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2969.報道比較2017.4.26

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トランプ氏が100日の節目に近づき、成果を急ぎ過ぎている。選挙前、彼に感じた小心者のイメージが甦る。

Wall Street Journal
米世論、移民と自由貿易の支持が過去最高=WSJ/NBC調査 (2017.4.25)

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)とNBCニュースが実施した最新の共同世論調査によると、移民受け入れと自由貿易に対する米国民の支持率が過去最高に達した。両項目についての制限を公約するドナルド・トランプ大統領の就任からは、まだ3カ月しかたっていない。ただ、こうした世論の変化が長期的なものなのか、トランプ政権の政策に対する反発の一環として民主党支持者や無党派層の間で両項目に対する支持が高まっているにすぎないのかは依然、明らかではない。移民に対する支持率は、少なくとも2005年以来の高水準に達している。トランプ政権はメキシコ国境の壁の建設費などを予算に盛り込むよう議会に求めており、これまでに壁の建設など不法移民対策を強化する2つの大統領令に署名したが、連邦裁判所によって差し止められている。自由貿易への支持は最新調査で若干上昇、57%が米国にとって有益と回答したのに対し有益でないとの回答は37%となり、差は20ポイントに拡大した。支持率はこれまでで最高。昨年7月の調査では有益との回答が悪影響とする回答を17ポイント上回っていた、としている。

トランプ氏が100日の節目に近づき、成果を急ぎ過ぎている。選挙前、彼に感じた小心者のイメージが甦る。決して良くない行動だ。
低い支持率への最後の抵抗だろうか、アメを連発し、過激な発言で物議を醸した話題はどんどん撤回している。公約と違うと言われれば小さな成果を強調するか、とぼけて今を肯定する。少なかった支持者は、失望して不支持に回るだろう。彼を嫌っていた人は安心するが、不信は増す。結果、支持率は何をやっても上がらない。この100日の中で、トランプ氏がもっとも評価を得たのがシリアへの空爆というのが哀しい現実だ。トランプ政権が支持率のために戦争しないことを祈る。

日本経済新聞・社説
国際収支の不均衡はいま大きな問題か

米国のトランプ政権は、米国の貿易赤字や国際収支の不均衡を問題視し、黒字国に対応を迫る姿勢を崩していない。ムニューシン米財務長官は先週末、国際通貨基金(IMF)に対して、加盟各国の為替相場や対外収支に対する監視を強め、具体的な不均衡是正策を提起するよう求めた。「過度な貿易不均衡は自由で公正な貿易システムの助けにならない」との認識による。これに応じる形で、IMFの助言機関である国際通貨金融委員会(IMFC)は「過度な不均衡に対応するためIMFが各国別に政策アドバイスをすることを歓迎する」との文言を、共同声明に盛り込んだ。とはいえ、米国の対外赤字は国全体の投資が貯蓄を上回っていることを映したもので、対米黒字国の「不公正貿易」が原因ではない。どうしても貿易赤字を減らしたいなら、財政赤字削減など経済全体の体質を変える必要がある。20カ国・地域(G20)の財務相やIMFがマクロ経済政策の協調のあり方について議論することは引き続き大切だ。だが、いま米国や世界にとって最も重要なのは不均衡是正ではなく、貿易の自由化や生産性を引き上げる構造改革などで成長力を高めることだろう、としている。

日経の主張を論理的に考えると、間違っているのはアメリカ政府だが、同時に批判すべきはアメリカに迎合しているIMFだろう。国際機関が超大国の言いなりの姿を見せれば、やがて破綻する。アメリカ政府は意図的に主張をコントロールしている。税率を上げずに、国家予算を増やしたい。そんな横柄な願望を叶えたいだけだ。

朝日新聞・社説
辺野古埋め立て強行 「対話なき強権」の果てに

米軍普天間飛行場の移設先、名護市辺野古沿岸できのう、政府が護岸工事に着手した。政府は安全保障上、米軍基地は必要だと強調する。これに対し、県は県民の安全・安心のため基地の削減を求める。政府のいう公益と、地方の公益がぶつかった時、どう折り合いをつけるか。対話のなかで合意できる領域を探ることこそ政治の使命ではないか。ところが安倍政権は、県との話し合いには一貫して後ろ向きだ。国と地方の異なる視点のなかで歩み寄りを探る政治の責任を放棄した。その帰結が今回の埋め立て強行にほかならない。沖縄県の異議にかかわらず、政府が強硬姿勢をとり続ける背景に何があるのか。本紙などの沖縄県民調査では、基地負担軽減について「安倍内閣は沖縄の意見を聞いている」が27%にとどまったのに対し、全国を対象にした調査では41%と差があらわれた。 翁長知事は語る。「国防のためだったら十和田湖や松島湾、琵琶湖を埋め立てるのか」その問いを政府は真剣に受け止め、姿勢を正す必要がある、としている。

沖縄を好きな立場としては哀しいが、翁長氏の能力不足、戦略ミスだ。沖縄は、おそらく日本でも特異なほど愛着を集められる地域だ。その地域の埋め立てを止められなかったのは、政府の横暴だけではない。一時は追い風の世論も得ていたのに、いつしか沖縄以外の日本からの関心を得られなくなってしまった。アメリカからさえ理解を得られるチャンスも成果につなげられなかった。抵抗だけでは、世の中は変えられない。変えるのが政治なら、翁長氏は政治のリーダーとして日本政府に能力で負けている。

産経新聞・社説
朝鮮半島の緊迫 国際的圧力をかけ続けよ

北朝鮮は25日の朝鮮人民軍創建記念日を前に、中央報告大会で「敵が軍事的冒険に出ようとすれば、先制核攻撃で侵略の牙城を完全に消し去る」と述べた。これに対し米国は原子力空母カール・ビンソンを派遣して日米、米韓の共同訓練を繰り返し、巡航ミサイル原潜ミシガンを釜山に入港させた。トランプ米大統領は23日、安倍晋三首相、中国の習近平国家主席に相次いで電話をかけ、北朝鮮問題を協議した。24日には国連安全保障理事会の理事国の国連大使らをホワイトハウスに招いて昼食会を開き、強力な追加制裁を用意するよう主張した。28日にはティラーソン米国務長官が国連本部で北朝鮮問題に関する安保理閣僚級会合を主催し、岸田文雄外相も参加する。安倍首相は週内に訪露し、プーチン大統領と会談する。こうした場を通じて、日本も対北包囲網を強化する役割を果たすべきだ。日本にとっては、圧力が生む緊張の中に、拉致被害者救出の糸口を探す努力も欠かせない、としている。

読売新聞・社説
朝鮮半島情勢 圧力強化は軍事・外交両面で

北朝鮮が米国に対抗する言動をエスカレートさせ、情勢を一層緊迫させている。「軍創建85年」に当たる25日、長距離砲などによる大規模な火力訓練を実施したとされる。朝鮮労働党機関紙は、米韓が軍事行動を図れば、「最も凄絶な懲罰の先制攻撃を加える」と喧伝した。安倍首相は24日のトランプ米大統領との電話会談で、「全ての選択肢がテーブルの上にあることを示す姿勢を高く評価する」と改めて強調した。電話協議は今月3回目だ。このタイミングで緊密な連携を打ち出した意義は大きい。米海軍は、原子力潜水艦「ミシガン」を韓国・釜山に入港させた。多数の巡航ミサイルの搭載が可能で、特殊部隊の作戦拠点としても利用できる。圧倒的に優勢な軍事力を示し、北朝鮮に挑発を自制するよう警告したのだろう。米国は、対北朝鮮包囲網を狭めるための外交も展開している。北朝鮮の核問題を巡る6か国協議の日米韓首席代表が東京で、中国に大きな役割を果たすよう求めることで一致したのは当然だ、としている。

安倍氏に批判的なメディアは「北朝鮮問題は、森友隠し」との声も出ている。先週の緊張を振り返れば、危機を煽るだけで、具体的な対策を何ひとつ提示できないのが行政とメディアということが判っただけだ。どれだけ朝鮮半島が危ないか。外務省の海外安全ホームページを見ただろうか?

外務省 海外安全ホームページ

危険度に合わせて国別に色が付いている。韓国は?無色だ。インドやメキシコ、ロシアに行く方が気をつけた方がいいと外務省は言っている。これが公式な、日本の行政のスタンス。これこそが安全保障だ。紛争が起きる前、渡航注意報が出る。その気配はゼロだ。注意しなくていいのではなく、冷静に準備することが大切だ。いまの産経、読売、政府は、意図的に危機感を醸成している。冷静を疎外している。

毎日新聞・社説
今村復興相、暴言で辞任へ 内閣の緩みはすさまじい

今村雅弘復興相が東日本大震災について「まだ東北だったからよかった。これが首都圏に近かったりすると莫大な被害があった」と発言した。与野党にすぐ批判が広がり、今村氏は辞任する意向を固めた。今村氏は自らが所属する自民党二階派パーティーに講師として出席し、発言は東日本大震災の社会資本などの被害額を「25兆円」と指摘した際に飛び出した。震災の深刻な被害を金額の多寡でしか捉えられない無神経さを示したものだ。同じ場で後からあいさつした首相がすぐさま「東北の方々を傷つける極めて不適切な発言があった」と陳謝するほどだった。復興行政全体への信頼を傷つける取り返しのつかない発言である。国会で自民党の「1強」状態が続く中では、おごりや慢心が生じやすい。安易な閣僚人事や若手議員の質の低下など、さまざまな要因が政治を劣化させているのではないか。首相は政権運営を謙虚に点検する必要がある、としている。

人前に立つのが下手な人だったのだろう。今までも失礼なことを言っていた人が、注目を集めたら3連発。本人も他人も気をつけている状況だったことを考えると、人選ミス。安倍氏に責任は向かう。
世論の風向きが政権批判に傾きはじめている。政府も自民党も、無神経な人でなければ気づいているだろう。もう才能が尽きたのか、才能ある政権の印象は、長期政権になっても感じたことはない。どれだけの時間を安倍氏に与えただろう?経済政策とは、株価のこと?円安のこと?違うはずだ。これ以上、安倍政権に期待できるのだろうか?

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