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2888.報道比較2017.2.14

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格差の時代、もっとも大事なものは、Union…結束のようだ。結束できない時代だからこそ、結束できる人、組織、社会は強くなるに違いない。

朝日新聞・社説
北朝鮮の挑発 日米韓のゆるみを正せ

北朝鮮が弾道ミサイルを発射した。国連安保理決議への明確な違反であり、国際秩序に対する重大な挑戦である。安倍首相が訪米し、トランプ大統領と、北朝鮮に核・ミサイル計画の放棄を求める共同声明をまとめた直後、挑発行為を再開した。発射されたミサイルは日本全域のみならず、米領グアムをも射程に収める。米国にとっても現実の脅威である。ミサイル発射を受け、日米の首脳は並んで記者会見し、北朝鮮を非難した。発射から間を置かず、日米の結束を国際社会に示した意味は大きい。米国、韓国の政治がそれぞれ不安定ないま、日米韓のゆるみを正し、さらなる連携を促すのは日本の大事な役割だろう。北朝鮮が望むのは、日米韓をはじめ国際社会の足並みの乱れである。日本は、多国間の連携を重視するよう、トランプ氏の米国に働きかけるべきだ、としている。

産経新聞・社説
北のミサイル発射 日米の覚悟問う試金石だ

日米両首脳が確固たる同盟を確かめ合うさなかに、北朝鮮が中距離弾道ミサイルを日本海に向けて発射した。安倍晋三首相とトランプ大統領は緊急の会見を行い、ミサイル発射を断じて容認せず、連携して対処すると表明した。オバマ前政権は「戦略的忍耐」として、北朝鮮との直接対話に応じなかった。その間も、北朝鮮は核開発などを継続した。では、トランプ氏はどのような手を打つつもりなのか。北朝鮮は大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射態勢を誇示している。3月に予定される米韓合同軍事演習に向け、さらなる挑発行為に出る可能性もある。韓国を含む3カ国で、ミサイル防衛能力の強化を急がなければならない。日米韓の当局者らの協議を改めて開催すべきだ。国連の機能を疑問視し、多国間協議を軽視するトランプ氏だが、北朝鮮の手による核・ミサイル開発を阻止する包囲網づくりにも注力してもらいたい、としている。

日本経済新聞・社説
日米韓連携で北のさらなる挑発に備えよ

日米首脳会談のタイミングに合わせたかのように、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行した。核の脅威を振りかざす蛮行は断じて容認できない。日米は連携して厳しく対処するとともに、さらなる挑発に備えていく必要がある。北朝鮮メディアは、地対地中長距離弾道ミサイルの試射を「成功裏」に実施したと公表した。大出力の固体燃料エンジンを採用したとしており、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を改良した新型ミサイルの可能性がある。事実とすれば、ミサイル技術を着実に向上させていることになる。北朝鮮は米大統領選でトランプ氏が当選して以降、核実験やミサイル発射を控えていた。米新政権が北朝鮮にどのような態度で臨むかを注視してきたのだろう。国連安全保障理事会はすでに北朝鮮に厳しい経済制裁を科している。最大の貿易相手である中国を含めた国際社会が結束し、制裁圧力を強めるのは当然だ。ただし、「東方の核大国」をめざすとする北朝鮮が核・ミサイル開発を容易に放棄するとは考えにくい。むしろ、核実験や弾道ミサイル発射を再び頻繁に繰り返す懸念が大きい。北朝鮮の脅威にどう対処し、不測の事態に備えていくか。政治混乱が続く韓国では、野党勢力の間で米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の韓国配備などに否定的な意見も出ているが、北朝鮮の核開発は北東アジアの安定を揺るがす深刻な脅威だ。韓国の与野党とも日米韓連携の重要さを共有すべきだ、としている。

毎日新聞・社説
北朝鮮ミサイル 冒険主義の挑発やめよ

北朝鮮がまた日本海へ向けて弾道ミサイルを発射した。北朝鮮の核・ミサイル開発への厳しい姿勢を首脳会談で確認した日米をけん制しようというものだろう。訪米中の安倍晋三首相は米国のトランプ大統領と緊急の共同記者発表を行い、発射を非難する声明を出した。一致したメッセージをすぐに発信したのは適切な対応だった。北朝鮮は年初から米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を示唆してきた。今回のエンジンはICBMを念頭に開発された可能性がある。短時間の準備で発射できる固体燃料エンジンを採用した長距離弾道ミサイルが実用化されれば、北朝鮮の脅威はさらに深刻な水準になる。トランプ政権はこれから数カ月かけて対北朝鮮政策を固めていくことになる。重要なのは、北朝鮮の核・ミサイル開発を絶対に許さないという断固たる意思を示すことだ。トランプ政権に強い危機感を持ってもらうことが必要だ。日本政府は、利害を共有する韓国とともにトランプ政権への働きかけを強めていかねばならない、としている。

読売新聞・社説
北ミサイル発射 日米同盟を試す不毛な挑発だ

安倍首相とトランプ米大統領が初の首脳会談を行い、北朝鮮の核・ミサイル開発の放棄を求めた直後の挑発である。弾道ミサイルの発射は約4か月ぶりだ。1月に発足したトランプ政権の動向や、韓国政局の混乱を注視していたのだろう。故金正日総書記の生誕75年を16日に控え、国威を発揚する狙いもある。北朝鮮の朝鮮中央通信は、「新型の中長距離弾道ミサイルの試射に成功した」と発表した。米本土に到達する核ミサイルを完成させ、「核兵器保有国」の立場で、トランプ政権と対等の交渉に臨む。この目標に一歩近づいたことを誇示したいのだろう。安保理は緊急会合を開く。北朝鮮に対する非難声明を迅速に発出し、国際社会の断固とした意思を示すことが肝要である。北朝鮮の最大の貿易相手である中国は、石炭禁輸などの制裁を確実に履行せねばならない。懸念されるのは、韓国内政の混迷だ。朴槿恵大統領が職務停止になった後、保守系与党が地盤沈下し、親北朝鮮の野党が勢いを増している。金委員長に、付け入る隙を与えているのではないか、としている。

休刊日明けは見込みどおりの北朝鮮ミサイルへの非難。役に立つ主張は少ないが、日経の社説に少しの可能性を感じた。
ビジネスや日常生活でも同様だが、対峙する相手に緊張を感じさせるには「こちらはあなたを想像以上に知っている」と思わせることだ。対立していれば自制の可能性があり、威嚇は慎重になる。円満な関係ならば、調査の方法を変えれば互いの理解につながる。隠蔽体質で見えにくい国だからこそ、見えていると知らしめることは効果的だろう。偵察、監視に力を注ぐのはどうだろう?知れば知るほど、中国の関与も露呈してくるに違いない。
日本の新聞は、本質的な仕事をしなくなった。ビルの中で議論を重ねていても平和は来ないのと同様、本質をえぐるような記事にはならない。北朝鮮を唯一評価するなら、彼らは行動している。止まることなく。私たちが無関心を装い、安全な場所で無駄な話をしている間も。

人民網日本語版
中国が日本の最大債権保有国に (2017.2.13)

日本の財務省が発表した最新のデータによると、2016年には中国の投資家による日本円建て債の純購入額は11兆2千億円に達し、05年以降で最高の水準に達し、中国は日本の最大債権保有国となった。円建債権保有国上位7カ国は、ルクセンブルク、米国、英国、フランス、中国、シンガポール、ベルギー、としている。

謝謝。中国政府ではなく、中国の投資家という点がすばらしい。政府がいくら対決しようが、人どおしがつながっていれば不安はない。日本人も、その精神を持っているだろうか?「中国政府は嫌いだけど、中国人は大好き」になろう。

Wall Street Journal
米中貿易摩擦、より深刻な打撃受けるのは米国か (2017.2.14)

エコノミストの多くは米中貿易摩擦を中心的な見通しに織り込んでいない。米国のドナルド・トランプ政権が極端な保護主義的志向を抑えると見込んでいるためだ。だが、仮にそうならなかったらどうなるだろう。 ゴールドマン・サックス の上席グローバルエコノミスト、ニコラス・フォーセット氏は「世界に打撃となるが、米国にはさらに悪影響を及ぼす」とし、「貿易はゼロ・サム・ゲームではない。輸入を抑制すれば米国は長期的に損失を被る可能性がある」と指摘する。米国が中国とメキシコからの輸入品に対しそれぞれ45%と35%の関税をかければ、対米貿易に占める両国の割合を考慮した場合の実効関税率は11%程度となる。両国政府が同水準の関税で報復した場合、2019年までに米国内総生産(GDP)を0.7ポイント下押しする可能性がある。中国の成長率は0.3ポイント低下するとみられ、米国はその2倍を超える影響を被ることになる。米輸入総額のうち中国は約21%を占め、中国の輸入に占める米国の比率の倍余りだ。製品の原価上昇もしくは需要後退が「世界的な動向にさらされる企業の賃下げや雇用削減につながる可能性がある」とみる。トランプ氏の特に熱狂的な支持者の一部、すなわちトランプ氏を大統領選で勝利に押し上げたブルーカラー労働者も敗者となる理由はここにある。米国内で海外製品の需要が急減すれば、欧州や日本にも余波が広がる。米国の同盟国で対中貿易が大きい韓国などは、両方向からの衝撃に見舞われるだろう。FRBが利下げしドルが軟化すれば、円やユーロが上昇して一段の難局をもたらしかねない、としている。

Wall Street Journalのこの主張は、トランプ氏が選挙期間中に主張していた頃から、ずっと言われている定説だ。問題はトランプ氏は、懸念された方針を躊躇なく行動に移していることだ。支持者さえも戸惑い、優先順位は低いと言っていたメキシコとの壁も、移民政策も、迷いなく進めた。止まる気さえないように見える。電話会談と日本との会談には変化が感じられるが、気まぐれなのか、方針の変更なのかさえ判らない。不透明感が意図的な手法なら、私たちが惑わされているだけだが…

Financial Times
格差拡大を助長するブレグジットの愚 (2017.2.10)

首相が使った美辞麗句は、現実とはかなりかけ離れいてる。おまけに、首相が選択した「ハードブレグジット」のせいで事態はさらに悪化することになるだろう。この先、どんなことが待ち受けているのか。まず、当然ながらインフレの昂進が考えられる。欧州連合(EU)離脱を決めた国民投票以降の英ポンドの下落と、すでに高水準にある雇用が維持されることの結果だ。レゾリューション財団が政府の予算責任局(OBR)の最新の予測を用いて2020年までの家計所得を予想したところ、実質可処分所得のメジアンは2015年から2020年にかけて3%上昇するとの結果を得た。またメジアンより上の世帯、つまり所得分布で上位50%の世帯の実質可処分所得は7%増えるが、下位50%の実質可処分所得は逆に2%減少するという。これは、英国全体が停滞するうえに所得格差が拡大すること、そして、ここ数年は働く世代の世帯よりもはるかに恵まれていた年金受給者の世帯が、今後もそうであり続けることを意味している。国民のためにより良い未来を手に入れたいと願う国にとってこれらは賢明な選択であるという主張は、信じがたい。大規模な金融危機やその後の低成長による損失を国民が分かち合うよう迫られている国にとってこれらが道徳的な選択であるとは、なおいっそう信じがたい、としている。

ブレグジット後のポンド安による株価上昇と景気の上昇が、先行きを楽観させる雰囲気を英国内に作っているのかもしれないが、現実はFinancial Timesが書くとおり、厳しいだろう。これから先、いくつもの困難に直面するのは確実だ。移民問題を経済より優先するという決断は、少しでも景気が低迷すれば後悔に変わる。
大事な決断の後、もっとも大事なのは結束だ。スコットランドがまた英国からの独立を意識しはじめている。さらに、Financial Timesの文中には、富裕層と貧困層、高齢者と若年層に断絶を感じさせる。アメリカほど鮮明に露呈していない分裂が英国にもあるのだろうか?
格差の時代、もっとも大事なものが判りはじめている。Union…結束だ。低迷の中でいくつもの不公平から分断が進む。結束できる人、組織、社会は強くなるだろう。そのために必要なのもはポピュリズムではないのは確実だが、今までのリーダーシップは通用しそうもない。新しいUnionのあり方を模索したい。

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