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2931.報道比較2017.3.25

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トランプ政権の実行力は残念なほど低い。オバマ氏に失望した勢いでトランプ氏を選んだ人たちの票は、無駄になる可能性が高くなった。

Wall Street Journal
米下院共和党指導部、オバマケア代替法案を取り下げ (2017.3.25)

米議会下院の共和党指導部は24日、医療保険制度改革法(オバマケア)代替法案を取り下げた。同法案の採決は同日午後に実施される予定だったが、党内の支持を得られなかったため土壇場で見送られた。共和党指導部の側近によると、ドナルド・トランプ大統領はポール・ライアン下院議長(共和、ウィスコンシン州)に法案の取り下げを要請した。ライアン議長は共和党議員の緊急会合を招集したほか、記者会見を行った。この会合に出席した数人の議員によると、法案は撤回された。ライアン議長は同日午後にホワイトハウスに足を運び、支持のとりまとめが難航していることをトランプ氏に伝えた。マイク・ペンス副大統領は法案への支持を拒む強硬保守派グループの説得に当たっていた、としている。

土曜の早朝に起きたので、リアルタイムでこのニュースを受けた。マーケットは動いていて何か反応するかと思ったが、反応は材料出尽くしのような無視の反応だった。
聞き逃していい話には、私は思えない。トランプ政権の実行力は残念なほど低い。オバマ氏に失望した勢いでトランプ氏を選んだ人たちの票は、無駄になる可能性が高くなった。期待が瓦解する日は、やがて訪れる。すぐではないにしても、必ず。

朝日新聞・社説
森友学園問題 説得力ない首相の説明

安倍首相はきのうの参院予算委員会で、「森友学園」への国有地払い下げや学校認可に、自身や妻昭恵氏が「まったく関与していない」と強調した。審議で焦点となったのは、首相夫人付の政府職員から籠池泰典氏に届いたファクスだ。「財務省本省に問い合わせ、国有財産審理室長から回答を得ました」「なお、本件は昭恵夫人にもすでに報告させていただいております」「工事費の立て替え払いの予算化について(略)平成28年度での予算措置を行う方向で調整中」と、政府予算に言及した部分もある。自分の主張を一方的に述べるフェイスブックでの説明だけで、首相夫人という公的存在としての説明責任を果たしたとは到底、言えない。籠池氏は、虚偽を述べれば偽証罪に問われる証人喚問で証言した。昭恵氏も自ら国会で説明すべきである、としている。

毎日新聞・社説
夫人付の職員 不自然なファクス送信

首相夫人の安倍昭恵氏と学校法人「森友学園」の関係をめぐり新たな疑問が浮かんでいる。それは、夫人付の政府職員が籠池泰典・学園理事長あてに送っていたファクスの存在だ。籠池氏の要請を受けて財務省に問い合わせをし、返事をしていた。この件について安倍晋三首相は国会で「職員が制度上、法律上の事務的な問い合わせをした。働きかけや不当な圧力ではない」「妻は土地契約に関し具体的内容は全く聞いていない」と説明した。また、土生栄二内閣審議官は財務省への「個人的な照会」だったと答弁した。首相はこれまで「私や妻が認可や払い下げに関わっていたら、首相も国会議員も辞める」と答弁している。昭恵氏は籠池氏の証言を受けて、100万円の寄付を否定するなどのコメントをフェイスブックに載せた。だが、内容は疑問にこたえるものではなかった。国会や記者会見での説明を改めて求めたい、としている。

昨日書いたとおり、政権が首相夫人の証人喚問に応じるのは、相当なマイナス印象だ。だが、事態を何とか収拾しようとするほど、安倍氏の信任は落ちる。支持率の落ちたリーダーに、今までと同様に側近が動いてくれるだろうか?
また、公開された通信記録は、首相夫人の価値観、行政への奇妙な関与を印象づけた。この印象が、今後プラスに働くことはないだろう。安倍政権の賞味期限末期の印象は強まった。

読売新聞・社説
道徳教科書検定 考えて議論する授業の土台に

2018年度から「特別の教科」に位置づけられる道徳の小学校用教科書の検定結果が公表された。義務教育で新規の教科書が登場するのは、26年ぶりとなる。8社が各学年分を申請して、合格した。話し合いや体験学習を重視し、子供に深く考えさせようという狙いは理解できる。道徳の教科化は、大津市のいじめ自殺問題が契機になった。大半の教科書が、いじめを重要なテーマとして扱った。いじめの場面を児童が演じる授業例には検定意見が付き、「役の交代」の必要性が明記された。関係の固定化などにつながる可能性があるからだろう。いじめを授業で扱う際には、学級の状況に応じた配慮が重要になる。ベテラン教師の大量退職で、若手が増えた学校も多い。新しい教科書を生かすためには、教師の指導力向上が欠かせない。研鑽の機会を拡充する必要がある、としている。

道徳が評価対象になるらしい。私たちは、たとえば安倍晋三氏の道徳の成績を、理性的につけられるだろうか?誰が出しても結果が同様になる成績になる?どう考えてもノーだ。
それを教員に、こどもに対してすることを義務づける。混乱して当然だ。成績をつければ、記録として残る。道徳の成績が悪い人と結婚するだろうか?算数とは違う印象になる。受験の対象にならなかったとして、就職の時にはどうだろう?
文部科学省は、ゆとり教育より大きな過ちを犯している。学校は、人間のすべてを教える場所ではない。

人民網日本語版
「一帯一路」は中国版グローバル化構想 ボアオ総会 (2017.3.24)

ボアオ・アジアフォーラム2017年度年次総会の第1回記者会見がこのほど海南省ボアオ(博鰲)で行われ、周文重事務局長が進行状況について説明した。周事務局長は、「現在、グローバル化は1つの関門にさしかかっている。グローバル化は先進国と発展途上国のいずれにもたくさんのメリットをもたらしたが、その過程で多くの問題も生じている。今はこうした問題をどのように解決するかを話し合うべき時だ」と述べた。周事務局長によると、「『一帯一路』をテーマの一つに選んだのは、『一帯一路』の呼びかけが行われてから、100を超える国や国際機関からの反応があり、中国はすでに60数カ国と関連の協力了解覚書を締結したためだ。ある種の意義から考えて、『一帯一路』は中国版のグローバル化の構想だといえる」という。また周事務局長は、「今年の年次総会には1800人を超える代表が参加し、200人を超える来賓が講演を行う。この200人あまりの講演者のうち100人以上が、今年初めてボアオ・アジアフォーラム年次総会に参加する人々だ」としている。

中国は一帯一路構想を、アメリカ批判の意味でグローバル化のモデル・ケースと位置づけるつもりのようだ。カネを出すからシルクロードを造らせてくれという話がグローバル化と呼べるのかは微妙だ。アジカからヨーロッパまで、戦略的な親中連合をつくるのが目的なのは誰が見ても判る。冷静に考えれば、反グローバルとは文脈は違う。

日本経済新聞・社説
生産性を高めて無理なく残業を減らそう

残業時間への規制案が固まった。残業を実質的に青天井で延ばせる現行制度を改め、罰則付きの上限規制を設ける。繁忙月に例外として認める残業は100時間未満とすることで決着した。制度の見直しを過重労働是正の一歩としたい。重要なのは、労働生産性の向上によって働く時間を短縮していくことだ。働く時間の配分を本人にゆだね、生産性が上がるようにする制度の整備にも政府は力を入れてもらいたい。日本はサービス分野の生産性がとりわけ低く、企業はIT(情報技術)を活用するなどで仕事の進め方を見直す必要がある。いまは労使協定で労働時間規制の適用除外になる運輸業や建設業についても、政府は将来的に残業の上限規制の対象とする方向だ。建設会社や運輸会社は積極的に業務効率化を進めることが求められる。生産性の向上を伴わずに労働時間の短縮を急げば、企業活動に無理が生じやすい。社員が仕事を自宅に持ち帰らざるを得なくなる恐れもある。政府は生産性向上の支援策に多面的に取り組むべきだ、としている。

残業の代わりに副業を認めるのが、日本のような閉鎖的な労働環境では、金銭的価値の生産性は向上するだろう。毒薬になるかもしれないが、いましている仕事の時給より条件のいい仕事があれば、切り上げて帰りたくなる。会社は副業より高給の仕事を提示しなければならなくなる。管理職や経営層が仕事を創出して、時間的な生産性を向上させなければならなくなる。マネジメントの怠慢が日本の停滞の温床だ。彼らには副業に値する能力を発揮する場所もない。副業を求めるなら、彼らも新しい技能を身に付けようと動くはずだ。
もちろん、ポジティブに進まない点もいくつもある。企業秘密の漏洩や、業務管理はより徹底されることになる。だが、中間管理職の「自分の仕事がないから、余計な仕事をつくり出す」体質を壊すのが、生産性を向上させる最良のポイントだ。残業時間を減らすだけでは、生産性が高まる効果は、まるで現れないだろう。

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