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2793.報道比較2016.11.15

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TPPをスケープ・ゴートにして仕事をしたフリをされても困る。アメリカがいなければ何もできないのなら、偉そうに憲法論をしている場合ではない。今ごろ宿題の難しさに気づいたのだろうか。ここから日本の経済政策をしっかり見ていよう。

人民網日本語版
TPPが暗礁に 米国は深く考えるべき (2016.11.14)

私は、TPPに関しては、中国の今回の主張が正しいと思う。日本もまた再考を余儀なくされるだろう。11.11にも書いたが、TPPが反保護主義というのは、完全に誤解。TPPに中国が入っていない時点で、世界第2のマーケットを除外し、日米で結託して対抗しようという意志が見える。それを保護主義でないと言えるだろうか?そして、とにかく欲張り過ぎた。知的財産権も、金融も、雇用も…そこまで国境を平然と越えさせる経済圏は、仮に成立した時に本当にうまくいくだろうか?私がTPPを望んでいた理由は、ITで世界と融合しやすくなるからだ。農業は高付加価値にすれば勝てるとは思うが、金融や知財は完全にやられる。ホワイトカラーは仕事を失うだろうと思っていた。給料が半分で済む、英語も堪能なアジアの若者に、規制で守られてきたレールを歩くだけのような年功序列のサラリーマンが勝てるとは思えない。
共和党は、自由貿易論者だ。その共和党さえ、自国の競争力を考えてTPPに反対している。TPP反対者は大統領候補だけではなかった。民主党も共和党も、何度も説得してようやく過半数という程度の賛成者しか見つけられなかった。ここまでやってきたのだからと意味不明な言葉を発する日本の国会議員には呆れる。保護主義も、グローバリゼーションも、行き過ぎれば反動は起きる。私は今のグローバリゼーションは行き過ぎだとは思わないが、TPPにこれだけの反対があり、世界でポピュリズムにリーダーシップを求める人が増えるほど、世界の中間層は将来を不安視している。彼らが求めているのは保護ではない。変化だ。オバマ氏が約束したはずの変化がなかった以上、今までと同じやり方をつづけるのは間違っている。

Wall Street Journal
米12月利上げ予想、トランプ氏当選後も大勢 (2016.11.15)

期待で偏りは見えるが、上げつづけてるアメリカ株。長期金利も、ドルも上がっている。公共投資期待で、最後の宴のような上昇だ。FRBは平然と利上げできる環境が整いつつある。来年も、むしろ利上げせよといわれるほどインフレが走るかもしれない。ブレグジットと、トランプ氏を選んだアメリカはインフレ。似た政策を狙って公共投資する日本だけがインフレにできない。そろそろ原因が判ってくるだろうか?

毎日新聞・社説
介護報酬 「成果主義」は似合わない

総理大臣が言うのだから、根拠のない目標ではないのだろうが、私は高齢者の介護が回復を目指せるものだとは認識していなかった。もし、回復する見込みのある病気を支援するのも介護と呼ぶのなら、いま介護対象と呼ばれている人の中で、安倍氏が言う回復が見込める対象者がどれくらいいるのか知りたい。それがどういうアプローチなら可能か、首相は見えて発言しているなら挑戦してもいいと思う。今までの女性活躍、地方創生、待機児童ゼロなどを見る限り、疑わしい。思い付きで成果主義が導入されるなら、毎日の言うとおり危険を感じる。

日本経済新聞・社説
農家の競争力強化へ農協改革の加速を

小泉氏がやっている領域だからか、非常に細かい内容まで書かれている。これが注目度が原因か、小泉氏自身の仕事の実績かは判らない。いずれにしても、問題点が確実に見えているし、こうなれば後は作業の問題になる。東京都のような意味不明な行動を担当者がしなければ、誰がやっても最適解に近づく。抵抗や衝突は合ったとしても、生真面目な日本人なら、誰でも期限と予算を与えればできる。これがリーダーシップであり、政治が行政とともにチームとして取り組むあるべき姿だ。いつから日本のリーダーは思い付きで言葉だけ並べるようになったのだろう?いつから手段も考えずに「あとはよろしく」と言うようになったのだろう?行政はいつからやったことにして手を抜くようになったのだろう?言い訳ばかりで動かない組織になったのだろう?やると決めたらやる。その能力は、日本人は高かったはずだが。

朝日新聞・社説
高齢者の運転 重大事故を起こす前に

社会問題としての朝日のような視点が一般的だが、このあたりの課題にイノベーションで応えられれば、世界で進む高齢化の中で日本がリードを狙える。前向きに捉えたいテーマだ。運転させない方がいい。これは確実に言えることだと思う。高速道路を逆送する、認知症のクルマが暴走して死傷者を出すとなると、不便以前の安全保障の問題だ。損害保険の保険料を上げたり、免許更新の対価を上げるなど、喫煙者への対応に相当する抑止に向かった方がいい。
当然、それで起きる不利益を、代案が満たさなければならない。この領域は、サービスの競争にできる。通信販売も、交通や移動手段、コミュニティや教育も…高齢化の入り口にある領域は、マーケットとしては十分に狙えるのではないだろうか。

産経新聞・社説
GDP2.2%増 不確実性に耐える改革を

論点がボケている。GDPの話からはじまり、トランプ氏の話が出るあたりから違和感がはじまる。その後、TPP、安倍氏への提言…浮き足立っているのは産経自身だ。休み明けのボケだろうか?

Financial Times
トランプが成し遂げた米国版ブレグジット (2016.11.10)

5日という時間は、あまりに長い。Financial Timesを日本語で届けようという取り組みには賛成したいが、今の時代、5日は情報の賞味期限としてはとっくに期限切れだ。この内容を許されたのは、当選後の夜だけだ。すでに祈るだけでいい瞬間は過ぎた。もう世界は現実を見ている。株価はそれを折り込み、もはや裏切ることさえできない。オバマ氏の顔が8年でどれだけ疲れ、白髪が増えたかを見て欲しい。これから70代のトランプ氏は、同じストレスを味わう。その仕事を彼に任せたことを、後悔する日は必ず来る。あとは、その回数と規模がどれだけ少ないかだ。失望の数だけトランプ氏は吠えることになる。悪あがきすることになる。その始末の悪さを想像するだけで、私はニュートラルでいつづけたいと思う。オバマ氏にどれだけ世界が8年前に期待し、裏切られたか。ではオバマ氏の人格は?知性は?それと同じことを、今に当てはめるといい。私は祈る気にさえなれない。変える術をすべて説明してできなかった人より、変える術を思い付きで話す人を信じる?どれだけ追いつめられてもユーモアを忘れないナイスガイより、少しの挑発にさえ暴言で答える人に任せる?それは私には変化を求めるいい策には思えない。どれだけ追いつめられても。

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