ORIZUME - オリズメ

2811.報道比較2016.12.2

2811.報道比較2016.12.2 はコメントを受け付けていません。

順番が違うだけで、うまくいくことも失敗する。その典型のような臨時国会。強行採決できるとはいえ、段取りで手を抜いている。

産経新聞・社説
対北制裁決議 抜け穴ふさぐ努力続けよ

朝鮮半島の話題には、産経はさすがに強い。特に、強硬な話題には。
中国に北朝鮮の制御を求めたいのは、世界共通の認識だ。あとは、どうやって?だが、今までの手法は中国にはまるで通用していない。もちろん中国に制裁を課すことはできないのだが、仕組みとして、北朝鮮の核開発が進むと、中国にもデメリットが出る状況をつくり出すべきだ。たとえば、儲からなくなる、外貨が減る、入国時のストレスが増える…いろいろ取り組んではいるのだろうが、まだ足りない。産経のような強硬主義だと、相手は最初から抜け穴を作った制裁案を作る。中国には拒否権もあるのだから。仕組みの中で、中国にも自然に協力させるのが理想だ。アメリカは、こういう仕組みをつくるのが得意だったのだが、最近はそんな知性もなくなっているのだろうか?

日本経済新聞・社説
原油の減産合意を市場安定につなげよ

NHKは、原油減産合意で、ずっと生活者が原油高で困る悲観論ばかりしていたが、日経の感覚が正しいだろう。原油安で起きたことは、株安、世界経済低迷とネガティブなことばかりだった。だが、ひとつ見落としている。日銀のインフレターゲットが達成できない理由を原油安に求めていた。その原油が上がる。口ではインフレを望む日銀だが、金利上昇でもっとも困るのもまた日銀。これから、少しずつ黒田氏の表情に苛立ちが見えてきたら…日銀の政策に危うさが増す。果たして?

人民網日本語版
米国はTPP離脱 日本は旗を掲げることができるか (2016.12.1)

日本のメディアが社説では書いていないような現実を、人民網は適切に伝えている。登場する研究員の提案は、面白みのない冷静な意見だが、現実的だ。日本が望んでいたのは孤立しない保証だったし、中国に対抗する際のブロックを求めていた。アメリカにも中国への対抗心はあっただろうが、アメリカが求める利益はなかった。また失業が増えるだけ、安いものを売られやすく、アメリカのモノは売りにくくなるだけと感じたのだろう。
TPPがリセットに向かっている今、日本は、改めて再考する必要がある。安全保障、アメリカ依存、経済のブロック化、国内の産業構造、中国との関係…何もかもを、ひとつの案に詰め込んで、退路を断つのは、どれだけリスキーか。そろそろ学ぶべきだろう。

朝日新聞・社説
カジノ法案 危うい賭博への暴走

毎日新聞・社説
カジノ法案 唐突な採決に反対する

読売新聞・社説
カジノ法案審議 人の不幸を踏み台にするのか

国会議員は、やり方が下手だ。TPPの審議の前に経済対策や規制緩和の案を概要として提示し、その中にカジノや昨日のもんじゅの後継研究を挙げていれば、その時期に議論はあったろうが、駆け足になる必要はなかった。TPPが危うくなり、ロシアとの首脳会談にもまるで期待ができなくなった現在、何のために会期を延長してるかといえば、本音はTPPの参議院の審議を待ち。ついでに通せるなら…と勇み足になれば、誰だって拒絶感が出る。各紙の社説は完全に感情論で、経済効果の話などどこにもない。こうしてしまう理由は、政治がコミュニケーションを疎かにしているからだ。こうして通す法案は、成立しても実現時にミソがつき、協力者は減る。取り組み方が間違っている。

Wall Street Journal
トランプ政権の物足りない経済閣僚 (2016.12.1)

少しずつ夢から覚めはじめたトランプ・ラリー。それでもまだマーケットは過度の期待で動いている。年内は夢は続くだろうが、年明けはどうだろう?私は年末で利益確定するつもりだ。去年は利上げだけ。今年は、利上げとトランプ・ショック。普通に考えれば逃げる。ただ、普通に考えた仮説は、トランプ当選の暴落だった。まるで逆の表情を見せている世界。仮説より現実についていくしかない。

Comments are closed.