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3066.報道比較2017.7.25

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首相の信任もいいが、日本経済の信任はどうするのだろう?世界にはヒタヒタと次のリスクの足音がしているのに。

朝日新聞・社説
「加計」「日報」で閉会中審査 特区の認定白紙に戻せ

首相が出席したきのうの衆院予算委員会の閉会中審査でも、疑念が晴れることはなかった。内閣支持率の急落と相次ぐ選挙での敗北を受け、低姿勢で臨んだ首相だが、肝心な点になると、政府側の答弁はあいまいな内容に終始した。約束した「丁寧な説明」にほど遠い。このまま加計学園による獣医学部の新設を進めても、多くの人の納得が得られるはずがない。国家戦略特区の認定手続きをいったん白紙に戻し、プロセスを踏み直すべきだ。首相は、加計学園が特区に手を挙げていること自体、知ったのは、学園が事業主体に決まった今年1月だと答弁した。首相は特区諮問会議の議長でもある。15年12月の資料には、既に愛媛県今治市に獣医学部を造る計画が明記されていた。県と市は10年前から加計学園による獣医学部新設を訴えており、関係者の間では「今治=加計」は共通認識になっていた。首相だけが知らなかったのか。都合の悪い「記録」が出てくるたびに、「記憶がない」でそれを否定しようとする。こんな態度をとり続ける限り、国民の信頼は取り戻せない、としている。

産経新聞・社説
内閣支持率の急落 姿勢を改め信頼取り戻せ

産経新聞社とFNNの7月世論調査で、安倍内閣の支持率が34・7%にまで落ち込んだ。平成24年の第2次内閣発足以降で最低の水準である。すぐに思い浮かぶ要因には、失言などを重ねる稲田朋美防衛相の存在がある。さらに、その任命責任を負う安倍首相自身も、学校法人「加計学園」問題への対応に誠実さが欠けると思われている。多くの国民の信頼を得られない状況で、重要課題を遂行するのは困難である。誤解があれば説明を尽くし、謙虚な姿勢で信用を回復する。今後の政権立て直しを図るうえで不可欠な要素といえる。責任政党として、国民に痛みも伴う改革を求めるなど、拍手喝采されない政策でも断行しなければならない。政策以外の、無用な不信の種はなくすに尽きる、としている。

日本経済新聞・社説
有権者の政権不信の声に謙虚に向き合え

国家戦略特区を活用した獣医学部新設を巡り、国会でようやく主な関係者が出席した閉会中審査が実現した。政策判断の経緯や不当な政治介入の有無はなお分からない点が多い。有権者の不信感をぬぐうには謙虚な姿勢で事実を解明していくしかない。衆院予算委員会は24日、学校法人「加計学園」問題の集中審議を開いた。安倍晋三首相は加計孝太郎理事長について「学生時代からの友人だが、働きかけや依頼はまったくなかった」と強調した。同学園の特区申請に関しては「知ったのは1月20日の国家戦略特区諮問会議だ」と述べた。和泉洋人首相補佐官は特区を推進する政権の立場を当時の前川喜平文部科学次官に伝えたと認める一方で、「総理は自分の口からは言えないから私が代わって言う」と発言して早期開学を促した事実はないと否定した。有権者は首相や閣僚の言動に長期政権のおごりや緩みを感じ取っている。急落した支持率の回復は簡単でないとしても、説明責任を果たしながら地道に政策を実現していくしか道はない、としている。

毎日新聞・社説
「加計」問題で閉会中審査 首相は包み隠さずに語れ

学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題を中心に、きのう衆院予算委員会の閉会中審査が行われた。内閣支持率の急落が続く状況を意識したのだろう。首相は「国民から疑念の目が向けられるのはもっともなことだ」と認めた。だが、その言葉とは裏腹に、逆に疑念を深める結果となったのは、加計学園が獣医学部新設を申請しているのを首相が知った時期について「今年1月20日の国家戦略特区諮問会議だった」と答弁したことだ。質疑では、前川喜平前文部科学事務次官が改めて官邸の関与を証言したのに対し、和泉洋人首相補佐官らがそれを「記憶にない」「言っていない」と否定する場面も続いた。首相はこの日、「計画を白紙にすることは考えていない」とも明言した。そうであるなら、より納得のいく説明が必要となる、としている。

読売新聞・社説
衆院閉会中審査 政権の信頼回復につながるか

安倍首相が衆院予算委員会の閉会中審査で、加計学園の獣医学部新設への関与を改めて否定した。友人の学園理事長から「働きかけや依頼はなかった」とし、「個別の案件に指示することは全くない」と語った。一方で、「私の友人が関わることだから、国民から疑念の目が向けられるのはもっともだ。今までの答弁はその観点が欠けていた」と反省の弁を述べた。問題の焦点は、国家戦略特区による獣医学部新設を巡って、加計学園への便宜供与があったかどうかだ。複数の参考人が答弁したが、行政の違法性を示す明白な事実は指摘されなかった。前川喜平・前文部科学次官は、昨年9月に和泉洋人首相補佐官から早急な対応を求められたと改めて語った。和泉氏が「総理は自分の口から言えないから、私が代わりに言う」と述べたという。和泉氏は、この発言自体を否定したうえ、規制改革全般について「スピード感を持って取り組むこと」を求めたと反論した。首相と理事長の友人関係を認識したのは今年3月だったと述べた。首相も、学園による学部新設申請を知ったのは今年1月だと説明した。首相は「国民の疑念を晴らすうえで、何ができるか真剣に考えたい」と語った。便宜供与がないことを証明するのは簡単ではない。政権全体で、踏み込んだ説明を尽くすしかあるまい、としている。

安定政権の危機という意味では、国内紙がまとまって閉会中審査を語るのは理解できる。国家の危機とまではいかないだろうが、国のリーダーの信任が揺らいでいる。まあ…政治好きには注目の話題だろう。安倍政権の終焉というシナリオを描く人は、まだ気が早い人たちだけかもしれないが、Wall Street Journalにも安倍政権の陰りを語ったとおり、世界も日本の安定政権に綻びが出ていること、この状況ではアベノミクスとやらは失敗するとの予測ははじまるだろう。首相の信任もいいが、日本経済の信任はどうするのだろう?無茶だけ異次元でやって平然と「やめます」と言わせるわけにもいかないアベノミクスの虚構をどうするつもりだろうか?私にはその方がずっと心配だ。野党が語るなら、このあたりがツボのはずだが、民進党はムリだとして、誰ができるだろう?

人民網日本語版
中露海上合同軍事演習は正常かつ正当 (2017.7.24)

中国国防部(国防省)の6月18日の発表によると、中露両国海軍は7月下旬にバルト海で、9月中旬に日本海及びオホーツク海で、それぞれ海上合同軍事演習「海上連合2017」を実施する。このオープンで透明かつ極めて正常な演習内容の通常の年次演習を平常心で受け止めるべきなのに、一部の国の高官やメディアは「中国がアジア以外での軍事的プレゼンスを拡大」といった、様々な誤った解釈を示している。こうした見解は常軌を逸したものだ。第1に、中露双方は今回の演習に対して、これまで同様にオープンで透明な姿勢をとっている。一部の者が透明性を再び持ち出すべきではなく、これを対中露圧力の口実とすべきでもない。中国国防部は演習開始の1カ月以上前に演習の目的、内容、日時、場所、兵力を外部に公表した。これは国際的慣例に沿っている。第2に、バルト海での演習実施は全く正常なことであり、一部の国が大騒ぎすべきではない。中露合同軍事演習「海上連合」は2012年に始まり、すでに常態化し、各自の周辺海域で中露が毎年持ち回りで実施している。これまで中国側は三大艦隊である北海艦隊、東海艦隊、南海艦隊が順次主要兵力を担い、黄海、東中国海、南中国海で合同演習を実施した。ロシアもこの決まりに従い海軍の四大艦隊が順次参加。太平洋艦隊と黒海艦隊は日本海や地中海で相次いで合同軍事演習に参加した。今回バルト海艦隊が中国側艦船とバルト海で演習を行うのは大変自然な流れだ、としている。

Wall Street Journal
中国、北朝鮮との国境で軍備強化 有事に備え (2017.7.24)

中国は北朝鮮問題で有事が発生した場合に備え、1400キロ余りにおよぶ国境沿いの軍備を強化し、周辺地域の兵力を再編している。米軍による攻撃の可能性も視野に入っているもよう。 サイトによれば、見直しの中には、国境防衛のための旅団の新設や、山岳地帯の国境での24時間の監視体制が含まれる。監視には無人機による動画撮影を利用する。また、核・化学兵器による攻撃から守るための掩体壕を整備する。中国国防省は、ここ最近の軍備の見直しと北朝鮮との関連性についての質問に直接は返答しなかった。書面を通じ、国境周辺で「通常の戦闘即応体制と訓練を維持する」と回答するにとどまった。中国は、国境地帯への数千人規模の部隊の追加配備を進めているとの報道を否定している。中国外務省報道官は24日、「軍事的手段は朝鮮半島の問題を解決する選択肢にすべきではない」と語った。

軍事でもアメリカに緊張を感じさせることができるようになった中国。兵力や技術で劣勢であっても、行動で十分に軍事は機能する。ロシアはその事実を何度も見せつけてきた。そのロシアと、中国はアメリカ対抗ではしっかり手を組むと決めたようだ。トランプ政権は、どこまでアメリカを失墜させるつもりだろうか?中国とロシアが組んだ時、いまのリーダーシップならアメリカは対峙できる気がしない。きっと世界の誰もがそう思っている。

Financial Times
過剰な投資資金が膨らますハイテクバブル (2017.7.17)

ウエアラブルテクノロジーのメーカー、ジョウボーンが、ダボス会議に集まった各界の名士たちに自社製品のカラフルな活動量計リストバンドをあめ玉のように配っていたのは、つい数年前のことだった。同社は今や破綻寸前で、会社を切り売りしている最中だ。多額の資金を湯水のごとく使い、企業価値の評価額をとてつもないレベルにまで高めた結果、ジョウボーンは自社製品のユーザーのようになってしまった。自分のためにならないほどリッチで太った人になってしまったのだ。昨年には、運転資金を調達すべくクウェート投資庁(KIA)にも足を運ばねばならなかった。そして行動経済学者のピーター・アトウォーター氏が先日筆者に指摘したように、中央銀行が金融緩和をここ数年続けているせいもあって、未公開株の流通市場は今日、流動性が異様なほど高くなっている。最近では、この低リターンの世界で利益を上げることに熱心な大量の資金が、シリコンバレーをとんでもない高みにまで押し上げている。だが、最終的にはアマゾンやグーグル、フェイスブック、アップルといった大手プラットフォーム企業が、つまり今日のデジタル経済の新たな石油になったデータをネットワーク効果を駆使して獲得・支配できる少数の企業が、真の勝者になりそうだ、としている。

事実だろうが、私はこのあたりのバブルのクラッシュが次の大暴落の原因になるとは思わない。この規模なら、影響は軽微だ。たとえ時価総額が大きくても。
もっと気になるのは、膨張を続けるインデックスETFを投資家が盲信していること。インデックスが逆転した時、逆流はどんなインパクトをマーケットに与えるだろう?アメリカ株なら、マーケットを支えているのはわずか10銘柄程度だ。これらの銘柄をショートしたい風が吹いただけで、SP500は10%くらい平気で下げる。上場していないUBERがバブルかより、FANGやMANTの決算と将来が悲観される方が、いまのマーケットはずっと危ない。
加えて、アメリカはいよいよ大学がアブナそうだ。Wall Street Journalが、恐ろしい記事を載せていた。

米大学の廃校が加速、過去1年で6%減少 by Wall Street Journal

ショッピングモールの破滅が止まらないとのニュースが流れたのは、今年の初め。それから半年で、アメリカのショッピングモールは戦争でも起きたのかと思えるほどの衰退を迎えている。もし、同じタイムラインで大学の淘汰が進んだら…奨学金、学生ローンにあえぐアメリカの社会は、大きく信用が収縮するだろう。ちなみに、アメリカでは学費のローンは自己破産できないらしい。この事実には、サブプライム・ローン以上の危うさを感じる。

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