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2960.報道比較2017.4.18

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中国の論理的な雄安新区都市計画。読んでいて中国の地に足がついたような成長を感じる。

人民網日本語版
雄安新区建設の理由と地域選定の理由とは? (2017.4.17)

2014年10月17日、習近平総書記は「北京市・天津市・河北省の協同発展計画全体構想枠組」を確認し、指示を出した際、「現在、北京、天津、河北の3エリアは発展格差が大きく、ともに歩み、同じように発展を促進することはできないが、格差がさらに拡大してはいけない。実際の状況から手を付け、条件を満たした地域を選んで率先的に発展を推進し、テストやモデルを通じて他地域の発展を牽引することが必要だ」と述べた。新区は北京と天津にはさまれた場所となり、その各方面における優位点が明らかだ。土地や土木の環境、地質的条件が優れており、発展の可能性が大きいことが、北京の非首都機能の分散を集中的に受け入れる場所として真っ先に選ばれた理由だ。3年後の2020年には、新都市の輪郭が基本的に構築を終える。雄安新区の幹線交通網が基本的な建設を終え、スタート区のインフラ建設と産業配置の枠組みがほぼ完了する、としている。

論理的な都市計画。読んでいて中国の地に足がついたような成長を感じる。
過去の日本にも、似たような計画はあった。中国は日本から十分に学んでいるだろう。日本よりも進行が早いといわれている少子高齢化に、中国はどんな対策で挑むつもりだろう?成長の限界より、一人っ子政策で歪んだ中国の人口動態への戦略をぜひ知りたい。
日本は、どこからも学ぼうとしなかったのだろうか?世界で一番進行が早いと言われる少子高齢化に、日本の都市計画はあまりにも浅はかだったことが露呈している。それでもなお、日本は住宅を新築している。先に破綻するのはどちらだろう?

朝日新聞・社説
トルコ改憲 強権政治深める危うさ

欧州とアジアの懸け橋に位置するトルコで、国のあり方が大きく変わろうとしている。16日の国民投票でわずかな差で憲法改正が認められ、議院内閣制をやめ大統領制に移ることになった。問題は、今は象徴的な国家元首と定められている大統領に強大な権力が集中し、立法府や司法府との三権分立が骨抜きになりかねないことだ。新しい制度では、大統領は国会の承認なしに副大統領や閣僚を任命し、予算案も作成する。非常事態を宣言し、国会を解散できる。裁判官や検察官の人事にも強い影響力を持つ。トルコには隣国シリアの難民が300万人近くいる。トルコとEUは昨年、難民や移民が欧州に不法に渡るのをトルコが抑える代わりに、EUが財政支援することで合意した。両者は、今後も難民対策で密接に協力する必要がある。トルコでは、日本を含む各国の援助団体が難民への人道支援をしている。親日国トルコと日本の外交関係は良好だ。民主的で安定した地域大国トルコこそが中東安定の要であると、日本政府もしっかり伝えるべきだ、としている。

日本経済新聞・社説
トルコは民主主義守り中東安定に貢献を

トルコで大統領権限を強化する憲法改正の是非を問う国民投票が実施された。暫定の開票結果で、賛成票が改憲に必要となる過半数を上回った。首相職を廃止し、象徴的な存在だった大統領が国家元首と行政の長を兼ねる。大統領は閣僚や司法の人事権や国会の解散権など、強大な権限を持つようになる。トルコは欧州とアジアのつなぎ目に位置する。その安定が地域に不可欠であるのは言うまでもない。シリア内戦の解決や過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討にトルコの関与は欠かせない。エルドアン大統領がすべきことは、こうした国内外の懸念を払拭することだ。実権型の大統領制への移行で手に入れる安定した政権基盤を、治安の安定と対外関係の改善にいかすべきだ。民主主義とイスラム教が調和するトルコはイスラム世界の発展モデルと期待される。安倍晋三首相とエルドアン大統領が相互訪問するなど、日本とトルコは良好な関係にある。トルコが民主主義を守り、国際社会で果たす役割を後押しするのは日本の役目である、としている。

アメリカ国民だけでなく、世界が安心しているのは、過激な政治無経験のリーダーが大統領になっても、アメリカのシステムは暴走を許さないブレーキが機能しているように見えることだ。ヨーロッパや日本は規制が効き過ぎて身動きが取れない。ロシアや中国のような恐怖政治では、才能は海外に流出する。トルコは、フィリピンや南アフリカと同様の新興国の不安定さを見せた。不安定な政治体制では、投機はあるが、投資はない。このふたつの差は、極めて大きい。本当の投資を呼び込めるようにならなければ、豊かさは得られない。権力と責任は同一だ。責任を果たす前に権力を求める人は、独裁者と呼ばれることになる。エルドアン氏は、今回の結果で独裁者にさらに近づいた。

Financial Times
アサドが「ゴッドファーザー」から学べること (2017.4.13)

シリアの「かわいらしい赤ちゃん」が毒ガスにさらされるのを止めるために行動する――。ドナルド・トランプ米大統領がそう誓うのを聞いて、筆者はマイケル・コルレオーネのことを考えた。映画「ゴッドファーザー・パート3」の有名なセリフ「足を洗ったと思ったとたんに、引き戻されてしまう」と同じようなことを、大統領は思っていたに違いない。トランプ大統領は、前任のバラク・オバマ氏がかつて無視した、化学兵器を使ったらただではおかないという「レッドライン(越えてはならない一線)」を復活させた。これを受け、トランプ氏の応援団は激しく反発し、悪口を言い続けてきた人々は当惑まじりの支持を表明した。シリアの独裁者はこのところ連戦連勝で、国内の主要都市をすべて支配下に取り戻している。また、北西部のイドリブ県で残虐行為が行われるほんの数日前には、トランプ政権がアサド退陣をもう目指さないとのシグナルを発していた。これも1つの勝利だった。アサド政権は明らかに計算ミスを犯した。この失敗がどの程度のダメージをもたらすかは、トランプ氏のシリア政策がどこに落ち着くか、そしてかわいらしい赤ちゃんたちがさらに虐殺されたときに同氏がどう反応するかによって決まることになる、としている。

ヨーロッパから見ると、シリアへのアメリカの介入再開は勇気づけられる行動だったようだ。さらに難民が増えるかもしれないと考えるより、独裁者がおとなしくなった方が有益に見えるのだろうか。中国や北朝鮮というキーワードが、Financial Timesの記事には一切出てこない。ヨーロッパは朝鮮半島のリスクにはまるで無関心だ。

毎日新聞・社説
「森友」問題はどこへ行った 首相と与党は質疑阻むな

大阪市の学校法人「森友学園」の国有地売却問題について、国会ではこれに関する質疑さえままならない状況が続いている。例えば介護保険関連法改正案などを審議していた先週の衆院厚生労働委員会だ。森友問題に関し民進党議員が、首相の妻昭恵氏が公の場で説明するよう求めたところ、自民党は「議案と関係ない」と猛反発し、改正案を強行採決する事態となった。民進党議員は報道機関の世論調査では関係者の証人喚問が必要だと考えている人が多いともただした。すると首相は「その調査によると内閣支持率は53%で、自民党の支持率、あるいは民進党の支持率はご承知の通りだ」と言い返した。高支持率だから喚問は不要とでもいうような答弁に驚くばかりだ。そもそもなぜ売却価格は格安になったのか。昭恵氏は本当に関与していないと言えるのか。解明はまだ何も進んでいない。改めて昭恵氏ら関係者の記者会見や証人喚問を強く求める、としている。

司法を使うべきだ。検察に告発した団体もある。日本にも適切なシステムがある。国会だけが政権に詰め寄る場ではない。

産経新聞・社説
科学技術週間 「ステキな未来」築けるか

日本の科学技術を支える研究現場は危機的な状況にあると、内外から指摘されている。子供たちの「わくわく」を「ステキな未来」につなげるために、科学技術立国の足もとを立て直さなければならない。英科学誌「ネイチャー」が3月に発表した日本の科学研究の現状分析である。2005年から15年までの10年間に世界で発表された論文は80%増えたが、日本は14%増にとどまる。世界シェアは7・4%から4・7%に低下した。最も重要なのは、科学技術政策の根幹に「人を育てる」ことを据え、長期的な視野で研究開発の豊かな土壌を支えていくことだ。論文数の減少にとらわれて対症療法的な施策を急ぐと、学術研究の強化を目的に推進した「ポストドクター1万人計画」(1996~2000年)と同じ失敗の道をたどるだろう。生命科学や人工知能(AI)がもたらす劇的な社会変革に対応するためにも、先見性を備えた産官学の協調が求められる、としている。

産経は、科学技術を映画やマンガの話のように見ているようだ。プログラミングやITを魔法のように説くのと同じだ。科学に関わる人たちは失笑しているだろう。騒いでも能力は上がらないし、税金をつぎ込んでも人は育たない。取り組みたいテーマと自由があれば、人は取り組む。そのどちらも失われているのが、いまの日本の惨状だ。

Wall Street Journal
FRB、バランスシートの縮小方法は? 大詰めの計画策定 (2017.4.17)

米連邦準備制度理事会(FRB)は、バランスシートの縮小計画について詳細の詰めを急いでいる。このプロセスは年内に始まる見込みで、大規模な量的緩和策に慣れきった投資家にとって大きな試練となりそうだ。FRBがバランスシートの圧縮に着手しようとしているのには幾つかの理由がある。まず、米国経済が堅調さを増し、巨額の債券買い入れを続ける必要性が薄れている。また、膨らんだバランスシートは議会で批判の対象となり、政治的な問題となっている。さらに、今着手すれば、ジャネット・イエレンFRB議長の任期が終わる2018年2月に就任する次期議長を待ち受ける圧力が和らぐ可能性がある。最後に、当局者らは再び危機が起きた際、必要に応じてバランスシートを再び拡大する余地が欲しいと考えている。当局者らはこれまでにバランスシートの正常化では、米国債はほぼ全て保有し続けたい意向を示している。だが、FRBが保有するMBSの償還期間は米国債より長いため、バランスシートが安定したら、保有資産に占めるMBSの割合が大幅に上昇する可能性がある。このためFRBは今後、おそらく満期を迎えるMBSの償還元本を米国債に再投資して、ポートフォリオの構成を変えるかもしれない、としている。

マーケットが利上げよりも神経を尖らせる話題を、FRBは平然と議論しはじめた。トランプ政権が今までの政治と代わり映えしない姿を見せはじめたことで、リスクよりも恐ろしい不確実性が消滅しつつある。期待がなくなれば、ブームで膨らんだ分の下落があっても、暴落はない。FRBがしてきた地道な作業が間違っていなければ、リーマンショックからの再生はようやく宣言できる時期が来ている。一度や二度の大きな下落はありそうだが、再出発のスタート地点にできる。FRBはそう見ている。
アメリカがすべきは、トランプ氏が言うとおり、格差是正だ。それを保護主義で達成する発想さえ変えられれば、アメリカの成長は世界の成長の源泉になる。今までのアメリカはイノベーションで成長を達成してきた。今回も、前進を目指して欲しい。

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