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3060.報道比較2017.7.19

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韓国の対話の提案は、独自?まさか。

朝日新聞・社説
韓国の提案 日米との連携忘れずに

韓国の文在寅政権が、国際社会の非難を無視して核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に、本格的な対話を独自に提案した。対話によって朝鮮半島の当事者である韓国と北朝鮮の風通しが良くなれば、それ自体は地域の安定にとって好ましい。ただ、韓国の提案直後の日米両政府の反応を見る限り、事前に十分な合意が図られていた形跡は乏しい。大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射など、北朝鮮の脅威の度合いは増している。文政権は関係国、とりわけ日米に事前の説明を尽くしたうえで行動に出るべきだった。米ホワイトハウスの報道官は、対話の条件が満たされているとは言えないとして、否定的な反応をみせた。日本政府にも韓国の独自行動への反発はあるものの、菅官房長官は「北朝鮮に対する圧力を強化する日米韓の方針との関係で問題になるとは考えていない」と述べるにとどめた。大事なことは、圧力を続けることを共通認識としながらも、平和的解決に向けていずれは必要となる対話に踏み出すための具体的な道筋を、3国政府が共有しておくことである、としている。

同じ話題を産経ならどういうだろうか?北朝鮮に対話で挑みたいと語ることと、中国と緊密になることは自由だが、独自に提案は自国の軍を置いているアメリカ、連携している日本にとっては事前に合意形成は必要だっただろう。韓国の新政権だけでここまでの行動ができる話だろうか?個人的な感覚ではノーだ。つまり、韓国は、中国に相当傾いている。通じているだろう。対話が中国の仲介で成立したら、朝鮮半島はアメリカの望みとは無関係に中国主導で進むだろう。いまのトランプ政権にならやれる無礼、いまの安倍政権なら敵対しても構わないという判断にも見える。ここからは妄想だが、もし円滑に対話、緊張は停止となると…かなりレベルの高い戦略。描いたのはプーチン氏か?と思えるほどアメリカを押さえ込み、日本だけ圧倒的に不利な立場にできる結果になる。韓国だけで描けるシナリオではない。文氏だけの発案なら、早々に行き詰まる。すでに中国やロシアが策の中にいるなら、事態は急速に動く可能性もある。どちらだろう?

Wall Street Journal
米共和党、オバマケア廃止法案も支持不足 (2017.7.19)

米上院の共和党指導部による医療保険制度改革法(オバマケア)廃止へ向けた新たな採決の計画が早くも暗礁に乗り上げた。代替措置が無いままオバマケアを廃止することに上院共和党議員3人が18日、反対を表明した。上下両院の保守派議員の多くは、共和党がヘルスケア法案を通過させられない場合にはオバマケアの廃止に動くべきだと述べていた。 上院共和党は17日夜、長らく取り組んできたヘルスケア法案の採決を断念し、まずオバマケアを廃止する方針に軸足を移した。すでにヘルスケア法案に反対の意向を示していたコリンズ議員とランド・ポール議員(ケンタッキー州)に続き、マイク・リー議員(ユタ州)とジェリー・モラン議員(カンザス州)が反対を表明したことが決定打となった。共和党から2人以上の反対票が出れば法案は否決されるためだ。だが18日になって、2年間の移行期間を設けるとはいえ、代替措置で合意に達しないまま単純にオバマケアを廃止する法案は、今週採決しても共和党内の十分な支持を得られない可能性が高いことがたちまち明らかになった、としている。

アメリカの政治が機能していないのは明白。今なら、アメリカのチェックは甘い。政治や外交は、アメリカを置き去りにするチャンスだ。日本がEUと貿易協定を合意させたのはすばらしい。中国やロシアと近づくには、いいチャンスだ。
リセッション、災害、紛争…どんな小さなものさえ、いまのアメリカは政治が絡んだら適正に意思決定できるか疑わしい。ホワイトハウスと議会がボトルネックになっている。

人民網日本語版
外交部、米国と台湾地区のいかなる公的・軍事的関係にも反対 (2017.7.18)

米下院の可決した「2018年度国防権限法案」が台湾問題に関わることについて、外交部(外務省)の陸慷報道官は17日「中国側は一貫して、米国と台湾地区によるいかなる形の公的接触及び軍事的結びつきにも断固として反対している」と表明した。陸報道官は「米下院の可決した『2018年度国防権限法案』は米国防長官に議会への報告の提出を求め、米国と台湾地区の軍艦の相互訪問の実行可能性の評価を行うなど後ろ向きの内容を含む。こうした規定は米国の『一つの中国』政策及び中米間の3つの共同コミュニケの原則への重大な違反、中国への内政干渉だ。中国側はすでに米側に厳正な申し入れを行った」と表明。「中国側は一貫して、米国と台湾地区によるいかなる形の公的接触及び軍事的結びつきにも断固として反対している」と述べた、としている。

いつか、軍事力で中国がアメリカを対等と見なした時、武器の入港を力づくで止める日が来る。または、入港を認めないと外交で威嚇する日が。いまのままトランプ政権がつづくなら、そのブラフは習氏がトランプ氏にするだろう。

日本経済新聞・社説
税収増に過度に頼った財政再建は問題だ

内閣府が中長期の経済財政に関する試算をまとめた。名目の経済成長率が中長期で3%以上になっても、2020年度の国と地方をあわせた基礎的財政収支を黒字にする政府目標の達成は、難しいことが改めて鮮明となった。先進国で最悪という日本の財政状態を改善する魔法のつえはない。安倍晋三政権は目先の経済成長に伴う税収増に過度に頼ることなく、歳出・歳入の一体改革や潜在成長率を高める構造改革を着実に実施すべきだ。政権の経済政策「アベノミクス」は経済成長で税収を増やし、財政再建につなげる道筋を描いていた。だが、もはや目先の税収増だけで財政再建が可能という発想は慎むべきではないか。財政再建の手段は、歳出削減、増税、そして経済成長に伴う税収増の3つしかない。安倍政権の対応はいずれも問題だ。「改革したふり」では困る。大事なのは、少子高齢化やグローバル化に対処できる日本経済へと体質改善を加速することだ、としている。

読売新聞・社説
財政試算見直し 20年度黒字化は現実的目標か

政府は、2020年度の基礎的財政収支が8・2兆円の赤字になるとの試算を公表した。国債などの借金に頼らず、政策経費をどれだけ賄えているかを示す指標だ。政府は財政再建の目標として、20年度の黒字化を掲げているが、このままでは巨額の赤字が残ることを示している。そもそも試算は、アベノミクスの成功を前提にしている。17年度以降の名目経済成長率が2・5%から3%台後半と高めに推移すると見込み、それに伴って税収が増えると想定している。だが、日本経済の実力である潜在成長率は0%台に過ぎない。16年度の名目成長率も1・1%にとどまった。こうした経済情勢が続けば、20年度の赤字額は10兆円を大きく上回るとみられる。より現実的な目標とするには、どのような工夫が可能なのか。政府・与党内で議論を深める時期に来ている、としている。

政府に、安倍氏に、「アベノミクスは失敗だ」と言うに等しい社説を、安倍政権に迎合していた読売が書く。支持率が下がるとは、こういうことだ。味方がどんどんいなくなる。応援していた人たちが、批判論者に翻意する。
同様の懸念は、増税を見送った昨年から出ていた。が、昨年は強行できる支持率があった。すでにアベノミクスという言葉を安倍氏さえ使わなくなっていたのに。まだ支援者もいた。今年はどうだろう?安倍氏のそばにいると評判を落としそうだと避けたり、次の総理を狙う声も聞こえはじめている。終わりのはじまりはスキャンダルかもしれないが、まじめに仕事をしなかったのが、すべての根源だろう。戦後でも稀に見る長期政権のようだが、この政権、何をしただろう?増税見送りと異次元緩和で借金を増やしつづけた一方で、秘密法、集団的自衛権の解釈変更、安保法制、共謀罪をやった政権。どう見ても後世で疎まれるリーダーだろう。

毎日新聞・社説
登録続く日本の世界遺産 制度の将来も考える時だ

福岡県の玄界灘に浮かぶ沖ノ島と関連遺産群が、世界文化遺産に登録されることになった。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の諮問機関が資産の一部を除外するよう勧告していたが、外交交渉で覆した。日本の登録は5年連続で、文化遺産17、自然遺産4の計21件になる。世界遺産の登録総数は1000件を超えた。著名な遺産はすでに登録され、近年は各国とも評価が難しい複雑な候補が目立つようになった。このまま増やして適切な保護ができるのか。「顕著な普遍的価値」を維持するため登録の上限を設けるべきか。世界遺産委員会は真剣に検討する時期に来ている。今回登録が決まった沖ノ島では、上陸を原則的に禁じてきた。一方、外国人客を呼び込むため、多言語で宝物を紹介するアイデアなども出ている。静かに遺産を見守りながら、価値を伝える工夫をしてほしい。世界遺産の目的は人類共通の宝を国際協力により未来に引き継ぐことにある。その原点を確認したい、としている。

Wikipediaは、こういう時にもっとも有益な情報をくれる。比較的、ニュートラルな内容だったので、概ね正確ではないか。

世界遺産 by Wikipedia

毎日が言うほど、日本の存在感はユネスコ側では感じられない。同様の議論は委員会内では、Wikipediaを見ただけでもとっくに話題に挙がっているように見える。抹消の制度もあり、保全の義務は申請した側にある。聖地のように扱う国もあれば、貧困を世界遺産への観光で補おうという国もある。毎日の指摘は交渉に見えて、浅い。

産経新聞・社説
差別や排外主義ではない 蓮舫氏の国籍問題、その見識と責任感欠如に驚く

二重国籍の問題を指摘され続けてきた民進党の蓮舫代表が、日本国籍の選択宣言をしたことを証明するため、戸籍謄本の一部を公表した。台湾との二重国籍の解消について、一応の説明をした格好だが、25年以上も国籍法が定める義務を果たしていなかった。国籍法は、日本国籍と外国籍を併せ持つ人に対し、22歳に達するまでにいずれかの国籍を選択するよう求めている。差別や排外主義がいけないのは当たり前だが、差別や排外主義に強いられ、不承不承公開したという思いがもし蓮舫氏にあるとしたら、とんだ考え違いだ。蓮舫氏が、戸籍謄本の一部を公開し、公人としての当たり前の責務を果たすことになったのは、身から出たさびである。責任転嫁の姿勢が信を失わせている、としている。

政治が好きな人たちは騒いでいるようだが、一般的には関心が低いだろう。何とか注目を民進党にも集めたいと蓮舫氏が思っているなら、完全に逆効果。むしろマイナスに作用している。小沢一郎氏がいなければ、民主党は烏合の衆も甚だしかったようだ。やっていることは政治以前の問題だ。

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