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2971.報道比較2017.4.28

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日銀の政策が無視され、北朝鮮や森友学園が話題に。経済最優先のはずが、相変わらずおかしな施政がつづいている。まるで注目を集められなくなった状況を見れば、日銀の発想が手詰まりで、今のままで経済が再生するとは、誰も思っていない。

日本経済新聞・社説
成長力の引き上げ伴う物価上昇めざせ

日銀は物価安定目標の2%をめざして金融緩和を続ける方針を示しているが、その達成時期は「18年度頃」と前回の見通しを据え置いた。リポートでは「2%に向けたモメンタムは維持されているが、なお力強さに欠け、引き続き注意深く点検していく必要がある」と指摘している。物価が継続的に下落する状況は脱したものの、企業の物価予想などをみてもまだ慎重な見方が多い。人手不足を反映した宅配便の値上げなどの動きがようやく出始めたが、物価全体を押し上げる状況にはなっていない。企業が技術革新など前向きな投資をして、付加価値の高い商品・サービスを生み出すことで、企業の収益も増え、従業員の賃金も上がる。生産性向上による成長力の強化と物価上昇がともに進む好循環をもたらすことが重要だ。世界をみると、米連邦準備理事会(FRB)は昨年12月と今年3月に利上げに動いた。市場では年内にあと2回利上げし、年末までにはFRBの持つ資産規模の縮小も始めるとの予想が出ている。欧州中央銀行(ECB)も量的緩和の縮小など金融政策の見直しを探り始めている。日本はまだ緩和を縮小する段階ではないが、米欧の政策調整が市場に及ぼす影響にも目配りが必要になる、としている。

毎日新聞・社説
「出口」見えぬ日銀の政策 黒田総裁下で軌道修正を

日銀が黒田東彦総裁下の現体制になって以来、物価見通しは常に上ぶれし、時間の経過とともに下方修正されるパターンを繰り返してきた。2年前、日銀は16年度の見通しを目標と同じ2%としたが、実際はマイナス0・3%と大幅に狂った。「2年ほどで物価上昇率2%を達成する」と宣言し、黒田日銀が異次元の緩和を始めて、丸4年だ。現実離れした高い物価目標に固執し、ずるずると異例の金融緩和を続ければ、効果以上に弊害の深刻化が問題となってくる。異次元緩和が長期化するほど、正常な金利政策へ戻す「出口」の作業は困難を増す。27日の総裁記者会見では、この出口に関する質問が相次いだが、黒田総裁は「語るのは時期尚早」と、説明を避け続けた。黒田総裁と2人の副総裁は、再任がなければ来春、5年の任期を終え退任する。景気認識が久々に改善したというのであれば、より現実的な政策への軌道修正を始める時だ、としている。

日銀の政策が無視され、北朝鮮や森友学園が話題に。経済最優先のはずが、相変わらずおかしな施政がつづいている。円安頼み、日銀の買い支え頼みの株価操作の経済対策は、いつまでつづくのだろうか。まるで注目を集められなくなった状況を見れば、日銀の発想が手詰まりで、今のままで経済が再生するとは、誰も思っていない。私は、安倍氏と黒田氏に、ずっと今の席に座って責任を取ってもらいたいと思う。安倍氏は消費増税できるだろうか?黒田氏は買ったETFと国債を、どうバランスさせていくのだろう?

読売新聞・社説
トランプ減税案 巨額の財源どう確保するのか

トランプ米政権が税制改革案を発表した。法人税を35%から一気に15%に引き下げる。実現すれば、レーガン政権時以来、約30年ぶりの法人減税となる。「米国第一」を掲げるトランプ政権は、経済成長と雇用確保を重視する。改革案が、こうした戦略に合致し、企業の国際競争力向上につながると強調している。減税策が、景気を上向かせる効果を持つのは事実だろう。反面、減税規模や経済効果に関する数字の裏付けはない。減税の財源についても、経済成長による税収増に期待するという。税制改革の具体化はこれからだ。トランプ氏の大統領当選以来、米株高の「トランプ相場」が続いた。減税やインフラ投資といった景気刺激策を先取りしてきた。改革案の発表当日、ニューヨーク株式市場は、実現性に疑問があるとして値下がりした。政権の政策遂行能力が疑われたままでは、市場の不信が強まりかねない。トランプ氏は29日に就任100日を迎える。今後は期待よりも実績が厳しく問われ、地に足の着いた経済政策が一層重要になる。税制改革で議会と足並みがそろうかどうかが試金石となろう、としている。

トランプ氏の減税案、まるで注目を集めなかった。失望もなければ、期待もない。無関心。日本の社説で取り上げたのも読売のみ。もう風呂敷を拡げただけでは、だれも驚かない。トランプ氏は協力を得られるリーダーに変われるだろうか?

Wall Street Journal
中国初の国産空母、ステルスな計画 (2017.4.27)

中国は26日、同国で2隻目となる航空母艦を進水させ、アジア全体に軍事力を誇示する姿勢を一段と鮮明にした。数年後に試験航海を終えれば、中国初の実戦用空母として就役する。2012年に就役した「遼寧」は、旧ソ連時代の船体を改修した訓練用空母だった。中国が建造中の空母については海外で広く報じられ、大連港を訪れた観光客にも一目瞭然だった。しかし昨年12月に中国共産党の機関誌「人民日報」が発表するまで、その存在は国家機密とされてきた。人民解放軍は最強の空母にも限界があることを示している。同軍は比較的安価な武器である機雷や対艦ミサイルなどを使った非対称戦の有効な戦略を考え出した。「領域拒否」と呼ばれるこの戦略は、万一紛争が起きても、米国は中国沿岸水域への戦艦の派遣をためらうだろうという考え方に基づく。皮肉なのは、ひとたび中国が自前の空母を保有すれば、台湾やベトナムといった近隣の小国が同様の戦術で対抗する可能性があることだ。こうした脆弱性や膨大な開発費用にもかかわらず、中国が空母計画を進める方針は変わらない。論理的に導かれる結論は、人民解放軍が数十年先を見据えていることだ。そのころは中国が世界最大の経済大国となり、超大国に必要な軍事力を十分支えられるとみられる、としている。

人民網日本語版
国産空母の優れた点 (2017.4.27)

国産空母の外形は「遼寧」と余り変わらず、同様にスキージャンプ発艦方式を採用し、高大なアイランドを設けている。だが注意深く観察すると、アイランドの変化が見てとれる。最も明らかなのは、フェーズドアレイレーダーの違いだ。アンテナの位置がイージス艦と似通い、360度全方位死角なく周辺を監視できる。カナダの「漢和防務評論」は以前、新空母は052D型ミサイル駆逐艦と同じフェーズドアレイレーダーを採用したと推測した。後者の探知距離は400キロに及び、「遼寧」と比べ明らかに向上している。アイランドの全体的配置も簡素化された。ロシア艦艇のように上層甲板に各種レーダーアンテナが密集してはおらず、中国海軍の電子設備統合能力の飛躍を示している。中国海軍は過去数年の「遼寧」の運用経験から、空母内部船室の構造配置に対する理解を深め、国産空母において的確な改造を行った。例えばソ連の「ヴァリャーグ」建造時には、艦首飛行甲板下方の巨大なSS-N-19対艦ミサイル12発が、内部スペースを多く占めていた。一方、中国海軍の必要性に基づき建造された国産空母はこうした武器を配備する必要がなく、空いたスペースによって他の装備の収容数を増やしたり、乗組員の生活環境を改善することができる。西側メディアの推測では、こうした最適化設計によって、国産空母は排水量をほぼ変えずに、殲-15戦闘機36機を搭載できるようになった。また、内部船室及び弾薬移動路も設計を改め、航空燃料など作戦物資の備蓄量を増やしたことで、作戦継続能力が高まった、としている。

資金力を持った中国は、日本に似た道を歩んでいる。カネがあるから道具は手に入る。知恵と戦略が追いつかない。お互い、栄えた時代の歴史を学んでいないようだ。アメリカが強い理由はマネーや軍事力ではない。知性がすべての解だ。

朝日新聞・社説
森友と財務省 特別扱いの理由を示せ

「森友学園」への国有地売却で、財務省がいかに異例の対応をしていたか。その実態を示す資料が次々に出てきた。改めて問う。問題の国有地はどのような経緯で破格の安値で売られるに至ったのか。財務省には説明の義務がある。特別扱いぶりは、国会の質疑で明らかにされた資料にも表れている。学園の籠池泰典氏は16年3月、財務省の担当室長と面会した。朝日新聞が入手したその際の録音によると、籠池氏は当時賃貸契約を結んでいた国有地の地中からごみが見つかったと説明し、安倍首相の妻、昭恵氏の名前にも触れて対処を求めた。近畿財務局が作成し、14年12月中旬に学園に渡されたという「今後の手続きについて」と題した資料だ。売買契約を締結するまでの手続きを14項目にわたって説明。15年2月に国有地売却の是非を協議する審議会が予定されていることを示したうえで、それまでに必要な書類を指摘し、「速やかに提出」と記した。財務省の佐川局長は国会で、「予断を持って(土地の)処分方針について伝えたことはない」と繰り返すが、その言葉を国民が信じるだろうか。学園側との面会で何を話し、なぜ、特別扱いにしか見えない対応を重ねたのか。説明できないようでは、財務省に国有地を管理する資格はない、としている。

財務省の不信を政府が追求しないなら、政府と行政は当然、結託している。時間をかけて暴いた方が朝日の望む結果に至れるのではないか。

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