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2899.報道比較2017.2.25

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久しぶりのスキャンダルに国会が騒がしい。情報源は政党。メディアの取材力も落ちぶれたものだ。

毎日新聞・社説
森友学園 理事長は国会で説明を

大阪府豊中市内の国有地が格安の価格で学校法人「森友学園」に小学校用地として売却された問題は、さらに疑念が広がりつつある。安倍晋三首相はきのうの衆院予算委員会で、昭恵夫人がこの小学校の名誉校長を辞任したことを明らかにした。国民の関心も高まる中、首相としてもこのまま放置しておくわけにはいかないと判断したのだろう。売却価格が大幅減額された大きな要因は、問題の土地の地下にあるごみの撤去費用を約8億円と見込んだ点にある。費用は近畿財務局の依頼で大阪航空局が見積もったという。しかし、こうした場合、専門業者が見積もるのが一般的で、財務省も国の機関が直接見積もるのは前例が見つからないと認めている。森友学園の籠池泰典理事長は一部メディアのインタビューに応じている。やはりここは、同理事長や近畿財務局、大阪航空局の担当者を参考人として国会に招致し、説明を聞く必要がある。自民党は野党側の参考人招致要求に応じるべきだ、としている。

一報は共産党からだろうか?独自の情報収集力を持っているのはメディアが力を失い、自民党に寄り添う傾向の強い時代には適切に機能している。政権を任せるのは困難だろうが、弛緩した与党を牽制するには大事な仕事だ。新聞はいったい何をしていたのか?安倍政権を批判するなら、共産党のような手法もひとつの攻撃手段だ。考えるべきだろう。

朝日新聞・社説
女性候補者増 政治を変える第一歩に

衆参両院や地方議会の選挙で候補者の男女の数をできる限り「均等」にする――。そのために、政党に女性候補者の擁立を促す法案が、超党派の議員立法により今国会で成立する見通しとなった。男女比の努力目標を「同数」と表記するよう主張していた野党4党が、与党などの「均等」の表記を受け入れた。とくに議会は圧倒的な男性社会だ。女性国会議員はいま衆院で44人(9・3%)、参院で50人(20・7%)。国際機関「列国議会同盟」が1月に公表した下院の調査では、日本の女性衆院議員の割合は統計対象国193カ国のうち163番目だ。女性議員が増えれば、より多様な声が議会に届く効果が期待できよう。多様性は、柔軟でバランス感覚のある政治を実現する素地となりうる。そのために、依然として女性の負担が重い育児や家事、介護などの役割分担をはじめ、女性が政治に参加しやすい環境をどうつくっていくか。今回の立法を、それに向けた方策を社会全体で考えていく契機にしたい、としている。

読売新聞・社説
参院選改革 憲法改正も視野に議論深めよ

伊達参院議長の諮問機関である参院改革協議会が7年ぶりに設置された。各党の参院幹事長らで構成する。最大の焦点は、選挙制度の見直しだ。昨年7月の参院選は、「1票の格差」を是正するため、二つの合区を導入した。対象選挙区を始め、地方の反発は強く、全国知事会は解消を要望している。一方で、格差はなお最大3・08倍に上る。高裁段階では、「違憲状態」が10件、「合憲」が6件と判断が分かれた。最高裁は、年内にも判決を出す見通しだ。忘れてならないのは、参院の在り方や衆参の役割分担を議論し、新たな参院の姿に即した選挙制度とする視点である。「強すぎる参院」を改善するには、衆院での法案の再可決要件を「3分の2以上」から「過半数」に引き下げるという憲法改正も避けてはなるまい。「政局の府」でなく、「良識の府」にふさわしい参院にするため、各党には、党利党略を排した大局的な議論が求められる、としている。

取り上げた2紙でさえ論点がずれている。議席につながる改革を当事者の政党ができる可能性も低い。裁判所と国民が語気を強めなければ危機感は高まらないだろう。

Wall Street Journal
大統領選勝利は「保守的価値観の勝利」トランプ氏 (2017.2.25)

ドナルド・トランプ米大統領は24日、メリーランド州オクソンヒルで開催された保守主義活動家の年次集会「保守政治行動会議(CPAC)」で登壇し、自身の大統領選勝利を「保守的価値観の勝利」だと表現した。税制や規制についての共和党の伝統的姿勢や、トランプ氏をホワイトハウスに送り込む原動力となった経済ナショナリズムを織り交ぜた演説を行った。トランプ氏は、自身の活動の「核心をなす信念」は米国が「自国民を最優先にすること」だと話した。また「忘れ去られた米国の人々はもはや忘れられることはない」とし、共和党は「米国の労働者の党にも」なると語った。そのほか、医療保険制度改革法(通称オバマケア)撤廃、通商協定の見直しなどを通じた雇用拡大といった公約をあらためて強調した。トランプ氏は税制改革、オバマケア撤廃、規制緩和といった選挙公約を列挙し「米国の人々にした約束を一つ一つ、果たして行く」と語った。だが政権は税制や医療保険制度の改革案をまだ示していない。移民対策については、「悪いやつら」の強制送還に重点を置くとした、としている。

産経新聞・社説
米の不法移民対策 軋轢を最小限にとどめよ

トランプ米政権が不法移民対策の実現へ歩を進めた。国土安全保障省が打ち出した、取り締まりと強制送還を強化する指針に従えば、1100万人に上る不法移民のほとんどが送還されるという。こうしたやり方は、メキシコなど関係国との軋轢を激化させ、米国内の大きな混乱をもたらしかねない。トランプ政権にはより現実的な対応を求めたい。強制送還の対象には、交通違反などの軽犯罪者が加えられた。不法移民はおびえ、憤りを隠さない。イスラム圏7カ国からの入国停止をめぐる法廷闘争以上に、多くの訴訟が引き起こされる公算も大である。メキシコが「一方的な決定だ」と、非難しているのは無理からぬことだ。トランプ政権が、いわゆる「国境税」を導入し、国境の壁の建設費用に充てれば、対立の炎はさらに燃え盛ろう。米国は移民国家として、不法移民を社会に根付かせてきたという経緯がある。それにより、800万人とみられる不法就労者が、低賃金の職に就き、米経済を支えている現実がある、としている。

トランプ氏の暴走と形容されてきた価値観、行動、政治手法に、社会が慣れはじめている。マーケットのボラティリティは下がり、メディアの記事も勢いがない。SNSの盛り上がりも減った。メディアとの対立は相変わらずだが、トランプ氏にとっては集めたい注目がスルーされる悔しさと、秘密裏に進めたい行動を悟られないメリットが生まれる。アメリカのメディアには期待している。トランプ氏の暴走を許してはならない。

日本経済新聞・社説
司令塔不在の韓国はどこに向かうのか

韓国で朴槿恵政権が発足してから、きょうで4年がたった。とはいえ、当の朴大統領は昨年末以来、国会による弾劾訴追で職務停止の状態が続く。司令塔不在のなか、混迷を深める韓国はどこに向かうのか。朴氏の疑惑は政界と財閥の癒着問題にも及び、最大財閥サムスングループの事実上のトップ、李在鎔サムスン電子副会長の逮捕にもつながった。これを機に企業統治を含む財閥改革が進み、政財界の関係が透明化されるのであれば望ましい。一方で厳しい世論におもねるあまり、疑惑追及が度を越している側面はないのか。海外では今後の韓国の内政・外交が世論の風潮に左右され極端に振れることを危惧する声も出ている。マティス米国防長官が就任後、真っ先に訪韓したのもその証左だろう。野党内で浮上している米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備や日韓の慰安婦合意の見直し論も、無責任な主張といわざるを得ない。国内改革もしかりだ。例えば韓国経済のけん引役である財閥の力を損なわず、財閥改革をどう進めていくのか。真の国益を冷静に見据えた政策論争を求めたい、としている。

話題がなかったのか?節目で韓国を取り上げているが、意味は見出せない。どこに向かうのか?の問いかけは不思議だ。司令塔不在の時、組織が問題になるのは「どこにも向かえなくなる」ことだ。事実、韓国は意思決定の遅延でボトルネックに陥っている。北朝鮮の危機レベルが上がり、アメリカがリーダーとともに価値観さえ変移している時に。政策論争をいま求めても無駄だろう。決められない時にリスクが事件になる危険を認識しておく方が現実的だ。日本政府はそれなりの対策をしているようだが、日経はまるで準備できていない。

人民網日本語版
「外資撤退ラッシュ」は偏った見方 商務部 (2017.2.23)

商務部(商務省)の高虎城部長は21日に国務院新聞弁公室で行われた記者会見で、「『外資の(中国からの)撤退ラッシュ』という言い方について、自分は偏った見方だと考えている」と述べた。高部長は、「国際的な経験で考えても、中国の実際の状況を踏まえても、すべての国の外貨資金は、経済発展の水準や産業構造の変化に合わせて出たり入ったりするものだ。ここ数年、一部の産業では確かに資金が流出したが、これと同時に多くの先端産業が中国市場に集まるようにもなった。これは資源配置の中で市場が決定的役割を果たしてきたことの結果だといえる」と述べた。高部長は、「私は、中国経済が絶えず発展するのに伴って、市場経済体制がより整い、中国は今後も世界で最も競争力と吸引力をもった投資先であり続けるだろうと確信する」と述べた、としている。

中国経済は、やがてクラッシュする。それはおそらく事実だろう。ただ、中国は危機を乗り越え、さらに発展した経済大国の地位を維持するのも、きっと事実になる。インドが中国を抜くのは、まだリアリティが薄いし、日本の成長率が中国と入れ替わらない限り、日本が中国を越えられる日は来ない。つまり、永遠に近い時間がかかるだろう。外資の流出を気にせずに発展できる中国経済の余裕は、いつ訪れるだろう?

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