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2824.報道比較2016.12.15

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FRBの予定どおりの動きで、マーケットもセオリーどおりの展開。さて…来年のプランをまとめよう。

Wall Street Journal
FRB、1年ぶりの利上げ決定-17年は3回の利上げ見込む (2016.12.15)

米連邦準備制度理事会(FRB)は14日、1年ぶりとなる政策金利の引き上げを決定し、向こう1年に従来予想以上の速さで利上げを実施するとの見通しを示した。FRB当局者らは指標とするフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き上げ、0.50%〜0.75%にすると発表した。これを受けて家計や企業の借り入れコストも上昇する可能性がある。声明ではこのほか、新たに「実現したものと予想される労働市場環境とインフレを考慮して」利上げを決定したとの文言が盛り込まれた。FRB当局者が労働市場は完全雇用か、もしくはこれに近い状態にあるとみていることが示唆される。利上げは全会一致で決まった。ジャネット・イエレンFRB議長は今年8回の会合のうち5回で反対票に直面し、金融政策の道筋をめぐりFRB内で意見の相違があることが浮き彫りになっていた、としている。

予定どおりの利上げで、マーケットはセオリーどおりドル高に動いた。昨日は人民元の下落が騒がれたようだが、トランプ氏前の為替レートで見ると、日本円の下げの方が圧倒的だ。アメリカの都合で起きたこととはいえ、アメリカの製造業にとって目障りなのは元安よりは円安に写る。いつまで放置してくれるだろう?株には影響なし。昨年も、年内はまるで影響がなかった。これで年内のNY DOW20,000ドルは現実になりつつある。年明けに向けて、ベアを改めて考えたい。

Financial Times
原油減産合意が浮き彫りにするロシア・サウジ同盟

15年ぶりとなる世界的な原油供給協定は、サウジアラビアとロシアのエネルギー同盟関係の強化を浮き彫りにした。2年間の原油安の深刻さが、かつては思いも寄らなかったパートナー同士の協力を強いた格好だ。ロシアはメキシコ、カザフスタンなど石油輸出国機構(OPEC)非加盟の主要産油国を率い、先週末、原油供給量を日量56万8000バレル削減する合意に調印した。OPEC非加盟国で最大の原油輸出国であるロシアが減産の半分強を引き受けることに同意した。10日にまとまったOPEC非加盟国の合意を受け、ブレント原油は12日にアジアで市場が開いてから数分内に6.5%上昇し、1バレル57.89ドルを上回る1年ぶりの高値を付けた。米国の原油生産は2015年初頭から約10%減少したが、米国のシェール掘削業者は劇的にコストを削減しており、どんな相場回復にも対応できる。一部の市場観測筋は、過剰供給の最中に積み上がった膨大な過剰在庫が減り始めるほどの減産が約束通りに実行されるかどうか、まだ疑いを抱いている。「時折、こうした緩い、場当たり的な産油国の合意は一時的な成功を享受するが、内部および外部からの協定違反によって、すべての合意が結局失敗してきた」。ホワイトハウスの元エネルギー顧問で、現在、米国のコンサルティング会社ラピダン・グループを経営するボブ・マクナリー氏はこう語る。「先週末の合意が歴史的な型を破るかどうかは、時間が経てば分かるだろう」、としている。

オイルの先行きを決めるのは、私はまたアメリカになると見ている。シェールではなく、トランプ氏の政治的思惑によって、上昇を目論んでいるのでは?と見ている。Industy 4.0の環境を無視していいなら、誰もが原油価格上昇を目指す環境は整っている。それさえも、価格上昇がイノベーションの加速を促すかもしれない。私は、2017年のオイルは買いかな、と予想している。そろそろ、来年にむけての投資戦略を固めたいと思っている。

朝日新聞・社説
議会政治 さらけ出した機能不全

自民党が衆参ともに単独過半数を握った「1強体制」のもとで、国会は立法府としての機能を果たしているか。残念ながら、答えは「NO」と言わざるをえない。とりわけ最終盤に唐突に審議入りしたカジノ解禁法案は、ギャンブル依存症の増加への懸念などさまざまな問題が指摘されている。世論の反対は強く、野党だけでなく公明党など与党内からも慎重論が出ていた。にもかかわらず、国民に理解を広げる国会の努力は不十分だった。わずか約6時間だった衆院内閣委員会では、自民党の質問者が般若心経を唱え、持ち時間を費やした。これが「言論の府」の姿なのか。法案は参院で一部修正されたが、カジノの危険性は変わらない小幅な修正にとどまった。それで採決容認に転じた民進党の対応も、迷走ぶりを国民に見せつけた。挙で得た数はあくまで基本だ。立法府の役割は議論を通してさらに幅広い合意を探り、多くの人が納得できる政策や法律を実現することだ。その最大の責任はむろん与党にある、としている。

毎日新聞・社説
カジノ法成立 また政治不信が募った

カジノ解禁に向けた「統合型リゾート(IR)整備推進法」(カジノ法)が成立した。参院審議での取り扱いが焦点だったが、民進党は採決を容認した。民営賭博を事実上合法化するという、国民生活に直接影響する法律だ。にもかかわらず、まともな議論も経ずになし崩しに道を開いたことは納得できない。もちろん、会期の延長に便乗して無理やり成立を急いだ自民党に一番の問題がある。首相ら官邸がIR構想を推進する中でスピード決着に走り、公明党も事実上同調した。強引な対応はIRを推進し、与党に協調的な日本維新の会への配慮からとみられる。だが、推進派もカジノ解禁の副作用を認める中、乱暴に議論を進める必要などなかった。「安倍1強」に与党がなびき、野党第1党の軸足が定まらないようでは国会は正常に機能しない。国会はまた、政治不信を深めてしまった、としている。

国会議員や公務員は、メディアには都合のいいの攻撃対象だ。たしかに乱暴な国会運営だったが、すべきは反省よりは、事前の批判であり、反論だ。決まった後の批判は、法案成立には何の役にも立たない。カジノ法案が騒がれはじめたのは、東京がオリンピックを獲得した頃。反対するなら、十分な時間はあった。本当に反対なら、朝日や毎日はカジノの広告を拒絶するだろうか?パチンコの広告を掲載していないだろうか?「編集と広告は別物」という論理は、国会議員が数の論理で議会を押し切るのと同様の不愉快な言い訳に感じる。
私たちができるのは、カジノなど相手にしないことだ。パチンコは完全に衰退産業化している。いくらテレビで宣伝を繰り広げても、社会が距離を置き、相手にしなければビジネスは行き詰まる。カジノも同じだ。スタート時にブームを狙う広告に釣られないことだ。

日本経済新聞・社説
原発事故の処理をやり抜く東電改革に

東京電力ホールディングス(HD)の経営のあり方や、福島第1原子力発電所の事故処理の進め方を議論してきた経済産業省の有識者会議が、提言案をまとめた。賠償や廃炉、除染などにかかる費用は、当初の見通しの2倍近い約22兆円に膨らむ。財源の捻出へ東電HDに他社との事業再編や統合を促し、経営の抜本改革を求める。費用の一部は電気料金に上乗せし、すべての消費者が負担する――などが提言の柱だ。事故の傷の深さに改めて衝撃を受ける。しかもこの額で収まる保証はない。事故処理と福島の復興をやり抜くため、持続的に実行できる体制を整えねばならない。この理屈にどれだけの国民が納得できるだろう。送電線利用料への上乗せは電気料金の上昇につながる。毎月いくら払うのか。いつまで負担せざるを得ないのか。丁寧な説明が求められる。原発や送配電事業は他社との統合を目指すという。経営の形や人材の登用など、前例にとらわれない大胆な決断を求めたい。再編の相手は民間企業だ。企業の自主的な判断を促す環境を整え民間の活力を伸ばす再編にしなければならない。福島で蓄積する廃炉技術を国内外で生かす前向きの取り組みも必要だ、としている。

読売新聞・社説
原発事故処理費 東電改革の実行力が問われる

経済産業省の有識者会議が、東京電力福島第一原発の事故処理と東電改革に関する提言案をまとめた。長期にわたる廃炉作業や賠償を進め、福島の復興につなげる。東電に最大限の経営努力を促し、国も後押しする。併せて電力利用者に広く負担を求める。有識者会議が指摘した改革の方向性は妥当である。政府は発電費用の安い原発の電力を新電力に提供し、電気料金の値上がりを抑える措置も取る。消費者に負担を求める理由と仕組みを丁寧に説明すべきである。廃炉費用が4倍の8兆円に達するのは、原子炉内で溶け落ちた核燃料の取り出し作業などが難航すると予想されるためだ。費用は原則、東電が負担し、一部は、送配電事業の合理化で生まれる余剰資金を充てる。料金値下げの原資とすべき資金を特例的に使う以上、廃炉作業を一つ一つ成し遂げてもらいたい。東電の収益力を高め、企業価値向上を実現するため、有識者会議は原子力事業や送配電事業の他電力との共同化などを提言した。東電は、「メルトダウン隠し」に代表される企業風土の改革と併せ、これらの事業再編に真摯に取り組まねばならない、としている。

11.20頃、この話題を朝日が取り上げている。その後、経済産業省が案を出し、有識者会議が提言をまとめる、いつものスタイルで話が進んでいる。この結末は、国民にとってはまるで納得感の得られない結末に至る。が、専門家でない以上「こんなものか」と諦めるような結果。人生、何事もそんなもの?という無力感。国民感情のモチベーションに訴える意味では、アメリカの行政は進んでいると感じる。モチベーションだけで月に行き、インターネットをつくり、株価を吊り上げるのだから。意味のない戦争をしたり、ミッキーマウスのために著作権が永遠に延命されたりもするが。
有識者がどこまでの時間軸で議論を考えているのかによるが、10年といった単位で未来を見れば、これだけのコストをかけて、一発事故が起きたら、ここまで社会が暗くなり、いつまでも電力会社の経営に不信感を持つ社会になるのなら、フェードアウトに向かわせるべきというのが正常な感覚ではないだろうか。ならば、次の技術は?今の発電所をいつまで使う?雇用者の移転は?自治体の援助は?と、政治的な課題は無数に出るだろうが、それらは時間とカネをかければ結論が出る「課題」。天才がいなくても、まじめな人が着実にやれば答えを出せる。日本人の公務員なら、定めておけばやれる話だ。これらを賄うのに税を使うなら当然だし、技術シフトに社会が費用負担を強いられるのは理解できる。いつまでもあきらめずに、もんじゅの次をやるのだとか、いつやめるとも判らず、吹っ飛ぶまで動かせと原発を動かし、その結果が22兆円。そんが原発が、日本国内にいくつあるか、覚えているだろうか?
この無計画さ、読みの甘さ、未だに止まれない暴走に怒っているのであって、目の前の電気代が上がること、負担に苛立っているわけではない。日経も読売も、近視眼的過ぎる。

人民網日本語版
日欧EPA交渉が加速 TPP無意味となり「次」を模索 (2016.12.14)

日本と欧州連合(EU)は12日に東京で、経済連携協定(EPA)の首席交渉官会合をスタートするという。EUが求めるチーズやパスタなどの農産品市場の開放をめぐり、最終的な交渉を行う予定だ。交渉の進展状況に応じて、EU欧州委員会のマルムストロム委員(通商担当)と日本の岸田文雄外相が閣僚級会議を行い、年内に自由化の基本的な枠組みを規定した「大筋合意」に至ることを目指すという。環太平洋経済連携協定(TPP)が「仲良し」の米国の撤退で「無意味になる」可能性が高くなったため、日本は急いで次の手を繰り出すことになり、もう一人のパートナーのEUに目を向け、新たな道をあわてて探るようになった。孟准教授は、「これからの日本は地域経済協力で2つの面から突破を試みると予想される。1つは経済状況が好調で、市場の大きな貿易相手国だ。もう1つは利益や経済振興が目的でなく、戦略的関係性が緊密で、戦略的支援を提供してくれる国を探すことだ。たとえば今年6月に発効した日本・モンゴル経済連携協定などがそうだ」との見方を示す、としている。

中国は、日本の姿勢を嗤っているようだが、これが場当たり的でないなら、もっとも常識的でまともな対応だ。TPPをやりながらヨーロッパと交渉しなかった理由が知りたいが、中国と交渉するよりはヨーロッパが先、という感覚は、間違っていないと思う。貿易交渉は難しい相手からやる方がいい。
水産、乳製品に関しては、日本は世界に勝てる気がしない。産業として圧倒的に差をつけられている。これは大きくは日本の農政のミスだろう。それをまだ保護して時間を稼いでも、すでに労働力も、発想さえずいぶんと差をつけられている。理想的なのは、市場を開く代わりに、技術や経営の支援を得るべきだろう。日本の漁業は、聞く話題すべてが前時代的だ。欧米の長期的視点の漁業に、早くシフトして、産業に関わる人すべてが成長して欲しい。酪農も同様だ。必死に国が補助金で買い支えるのもいいが、成長のための技術や手法を海外に指導してもらう段階にある。それくらい、もう置いていかれた。この差を市場開放とともにやり、時間に制限を設けて補助金を減らしていく。長期で廃業と成長する産業へシフトする。それが理想だと思う。

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