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2959.報道比較2017.4.17

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先週、急速に高まった北朝鮮関連の緊張は大きく後退。好戦的に見えたのは、トランプ政権の軍人出身者と安倍政権。

Wall Street Journal
北朝鮮のミサイル発射失敗、「ICBMではない」米高官 (2017.4.16)

米軍当局者は、北朝鮮が韓国時間16日午前5時51分に弾道ミサイルを発射したが、発射直後に爆発し、失敗したことを明らかにした。北朝鮮は前日、平壌で軍事パレードを行い、新型の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を公開したばかり。同報道官は、今回発射されたミサイルの種類について分析中としている。発射失敗を確認した韓国軍の合同参謀本部も分析を急いでいるが、ある米政府高官はウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に対し、今回の飛翔体は大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではないと述べた。トランプ米大統領は北朝鮮の挑発的行為に警告を発しており、朝鮮半島に向け空母打撃群を展開させているが、今回の試射失敗は北朝鮮が兵器開発を進める意思を示すものと受け止められている。マティス米国防長官は15日、声明で「大統領と米軍は北朝鮮の今回のミサイル発射失敗を認識している」とした上で「大統領はこれ以上のコメントはない」と述べた、としている。

人民網日本語版
外交部、朝鮮半島核問題解決の唯一の道は対話 (2017.4.14)

外交部(外務省)の陸慷報道官は13日の定例記者会見で「対話と協議を通じて朝鮮半島の非核化を平和的方法で実現し、平和と安定を維持することが朝鮮半島核問題解決の唯一の実効性ある道であり、中国政府の一貫した立場でもある」と表明した。露米共に朝鮮半島核問題を政治的に解決すべきだと考えているとのラブロフ外相の発言に留意している。関係各国がこの大きな方向性、大きな原則を中心に共通認識を形成し、実際の努力を払うことを希望する、としている。

産経新聞・社説
金正恩政権 強硬姿勢で未来は開けぬ

北朝鮮が16日早朝、弾道ミサイル1発を発射したが、直後に爆発し、失敗だったとみられる。米国のトランプ政権が対北圧力を強めるさなかに挑発に踏み切ったこと自体が問題だ。度重なるミサイル発射や核開発で自らが招いた危機をさらに高めようとする暴挙というほかない。北朝鮮が、危機的状況を作り出すことでトランプ政権から妥協を引き出すつもりなら、大きな考え違いだと言わざるを得ない。オバマ前政権とは異なり、トランプ政権は軍事力の行使を選択肢に入れている。北朝鮮の核戦力によって米本土が脅かされる状況は容認しまい。日本など同盟国への攻撃も強力に抑止する構えだ。核実験やICBM発射という重大な挑発を行えば、朝鮮半島情勢は緊張の度合いが一層増すことになるだろう、としている。

日本経済新聞・社説
対話と圧力を駆使し東アジアの安定を 科学技術立国の堅持へ大学改革を

北朝鮮は故金日成主席の生誕105年の15日、軍事パレードを催し、朝鮮労働党副委員長が「核戦争には核打撃戦で対応する」と訴えた。16日は弾道ミサイルを発射し、結果は失敗だったものの、対決姿勢をあらわにした。25日は朝鮮人民軍の創設85年を迎える。一連の行動を通じて核保有国としての存在感を世界に印象付け、米国を交渉の場に引き出す思惑があるとみられる。通算6回目の核実験の実施も取り沙汰される。他方、米国は空母カール・ビンソンを半島沖に向かわせ、先制攻撃や特殊部隊による金正恩委員長の殺害も辞さない構えだ。在韓米軍への核兵器の再配備も視野に入れる。もちろん、北朝鮮との対話の窓口は閉ざすべきではない。中国をさらに米中協調の方向に動かすには、日米韓の連携の強さをみせつけることが重要だ。日本の外交努力の見せどころである。歴史問題などでこの時期に日韓の溝が深まる愚は犯したくない。東アジアの安定を回復するため、対話と圧力のバランスを上手に取り、現実的な落としどころを見いだしたい、としている。

毎日新聞・社説
ミサイルに固執する北朝鮮 危機を深める挑発やめよ

北朝鮮がまたミサイル発射を試みた。日本海側の東部・新浦(シンポ)近くで1発を発射し、直後に爆発した。失敗だったとしても、見過ごすことはできない。トランプ政権は、力の行使をためらわない姿勢をシリアやアフガニスタンへの攻撃で見せつけた。シリア攻撃後に朝鮮半島近海への空母派遣を命じたことで、緊張の度合いは一段と高まった。そうした状況の中での軍事パレードで、北朝鮮は米本土を狙う新型とみられるミサイルを公開した。実際に発射したことはないので実態は不明だが、大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発が進んでいるというアピールであろう。北朝鮮の最優先目標は金正恩体制の存続だが、危機を作り出すことが有効だった時代は終わった。核・ミサイル開発は体制存続という目標とは逆に、むしろ体制を危うい状況に追い込むだけである、としている。

先週、急速に高まった北朝鮮関連の緊張は、米中首脳会談後に大きく後退した。トランプ政権が支持率のために地政学的リスクを煽ったというのは陰謀論に近いが、アメリカは高めた緊張を急速に沈静化させている。同調して強硬な姿勢を取った日本は立場が悪くなった。韓国は冷静なのか無関心なのか平穏、中国は対話を徹底して訴えている。好戦的に見えたのは、トランプ政権の軍人出身者と安倍政権。日本は慌てて裸で踊ったような無様さに見えるのは気のせいだろうか?

朝日新聞・社説
たばこ対策 五輪にともる黄信号

「たばこのない五輪」に黄信号がともっている。受動喫煙対策をめぐる、厚生労働省と自民党たばこ議員連盟の対立だ。厚労省は先月、健康増進法改正案の概要をまとめた。焦点の飲食店については、食堂や居酒屋を原則禁煙としつつ、小規模なバーなどは例外とした。世界標準と言っていい「屋内全面禁煙」に踏み込まず、喫煙専用室を設ける妥協をした昨秋のたたき台から、さらに後退した。世界保健機関(WHO)は、20年の東京五輪・パラリンピックを機に、飲食店を含む公共の場での屋内全面禁煙を全国レベルで実施するよう、塩崎恭久厚労相に求めている。学校や病院、飲食店など公共の場所での規制状況を調べたWHOの分類によると、先月の厚労省案が実現しても、日本は4段階の最低レベル(70カ国)から1ランク上がるだけだ(47カ国)。最近、五輪を開いたカナダ、英国、ロシア、ブラジルを始めとする49カ国は、屋内全面禁煙を法制化している。開催国としての面目を何とか保つのか、それとも人々の健康に目をつむる「たばこ後進国」のまま、世界から選手や観客を迎えるのか。政府・与党の見識が問われている、としている。

いまの自民党の価値観と国民の乖離は、トランプ政権とアメリカ国民よりもずれている。田舎者議員に外圧を。

読売新聞・社説
将来人口推計 少子化克服へ対策を加速せよ

日本の総人口は、2015年の1億2709万人から65年に8808万人まで減少する。国立社会保障・人口問題研究所が、新たな将来推計を公表した。少子高齢化は、社会・経済の活力を殺ぎ、社会保障制度の維持を危うくする。そうした将来への不安や悲観が、経済を停滞させ、一層の少子化を招くという悪循環に陥っている。人口推計は、あくまで予測に過ぎない。未来を変えるのは可能だ。その決意で、少子化克服へ対策を加速させることが大切である。政府は、17年度末までの待機児童解消を目指し、保育の受け皿確保を進めてきた。だが、需要増に追いつかず、達成は困難な情勢にある。6月にまとめる新たな待機児童解消プランで、実態を踏まえた拡充策を示してもらいたい。社会保障改革は待ったなしだ。高齢化に伴い、医療・介護の費用は膨張する。いかに効率化しつつ、質の高いサービスを提供していくかが問われる。高齢者を含めて、経済力に応じた負担を徹底させることも求められる、としている。

政府が無責任に言うような、空虚な主張。危機感だけを指摘するだけで論理性も、指針もない。このタイプの主張はどれだけ登場しても、何ひとつ変わらない無益なものだ。適切な課題の分析、冷静な議論、地道な行動に尽きる。北朝鮮対応も同じだが。

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