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2833.報道比較2016.12.24

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クリスマスまでに、NY DOWは20,000ドルを目指した。そして…達成できなかった。期待は膨らんだが、夢は叶わず。この事実と同じ未来が来ないといいが。

Wall Street Journal
トランプ新政権の人選、市場にとっての意味とは (2016.12.23)

歴代の米大統領は、トランプ氏が目指すほどまで閣僚に実業家を起用したことはなかった。金融大手ゴールドマン・サックス・グループ元幹部のスティーブン・ムニューチン氏を財務長官に起用したことは何ら変哲ないものの、国務長官に石油大手 エクソンモービル のレックス・ティラーソン会長兼最高経営責任者(CEO)、労働長官にファストフードチェーンを展開するCKEレストランホールディングスのアンディ・パズダーCEOを指名したことは、トランプ氏がビジネス経験を非常に高く評価しており、企業優遇の規制環境への再整備にどれほど焦点を当てているかをうかがわせる。投資家がトランプ氏の意を汲み取っているのは明らかで、米株式市場ではダウ工業株30種平均が2万ドルの大台に向かっている。トランプ氏による企業に友好的な閣僚人選は、多くの企業の収益を押し上げるのに寄与するだろうが、それも限定的となるはずだ。大半の金融機関にとって、経済の力強さと短期・長期金利水準こそが最も重要だからだ。エネルギー企業にとっては、国際市場で設定される原油価格が重要問題だ。また、企業の人件費は労働供給に左右され、雇用市場のスラック(余剰資源)が縮小すれば、賃上げの必要が生じる。そうなれば、トランプ氏の選挙公約の実現は危ぶまれることになる。なぜなら移民制限は賃金上昇を招く一方で、大衆迎合色の強い政策課題を放棄すれば、同氏の政治的影響力が損なわれてしまうからだ。投資家にとっての危険は、トランプ新政権が目指す規制環境への大きな期待に潜んでおり、本当に重要な問題に対して十分な注意を払っていないという事実だろう、としている。

トランプ氏に投票した人は、この現実に満足しているだろうか?今までに見られない人選だが、選ばれている人たちは、経済的に恵まれた人を擁護しそうな人たちばかりだ。たとえビジネス界から選ばれるとしても、福利厚生が長けていたり、従業員に手厚い企業などもありそうなものだが、今回の人選にそんな発想はゼロ。雇われる人たちに優しい印象はない。
投資する発想では、冷徹に利益を追求するつもりだ。ITは不遇に向かう可能性が高いし、狙うならオイルを中心にしたコモディティを探している。銀行はリスクが消えない限り踏み込みたくない。少なくとも、インフレは進む気がする。それなら、アベノミクスが今のままなら、安全な金利がある場所で十分だ。ドルは価値を上げ、金利は日本より高い。この状況が、今のリーダーなら変わる気がしない。
クリスマスまでに、NY DOWは20,000ドルを目指した。そして…達成できなかった。期待は膨らんだが、夢は叶わず。この事実と同じ未来が来ないといいが。

日本経済新聞・社説
3党合意の次の一体改革の検討に入れ

先進国で最悪の財政状態であるにもかかわらず、歳出が膨らむ主因である社会保障費の効率化はなお道半ばだ。政府が決めた2017年度予算案である。経済成長と両立させつつ、財政と社会保障を持続可能な状態にしなければならない。そのために政府は新たな社会保障と税の一体改革の検討に速やかに入るべきだ。安倍晋三政権は経済成長に伴う税収増をアベノミクスの実績として強調してきたが、やはり税収増に過度に依存した財政健全化は危うい。社会保障費を中心に歳出にしっかり切り込む必要がある。17年度予算案では、医療や介護で高齢者の負担増に踏み込んだ。たとえば、70歳以上の外来医療費の上限を引き上げたり、介護サービスでは一部の利用者の自己負担を3割に引き上げたりする。12年の自民、公明、民主(現・民進)の3党合意を何とか維持しようと四苦八苦していたり、次の消費増税の是非を議論したりするだけでは不十分だ。社会保障を効率化しつつ、真に支援が必要な人や子ども・子育て向けの支援を強化する。その財源確保を含めて社会保険と税制のあり方を一体で見直す。そんな抜本改革に今から着手するのが政府・与党の責務だ、としている。

前向きな日経に共感するが、社会全体がこの教育方針を認識して、先生やこどもたちを見て、社会が変わっていくことが大切だと思う。ある時期に生まれ、教育方針に従って育っただけで「ゆとり組」と言われる世代をつくるようなことは、してはいけない。それはバブル世代、団塊世代と同意だ。抗えない社会のカテゴライズは、成長の芽を摘み、本来あるべきメリットを圧殺してしまう。
何を学ぶか、どのように学ぶか?という感覚も、まだ私は納得感はない。私がいま、こどもに徹底的に伝えていることは「世の中に、答えがあることなんて、ほとんどない。それを探すのが人生」ということだ。授業は、大いなる錯覚を生む。すべての答えは、先人が持っていると思う。そのまま年を重ねても、人に聞けばいい、ググれば答えはある…に至る。ググられるコンテンツや発想をつくる側に回らなければ、ずっとカネを払う側、教えるのではなく教わる側になる。そして、教えられるままの人は、答えが時代とともに変異することにさえ我を失う。この変化のスピードはさらに進んでいるのだが。
パッシブからアクティブになれば、学びは進展するだろうか?一方向から対話型になるのが問題だろうか?私は、学びの本質的視点が決定的にズレている懸念を感じる。

毎日新聞・社説
防衛費 優遇はしわ寄せを生む

来年度の国の当初予算案で、防衛費は前年度当初から1・4%増の5・1兆円になった。第2次安倍政権発足後の2013年度予算で増額に転じて以来、5年連続の増加である。中国の強引な海洋進出や北朝鮮の核・ミサイル実験など東アジア情勢が不安定なだけに、ある程度の負担は避けられまい。ただ財政難のなかで、防衛費をことさら優先するような予算編成には疑問を禁じ得ない。防衛費とは対照的に、教育・科学振興費は5・3兆円余と横ばいで、防衛費との差は2千億円余りに縮まる。目玉政策とされた給付型奨学金も小粒なスタートだ。社会保障でも、予算の増加を抑えるため医療と介護で高齢者を中心に負担増を求めており、日々の暮らしに直結する項目で厳しさが目につく。当初予算関連でも、戦闘機F35Aや輸送機オスプレイ、滞空型無人機グローバルホークなどは複数年で分割払いする「後年度負担」という仕組みで、維持・修理費もかさむため、将来の予算を圧迫していく。大学などに研究費を支給する制度に110億円を計上したのも、学術と防衛の関係で問題をはらむ。財政の状況は厳しい。防衛費も聖域とせず、費用対効果を厳しく検証するべきだ。他の分野にしわ寄せするばかりでは、国民の理解は得られない、としている。

朝日と同じような感覚も持っているが、今の政権が平然と自国防衛のような論理を称えるのを見ると、この額で済む安全保障はいつまでつづくだろう?と不安を感じる方が強い。アメリカから増額の請求書が来る確率は高まっている。もんじゅの件でさえ、プルトニウムに対して対価を要求されたり、専門の管理職務を派遣されたりしたら、この程度の増額では済まない。核の傘の経済効果と価値を自民党が認めているつもりなら、その戦略が破綻しないかを検証して欲しいものだ。
あわせて、金額を比較すると最近話題になった金額が、どれだけ大きいかが判る。オリンピック、もんじゅの延命、廃炉費用と原発の延命…兆という桁を平然と言ってのけるが、使うか判らない競技場の新設なら、ステルス機を買う方がいいと思えるくらい、最近の予算の使い方には疑問を感じる。バラマキをやめて競技場をつくるなら判るが…

毎日新聞・社説
高齢者の医療・介護 一律優遇では持たない

高齢者の医療や介護の改革で、比較的所得が高い人の自己負担が軒並み引き上げられる。年金も含めて負担増と給付減は相次いでおり、高齢者から反発の声も聞かれる。しかし、年齢だけで一律に優遇するのではなく、負担能力に応じた制度へ変えなければ日本の社会保障は崩壊する恐れがある。今回の改革案に対しても与党内で異論が噴き出した。住民税が課税される「一般所得者」の医療費について、外来受診の上限が2倍に引き上げられる予定だったが、来年夏の東京都議選への影響を懸念する公明党の反対で、小幅の引き上げへと修正された。医療費の膨張を抑えるためには、高齢者の自己負担を上げるだけでなく、医療と介護の連携や役割分担を明確にする必要がある。いつでも必要な医療や介護を受けられるためには、負担を避け続けているわけにはいかない、としている。

公明党と自民党に亀裂が入るとすれば、どこまでも甘い公明党と、打算でしか動かない自民党の価値観の差からだろう。社会保障がきっかけで連立が破綻するかもしれない。都議会の揉め事の原因は議員報酬と選挙だったようだが、負担が増えて票を失えば、不満が出やすいのは議席の少ない公明党だろう。
この先、社会保障が今より拡充される可能性は、ゼロだ。税収が増えず、経済成長もしていないなら当然だろう。どれだけ貧しさや苦痛を訴えても、収入が増えない現実には勝てない時は来る。自民党が主張したということは、本当にもう後がないのだろう。追い込まれた時、与党は冷静に議論を続けられるだろうか?

人民網日本語版
2016年SNS利用報告 高齢者・子供のオフライン対人関係が増加 (2016.12.23)

SNSを最も早く使い始めたのは「70後(1970年代生まれ)」だが、その後すぐに、ネットワークの主流ユーザーである「80後(1980年代生まれ)」に追い越された。「50後(1950年代生まれ)」や「60後(1960年代生まれ)」は、かなり遅れてSNSを利用するようになった。彼らの多くは、自分の子供に教えてもらいながらSNSを使い始めた。SNSの利用によって、高齢者や子供が、オフラインで他者と交流する機会が増えるようになった。SNSを使い始めてから、「オフラインで他者と交流する機会が増えた」あるいは「ほとんど変わらない」と答えた高齢者・子供は、全体の3分の2を上回り、「オフラインでの交流が減った」と答えた人の割合はわずか2%前後にとどまった。ネットワークの主流層である若者についていえば、SNSを利用する上で際立った特徴は、「紅包(電子マネーのお年玉)」と「スタンプ」を使うことが大好きなことだ。QQ上では、多くのグループのやり取りは、「スタンプ」をお互いに送りあうことで完結している。青年層のうち、26歳から35歳までの74%と26歳以下の67%は、「紅包」を送る機能を頻繁に利用しており、「紅包」も自己表現のためのツールの一つとなっている。「90後(1990年代生まれ)」は、QQチャットは非常に楽しいものだと考えており、彼らはスタンプや写真を使って、自分のさまざまな感情を表現している、としている。

人民網にWall Street Journalのようなセンスの記事が載り、うれしく思っている。こういう記事が増えていくなら、中国は確実に豊かになっている。やがて、日本よりもセンスの良い驚かされる記事が増えるのだろう。
SNSが選挙結果にも影響を与える時代に入り、テレビや電話のような、生活の一部を支えるものになる可能性は高まっている。個人的には、40代の私には仕事以外にはまるで使い道を感じていないが、若い世代が個々人でつながるには最適のツールだろう。いまの20代は、SNSのニュースをすべてホントと捉えてしまうかもしれないが、ならば10代以下がSNSを使う頃には「SNSの記事はすべてマユツバ」という耐性は付けて育つに違いない。社会が危機を感じるより先に、人はテクノロジーに適応する。それが人の知性だと思う。政府がすべてを統制する中国にはない発想かもしれないが。

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