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2858.報道比較2017.1.16

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いま、証券会社や銀行は、株や投資信託をどう取り扱っているだろう?気になる過熱感といっしょに電話勧誘をしている時期?末期症状が見えはじめた。

毎日新聞・社説
大学入試改革 制度の安定性が重要だ

大学入試センター試験が実施され、今年も受験シーズンたけなわとなった。そして今正念場を迎えようとしているのは、センター試験に代わって2020年度から登場する新共通テストの設計である。たとえば、新テストの目玉の一つである英語試験の民間検定試験などへの委託について、本紙が全国の国立大を対象に賛否を問うアンケートを実施したところ、賛成を表明したのは全体の3割程度にとどまった。民間検定の高額な受検料負担が生じる問題や、高校の指導が資格試験対策になりかねないという懸念など、意見は多様だ。制度が複雑化・煩雑化するという批判もあった。若者の将来選択に重要な節目ともなる大学入試が変われば、さかのぼって学校教育が変わり、グローバル化時代や人工知能(AI)などで急速に変化する社会に生きる力を育成できると文科省は説く。その要である入試改革が制度的に不安定であったり、見切り発車的に実施されたりするようでは、絵に描いたモチになりかねない。受験世代や教育現場のみならず、社会にも広く改革の趣旨と仕組みに理解を得てこその安定である、としている。

文部科学省の方々は、いまの社会の変化の中で時代に適応しているだろうか?世界のどこでも通用できる?AI時代に生き残れる?残念だがそうは見えない。頼りなさを感じる。いま問われているのは、コンセプトではなく、方法論だ。なのに、未だにコンセプトの正当性を称えている。
グローバルな時代で、AIで急速に変化すると文科省が想定するような時代に、もっとも望まれる人材は、明日から石器時代になっても、突然にインターネットが止まっても、言葉が通じないような地に連れて行かれても平然と生き残れるような人たちだ。そういう人たちの中核は、柔軟さと、現実を受け入れる発想であって、条件が整わなければできないことや、必ず答えが出るような問題を時間内に解くことではない。大学という場所が、その素養をつくるのに貢献するのは正しいし、すべての学校がそのためにあるのだといわれても納得する。だから、文科省の方針は十分に理解する。
だが、大学に行くために、チェックしておきたい学力を測るテストに、この柔軟性をどうやって測るのか?という議論は、理想論とは別物だ。もし、学力がどのようにできあがっているかを見たいなら、出る時にテストするスタイルに変える、というのがアクティブ・ラーニングには正しいのであって、入る時に「どう学ぶか」「どう学んできたか」を、筆記形式のテストで判断するのは、おそらく実現不可能だ。
もし、ドラスティックに変えるなら、テストの出題方法ではない。テストの発想を変えなければ無理だ。入りたい人は学力だけをチェックして入れて、適正に合致しているかを3か月単位で判断し、進級時と卒業時にはレビューする。それが、詰め込み型ではなく、覚えたか?ではなく学んだか?の確認のアプローチだ。
そこまで変える発想を、現時点で文部科学省が持っていないという時点で、文部科学省の柔軟性のなさが見える。日本の学校のシステムの問題が指摘されているのも、主にそこに集約されている。なぜ、すべての判断を入る場所に集中させる意味があるのだろう?その指摘をした人はいないのだろうか?

産経新聞・社説
訪日客2400万人 リピーター増やす工夫を

日本を昨年訪れた外国人旅行者は前年より2割以上増え、2400万人を超えた。初めて1千万人を突破してから3年で2倍超という早さだ。政府は東京五輪が開催される2020年には「4千万人」の目標を掲げている。今後は、増え続ける訪日客をいかに円滑に受け入れるかの体制整備がますます急務となる。それには、全国各地域の魅力を外国人に分かりやすく伝えることが必要だ。旅行者は東京から大阪、京都を周遊する「ゴールデンルート」に集中しているが、これを地方に分散させる工夫をもっと凝らさなければなるまい。地方の祭りに参加できる旅行プランなどは、外国人観光客にも人気が高い。観光資源に恵まれた日本の魅力を海外にさらに広めるため、地域密着型の旅行商品をもっと用意すべきだろう。訪日客の数を追うのみならず、滞在日数を増やし、質の向上を図る。その積み重ねは「観光立国」への歩みにつながる、としている。

インバウンドと呼ばれていた訪日外国人の経済効果を、爆買いに集中させていた思考から脱却しはじめているのは素晴らしい。中国が法改正しただけで、爆買いは瞬時に消えた。これからも、リスクは円高だろうが、2000万人を突破した成果は称賛する。これは、出生人数の10倍以上の規模。ひとつのマーケットだ。リピートだけでなく、訪日外国人からのクチコミ、彼らの次の世代、彼らが帰国してからの生活に日本を浸透させられれば、関係は深く、経済効果以上の価値が生まれるに違いない。訪日外国人の存在は、これからは常に意識すべき問いかけになるだろう。日本にとって、新しい開国に近い。ずっと挑戦をつづけるべきテーマだ。

朝日新聞・社説
震災と自治体 備えを進化させよう

6千人以上が亡くなった阪神・淡路大震災が起きて、17日で22年になる。追悼行事は2年前の半分に減った。被災地では区画整理が進み、震災を知らない転入者が増えている。神戸市では職員の52%が震災後の入庁で、災害対応の未経験者が半数を超えた。あの体験を語り継ぎ、風化を防ぐとりくみが必要だ。災害は発生時間帯や場所などによって、思わぬ被害を拡大させる。新たな知見を採り入れて備えを進化させることも不可欠だ。とりわけ緊急時に情報が集積する自治体の責任は重い。昨年4月に起きた熊本地震の被災地に、兵庫県内の市町村からは約1200人の職員が応援に行った。中でも神戸市は約600人を派遣。その半数は阪神大震災後に入った世代だ。 昨年起きた熊本や鳥取の地震では、庁舎が激しく被災して、自治体が防災拠点として機能しなくなる問題が浮かんだ。災害は社会の不意をついて起こるともいう。「想定外」を一つ一つつぶしていくことが、実効性のある減災への近道だ、としている。

22年で風化に抗うのは確かに困難だろうが、時間経過とともに変化する環境に合わせた反省も必要だと思う。あの当時、インターネットや携帯電話は今ほど普及していなかった。情報伝達のスピードは変わった。電話やメディアの役割は薄れ、SNSなど新しいプラットフォームの位置づけが期待される。朝日が重視する自治体に、多くを期待する時代も終わりに近づいているのではないか?高齢化と職員にこれ以上の負荷を押し付けるのは合理的なのだろうか?判断や、情報の集約としての役割は担うべきかもしれないが、熊本を見ても自治体がボトルネックになる状態は散見される。彼らは、能力不足なのではなく、キャパオーバーではないか?
阪神淡路大震災のもっとも大きな教訓は、都市部が被害を受けた時の困難だと思う。その都市さえ、20年で変容を遂げた。当時以上に過密度を上げている東京、住民に震災への供えの意識はあるだろうか?人が減りつづける地方都市は、均一化された災害対策を実現できる余力があるのだろうか?私は、20年前の体験の風化の心配より、20年前からまるで思考を変えていない災害対策に危機感を覚える。

日本経済新聞・社説
遺伝情報に基づくがん治療の普及を急げ

がん患者一人ひとりのゲノム(全遺伝情報)を調べ最適な治療薬を選ぶ方法が、米国や欧州で広がり始めた。日本も今夏に国家プロジェクトを始める予定だが、米欧に大きくおくれているだけに真に効果のある内容にしてほしい。がん研究はここ10年ほどの間に飛躍的に進んだ。ゲノムを解析する装置が安価で使いやすくなり、普及したのが大きな理由だ。日本でもIT(情報技術)産業を巻き込み「医療ビッグデータ」を活用する能力を磨かなくてはならない。ゲノムの特徴と心身の状態を関連づけたデータベースの整備や、新薬の臨床試験の拡充が不可欠だ。先端医療とITの能力を併せ持つ人材の確保も急務だ。ゲノムデータは宝の山であり、未知の利用法もまだあるだろう。国立がん研究センターなど中核拠点では米欧に倣うだけでなく、まったく新しい診断・治療法に果敢に取り組めるよう研究費の配分にも工夫が必要だ、としている。

今日の社説は、主旨と事例を理解して欠いているとは思えない。論点のピントが何度もずれているし、事例を少し調べるだけでも日経の理解とは違う結果が出てくる。日経は医療とITの関係を書きたかったのか?がん治療を書きたかったのか?不明だし、論点がおかしい。
ゲノム解析は、がんだけの話だろうか?がんに特化しなければ、日本でもいくつかの企業が解析ツールやキットはビジネスにしている。これをビッグデータと言い出すと、話が違わないか?と思う。ゲノム解析を個人に提供する企業が、もしビッグデータとして総括して答えを見出すことを想定しているのだろうか?プライバシーは?医療情報は個人情報以上の守秘義務もある。臨床という言葉も出ているが、データを収集して統計的な解を予測するのと、臨床は真逆のアプローチだ。何をビッグデータと言っているのだろう?
そこに、さらにオプジーボの薬科の話題を持ち出してきた。これは…あざといSEOのつもりか?話の広げ方に違和感がある。その上、結論はゼロ。
前回の事例を織り交ぜた社説とは、似て非なるものになっている。今日のレベルなら、日経の社説の品質はひどいと言われ、読者は減る一方だろう。コンテンツとして必要な理解と、キュレーションにさえ求められる総括が不足している。新聞社のコンテンツとは思えない。

人民網日本語版
外交部、「一つの中国」原則は交渉不可 (2017.1.15)

中国外交部(外務省)の陸慷報道官は14日、「米国に対して、台湾問題の高度な敏感性を認識し、中国側に示した約束を守り、台湾問題を適切に処理するよう促す」と表明した。陸報道官は、「世界に中国は1つしかなく、台湾は中国の領土の不可分の一部で、中華人民共和国政府が中国を代表する唯一の合法的政府である。これは国際社会に公認された事実であり、誰も変えることはできない」と強調した。そして、「『一つの中国』原則は中米関係の政治的基礎であり、交渉不可能なものだ」と主張。「米国に対して、台湾問題の高度な敏感性を認識し、『一つの中国』政策、中米間の3つの共同コミュニケの原則を堅持するという歴代政府の約束を守り、台湾問題を適切に処理するよう促す」と表明した、としている。

読売新聞・社説
米中露と世界 「トランプリスク」が到来する

トランプ氏は、11日の記者会見で、「中国は経済で米国を食い物にし、南シナ海を要塞化している」と非難した。独善的行動を自制させるには、厳しい言葉だけでなく、日本など同盟国と緊密に連携し、関与することが欠かせない。トランプ氏の関心が貿易上の利益に集中し、アジア太平洋地域の安定に関する視点がないのは気がかりだ。ビジネス感覚で中国との取引に走る懸念が強まる。中国とロシアに対し、どのような外交戦略と理念で向き合っていくのか。トランプ氏は早急に提示せねばならない。プーチン氏は、来年の大統領選での再選を視野に入れる。「米国と対等の関係」をアピールし、国民の愛国心に訴える積極外交と経済再建の両立を目指している。中国の習近平政権は、トランプ氏が経済と安全保障の両面での強硬姿勢をどう行動に移すかを見極めようとするだろう。トランプ政権は、中国との軍事衝突を避けると同時に、一方的な海洋進出を制止する責務も忘れてはならない、としている。

まとまりのない読売の不安についての主張と、シンプルな中国の主張にまとめてみた。どちらに説得力があるかは明確。言葉が多いばかりの日本は、いつも「で?どうしたいの?」と言われて、言葉を濁す。その主張の方法を改めて欲しい。

Wall Street Journal
サブプライム危機の再来か、米PACEローン(前編) (2017.1.16)

米カリフォルニア州イングルウッド在住のディアナ・ホワイトさんは業者から勧められた改装工事費用4万2200ドル(約490万円)のローンを抱える余裕はないと伝えた。その業者はホワイトさんに、このローンは「政府プログラム」であり、問題ないと言ったという。そこでホワイトさんはローンを申請し、承認された。2年後の今、ホワイトさんはローンの支払いに苦しんでいる。ホワイトさんが利用したのは、戸建て住宅向けのPACE(Property Assessed Clean Energy=不動産として評価されるクリーンエネルギー設備)と呼ばれる公的ローン制度だ。省エネ設備の設置に融資するもので、太陽光パネルやエネルギー効率の良い窓やエアコンなどの購入を促進させる制度として、全米各地で導入されている。PACEローンの最大の貸し手であるリノベート・アメリカは昨年11月、借り手から3件の訴訟で訴えられた。争点は、利子や管理手数料の二重取りをしていたなどの点だ。原告は集団訴訟を目指している。一方で同社は原告の主張を否定したうえで、「PACEと自社、そしてプログラムを積極的に守る」としている、としている。

いま、証券会社や銀行は、株や投資信託をどう取り扱っているだろう?リーマン・ショック前、仕組み預金や毎月分配金の支払われる投資信託が活況になり、ダマされたように塩漬けにさせられた過去を思い出した。
いつでも悲観論者と言われるような投資家もいるが、マーケットに近い人たちほど、アメリカ株の過熱にはずいぶん前から警戒を発している。そう言われながら上がっているから予想は外れている、当てにならないとも言えるが。いまはじまったトランプ相場も、長くない、付き合う時は身構えながら、と諌める声がほとんど。今が買い時、株はさらに上、借金してでも…と言う声が大きくなったら、いよいよ末期症状。アメリカは、その環境に入りつつある。
当時、なぜサブプライム・ローンが批判されたかを思い出したい。金融機関が利益のためにローンを売った。それがシンプルな答えだ。当時と同じことが再現され、トランプ政権は金融機関に二度と過ちを認めないための規制法を撤廃に向かう。アメリカ経済のため?雇用のため?いや、金融機関と富裕層のためでしょう?

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