ORIZUME - オリズメ

2871.報道比較2017.1.29

2871.報道比較2017.1.29 はコメントを受け付けていません。

利益は半減するかもしれないが、損失も半分。賭けるのも半分。いつでも後ろ足は逃げられる状態で、片足は踏み出す姿勢が理想的。日本人ですから。

Wall Street Journal
トランプ氏と米英の特別な関係 (2017.1.28)

米国の大統領が英国の首相と手を組むと、米国の大統領が得をすることが多い。ドナルド・トランプ大統領とテリーザ・メイ首相はレーガン元大統領とマーガレット・サッチャー元首相のような関係を築くかもしれない。米英首脳は27日、ホワイトハウスで会談、トランプ氏は対ロシア制裁についてこれまでより慎重な姿勢を示した。トランプ氏は28日に大統領就任後初めて、ウラジーミル・プーチン大統領と電話会談を行うことになっているが、英米と協力関係にある欧州各国との連帯について、メイ首相の話に耳を傾けたのは賢明だろう。制裁の原因となった問題が解決される前に制裁を解除すれば、トランプ氏は外交政策を巡り、自身の信頼性を損なうことにもなる。制裁解除を急げば、将来的にプーチン氏をさらに強気にさせるだけだ。トランプ氏がロシア政府との関係改善を望んでいることは誰でも知っている。しかし、トランプ氏は英国との関係をないがしろにするべきではない。英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)に向けた貿易協定の早期締結をはじめとして、英国との特別な関係を強化することはトランプ氏のためにもなるし、米国の国益にもかなう、としている。

朝日新聞・社説
米政権と報道 事実軽視の危うい政治

トランプ氏は「私はメディアと戦争状態にある」としつつ、報道機関を「地球上で最も不正直」と非難した。権力者の言動をメディアが点検するのは当然のことだ。報道に誤りがあれば、根拠を示して訂正を求めればよい。政権が一方的に攻撃し、報復まで示唆するのは独裁者の振るまいだ。政策全般について、正しい情報に基づいて決められているのか、国民や世界は疑念を深め、米政府の発表や外交姿勢も信頼を失っていくだろう。大統領に就いた今、自身が批判と点検の対象になり、重い説明責任を負うことをトランプ氏は認識する必要がある。権力と国民のコミュニケーションが多様化する時代だからこそ、事実を見極め、政治に透明性を求めるメディアの責任は、ますます重みを増している、としている。

産経新聞・社説
安全保障 防衛強化の具体策を語れ

首相は、米国のトランプ政権発足を踏まえ、日米同盟のあり方について「わが国としても防衛力を強化し、果たし得る役割の拡大を図っていく」と語った。軍拡をやめない中国は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)の奪取を狙っている。東シナ海や南シナ海では、日米や周辺国への挑発、威嚇をためらわない。
 北朝鮮は大陸間弾道弾(ICBM)の発射態勢を誇示し、「迎撃を試みれば、戦争の導火線に火をつけることになる」と米国を恫喝する状況である。トランプ政権は、日本や韓国、北大西洋条約機構(NATO)などの同盟国に、防衛上の役割分担の拡大を求める方針だ。独自の抑止力を持つため、敵基地攻撃能力の導入は決断すべき事項だ。その上で、標的を探る無人機、防空レーダーを無効化する電子戦機など、必要な新装備についての具体的な議論が重要だ、としている。

日本経済新聞・社説
同盟国は米政権に責任ある行動を促せ

外国首脳として最初にワシントンで会談した英国のメイ首相は、この点でひとまず一定の役割を果たしたといえるだろう。メイ首相によると、トランプ氏が「時代遅れ」と批判していた北大西洋条約機構(NATO)について、会談では「確固たる関与」を確認した。NATOは米欧同盟の基礎となるだけに、重要性で一致したことは前向きな成果だ。ロシアとの関係でメイ首相は、米側との共同会見で「ウクライナの和平合意が履行されるまでは対ロ制裁を継続すべきだ」との立場を表明した。ロシアとの関係改善に危ういほど前のめりなトランプ氏に、安易に追随しない姿勢を示したものだ。トランプ氏の就任後の言動からはっきりしてきたのは、自由貿易に反し、排外的な選挙公約を本気で実行しようとしていることだ。このままトランプ氏が独善的な政策を強行していけば米国は世界のリーダーの座を失い、秩序を乱す元凶にすらなりかねない。国際社会への打撃は計り知れない。多国間の自由貿易体制や民主主義の価値の大切さを説き、アジアの安定を保つため日米で協力する路線を再確認する。これまでの米大統領には当たり前だった価値観や世界観をていねいに訴え、共有していく努力が欠かせない、としている。

毎日新聞・社説
米英首脳会談 損得の「特別な関係」か

トランプ米大統領が、英国のメイ首相と会談した。トランプ氏が大統領就任後、初めて迎えた外国首脳である。欧州連合(EU)からの離脱を決めた英国は、今後のEUとの貿易交渉などで孤立しないために、伝統的な同盟国である米国を味方につけておく必要があった。一方、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)から離脱するなど、多国間協調の枠組みを拒否して「米国第一」路線に踏み出したトランプ政権には、2国間交渉を軸に外交を進めていく方針を国際社会に示す狙いがあったろう。トランプ氏は、英国のEU離脱を改めて支持するとともに、貿易交渉では意見調整が複雑なEUを相手にするよりも、英国だけと交渉する方が進めやすいという考えを示した。同じ理由から日本にも、2国間の貿易交渉を迫ってくるのだろう。損得だけで結びつく「特別な関係」にとどまるのであれば、国際社会の信頼を得ることはできないだろう、としている。

読売新聞・社説
トランプ外交 威嚇では国際秩序は保てない

トランプ米大統領が、米国とメキシコの国境に壁を建設するよう命じる大統領令を出した。「メキシコに費用を全額負担させる」という持論を貫いた。両国関係は急激に悪化し、予定されていた首脳会談が中止になった。トランプ氏は、入国審査の厳格化や、難民受け入れの120日間停止を柱とする大統領令にも署名した。シリア難民は当面受け入れないことになった。テロの危険がある国を対象に、入国ビザ発給を制限する方針も盛り込まれた。トランプ氏は、就任後初の首脳会談をメイ英首相と行い、長い歴史に根ざした両国の「特別な関係」を確認した。英国の欧州連合(EU)離脱を見据え、将来の貿易協定の締結に向けて、高官級対話を開始することで合意した。 メイ氏は、ウクライナの停戦合意が完全に履行されるまで、「制裁は続けるべきだ」と述べた。トランプ氏は、プーチン露大統領との友好関係構築に改めて意欲を示した。米露の過度の接近を警戒し続けることが欠かせない、としている。

ほぼ全紙がトランプ氏の話題に集約。内容は、各紙でばらけているが、外交の懸念が、経済から安全保障に移っている。週末を前に中東・アフリカの入国制限をはじめたことが原因だろうか。
産経の勇み足の発想では、取り返しがつかない。私は、こういう時こそ日本人のずるい「のらりくらり」を積極的に利用した方がいいと思う。今のトランプ政権と密着するのは危うい。アメリカとの距離が離れるリスクも恐い。結果、どっちつかずになる。利益は半減するかもしれないが、損失も半分。賭けるのも半分。いつでも後ろ足は逃げられる状態で、片足は踏み出す姿勢が理想的だと思う。
二国間の協議を進めるなら、TPPの打診の時間も半分はもらう。強硬な条件も半分は受け入れる変わりに、こちらの条件を半分は満たしてもらう。なぜ?と聞かれたら「日本人ですから」と笑おう。すべてご破算にする必要もなければ、すべて受け入れる属国もたくさんだ。

人民網日本語版
アパ右翼書籍問題 中国五輪委が日本に交渉申し入れ (2017.1.27)

国オリンピック委員会の報道官は26日、「中国オリンピック委員会は日本のアパホテルが右翼的な書籍を置いていた件について日本側に交渉を申し入れた」ことを明らかにした。2017冬季アジア札幌大会を準備運営する第8回札幌アジア冬季競技大会組織委員会の事務局長は、「すでに中国五輪委に回答の書簡を送っており、アパホテルが客室、ホール、フロントに置かれていたすべての右翼的書籍を撤去すると決定したことを伝えた」と話す。中国五輪委は、「日本側が約束を着実に履行し、大会期間中に同じような問題が再び起こらないことを保証し、冬季アジア札幌大会の成功を保証することを願う」とコメントしている、としている。

日本国内に、ビジネスより政治思考を優先する企業がいることを明白にしてくれたのは、ありがたい。中国で似たことがあっても問題にはならないだろうが、日本で起きれば問題になる。これは歴史の問題ではなく、自由民主主義の国として果たすべき義務と受け止めるべきだ。自由は窮屈だ。代わりに、何を言っても捕まりはしない。

Comments are closed.