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2828.報道比較2016.12.19

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意味もなく心地いい風の吹く経済状況の中、年末が近づく。弛緩した印象は新聞にも現れている。もう思考は停止している印象。2017年のはじまりが恐い。

Wall Street Journal
米利上げ、世界市場にとって両刃の剣 (2016.12.16)

毎日新聞・社説
米国の利上げ 新政権が新たなリスク

セオリーどおりの将来像を語るWall Street Journalと毎日。トランプ大統領誕生後の状況をまるで予想できなかった人類の知見を考えると、役に立つのは半分程度。この解説どおりに進むかは半信半疑だ。イエレン氏が昨年のプランは「年3回程度」と利上げをプランしていたのを考えれば、アメリカの経済政策に予定など存在しないようなものだ。
確実なのは、新興国にとっては苦しいことくらいだろう。トルコの危うさは際立つ。次の震源は、新興国で、オイルとは縁がない国ではないだろうか。

読売新聞・社説
日銀短観改善 新規投資で成長への布石打て

文末は、かなりいい加減な発破の掛け方。日本のどこに需要が創出できるだろう?読売自身も四苦八苦している課題のはず。政治がどれだけ財政を投じても増えなかった需要。取りに行くなら海外で、その最大のマーケットが中国だったのだが、意味のない対抗心でおいしい時期は完全に逸した。もし、いま目指すならインドだろうか。いずれにしても、国内ではない。

朝日新聞・社説
北陸新幹線 あまりに前のめりだ

2兆円が、オリンピックの話を聞いていると小さく聞こえてくる。オリンピックと新幹線なら、確実に新幹線の方が経済貢献度は高いだろう。新幹線とオリンピックを比較することはないかもしれないが、同じ投資なら効果のあるところを優先したい。そして、経済効果を考えると、2兆円は規模が小さい。景気回復に貢献する規模にはまるで足りない。中途半端な策は、あとで後悔する事になる。ずいぶんと耐用年数に懸念が出る施設が増える中、予算も見えないのに新設という発想は、さらに前時代的だ。自民党にやらせていると、ずっとこんな政治の繰り返しのようだ。また歴史を繰り返すように転ぶだろう。

日本経済新聞・社説
国際社会の安定へ問われる国連の役割

昨日の毎日、読売が取り上げた国際連合の話題。日経の視点は、新しい事務総長とトランプ政権のアメリカ。国連の話題よりはトランプ氏の読めない政治スタイルへの苦言が中心。内容は散漫でまとまっていない。いまの日本の国際貢献に似た、真意の見えない主張になっている。

産経新聞・社説
医療・介護改革 負担増も透明性が重要だ

こちらも昨日の朝日の話題の後追い。ただ、産経は自民党が高齢者の負担増に切り込んだことを評価している。これが長期政権ならではの安定基盤による理想を求めた政治ならすばらしいが、もはや首も回らない切迫した財政状況が本音ではないだろうか。たとえばマイナンバーの導入や、年金改革にしても、漏れている場所を締める対策の微細さが目に付く。増やせる見込みのない税収と、もはや財政の膨張も限界と嫌な汗をかきはじめたようだ。やはり2020年あたりが節目になる。その時期の収入を増やしたいなら、いま仕込んでおくべきだが、その緊張感はあるだろうか?

人民網日本語版
中央経済政策会議が北京で開催 来年の経済8ポイント (2016.12.17)

長文な解説だが、翻訳の品質が低いからか、まるで意味が判らない。禅問答のように安定や進歩を強調するが、戦術はそれほど出てこない。不動産市場、金融リスクなど、存在さえ目を背けていたことを直視しているのは以前よりはいいが、対策は無策。習氏が経済に疎い現実が見える。国内政治はどうにでもできるかもしれないが、世界が関われば問題はもっと複雑になる。中国の足下がぐらつくのは、いつもそのパターンだと認識しているだろうか?アメリカの利上げで、またリスクが高まっているが、チャイナ・リスク再燃はないだろうか?

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