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2849.報道比較2017.1.8

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保護主義にむかう時代だからこそ、国境を越えていく挑戦が生きる時代になる。マネーや経済の流れを見て誤解しない方がいい。テクノロジーや知識に国境はない。

読売新聞・社説
欧州政治情勢 独仏結束で安定を維持したい

読売は二重の危機というが、数年前、世界は4重苦とも6重苦とも言っていた。ギリシャ危機でEUが断絶をはじめた頃から、ヨーロッパはずっと暗い。ただ、当時の暗さは大半が経済だった。いま、ヨーロッパの課題は政治が半分以上を占めている。カネで揉めていた人たちが、貧しさで苛立ち、ルールがおかしい、指導者がおかしいと言い出す。さらに、国からマイノリティを締め出せと言い出した。この流れは最悪だ。歴史が繰り返すなら、この先、断絶は壁を作り、壁の向こうで勝者と弱者ができあがる。勝者は分断が勝利の要因と捉えて維持しようとし、敗者からは逃げ出そうと人がさらに争いを続ける。分断が、やがて紛争に変わる。これは、ヨーロッパだけの縮図ではない。地球というコミュニティで、この問題が大きくなっている。
アメリカは、極めて豊かだ。オイルも自国で賄えるようになった現在、アメリカは世界で唯一、鎖国しても十分に成り立つ国と予想されている。中国は、残念ながら人口の多さで食えない。ヨーロッパは国境が多過ぎるせいで、もっとも争いが起きやすい地域に戻る。ロシアは、また連邦にならなければ食えない中で、欲を出す可能性が芽生える。
日本は、加工貿易で経済発展してきた以上、相当に危うい。アメリカとだけでもうまくやりたい気持ちになるのは判る。保護主義反対論を唱えるのも当然だ。今のところ、見透かされながらもうまくやれている印象だが、キーとなる経済的なカードが以前に比べて少ない気がする。私たちに求められるのは、仲良くしたくなるほど欲しいテクノロジー、人材、スキルだと思う。保護主義にむかく時代だからこそ、国境を越えていく挑戦が生きる時代になる。マネーや経済の流れを見て誤解しない方がいい。テクノロジーに国境はない。

産経新聞・社説
原子力問題 日米協定の継続に全力を 山積する大型課題を解決せよ

産経の主張には、社会で合意形成されていないものが多く含まれているが、政府がリーダーシップを取って合意形成すべきという意見には賛成するし、ピックアップしたマイルストーンの存在は、とても有益だ。今回の産経に、感情的な主張は一切ない。これに建設的な議論で反対論を展開できる脱原発派の意見を聞きたい。

日本経済新聞・社説
揺れる世界と日本(5)企業は社会問題解決を推進力に

年明けからはじまった連載はいつまでつづくだろう?今日まででは、具体的でもっとも読み応えのある内容だった。事例があるのは、やはり説得力がある。社説に取り上げられている話題は、どれも聞いた事がないものばかりで参考になった。これぞ日経のバリューだ。すばらしい。社説に固有名詞が出るのは、抵抗感や偏見が生まれやすいのも事実だ。それでも、こうして事例を見る効果は、やはり大きい。変化を受け入れていいのではないか?

朝日新聞・社説
オバマ政権の8年 言葉で築く平和、未完に

正月明けすぐに3連休が来る日本らしい社説。詩的な考察は考えた気にさせられるが、次に何を考えるべきか、何をすべきかは示唆しない。メディアにありがちな姿勢だ。安倍氏がパール・ハーバーでした演説にも通じる、ポエムのような現実論。新聞に求めたいのは、より強烈な現実を伝えることだ。メディアが正論に導く権利も能力もないことは、すでに十分に明らかになっている。新聞がインターネットのスピードの中で情報で価値を生む可能性も低い。生き残るためには、ニュートラルな視点での取材の努力だと思う。

毎日新聞・社説
歴史の転機 人口減少 深刻な危機が国を襲う

昨年12.30に毎日自身が書いた社説を、10日後に焼き直し。しかも内容は以前よりレベル・ダウン。毎日は認知症に陥っている。自社の10日前の過去さえ喪失している。

人民網日本語版
「きれいな空気はいつ?」環境保護部が回答 (2017.1.7)

期日の明言は避けているが、回答には自信が見える。技術的な裏付けも見えている印象を受ける。この状況になれば、過信せずに、適切な予算がつづく限り、中国の公害もコントロールされるだろう。環境問題をクリアできれば、中国はさらに自信を深められる。同じ失敗をするとは思えない。これでまた、日本の優位性はひとつ追いつかれ、抜かれることだろう。

Wall Street Journal
「トランプケア」の政治的攻防 (2017.1.6)

この記事は、出た時から心に残っていた。いよいよトランプ政権がスタートを前に、批判ではなく対案が必要だと意識しはじめ、その答えはまだ道半ばのようだ。いい案が出せなければ、共和党は早々に失点する。トランプ氏はそのリスクに危機感を持っているようだ。
日本でも、似たようなことは何度もあった。郵政民営化は形骸化し、今のところは事無きを得ている。沖縄の基地移設は完全に迷走している。東京オリンピックも、豊洲市場も、原発問題も…どこの国も一緒だろうが、政治が決めたことが成果を出し、その後も期待どおりに進むことは稀だ。
決断は勇気がいる。実現には決断以上の苦労が伴う。それを止めるのも民意があれば可能だが、賢い市民は、止めるだけでは満足しない。より良く前に進めるなら賛同する。日本の民意は、感情だけでやめる事だけに集中し過ぎている。トランプ氏を熱狂的に推すように見えて、アメリカ国民はしっかり注文をつける。やめるだけなど、許さない。日本も、変わるべきだろう。
原発を止める?じゃあ電力をどうする?消費税を先送り?じゃあ財政はどうなる?答えのないまま先送りするだけで、選挙などさせている場合ではない。

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