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2874.報道比較2017.2.1

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トランプ氏は、あらゆる意見と対話する意志があるか。唯一その点に着目しようと思う。対話せずにいまの強弁がつづくなら、彼がリーダーのうちはアメリカには半分しか賭けられない。支持率がそれを物語っている。まあ…日本政府も似たようなものだが。

Wall Street Journal
トランプ米大統領、薬価の大幅引き下げ要請 (2017.2.1)

ドナルド・トランプ米大統領は31日、製薬業界幹部らに薬価の「大幅な引き下げ」を求める一方、各社の競争力向上につながる規制緩和と減税を約束した。トランプ氏はホワイトハウスに製薬業界の最高経営責任者(CEO)を集めた会合で、メディケア(高齢者向け公的医療保険制度)とメディケイド(低所得者向け公的医療保険制度)の医薬品への支出が大きすぎるとし、多くの場合こうした連邦レベルの制度は医薬品の購入に際して十分な価格交渉力を持たないと指摘した。トランプ氏は、国内で開発された医薬品を不公正な安価で海外へ販売できる米国の仕組みに他国が「ただ乗り」していると批判した。 海外ではなく米国での生産を増やすよう製薬各社へも圧力をかける姿勢を打ち出した。法人税減税や規制の簡素化を遂行する決意であることなどから、国内の事業環境は間もなく変化するとしている、としている。

産経新聞・社説
米入国拒否 「三権」駆使し暴走止めよ

トランプ米大統領が、イスラム圏7カ国からの入国を禁じる大統領令の阻止を図ろうとしたイエーツ司法長官代行を解任した。行政、司法、議会がその力を駆使して、混乱の収拾を図るべきだろう。米国の無秩序状態は、国際社会の安定をも危うくする。大統領令は法律と同じ拘束力を持ち、大統領一人の権限で策定でき、政策を速やかに実現できる。それが有効な事案もあろうが、グリーンカード(米永住権)保持者の扱いも定めないまま一律の入国禁止に踏み切ったのは、明らかに拙速である。野党民主党は大統領令を覆す法案を提出した。15州と首都ワシントンの司法長官が大統領令を「違法」とする声明を出した。西部ワシントン州は連邦地裁への提訴に踏み切った。議会は大統領の決定を変えることができ、州政府の訴えを受けて連邦最高裁は大統領令が合憲かどうかの判断を下すことができる。米国の三権が、健全に機能するかどうかが問われる局面だ、としている。

毎日新聞・社説
日米自動車貿易 理不尽な批判に対抗を

トランプ氏の発言は事実誤認が多い。安倍晋三首相はまず正確な認識を持ってもらうよう説得に努めてほしい。そのうえでトランプ氏が理不尽な要求を持ち出すようなら、これに屈してはならない。トランプ氏は先週、「日本は米国車を日本で売れないようにしているのに、日本車を船に何十万台も積んで米国に売ろうとする」と述べた。日米の自動車貿易は摩擦が激しかった1980~90年代から状況が一変した。2015年の対米輸出は160万台とピーク時の半分以下に減った。日本メーカーが米国で工場を建設し、現地での生産を進めたためだ。15年の現地生産は380万台超と30年前の10倍以上だ。関連の雇用も150万人を創出している。トランプ氏に近い米自動車メーカー首脳は「貿易を妨げるのは為替操作」と発言している。日本などが輸出に有利になるよう自国通貨を安値に誘導していると批判したものだ。首脳会談にあたって、首相は「言うべきことは言う」と述べている。一方的な要求を突きつけられても応じない姿勢で臨むべきだ、としている。

読売新聞・社説
米政権VS報道 「もう一つの事実」はあり得ぬ

政権に批判的な論調を一切認めない。根拠を欠く主張を「事実」として押しつける。メディアの自由な取材と報道が民主主義に果たす役割を理解していないのではないか。トランプ米大統領や政権高官の野放図な言動が目立つ。政権と米メディアの激しい対立は、発足直後から始まった。スパイサー大統領報道官も、客観的な証拠を提示しないまま、聴衆が「過去最多だった」とする声明を一方的に読み上げた。8年前のオバマ大統領就任式の写真と比べて、今回の人出が少なかったのは一目瞭然だ。それでも、トランプ氏側近の高官は、報道官の見解について、「オルタナティブ・ファクト(もう一つの事実)だ」と強弁した。大統領の言葉は、たとえ虚言や誇張であっても、変えようのない事実だとでも言うのか。報道機関は専門家の意見も聞きながら、個々の施策を吟味し、論評する。世論も幅広く吸い上げている。自由主義社会では、メディアとの健全な関係の構築が政策推進に欠かせないことを、トランプ政権も認識せねばなるまい、としている。

日々、トランプ劇場は数々の話題を提供してくる。ポジティブな内容は極端に減ってきた。恐怖政治のような話ばかりが聞こえてくる。気にすべきは支持率だ。海外から見ると批判的な部分だけが見えるが、アメリカ国内はトランプ氏の入国規制の大統領令には49%が支持、不支持を上回っている。

トランプ大統領の入国規制、支持が上回る=調査 by ロイター

支持率は、就任から5日目の26日には不支持が上回り、28日には過半数を超えた。それでも支持が40%は維持している。

Gallup Daily: Trump Job Approval by GALLUP

トランプ氏批判はたやすい。だが、支持者が想像以上にいる。女性やマイノリティは拒絶感から抵抗という行動をはじめている。一時は静観に向かったムードから、批判に戻った人も多い。そんな中でも、対話を促す人もいる。現実として見えてくるのは、アメリカの分断は、選挙後、トランプ政権とともに加速度的に進行している。下手をすれば、本当に国家が分裂しそうなほど。それを防げるかは、アメリカ国民よりは、トランプ大統領が対話の意志を持つかだろう。私は今後のトランプ氏を、唯一その点に着目しようと思う。彼が変わることは諦めた。支持者もいる以上、変わる必要がないとも言える。あとは、反対派と対話する意志があるかだ。対話せずにいまの強弁がつづくなら、彼がリーダーのうちはアメリカには半分しか賭けられない。支持率がそれを物語っている。それは、今までのアメリカに比べて極めて成功や投資の確率が下がることを意味する。
前例がないことがつづくなら、私たちも前例のない対応を考えなければならない。アメリカ政府を半分しか信じられない時代が来た。まあ…日本政府も似たようなものだが。

日本経済新聞・社説
脱デフレの長期戦に細心の目配り保て

日本銀行は1月の「経済・物価情勢の展望」(展望リポート)で日本経済の先行きにやや強気の判断を示した。2016年度と17年度の実質国内総生産(GDP)は政策委員の見通しの中央値でそれぞれ1.4%増、1.5%増と、16年10月の前回に比べ各0.4ポイント、0.2ポイントの上方修正をした。デフレからの脱却へ長期戦に臨む日銀にとって円安は追い風だが、足元の物価上昇の勢いは弱い。17年度以降の物価予測は据え置いた。頼みの綱の円安に反転のリスクもある。消費者物価上昇率を年2%に高める目標の達成へ細心の目配りが必要だ。民間銀行が日銀に置く当座預金の一部に「手数料」を課すマイナス金利政策の導入決定から1年がたった。市場金利は大幅に低下したが、黒田東彦総裁が「半年、1年もかからない」と語った実体経済へのプラス効果は「まだ多くは生まれていない」(全国銀行協会の国部毅会長)との声が多い。保護主義の動きが強まり、世界や日本の経済に悪影響を及ぼす展開も懸念される。トランプリスクで追い風が逆風に転じる事態も想定し、日銀と政府は強力な成長戦略の実行と合わせたデフレ脱却の努力を粘り強く続けてほしい、としている。

安倍氏と黒田氏が似て見えてきた。日経も平然と粘り強くつづけることを期待しているが、自分で設定した期限を守れない人の約束は、遅延が許されるのは一度だけだ。2回目以降は、モラルが低下し、本人も違う論理で話をすり替える。アベノミクスも、異次元緩和も、自分で設けた期限の遅延を反省したのは最初だけ。こういう約束は、守られることはない。
インフレ目標は、外部要因の金利が上がりはじめている。日銀の心配は、景気よりはインフレに変わっているだろう。買い上げた日本国債、どうするつもりだろう?

朝日新聞・社説
国産機MRJ 開発体制を立て直せ

三菱重工業が開発する国産初のジェット旅客機「MRJ」の納入開始が、また先延ばしされた。08年に事業が始まって以来5回目の延期で、当初計画から7年遅れの20年半ばになる。度重なる延期の理由は、設計の変更や検査態勢の不備など、さまざまだ。今回は、安全性を高めるため、飛行を制御する機器の配置を分散させることにした。社外から招いた技術者の意見に従ったという。重要な変更の判断がなぜここまで遅れたのか、首をかしげざるを得ない。宮永俊一社長は記者会見で、安全規制への対応で知見が足りなかったと説明した。開発前の情報収集やリスク分析も不十分だったという。日本のメーカーでは最近、東芝の原発やタカタのエアバッグなど、プロジェクト管理や品質確保でつまずく例が相次ぐ。原因や背景はさまざまだが、技術的な課題だけでなく、組織に根ざす弱点も洗い出してほしい、としている。

もんじゅ化していないと、三菱重工は説明して欲しい。三菱自動車の轍を踏むよりはましだが、7年?10年一昔という諺をイメージするなら、あと3年で時代が変わる。その時に、リージョナル・ジェットというビジネス・ニーズは確実なのだろうか?経営層は思考しているだろうか?今のビハンドではなく、変化に適応できているかを。

人民網日本語版
春節長期連休 最初の3日間で観光客1.95億人 (2017.1.30)

2017年の春節(旧正月、今年は1月28日)大型連休(1月27~2月2日)は29日に3日目を迎えた。国家観光局によると、全国の観光市場の運営状況は安定し、整然と秩序が保たれ、観光消費の意欲が徐々に発揮されている。各地では民俗的祝祭イベントが華やかに開催され、家族の集まりや旅行がにぎやかに行われ、海外旅行に出かける人は中国の春節ムードを世界中に広めている。国内の長距離旅行では、北へ行って氷や雪を眺める旅、南へ行って寒さを避ける旅が引き続き人気だ。この3日間に全国で受け入れた観光客はのべ1億9500万人に上り、前年同期比13.9%増加し、観光収入は2350億元(1元は約16.6円)で、同15.3%増加した。客船での海外クルーズ旅行の伸びが大きく、特に家族での旅行が急速な伸びを示し、ツアー参加者も同約10.7%増加した。主な海外旅行先をみると、近場ではシンガポールやベトナムなどの東南アジア諸国の伸びが大きく、遠方ではフランス、スイス、ドイツ、イタリアが軒並み上昇し、ロシアは約1.7倍に増えて春節連休期間に観光客が最も急速に増加した旅行目的地になった、としている。

あと数日、中国はつかの間の安息を過ごしていることだろう。中国がさらに豊かになり、中国のライフスタイルが世界に広まると、世界の多様性はより高まる。ギスギスとしたアメリカのノイズで世界が荒れる中、中国が大らかであるほど、魅力として映る。それは、ナンバーワンになるには、大きなチャンスになる。憧憬を得られれば、少ない資源が、大きな価値を生みはじめる。対決しないで柔らかく関われればいいのだが…

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