ORIZUME - オリズメ

2981.報道比較2017.5.6

2981.報道比較2017.5.6 はコメントを受け付けていません。

連休も終盤。ニュースの少ない平和な連休、各紙のトピックはばらけた。平穏な証拠だ。

朝日新聞・社説
道半ばの子育て支援 社会全体で担い、投資を

取材からはじまった話が、いつの間にか自説にねじ曲げられている印象。冒頭に登場する女性の感覚と朝日の感覚は一致しているのだろうか?違和感を覚える。
誰が考えても、出産、育児、若年層に投資しなければ国家が揺らぐことは明らかになっている。多少の厚遇になってでも出生率を上げて今の経済規模を維持する、移民を受け入れて経済規模を維持する、減少を受け入れて経済規模を縮小する、その3つの究極の選択に、まだ答えを出せずにいる。どれだけの時間があれば答えが出せるのか…憲法改正よりは大事なテーマだと思うが、今の政府の優先順位は違う。
いずれにしても、国家がルールを作らなければ動かないのではなく、危機感を持った人が自由に動けるようにルールを変えるのが理想的だ。国家に変化を促す行動もすばらしいと思うが、長い時間を要する制度改正を待つより、できることを個人で、組織で、地域行政で、都道府県単位で…と進めていく努力も推進した方がいい。私もいくつかのボランティアに関わったが、市政レベルの行政は風通しが良く、変えられる部分、関わって良くできる部分はいくつもあった。ちなみに、保育事業は市区町村管轄だ。
今のルールの中でも、十分にできることはある。朝日がその意味で行動を促すなら理解できるが、国政の国会議員にだけ決断を促す変化は、時間を要するだけ無駄だ。政治への圧力ではなく、変化を求めて自ら行動する人たちを応援して欲しい。

産経新聞・社説
憲法と地方自治 人口減見据えたあり方を

憲法に道州制の話がつながるとは思わなかった。もし憲法に都道府県の話が含まれているなら、むしろ分けた方がいいのではないか?改正が困難な憲法が細部まで包含していることに違和感がある。
産経のような議論のアプローチなら、永遠に問題は解決しないだろう。意図的にも見えるほど論点を拡散させている。論点が増えるほど、利害関係が増大し、変化は受け入れにくくなる。本気で憲法を変えたいと思うなら、まずは余計な部分を削ぎ落とすことだ。論点を絞って合意を形成することだ。

日本経済新聞・社説
生産性改革(中) ホワイトカラーの力を引き出そう

話を複雑にしているが、生産性が上がらない半分は、人員の余剰だろう。その大半は中間管理職だ。必要のない管理職が介在して、要らない仕事を増やし、現場の生産を管理ではなく抑制している。民間から公務員まで、日本の生産性問題の大半はこれだ。おそらく日経もそうだろう。社説を新聞とネットにリリースするまで、どれだけの人間が介在しているか、確認してみた方がいい。可能なら、New York TimesやWall Street Journalなどの高い収益率のメディアと比較してみるといい。倍以上の中途半端な高給取りが、間に介在しているに違いない。中間管理職の仕事がやがてマシンに取って代わられるなら、日本の生産性は著しく向上するだろう。まずはホワイトカラーの力を引き出すなら、彼らに自由に生産させる現場を提供するのが第一だと思う。

毎日新聞・社説
広がるサービス見直し 快適・便利の裏側考えたい

毎日のような発想でいる間は、労働は我慢の結晶で、カネ儲けは悪という固定観念から抜け出せない。ヤマト運輸の過労状態を放置していいとは思わない。毎日のような感覚で見れば、悪いのはアマゾンを代表するネット、無理を受け止めてきたヤマトを代表する宅配、我慢すべきは利便性を求めた消費者…なのだろう。
物流を取り巻く困難を、ヤマト運輸がサービス低下と料金アップだけで補うことが残念でならない。「だけ」がポイントだ。今回のヤマト運輸の提案は、利用者には不満に感じないと思う。だが、ヤマト運輸はイノベーションで問題解決を図らなかった。好評だったメール便を日本郵政を悪者にして取りやめた時と似ている。今まで、すべての困難を労働力である従業員に任せきりにしておきながら、労働力が疲弊したら、改革ではなく利用者に負担を回しただけだ。これは、今の日本の物流には、次のイノベーションの能力がないことを示している。クール便をクルマに冷蔵庫を積む発想ではじめ、代引きという決済手段を創出し、コンビニのようなチャネルから、ITを駆使して生産性を上げてきた業界が…だ。
自動運転、ドローンのような無人配送が、すでに見えはじめている。アマゾンは自力で配送能力を整えはじめた。過剰と思われるサービスの責任をEコマースにだけ求めれば、彼らはやがて自らですべてを整える。サービス低下と料金アップを受け入れるには、イノベーションが必要だ。

読売新聞・社説
再生エネ普及策 悪質業者の排除につなげたい

読売が指摘する業者で、違法でない人たちも多くいるだろう。最初の法がザルだっただけにも見える。制度の改正で、もし、設置された太陽光パネルが意味もなく捨てられたら、非難されるべきは悪徳と呼ばれた業者ではなく、想定が甘かった法の作り方にあるのではないだろうか?読売が指摘したいのは「民主党政権下」だろう。あまり建設的な制度改正とも主張とも思えない。

人民網日本語版
夜間灯火データからみる中国経済の好調さ 米研究者 (2017.5.5)

新たな指標を持ち出さなくても、中国政府の発表する指標に自信があれば、アメリカの研究を裏付けに使う必要などない。できれば他国の指標より、中国政府の発表数値の透明性、信憑性を上げて欲しい。
一方で、中国の発展エンジンがまた回りはじめたという主張は信じたい。中国政府のバックアップが貢献しているのも事実だろうが、中国経済は確実に、着実にレベルアップしている。このマーケットを無視するのは無能だ。

Wall Street Journal
韓国株、「核戦争脅威」でも最高値更新の理由 (2017.5.5)

KOSPIが上げているのは肌身で感じている。理由は、私がKOSPIのベア・インデックスETFを持っているから。仕込んだのは、チャイナ・ショックが落ち着いた後、FRBが利上げをはじめた頃だ。現状、このファンドは含み損。韓国株マーケットはWall Street Journalが言うとおり、楽観視されている。韓国株マーケットが収縮するのは、北朝鮮ではなく、FRBの利上げだろう。朴政権が弾劾された時よりは、サムスンのスマートフォンが爆発した時の方がインパクトは大きかった。北朝鮮が打つミサイルよりは、THAADで中国が嫌がらせをする方が下落は大きい。それだけ、韓国経済は外需主導で、国内より海外の動向に左右されている。自国の公定歩合がアメリカの中央銀行の方針に左右され、安全保障がアメリカと中国の行動で左右され、経済も共に揺れる。新興国にありがちな風景。健全とは思えない。

Comments are closed.