総務相にあてるなど、「お友だち」に甘いという批判を意識し、刷新イメージを打ち出す狙いがあるようだ。とはいえ、忘れてならないのは、政権失速の最大の原因がほかならぬ首相にあるということだ。朝日新聞の7月の世論調査では、首相の最近の発言や振るまいについて61%が「信用できない」と答えた。首相は記者会見で反省を口にし、頭を下げたが、真意を疑わせる人事だ。改造内閣がまずなすべきことは明らかだ。野党が求めている臨時国会をすみやかに開くことだ。これは憲法に基づく要求であり、首相の都合で可否を決められる問題ではない。臨時国会では一連の問題について関連文書の調査を尽くし、すべて公開するとともに、関係者に出席を求め、事実を包み隠さず明らかにする必要がある。自らが深く傷つけた政治全体への信頼を取り戻す一歩を踏み出すことができるか。問われているのは首相自身である、としている。

産経新聞・社説
内閣改造 憲法改正へ歩み止めるな 北の脅威から国民を守り抜け

安倍晋三首相は内閣改造と自民党役員人事にあたり、「反省すべき点を反省し、結果を出すことで国民の信頼を勝ち取りたい」との姿勢を強調した。政権基盤の再構築が急務であり、首相が目指そうとする方向性は妥当なものといえる。現憲法が抱える最大の問題は国防の概念とそれを担う組織の規定が欠如している点にある。自衛隊違憲論がはびこり、現実的な防衛政策の展開を妨げ、国民の安全を損ねてきた。首相は会見で、憲法への自衛隊明記や東京五輪がある2020年の改正憲法施行を提起してきた点について、「議論を深めるべきだと一石を投じたが、スケジュールありきではない」と語った。戦後日本で、憲法改正を現実の政治日程に乗せたのは首相だけだ。その旗印が揺らげば「安倍政治」の意味は大きく減じ、自己否定につながりかねない。喫緊の課題として、安倍政権がさらに力を入れるべきは、北朝鮮にいかに対処するかである。具体的に何をすべきか。それは防衛態勢の抜本的強化にほかならない。弾薬の備蓄増は自衛隊の抑止力を高める。これまでも合憲とされながら見送られてきた敵基地攻撃能力の保有を決断し、整備を急ぐ必要もある、としている。

日本経済新聞・社説
改造内閣への注文(上) 政権への信頼の回復こそが急務だ

政権の浮沈を決める布陣ということになるのだろう。安倍晋三首相が3日、内閣改造・自民党役員人事に踏み切った。内閣支持率が急落するなか、挙党体制を意識した安定重視の布陣だ。有権者の信頼を取り戻し、政策を着実に実行できるのかが問われる。首相は今回の改造・党人事を通じて、態勢の立て直しを急ぐ。麻生太郎副総理・財務相や菅義偉官房長官、二階俊博幹事長という政権の骨格は維持。一方で岸田文雄前外相を政調会長に起用し、後任の外相に河野太郎氏、防衛相には小野寺五典氏を充てた。自民党の入閣待望組の処遇やサプライズ人事で世論受けを狙うよりも、専門性と経験を重視した実務型の布陣は妥当だといえる。現政権の下で雇用や企業収益は改善したが、成長力の底上げや財政健全化への取り組みは遅れている。難しい課題に結果を出せるかどうかが新内閣の評価を決める。支持率が低迷する民進党は蓮舫代表の辞任表明を受けた代表選びが事実上始まった。与野党がより高いレベルで政策を競い合わなければ、日本の明るい未来は開けない。政治の信頼回復には地道な努力を積み重ねていくしかない、としている。

毎日新聞・社説
安倍首相が窮余の内閣改造 政治姿勢も手法も変えよ

安倍晋三首相は今の危機的状況をこれで乗り切れるだろうか。重大な岐路を迎える中で安倍改造内閣がきのう発足した。だが、支持率の急落は、「加計学園」問題での乱暴な対応や、「共謀罪」法をはじめ、世論を二分する法律を数の力で成立させてきた首相の強引な手法に国民の不信感が強まっていることが大きな要因だ。首相は記者会見で、まず「おわびと反省」を口にしたが、自身の政治姿勢や、取り組む政策の優先順位を、目に見える形で転換しないと国民の信頼は簡単には戻らない。アベノミクスは行き詰まりを指摘されて久しい。経済成長頼みの財政健全化の道も険しくなっている。政権が発足して4年半余。旧民主党政権時代と比較して成果を強調する時期はとっくに過ぎた。まずこれまでの経済・財政政策のプラスとマイナスを謙虚に検証した方がいい。「国民の声に耳を澄ませ、国民とともに政治を前に進める」と首相は改めて語った。その言葉を実行に移すことだ。状況を変えられるかどうかは、そこから始まる。今回を機に、かつてのような活発な議論が交わされる自民党に戻ることができるかどうかも脱「1強」のカギとなる、としている。

読売新聞・社説
安倍内閣改造 「経済最優先」で原点回帰せよ

第3次安倍・第3次改造内閣が発足した。麻生太郎副総理兼財務相、菅義偉官房長官ら5閣僚が留任し、内閣の骨格は維持した。即戦力の閣僚経験者7人を再入閣させる一方、初入閣は6人にとどめ、堅実な布陣としたのは妥当だ。政策面で成果を上げるには、政権基盤の安定が前提となる。経済政策を最優先する首相の方針は当然だ。2012年12月の第2次安倍政権の発足時に掲げた「デフレ脱却」は依然、道半ばにある。景気は緩やかに回復しているものの、安定した成長軌道には至っていない。今月末には、18年度予算の概算要求を控える。成長戦略を強化し、好調な企業業績を賃上げや内需拡大につなげる好循環の実現に資する施策に重点を置くべきだ。自民党は、年内の改正案作成に向けて、自衛隊の根拠規定の明記、緊急事態条項の創設など、重点4項目を議論している。いずれも重要な課題だ。より幅広い支持と理解が得られるよう、しっかりと論議を深めることが大切である、としている。

報道比較としては、産経は「読んではいけない」の域に達したと感じる。安倍氏自身が憲法改正に自らの信任がなければ困難と認識しているにも関わらず強要し、さらには北朝鮮のために弾薬を増やせと時代錯誤な提案。戦時中の文化を引きずるような言動を、新聞に許容してはならない。これを外国人が見れば明らかに誤解し、場合によっては利用できる。ヘイトスピーチと同レベルの危険な存在だ。
他の新聞は、読売でさえまともな事を言っているが、朝日や毎日のように、批判派が今までどおりに風が吹いていると思いつづけるなら、明らかに誤解だ。安倍氏にとってはリセットのチャンスであり、逆風の中でも結果が伴えば実力を認められる。野党は、批判ではなく提案できる能力があるのか、次に政権を担える存在感を見せられるかを国民は見ている。メディアも同様だ。週刊誌や地方紙が政権を追い込む中、批判だけの朝日や毎日は、自らの手でネタを得ることはほとんどなかった。記者クラブでものうのうと座って自主規制の中で生きていた。読売のように首相の片棒を担いでいた新聞と、程度の差はあっても政権の暴走を野放しにしていたに等しい。風が吹いている時だけ勇んで批判をつづける新聞の姿勢では、本当の危機にはまるで対処できそうもないのは、また明らかになった。
安倍氏のラスト・チャンスは、自民党にとってのラスト・チャンス。それは、すでに次の選べる野党がいない時点で、戦後日本にとってのラスト・チャンスかもしれない。財政はもう詰んでいる。中国の方が日本よりずっと輝いて見える時代。買えそうな日本株も減ってきた。そろそろ日本のペテンを信じる外国人もいないだろう。

Wall Street Journal
北朝鮮問題を混乱させる米国務長官 (2017.8.3)

米国は北朝鮮の敵ではなく、同国による核兵器の脅威を払しょくする手段として体制転換を目指してはいない。レックス・ティラーソン国務長官は1日にこう述べた。だが金正恩氏は疑っているかもしれない。 ティラーソン氏は中国を説得して北朝鮮問題の解決に協力させることができるとの希望を捨てておらず、中国に対して「良い警官」を演じているというものだ。トランプ大統領が中国は何もしていないとツイートで失望を示し、マイク・ポンペオ中央情報局(CIA)長官が米国は金政権転覆に向けて動くべきだとの考えを示唆する一方で、外交トップのティラーソン氏は中国の隣で起きている危機のリスク低減で協力を申し出ているという構図だ。ティラーソン氏は体制転換を否定することで、そうした取り組みを台無しにするとともに、新たな核の脅しに対し米国は金銭を支払うこともやぶさかではない、とのシグナルを中国と北朝鮮に向けて発することになる。北朝鮮が新しい長距離ミサイルで米国の都市を脅かしている最中に同国が米国の敵ではないと言うことは、明らかに間違いであり、米国を弱く見せることになる。トランプ政権は、厳しい措置を取るつもりであり、いかなる選択肢も排除していないとの一貫したメッセージを発する必要がある、としている。

国務長官を批判して、メディアとしての体裁を取り繕っているつもりなら、Wall Street Journalさえアメリカの現状にまだ危機感を持っていないようだ。いま批判されるのはティラーソン氏ではない。明らかにアメリカの政府全体であり、リーダーであるトランプ氏だ。体制転換?いまのアメリカが行動できるというなら、ぜひ見てみたい。アメリカが動けると見ている国は、同盟国も含めてゼロだろう。Wall Street Journalがすべきは、小さな主張の揚げ足を取る事ではない。人によってでまるで言うことがバラバラのホワイトハウスを恥じるべきだ。

人民網日本語版
インド軍不法越境の事実は明らか (2017.8.3)

中国外交部(外務省)は2日、文書「インド国境部隊がシッキム地域の中印国境を越えて中国領土に進入した事実と中国の立場」を公式ウェブサイト上に掲載した。文書は事実を明確にし、確かな根拠と節度のあるものだ。数日前の7月24日、王毅外交部長(外相)は記者の取材に、中印対峙事件について、簡潔にして重みのある権威ある発言をした。これらの文書と発言には2つの意図がある。第1に、現在の事態の根本的原因はインド国境部隊が不法に越境して中国域内に進入したことであると強調する。第2に、対峙事件解決の道が、インド側が越境部隊を境界線のインド側に無条件で即時引き揚げることであると指摘する。ドクラム対峙事件発生後、インド政府とメディアは様々な論調をまき散らして、国境部隊の不法越境行為について弁解した。メディアが「中国側がインド領に侵入」と言い立てると、高官は「インド領への侵入はない」と言い方を変えたが、ドクラム地区を中国・ブータンの係争地域として描写したうえ、中国によるドクラム地区での道路建設に「安全保障上の懸念がある」と言い立てた。ドクラム地区は中印係争地区ではなく、インド国境部隊は双方共に承認したシッキム地域の国境線を越えた。これは、これまでの双方の国境部隊による国境未画定地域での摩擦とは本質的に異なる、としている。

また中国がイヤな動きをはじめた。ブータンが南シナ海のフィリピンに見える。中国はブータンと交渉して自国の領土と言い切っているが、日本で見る世界のメディアの論調は、ブータンは中国の一方的な行動に、インドとともに抵抗しているように見える。

中国とインド、国境地帯での対立1カ月以上続く by ロイター

中印、対立深まる ブータンの係争地めぐり応酬 by CNN

中印ブータン間の国境で緊張高まる 兵士3000人が対峙 by 大紀元

中国がカネを手にすると、行儀が悪くなって周りが迷惑する。そういう印象が拡がれば、中国の経済発展の未来は、日本の過去の歴史以上に短命で終わるに違いない。一帯一路が自らの領土領海の既成事実を支援するための取り組みなら、やがて協力者はいなくなるだろう。

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