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2896.報道比較2017.2.22

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トランプ政権の話題が、ここ数日収まっている。月末の議会演説を待っているのか、トランプ氏が手法を変えたのか。ようやく落ち着いたのか、嵐の前の静けさか。

Wall Street Journal
トランプ政権、強制送還の基準厳格化 (2017.2.22)

米国土安全保障省が21日公表した文書によると、米国内のほぼ全ての不法滞在者が今後は強制送還の対象になる。また、メキシコ側から不法に越境した人は審理まで拘置されるか本国に送還されることになる。この文書はドナルド・トランプ大統領が先月署名した2つの大統領令を施行するもの。オバマ政権下では、不法滞在者でも犯罪者などの優先的な強制退去区分に当てはまらない場合は概して強制送還を免れていた。だが新政策によると、米国に不法に滞在している人はカテゴリーを問わず誰でも、いつでも強制送還の対象になり得る。、としている。

日本経済新聞・社説
世界の安定に欠かせぬ米欧の緊密な連携

米国のペンス副大統領や主要閣僚が相次ぎ訪欧し、トランプ政権誕生でぎくしゃくした欧州との関係修復に動いた。強い米欧同盟の継続は日本にも重要だ。大統領自身が不規則な発言を控え、早く安定した外交姿勢を打ち出して不安を解消してほしい。トランプ政権の幹部が総じて冷静で妥当なメッセージを伝えたことを歓迎したい。欧州側からも評価の声が聞かれた。だが、これで米国への懸念を十分ぬぐえたとはいえない。米政権内で外交方針がきちんと共有されているのか確かでないからだ。トランプ氏は物議をかもす発言を続けており、世界情勢への認識や考え方にも不明確なところが多い。独仏などでは今年、重要な選挙があり内政の不透明感が増す。欧州側も求心力を保つのに苦労している状況だ。米欧同盟が揺らげば世界は不安定になり、影響は日本にも及ぶ。米政権の対中姿勢もなおはっきりしない。トランプ氏が世界の現実を正しく見つめ、理にかなった外交路線を軌道に乗せるよう、日欧も連携していく必要がある、としている。

トランプ政権の話題は、フリン氏の辞任後、減っている。来週には大統領が議会に演説する予定で、本人が「驚くべき減税案」と呼ぶ内容が提示されるかが注目される。外交では、アジアへの批判は手の平を返し、ヨーロッパにも配慮を見せた。唯一、意志を変えていないのは中東。
トランプ政権が中東へのアクションを少しずつ進めていると、各所から声が聞こえはじめてきた。私は、1990年を思い返している。時間があれば、一読を奨める。

湾岸戦争 by Wikipedia

「カネだけ出して人を出さない」と批判され、あれから20年足らずで日本はなし崩しで自衛隊を送る首相がリーダーを務めている。トランプ氏と安倍氏の関係を見ても、不甲斐ない野党やメディアの姿勢を見ても、日本はアメリカに迎合するに違いない。

朝日新聞・社説
文科省天下り もたれ合いに切り込め

文部科学省が、組織ぐるみの「天下り」のあっせんについて中間報告を発表した。内閣府の再就職等監視委員会が国家公務員法に違反、もしくはその疑いがあると指摘した計38件のうち、今回、文科省自身が27件を違法だったと認めた。関与した官僚は前川喜平前事務次官を含め20人に及ぶ。後ろ暗さがあるからこその隠蔽ではないか。前高等教育局長の早稲田大への天下り疑惑を監視委が調べた際、人事課職員が関係者に口裏合わせを求めたことと並んで、許しがたい。この十数年、文科省は改革を促すために大学を競わせ、めがねにかなったところに補助金を出す政策を続けてきた。大学側からは「国の狙いをいち早くつかみ、繁雑な事務手続きをこなすには文科省出身者の力が不可欠」との本音が漏れてくる。調査班は事実関係の解明にとどまらず、こうした官と学のもたれ合いの構図にも切り込み、違法な天下り根絶策の検討に役立つ素材を示してほしい、としている。

考えるほど、公務員の最悪な体質だ。こういう感性の人は民間なら出世できるかもしれない。公務員という生き方を選んだことが間違いで、税金の公正な利用を見失ったひどいケースだ。
朝日が認めているように、経済行為としては、補助金を得たい大学と、行政や政治の思惑を早く知りたい情報源としてのOB。法がなければ、あとは競争が確実に機能するなら、いいじゃないか…?と思うだろう。ならば、そうすべきだ。イエス。必死にアタマをひねり、知恵を出す仕事をするのが行政の仕事なのだ。この公務員は、自分たちでルールを作りながら、抜け道をつくり、抜け道の先で余生の蓄えを肥やしていた。これが税でないなら構わない。こういう不正は、まず全額返納させるシステムにすべきだろう。
朝日の社説の文末には、おそろしい事が書かれている。若年層の減少で、経営を心配する大学が現役の公務員の出向を受けていると。先日、案で出ている大学の無償化、何か関連があるのではないだろうか?行政と政治もつながっている…のか?

毎日新聞・社説
受動喫煙 「屋内全面禁止」を原則に

自分はたばこを吸わなくても、他人のたばこの煙で健康を害することを防ぐため、受動喫煙対策を盛り込んだ健康増進法改正案が今国会に提出される予定だ。世界保健機関(WHO)によると現在49カ国が医療機関や学校、飲食店などでの「屋内全面禁煙」を法制化している。健康増進法で努力義務にとどめている日本の取り組みは遅れている。飲食店を含めて屋内は原則禁煙にすべきである。近年の五輪開催地である北京、ロンドン、リオデジャネイロでは小さな飲食店でも屋内禁煙が法律や条例によって徹底されている。18年に平昌で冬季五輪が開催される韓国でも店内の広さに関係なく全飲食店が屋内禁煙とされている。厚労省の「国民健康・栄養調査」(15年)によると、受動喫煙にさらされる機会は職場や遊技場を抑えて、飲食店が最も多かった。喫煙席と禁煙席を分けていても、壁や換気設備によって煙の移動を防止していない店が少なくない。五輪開催国にふさわしい受動喫煙対策が必要だ、としている。

オリンピックは、グローバル・スタンダードに洗練されていく中で、利用的なハードルのようだ。男性しか会員になれないクラブや、禁煙も仕切れない政党が、世界から嗤われ、変わっていくことを期待している。世界の価値観は時とともに変わる。権利が時代とともに犯罪に変わることは、何度も起きてきた。変われない人が嗤われ、孤立するのは世の常だ。

読売新聞・社説
竹島の日 「領土」認識を広く共有したい

島根県の第12回「竹島の日」記念式典がきょう、松江市で開かれる。22日は、1905年に日本が竹島を島根県に正式編入した日だ。2005年に県条例で竹島の日と定められた。政府は、領土問題を担当する務台俊介内閣府政務官を派遣する。政務官の式典出席は5年連続だ。日本の領土・主権に関する啓発事業は本来、政府の役割である。政府は、地元自治体の式典を継続的にきちんと支援すべきだ。日本は17世紀半ばには、竹島の領有権を確立した。第2次大戦後も、日本の領土として扱われてきた。しかし、1952年に韓国が李承晩ラインを一方的に設定し、力による現状変更を行って以来、不法占拠を続けている。韓国は重要な隣国で、北朝鮮の核・ミサイル問題などでは緊密な協力が求められる。しかし、竹島問題で安易な妥協はあり得ない。韓国側の身勝手な行動には、抗議や懸念表明を行い、平和的解決を粘り強く追求せねばならない、としている。

これが新指導要綱で領土問題はないと言われる国の対応だろうか?自民党は教科書には口を出しても、式典の支援はしない?

産経新聞・社説
北朝鮮の石炭禁輸 制裁履行は中国の責務だ

中国が、北朝鮮からの石炭輸入を今年末まで停止すると発表した。昨年11月に採択された国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議を履行するとの表明である。北朝鮮は12日にも、新型中距離弾道ミサイルの発射実験を強行した。身勝手な行動を経済的に支えてきたのは、北朝鮮の石炭輸出を受け入れてきた中国である。決議の履行を徹底し、密輸などの抜け穴も許してはならない。北朝鮮の核・ミサイル開発について、中国政府当局者は「問題の根源は米朝、朝鮮半島南北の矛盾にある」と繰り返してきた。中国が北朝鮮への制裁履行を「対米カード」とすれば、北東アジアの安全、安定を人質にとるようなもので、容認できない。中国もまた、自ら密輸阻止などに本腰を入れなければ、国際社会で信を失うことになろう、としている。

立春を過ぎてからの表明。おそらく備蓄で年内の石炭の取引は止めても問題ないとの判断だろう。マレーシアで起きた暗殺などで中国が方針を変えた可能性もあるが、これまでの習氏の外交では、信じるに値しない。次に抜け穴ができそうなのは、アメリカとの対立が急速に高まっているイラン。表層の情報より、深い考察の社説が望まれる。

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