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3000.報道比較2017.5.21

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強行採決に慣れ切ってしまったのか、新聞は共謀罪騒ぎを1日で終結。いまのマス・メディアは野党よりも根性がない。

毎日新聞・社説
小規模町村の住民総会 検討に値する選択肢だ

人口約400人の高知県大川村が住民による「町村総会」の設置について検討を始めた。町村議会を廃止し、予算などの議案を住民が総会で審議する制度だ。過疎が進む町村で地方議員の成り手が不足する中、直接民主制的な手法で議会の機能を代替させようという議論だ。実現には多くの課題があるが、検討に値しよう。地域の高齢化が進み入院したり、施設に入所していたりするお年寄りは多い。総会の出席者をきちんと確保できるかがまず、課題となる。総会で議論するテーマの範囲や具体的な運営方法をどう決めるかもポイントだ。首長が総会の司会を務めるようでは、行政へのチェックが形骸化してしまう懸念もある。さきの統一地方選で、町村議の無投票当選はすでに全体の2割を超している。成り手不足は一層深刻化していくはずだ。町村総会は住民が行政に直接関わり、自治に関心を持つ機会ともなる。国も後押しを検討すべき段階ではないか、としている。

興味深い。政治はリーダーを輪番制にしてはどうか?と私が書いたのは、昨年の6月。団地の理事会程度の規模なら、選挙をやるだけ無意味。むしろ輪番の方が、利害もなく、責任感を持って自治できるのではないか?選挙にカネがかかると言い張る議員たちを失職させて、10年に一度程度、ボランティアで政治をみんながやる。そんな社会の方が、日本はうまくワークする気がする。

Wall Street Journal
農業へのビッグデータ活用、成果上がらない理由 (2017.5.19)

農業界は数年前、データ活用の普及がもたらす変化への期待で満ちあふれていた。天候パターンから土壌、作物の健康状態まであらゆる情報について、大量のデータ提供を申し出る企業も相次ぎ登場した。これだけ詳しい情報が得られれば、農地で何が起きているかについて膨大な見識が得られるというのが、その売り文句だった。そうした情報を活用し、収穫量も増やせる可能性があった。しかし、そうした改革は思うように進んでいない。デジタルサービスを利用した多くの農家が、大量の情報を消化し、その活用方法を見いだすのは難しいと感じている。また、単純にデータ活用に懐疑的な人たちもいれば、農作物価格の下落で投資する余裕がなかった人たちもいる。農家がドローンや衛星機器、地中センサーから情報を得ても、それを最大限に活用するのは難しい。農業従事者の多くは、データを処理し、それを農業機器に統合するソフトウエアの使い方を知らず、機器の種類によっては連動できない場合があるからだ。また、農村部では携帯電話の電波が弱かったり、届かなかったりすることもあるため、機器同士の通信が難しい。「データの価値がどこにあるかを誰もがまだ見いだせずにいる」。トウモロコシ・大豆農家のアーロン・アールト氏はこう語る。同氏は、パデュー大学と連携して農業データの統合を推進する取り組みにも参加している、としている。

AIの未来がうまく拓かないのも、ビッグデータの騒ぎが聞こえなくなったのも、自動運転が想像よりは長い時間がかかるのも、この農業で起きている状況に似ているはずだ。ボトルネックは単純な場所に、いくつも埋まっている。
データを集めるだけでマネタイズできるなら、80年代の「経営情報管理システム」と言われたトレンドから、企業は圧倒的な情報で、どんな人でも卓越した意思決定ができるはずだった。現実は、経営は何ひとつ変わっていない。60年代とも変化はないだろう。当然のように未来は見えず、人は組織の管理に追われ、利益の創出に頭を悩めている。意思決定の助力となるデータは入手できても、解はない。
その解をコンピュータが見つける?資産運用でもそんな話が出始めているが、せいぜいインデックス運用が、アクティブ運用より勝っている程度の答えではないだろうか?年率で平均的な成長はAIでもできる。イノベーションや、マーケットが驚くようなムーンショットをAIが導けるのは…人類が火星に行った後だろう。ということは、いまのスプレッドシートやインターネット程度にAIが利便性を発揮することはあっても、人間が求める「バリュー」は、やはり人間が試行錯誤して導くことになる。私は、そう予想している。
それでも、あきらめずに、地道に取り組んだ人が、果実を手にできるのは変わらない。農業のデータ利用の成果が見えない理由は、単純に、テストの結果が1年で1度しか得られないことだと思う。シミュレーションで出るプランを、実行して出る成果は、1年に1度。農業の宿命だ。豊作に貢献できるのが、気候や肥料を超えるには、10年でさえ足りない。
それでもあきらめずに取り組むと、やがて臨界点を超える。Googleのクロールが世界のWebサイトの生成を追い越したのも、Facebookが億という規模のユーザーを集めるのも、どこまでもあきらめずに、地道に進歩を進めてきた結果だ。ITが現実世界にフィールドを広げるたびに、イノベーションのペースは鈍る。コピー&ペーストできる空間ではなく、単純に操れないアトムの物理現象に、ようやくITが取り組む準備が整ってきた。あきらめない人たちが、世界を変えるのは変わらない。

産経新聞・社説
イラン大統領再選 米との対立克服へ努力を

イラン大統領選で、保守穏健派の現職、ロウハニ師が勝利した。トランプ米政権がイランへの圧力を高める中での選挙は、米欧など6カ国と核合意を結んだ現職と反米の保守強硬派との争いになった。イランは2015年7月、核開発を制限する代わりに、米欧などの経済制裁を解除させる合意を米国、英国、フランス、ドイツ、ロシア、中国の6カ国と結んだ。米国はオバマ前政権時に合意を受け入れ、核関連の制裁は解除したが、「テロ支援」を理由に科した独自制裁は継続している。心配なのは、ここに来て、米国との対立関係が際立ち、核合意そのものが揺らいでいることだ。トランプ大統領は核合意を「史上最悪の取引」と批判した。トランプ大統領は初の外遊として中東、欧州を歴訪中だ。米国としてもイランを無用に刺激し、孤立させることは避けるべきだ。選挙戦では、「期待したほど経済がよくならなかった」と、ロウハニ政権への批判も聞かれた。米国との対立で、外国企業の出足が鈍いことも要因だろう。経済の向上を伴わなければ、国民生活も豊かにならず、融和路線も行き詰まろう。その意味でも、国際的な信頼獲得は重要だ、としている。

この週末、注目していた中東。サウジアラビアにトランプ氏がいて、対立するイランでは穏健派のリーダーを国民は選んだ。トランプ氏の外交は、誰にでもいい顔をする。サウジアラビアでは顔色を窺ってイランを批判するだろうが、穏健派を選んだ国を冷遇するとも思えない。トランプ氏に中東の複雑なパワー・バランスを最適化することなど、誰も期待していない。中東のリスクが、最小化されるには何が適切か?個人的には、オイルの価格が下がっている現状が、紛争を沈静化させるのにポジティブに働いていると思う。アメリカのイノベーションが、間接的に平和に貢献しているのは、興味深い。ケンカ好きには、余計なカネを与えてはならない。サウジの国営石油会社の上場をニューヨークに引き込むのもトランプ氏の仕事のつもりだろうが、サウジアラビアが脱石油のための上場ならすばらしいが、イランとの対立のためなら懸念が残る。

日本経済新聞・社説
保育拡充で仕事と子育ての両立支えよ

働きながら、子育てしたい。そう願う人にとって、保育サービスの不足は大きな足かせだ。待機児童の解消はなお見通せず、若い世代の将来への不安はつきない。政府は6月に待機児童解消に向けた新しい計画を公表する。仕事と子育ての両立を支える、実効性の高い道筋を示してほしい。日本の社会保障は、高齢者向けに偏りがちだ。効率化で給付の無駄を省くとともに、一定の資力がある高齢者には自己負担を増やしてもらう。こうした工夫で、子どものために財源を振り向ける議論を始めなければならない。これにより将来世代が増えていけば、社会保障制度の安定性を高めることができる。少子高齢化が進む日本では、働きながら子どもを産み、育てやすい社会に変えていくことが欠かせない。両立を阻む壁をいかに低くしていくか、財源や制度はどうあるべきか。グランドデザインを示すことができれば、若い世代が未来に明るい展望を持てるようになる。そしてこのことが、人口減少の圧力を緩和し、日本経済の持続的な成長につながる。官邸が強く主導して取り組むべきだ、としている。

加計学園の話が出ている時に、官邸主導を推進?私はヤメて欲しい。ロードマップを示すのは星児の仕事だろうが、主導して取り組むことまでやらせるべきではない。それは行政の仕事。各官庁がやるべきだ。

読売新聞・社説
GDPプラス 持続力を高める工夫が必要だ

内閣府が発表した今年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、実質で前期比0・5%増、年率換算で2・2%増となった。5四半期連続のプラス成長は、約11年ぶりのことである。牽引役は前期比2・1%増と高い伸びになった輸出だ。北米やアジアなど海外の好景気に支えられた。アジア向けでは、半導体関連機器などが好調だった。内需の柱の個人消費も、0・4%増と堅調に推移した。生鮮食品の高騰が一服し、消費者心理が改善したことが大きい。気がかりなのは、賃金の伸びの鈍化だ。給与などの実質雇用者報酬は前年同期比0・5%増と、前期の2・2%増から減速した。賃金の伸び悩みが消費を冷やす事態は避けねばならない。消費税率引き上げの2度の延期を受けて、社会保障・税一体改革の実現をどう図っていくのか。持続可能な制度への道筋は、依然として示されていない。政府も、新産業育成を支援する規制改革を聖域なく実施し、企業の背中を押す必要がある、としている。

2.2%の成長は、特筆に値する。輸出主導?円安が要因なら心配だが、売れているのは何だろう?マーケットがアメリカとアジアなら、アメリカは政治で見込み薄。中国とのビジネスのためには、政治は不要な緊張を高めないで欲しい。

朝日新聞・社説
米政権の疑惑 外交への波及を憂う

昨年の大統領選にロシアが関与した疑惑で、米国が揺れている。連邦捜査局(FBI)の捜査をトランプ大統領が妨げようとした疑いも浮上した。司法省は高い独立性をもつ特別検察官を任命した。捜査が進む今後、米国の政治はこの疑惑をめぐる紛糾が続きそうだ。トランプ氏とロシアの関係をめぐっては、米国の同盟国イスラエルから提供された機密情報を自ら、ロシア外相に伝えていた問題も報じられた。違法ではなくても、提供国の同意を得ずに機密情報を他国に渡せば、同盟関係にひびが入る事態になりうる。トランプ政権をどこまで信頼できるのか、日本を含む世界の対米同盟国に重い疑念を広げかねない。政権発足から4カ月、トランプ氏の軽率さや身勝手さを示す言動があとを絶たない。国民の支持率も低迷を続けたままだ。国の指導者として尊重すべき司法・情報機関やメディアとの不毛な対立はやめて、山積する課題に真摯に取りくむ政治姿勢をなぜ示せないのか。大統領の権力を監視するのは、司法、議会、メディアの役割である。米国の民主主義の底力が引きつづき試されている、としている。

アメリカの政治を心配している場合だろうか?国内政治の方がずっと末期症状に見える。監視の役割にメディアを挙げるなら、自身が日本政府を注視して欲しい。感情ではなく、論理で。

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