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2995.報道比較2017.5.18

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アメリカも日本も、リーダーのスキャンダル。いなくなる確率は?

Wall Street Journal
トランプ大統領、軽率な発言は命取り (2017.5.17)

ドナルド・トランプ政権には騒動が絶えない。あえて問題を起こしているようにさえ見える。今度のごたごたはロシアへの機密情報漏えいを巡るものだ。この一件の詳細がどうであれ、危険なのは、政権が混乱を持ちこたえるのには限界があるということだ。ワシントン・ポストが15日夜報じたところによると、トランプ氏は先週、大統領執務室で行われたロシアのセルゲイ・ラブロフ外相とセルゲイ・キスリャク駐米大使との会談で、同盟国から得た「コードワード」という区分に分類される最高機密情報を伝えたという。この報道を受け、ワシントンは再び混乱に陥った。トランプ氏は16日朝、ツイッターで自らを擁護し、「テロや航空便の安全に関わる事実」の開示は「絶対的な権限のある」ことだったと主張した。ワシントン・ポストによると、トランプ氏は米国の情報能力を自慢し、それを証明しようと衝動的に情報を漏らした。また国家安全保障当局者は記者団に対し、問題の情報について詳細を報じないよう要請した。恐らく、詳細が公表されればテロ対策に支障が生じたり、情報員の命が脅かされたりしかねないためだ。トランプ氏は、共和党議員からの支持をもう少しで失いかねず、それなくしては自らの成功を決定づける政策を法制化することはできないことを認識する必要がある。何週間にも及ぶ無意味な茶番劇や奔放な発言によって、国民や議会の注意が医療保険制度や税制改革から奪われ、うんざり感が漂い始めている。米国では2年ごとに選挙が行われるが、トランプ氏の政策を支持する議員は、同氏が足かせになると判断すれば離れていく、としている。

マーケットにインパクトを与えるほど、信頼を失墜させているトランプ氏。「ウォーターゲート事件と同じ規模」「2018年に誰が大統領かは判らない」と公然と議員から言われはじめた。マーケットから、議会から、国民から支持を失った。弾劾をずっと恐れている印象のトランプ氏。失敗できる回数は、大きいものなら1度だけ。普通のミスでも2度したら、トランプ氏は大統領でいられなくなるだろう。マーケットは持ち直すだろうが、不信は忘れられることはない。実績はどれだけ誇張してもごまかせない。もうトランプ氏には、ほとんどカードが手元にない気がする。

朝日新聞・社説
加計学園問題 疑問に正面から答えよ

岡山市の学校法人が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、特区を担当する内閣府が文科省に対し「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」と手続きを進めるよう促した記録がある。この学校法人は、安倍首相が「腹心の友」と呼ぶ人物が理事長を務める「加計学園」。獣医学部の新設が認められたのは52年ぶり。加計学園は愛媛県今治市から36億7千万円分の市有地を無償で受けとる。一連の経緯や首相のかかわりについては、これまでも野党が国会などでただしてきた。野党側は、長く認可されなかった学部新設が同学園に限って認められたことに「首相と理事長の個人的な関係が影響したのではないか」と指摘する。松野文科相は「現状では文書の存在を確認していない」と述べた。森友学園問題での財務省のような、事実究明に後ろ向きな態度は許されない、としている。

毎日新聞・社説
学部新設で「総理の意向」 事実関係の解明が必要だ

理事長が安倍晋三首相と親交のある学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が、国家戦略特区に獣医学部を新設する計画にからんで、安倍首相の「意向」などが記された文書が残されていた。担当する内閣府からの伝達事項として、文部科学省に文書があり、学部の早期設置に関して「官邸の最高レベルが言っている」「総理のご意向だと聞いている」などと記されている。政府は昨年11月、獣医学部の新設を決めた。1校だけ認めるとし、今年1月の公募で、愛媛県今治市に新設を計画する同学園だけが手を挙げた。用地は今治市の無償譲渡だ。同学園は、来年4月の開校に向けて準備を進めており、現在、文科省の審議会が認可を検討中だ。もし内閣府の働きかけが、安倍首相の指示ではなくても、理事長と首相の関係から「そんたく」したのではないかと疑われかねない。しっかりした説明が求められる。「森友学園」の問題では、首相の妻の関与が焦点となっている。「総理のご意向」という官庁の文書の文言は、よりいっそう不可解な印象を与える、としている。

アメリカも日本も、リーダーのスキャンダル。平和の象徴ではない。身から出た錆だ。森友学園の問題が炎上していた頃から、名前の挙がっていた加計学園。安倍氏はどこかで正面から向き合う必要が出てくる。いまは比較的凪いでいる。北朝鮮での時間稼ぎは、トランプ氏は通じなくなった。安倍氏も同様の状況に追い込まれている。タイミングを見ているなら、早い方がいい。

産経新聞・社説
眞子さまご婚約へ 慶事を心よりお祝いする

秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが婚約される。近く宮内庁から正式発表されるはこびだ。お相手は大学時代の同級生で、法律事務所勤務の小室圭さんだ。ともに25歳のお二人に心からお祝いを申し上げ、幸せな家庭を築かれていくことをお祈りしたい。眞子さまは国際基督教大(ICU)を卒業後、現在は東大総合研究博物館の特任研究員として、博物館学を研究されている。成年皇族としてご公務にも熱心に取り組まれている。日本テニス協会の名誉総裁は秋篠宮さまから引き継がれた。大会視察の際、選手がリズムを崩さないよう、プレーの途中では席を立たないなど、気配りを示されるお人柄だ。海外への公式訪問もこなされ、近くブータン訪問が予定されるなど、忙しい日々である。眞子さまは結婚後、皇籍を離れられる。引き続き、国民と皇室との橋渡しの役目を果たされるよう期待したい。両陛下を支える皇族が減る中で、皇室を守っていく方策を真剣に考えなければならない。その際、125代の天皇が男系で続いてきた歴史を踏まえ、旧宮家の皇籍復帰を含め、皇統を厚くする検討が必要である、としている。

読売新聞・社説
眞子さま婚約へ 二人の出会いを祝福したい

秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さまが婚約されることになった。心からお喜びを申し上げたい。天皇陛下の孫が結婚するのは初めてとなる。内親王としては、2005年に結婚した長女の黒田清子さん以来の慶事である。お相手は大学時代の同級生の小室圭さんだ。出会いは、12年に開かれた留学の意見交換会だった。秋篠宮ご夫妻の了承も得て、交際を深めてこられた。眞子さまは国際基督教大を卒業後、英レスター大大学院で博物館学を学ばれた。現在は東京大総合研究博物館の特任研究員だ。公務にも積極的に取り組んでこられた。東日本大震災の被災地を訪問し、子供たちに優しい言葉をかけるなど、皇族としての役割を立派に果たされている。皇族数が減少していることへの対応は、重要な課題である。皇族数を維持するための現実的な方策として、女性宮家創設の検討を付帯決議に盛り込み、議論を深めるべきだろう。慶事を機に、将来の皇室の在り方をじっくりと考えたい、としている。

素直によろこぶところで止めては、社説にならないのか、女性宮家の話を再燃させている。退位の時にも似た議論が出たが、進展はなかった。いまの政権は安定しているが、長期政権として取り組むテーマは右傾化している。今回もまともに議論できるとは思えない。

Financial Times
英国からボスポラスまで、中核に引きこもる欧州 (2017.5.14)

欧州統合の支持者は好んで、あたかも欧州と同義語かのように欧州連合(EU)やユーロ圏に言及する。ユーロ圏のソブリン債・銀行危機のピーク時には、ドイツのアンゲラ・メルケル首相もこれを認め、「ユーロが破綻したら、欧州が破綻する」と述べた。欧州の新たな夜明けへの希望を包み込む熱狂的なマクロン旋風がEUの多くの首都を席巻した週が終わった今、こうした点を念頭に置いておくべきだろう。だが、同盟の緊密化という公式目標に近づいていく限りにおいて、関係国は今後何年も、地理的な欧州とは異なる政治的、経済的、法的空間を占めることになる。欧州を縮小させるもう1つの要因が、ブレグジット(英国のEU離脱)だ。EUからの英国離脱は一気に、域内の3大経済国の1つと2大軍事大国の1つ、そして5億1000万人の住民のほぼ13%をEUから奪うことになる。ブレグジットのコインの裏側は、比較的小さなEU加盟国と比べ、ドイツとフランスの重要度が増すことだ。ハンガリーやポーランド、ルーマニアといった国々は、これを痛烈に意識している。こうした国は、自国の主権に敏感で、防衛と移民に関するEU全体の構想に懐疑的な非ユーロ諸国は、フランスとドイツが率いる自選のグループの外側に取り残されるのではないかと懸念している。EUに新たな目的意識を与えるために「マルチスピードの欧州」を唱える提案が物議をかもすのは、このためだ、としている。

英国の経済紙がEUに悲観的なのは当然だが、やがて英国もEUを懐かしみ、自らの決断を後悔する日は来る。隣の芝生は、世界のどこの国でもよく見えるものだ。アメリカがキューバを見て、憧れる時だってあるのだから。
小さくなってもEUは生き残る。そのEUに参加する国々は「Union」の窮屈さを噛みしめながら、共同体の団結に充実感を覚える日も多いに違いない。共同体にいるのは、自分が満たされるためだけではない。共存のためだ。ヨーロッパではじまった断絶は、保護主義と同じだ。

人民網日本語版
中比南中国海問題二国間協議制度の初会合を貴陽で開催 (2017.5.17)

華報道官は「中国の劉振民外交副部長(外務次官)とフィリピンのロマーナ駐中国大使がそれぞれ代表団を率いて今回の会合に出席する。双方は南中国海問題について友好的な対話と協議を行う。昨年10月の中比首脳間の重要な共通認識を実行し、南中国海に関する中比間の問題について制度化された対話プラットフォームを構築することが目的だ」と説明。「中国側は両国が二国間対話を通じてコンセンサスを築き、相互信頼を深め、疑念を解消し、溝を適切に管理・コントロールし、海洋実務協力を推進して、争いの最終的な解決のために条件を整え続け、二国間関係の健全で安定した発展及び各分野の実務協力の順調な推進のために良好な雰囲気を作り出すことを期待し、また信じている」と表明した。また「フィリピン側と共に努力して、会合を成功させたい」と述べた。

ドゥテルテ氏は元気だろうか?最近、すっかり名前を聞かなくなった。アメリカ嫌いだけを理由に中国と近づいても、利益も国民の信任も得られないことに気づいただろうか?一度、緩めてしまった態度は、二度と戻せない。どんな協議になるだろう?人民網からは中国の意向に沿ったコメントしか聞けないだろうが、興味深い。

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