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2974.報道比較2017.5.1

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100日で評価に緊張するアメリカ大統領。何年やっても増税もインフレ率も上げられない日本の総理大臣と日銀総裁。日本はユルい。

朝日新聞・社説
郵政巨額損失 買収失敗の徹底検証を

日本郵政が海外事業で巨額の損失を招き、赤字決算に陥った。同社は一昨年に上場したが、依然株式の8割を政府が持つ。なぜこんな事態に至ったのか徹底的に検証し、株主である国民に説明する義務がある。上場の半年前にオーストラリアの物流企業「トール社」を6200億円で買収し、グループ内で郵便事業を担う日本郵便の子会社にした。しかし、トール社の業績が悪化し、企業としての価値が落ちたとして、4千億円もの損失を計上した。現経営陣は引き続きトール社を拠点に国際物流事業を強化し、必要な買収・統合も続けるという。確かに成長が期待できる分野であり、国内事業との連携も想定できる。民間企業に移っていく以上、一定のリスクをとることも避けられない。難局を乗り越え、地に足の着いた成長の姿を示せるか。収入を震災復興財源にあてる政府保有株の今後の売却や、郵政民営化全体の成否にも影響するだけに、経営に緊張感が必要だ、としている。

政治家に投資や経営が上手な人はいないようだ。買うだけならカネがあればできる。立候補して通るだけに似ているのかもしれない。
日銀がやっているETF買いは大丈夫だろうか?彼らが買った株から生まれる経営権も、こんな結末に向かう可能性が高い。国が株を買って、買い支えたはずの株価が、経営の緩みを招いて玉砕したら、日本全体が世界の笑い者になる。
ブラック企業が正しいとは思わないが、甘やかして動く経営者を、私は見たことがない。マネジメントのイスに座る人たちは、いくらいじめてもいいくらいだ。

読売新聞・社説
異次元緩和4年 物価回復の兆しを生かせるか

日銀が金融政策の現状維持を決めた。短期金利をマイナス0・1%、長期金利をゼロ%程度に誘導し、物価上昇率2%の脱デフレ目標の達成を目指す。黒田東彦総裁は記者会見で「経済の需給ギャップの改善が続く中で、物価上昇率は上がっていく」と述べた。持続的な物価回復の入り口に立ったとの認識だろう。黒田氏が導入した異次元の金融緩和は、既に4年が経過した。残りの任期は1年を切っている。マイナス金利の影響で、金融機関の収益力は低下した。低金利が預金者の心理的不安につながっているとの厳しい指摘もある。日銀が金融緩和から引き締めに向かう「出口戦略」の実施は時期尚早だが、市場の関心は高い。黒田総裁は当初の「サプライズ手法」を封印している。金融政策の予見可能性や透明性が高まるよう、今後も慎重かつ真摯に市場と向き合ってもらいたい、としている。

時間感覚を失った運営を、平然と認める読売が理解できない。安倍政権も、日銀も、まるで目標達成が期日どおりに進まない。難易度が高いとしても、倍の時間を使って、まだ成果はゼロ。100日で追いつめられているトランプ氏のような緊張感を、なぜ日本のメディアは醸成しないのか。

日本経済新聞・社説
政権は社会保障の歳出改革に取り組め

少子高齢化と総人口の減少は日本が抱える最大の構造問題のひとつだ。減り続ける働き手の保険料・税で高齢層への社会保障給付を賄うやり方は早晩、行きづまる。厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は最新の将来推計人口で半世紀後の平均寿命を男が約85歳、女は約90歳と仮定した。ともに今より4歳強も長い。これは喜ばしいことだが保険医療費の一部を賄っている国・自治体の財政や年金財政には逆風になる。医療保険や厚生・国民年金などの給付の元手は現役世代と企業が払う保険料・税が大半を占める。少子化傾向の目立った改善は見通しにくい。現役世代の負担を過重にしない処方箋のひとつが早めの増税だが、政権は消費税率の10%への引き上げを凍結した。であれば給付の野放図な膨張を抑える制度改革が不可欠である。社会保障の持続性を高め、現役世代の負担を過重にしない改革は年金積立金の株式運用を増やすよりも経済の基盤を強くする。有権者におもねるのではなく、納得させる政権の力量が試されている、としている。

散漫。大型連休中の枠を埋めるような、平易でいつでも書けるような内容。これなら素直に休めばいいのに、と思う。

毎日新聞・社説
東京都議選と既成政党 戦う前から目立つもろさ

従来都議選は、無党派を掲げる知事の下でも基本的に国政とほぼ同じ政党間の対決構図が続いてきた。直後の国政選挙の先行指標となると言われてきたのはそのためだ。ところが様相は一変している。今、もっぱら注目を集めているのは小池知事が実質的に率いる地域政党「都民ファーストの会」だ。この新勢力の候補者がまだ出そろっていない段階だというのに、既存の政党側は「小池人気」を恐れて、あたふたぶりが目立っている。深刻なのは民進党だ。当初、同党の公認で出馬を予定していた36人中、これまで3分の1を超える候補が離党届を提出。都民ファーストの公認を得た候補も少なくない。自民党は全選挙区に候補者を立てる見通しとなったが、擁立が難航した選挙区もあった。公明党との協力なしで、しかも小池氏が自民党を「敵」と見立てる中で臨む選挙だけに「結果次第では安倍晋三政権への打撃となる」との不安が消えない。豊洲問題だけでない。各党が政策論争を仕掛けてこそ、国政の先行指標の名にふさわしい選挙となる、としている。

政局の話題、今でも興味を持つ人はいるのだろうか?退屈なトピックだ。本質的な政策議論の方がまだいい。毎日のセンスは古過ぎる。

Wall Street Journal
政権評価の「ばかげた基準」、トランプ相場も同様 (2017.4.28)

4月29日に就任100日目を迎えるドナルド・トランプ米大統領は、株式市場の上昇について誇らしげに語ってきた。だが、経済成長についてはそこそこの水準にとどまっているため、あまり誇れる材料を持ち合わせていない。公平に言えば、株価と経済のどちらについてもトランプ氏の成績はまだ「保留」すべきだ。昨年の大統領選以降、各種調査における信頼感は急速に高まった。ただし、この楽観的見方は実際の成長にまだ反映されていない。この点は米商務省が28日に発表する17年1-3月期の実質国内総生産(GDP)速報値で示される公算が大きい。大きな理由は消費支出の弱さだ。ただ、これは一時的要因の可能性もある。税還付の遅れが小売売上高に打撃を与え、暖冬のため公共料金の支出が減少した。ただ、自動車販売の落ち込みは、消費者の慎重姿勢を暗示している。さらに、トランプ政権が米政府職員の雇用を3カ月間凍結することで政府支出も縮小するだろう。議会運営に手こずっていることでやや守勢に回っているトランプ氏が、就任100日目を「ばかげた基準」と言うのは正しい。しかし、そうであれば、次の4年間あるいは8年間を占うバロメーターとして最近の株価動向を使うことについても「ばかげた基準」と言うべきだ、としている。

いま成績を保留したところで、将来のトランプ氏の評価が上がる気はしない。彼のスタイルにいくら時間を与えても結末は変わらないだろう。地道に事を積み重ねていくタイプではない。思い付きで動き、衝動で決断する人だ。おかげでマーケットも、長期的な視点での投資から、トレンドで動く流れに付き合わされている。これでは経済活動で持続的な成長は訪れないだろう。バクチのような、上げ下げで利を得る手法に合わせるしかない。疲労感ばかりで、得た利益に充実感がない。最後には、トランプ氏も、マーケットも、国民も、ヘトヘトに疲れたが、何も残っていない…という4年になるのではないだろうか?

産経新聞・社説
トランプ大統領100日 「世界の警察官」の復活を

反対派が懸念したほどでも、支持者が期待したほどでもない。就任から100日が経過したトランプ大統領への米国民の評価は、おおかたこんなところではないか。いま米国が直面している課題の重要性、深刻度から考えて、トランプ氏がとっている姿勢は強く支持できるし、そうする必要がある。それは、オバマ前政権が放棄した「世界の警察官」の役割を、再び担おうとしていることである。トランプ氏が警察官を自任しているかはともかくもだ。劇的にその見方を変えたのは、電撃的なシリア攻撃であり、北朝鮮に対する極度の圧力強化だ。北朝鮮への対応を優先させるため、トランプ氏も中国の影響力行使を強く求める局面にある。だがそのために、南シナ海問題で中国への毅然とした姿勢を欠いてはなるまい。政策の打ち出し方に、中途半端さも感じられる。法人税率を35%から15%に引き下げる大型減税案は、事前にさんざん指摘されながら、財源を明示できなかった。これでは議会を説得できようはずもなかろう。世界での指導的役割を全うする上でも、政権運営能力を高めることが急務となろう、としている。

トランプ氏の100日を、ここまで自分の都合で読み解いたメディアは、世界を見渡しても産経くらいだ。現状の分析をここまで歪曲するメディアが新聞を名乗っていることが恐ろしい。北朝鮮や中国の報道と同レベルだ。絶対に産経だけを読んで納得してはならない。

人民網日本語版
外交部、EUは香港・澳門への干渉を止めるべき (2017.4.28)

外交部(外務省)の耿爽報道官は27日の定例記者会見で「香港・澳門(マカオ)復帰後にEUがいわゆる年次報告を発表することに、中国側は一貫して断固反対している。誤ったやり方を止め、香港・澳門の事への干渉を止めるようEU側に要求する」と表明した。香港・澳門復帰以来、「一国二制度」の実践は大きな成功を収め、憲法と基本法の定める特別行政区制度は有効に運用され、香港と澳門は繁栄と安定と保ってきた。これは誰の目にも明らかだ。「一国二制度」「香港人による香港統治」「澳門人による澳門統治」「高度の自治」を堅持する中国政府の決意は確固不動たるものであり、変わることも揺らぐこともない。香港・澳門復帰後にEUがいわゆる年次報告を定期的に発表することに、われわれは一貫して断固反対している。誤ったやり方を止め、香港・澳門の事への干渉を止めて、中国・EU関係の発展にプラスとなることをするようEU側に要求する、としている。

香港の中国の統治で欧米が懸念しているのは、言葉だけの一国二制度、香港人による統治に変化しはじめていることだ。北京の圧力は、選挙やデモだけでなく、著名人への言論統制にまで及んでいる。中国政府は当然のように否定するだろう。7月1日に予定されているデモに向けて、徐々に圧力を増していくに違いない。今回の報道はそのはじまりだ。

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