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2781.報道比較2016.11.3

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憲法改正?新聞の社説の議論はバラバラ。彼らが民意を知っているとは思えないが、国会もいっしょ。まるで機は熟してない。

朝日新聞・社説
憲法公布70年 何を読み取り、どう生かす

福島県南相馬市が今年5月、憲法全文を収めた冊子2万部あまりを全戸配布した。同市では、福島第一原発事故によって、住民の多くが慣れない避難生活で体調を崩し、命を落とした。災害関連死者は全国最多の487人にのぼる。「憲法の保障するはずの『健康で文化的な生活を営む権利』が剥奪された瞬間があった」と桜井勝延市長は振り返る。「憲法がいう、国民が幸福を追求する権利とはどういうものか。もう一度、憲法を読み、みんなで冷静に考えようということです」憲法13条は、すべての国民が「個人として尊重される」とうたい、その「生命、自由及び幸福追求に対する権利」を最大限尊重するよう国に求める。未曽有の原発事故が、その意義を問い直している。一人ひとりの国民が憲法から何を読み取り、どう生かしていくか。きょう公布70年を迎える憲法の、問いかけである、としている。

産経新聞・社説
憲法公布70年 日本のかたち示す改正を 「9条」先送りの暇などない

国民の手で憲法を一日も早く改正すべきことは、国の生存にかかわるという認識が欠かせない。参院選の結果、憲法改正の発議に必要な3分の2の勢力が衆参両院で初めて確保された。にもかかわらず、憲法審査会は始動せず、改正の歩みは遅々としている。すべての政党と国会議員は、主権者である国民に対し、改正案の発議を託された責任を負っていることを強く自覚してほしい。尖閣諸島の奪取を図る中国や、弾道ミサイルを近海に撃ち込む北朝鮮を信頼して、日本の安全と生存を確保することは望めない。今の憲法には、国と国民を守る軍や自衛隊についての規定がどこにもない。9条の主眼は戦力不保持や交戦権を否認することにある。前文と併せて読めば国の守りなど考えるなというに等しい。それがゆえに空想的平和主義が跋扈し、国や国民を守る努力を妨げてきた。武力で日本を威嚇しようとする勢力の動きはそれに乗じたものだ。安倍晋三首相は「私は政局の渦中にいるから、自民党に任せる」と改正論議の先頭に立つことを控える姿勢もみせる。だが、自らの信念に基づき、改正の具体論を国民に語ることが不可欠である、としている。

日本経済新聞・社説
憲法に時代の風を吹き込むときだ

日本国憲法が公布されて3日で70年を迎えた。憲法の制定過程から、9条にからんでの自衛隊の存在や安全保障のあり方など、さまざまな議論を重ねながら、いちどとして改正されることなくここまで来た。7月の参院選をへて、衆参両院で「改憲勢力」が改憲の発議が可能な3分の2を確保した。改憲案を検討する衆院の憲法審査会もようやく論議を再開する。古希を迎えて憲法もいよいよ新たな段階に入ろうとしている。昨年の安全保障関連法の成立により、皮肉なことに改憲の本丸である9条改正はとりあえず必要性が薄れてしまった。緊急事態に備えるための改憲は、自然災害で国政選挙ができなくなった場合の対応など、条文を触らないとできないものに限るべきだろう。広い範囲で政府に権限を認めるのは避けた方がいい。国会の憲法審査会の運営はもたもたしている。議論がどこまで進み、いつになったら改憲案の発議から国民投票まで行くのか、とても見通せる状況にない。政治の駆け引きをつづける与野党議員らは、正装で流れる汗をふきながら憲法論議に向き合った先人の姿に思いをはせた方がいい、としている。

毎日新聞・社説
憲法公布70年 土台を共有しているか

このところ顕著なのは、自由や人権、民主主義といった価値を先駆的に追求してきた国々の揺らぎだ。1年前に大規模テロが起きたフランス。難民の受け入れできしむドイツ。欧州連合から離れる英国。そして5日後に大統領選を迎える米国。ひるがえって日本はどうだろう。所得格差の拡大やポピュリズムの浸透は各国の動向と無縁ではない。きょう日本国憲法は公布から70年を迎えた。地球規模で潮流が大きく変化する中での節目である。憲法は国民が国家という共同体で幸福に暮らしていくためにある。権力が国民を管理する手段でもなければ、単なる権利章典でもない。大切なのは、現行憲法の果たしてきた歴史的な役割を正当に評価したうえで、過不足がないかを冷静に論じ合う態度だろう。まずは各党が憲法とは何か、その土台を共有することだ。左右の極論はその障害になる。節目にあたってこのことを強く訴えたい、としている。

読売新聞・社説
憲法公布70年 新時代に即した改正を目指せ

憲法はきょう、公布から70年を迎える。この間、日本の社会や国際情勢は劇的に変化したのに、憲法は一度も改正されていない。新たな時代に的確に対応できるよう、国の最高法規を見直すことは、国会の重要な責務だ。70年間も放置してきたのは、不作為だと指摘されても仕方あるまい。与野党は、今月10日の衆院審査会の再開で合意した。実質的な議論は1年5か月ぶりだ。臨時国会では、憲法制定の経緯や立憲主義などの自由討議が中心で、改正項目の絞り込みは先送りされる。自民党は、2012年憲法改正草案を提案しないと決め、野党に歩み寄った。現実的な判断と言える。少数派の主張にも配慮し、審査会の議論をリードすべきだ。今後の議論の焦点は、具体的な改正項目である。緊急事態条項や、環境権など新たな人権の追加は、憲法制定時には想定されていなかった。大災害時の首相権限を強化し、効果的な救援を可能にすることは優先度の高い危機管理上の課題である。国会議員の特例的な任期延長とともに、議論を深めたい、としている。

全紙の社説が憲法改正でまとまった。新聞の感覚が、国政と乖離している気がする。隙間を生める話題に憲法改正?いや。アメリカの大統領選挙があり、韓国にも不穏な空気が流れている。国会はTPPの採決が目前。いくらでも話題はある。文化の日に憲法を…と節目で考察を促すほどヒマな状況ではない。
いま国民が憲法改正へ意識を持っているかといえば、昨年より萎えているのではないか。安倍政権が選挙で勝利してから、意気込んでいた人たちと、警戒した人たちがいたが、政府が優先したのは奇妙にも経済だった。天皇陛下の意志が伝わり、憲法を変えるなら、皇室の部分を先にしなければならない状況。新聞が意気込むような憲法改正の機運は、すでに通り過ぎた後のように思える。
それは、変えなくてもいいとも、このまま放置せよというのも違う。むしろ、皇室のために建設的な議論を急ぐ時期だと思える。変えたい人たちが、あえて変える機運を急ぐ理由を改めて問いたい。盛り上がっているのは新聞だけではないか?

Wall Street Journal
FRB、12月利上げの可能性を新たに示唆 (2016.11.3)

米連邦準備制度理事会(FRB)は2日、政策金利を据え置き、12月に予定する今年最後の政策会合での利上げ見通しを新たに示唆した。FRBは連邦公開市場委員会(FOMC)後に公表した声明で、インフレが強まりつつある兆候を指摘し、来月にも利上げする構えがあることを示した。また、利上げにあたり「さらにいくつかの証拠」が必要なだけだとして、今年最初の利上げに対する障害が少ないことをほのめかした。FOMCの声明では「委員会はFF金利を引き上げる根拠が引き続き強まっていると判断した上で、当面は委員会の目標に向けた進展が継続しているという、さらにいくつかの証拠を待つことに決めた」とした、としている。

どれだけ政治と中央銀行は独立していると言っても、混乱した大統領選挙の前に何を言っても無意味だ。マーケットは不確実性が高まっているのを認識ている。落ち着かない。どちらが大統領になっても、その後の政治がどうなるかはもう見えはじめている。クリントン氏になれば、FBIと司法省、そしてメディアが騒ぎつづける。そのたびに支持率は下がる。トランプ氏になれば、すべてが思い付きのように進む。どちらにしても最悪。最悪の大統領選挙の依頼は、最悪の現実かもしれない。

人民網日本語版
人権の進歩する中国に世界から大きな期待かかる (2016.11.2)

2006年に発足した人権理事会は、国連で人権事務を全面的に担当する最も重要な機構であり、国連総会の選挙で選ばれた47構成国によって構成されている。中国が繰り返し構成国に高得票数で選出され、再び再任を果たしたことは、中国の人権をめぐる対外交流における注目点となる。中国共産党と中国政府は一貫して人権を尊重・保障し、人権の普遍性という原則を中国の実際に結合することを堅持し、経済社会の発展の推進や人民の幸福の増進、社会の公平正義の促進、人権の法治保障の強化、経済・社会・文化の権利と公民・政治の権利の全面的で協調的な発展を促進することは、人民の生存権や発展権の保障水準を大きく高め、中国の国情に合った人権発展の道を探り出した。現在の世界は、発展途上国の急成長を目にすると同時に南北発展の不均衡の現実にも直面している。中国は、国連による「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の採択と実施を支援してきた。中国は、2030アジェンダの実施において率いる役割を果たしている、としている。

あまり聞いた事がない理事会だったので、少し調べてみた。

国際連合人権理事会 by Wikipedia
人権理事会 by 国際連合広報センター
人権理事会 by 日本外務省
国連人権理事会理事国選挙 by 日本外務省

組織としては高尚な目標の下に設立されている。選ばれた国が世界ですばらしい人権保護国家だということではないのは明らかだが、選ばれた中国が誇らしく感じ、中国国内の人権意識がさらに高まるのが理想的だ。できれば、特別にウォッチすべき国家に北朝鮮が入っている。彼らにどう助言していくか、もっとも理想的なのは中国の活躍だ。世界が望んでいる。その役割を果たせば、いま持っている誇りよりさらに高い評価を得られるだろう。

Financial Times
国際舞台で派手に転ぶ中国人投資家 (2016.10.31)

中国企業は今、世界に打って出ることを促す「走出去」という中国政府の通達の実現を追求しているが、驕りたかぶって独りよがりな自己欺瞞の才能にかけては、少なくとも欧米の投資家たちに引けをとらないことが明らかになりつつある。2015年半ば以降、400億ドル近い中国のM&A(合併・買収)計画が葬り去られた。安全保障と競争の面から各国政府が懸念を募らせていることが主な原因だ。この数字には、半導体製造装置メーカーの独アイクストロンに対する6億7000万ユーロの買収提案は含まれていない。ドイツ政府は10月、「これまで把握していなかった安保関連の情報」を入手したことで、先に出していた承認を撤回した。中国自身の企業文化は、欧米企業と協力する習慣という意味で多くを与えてくれない。トップが常に、長を意味する「總」として知られる国において、企業のヒエラルキーに対する極端な敬意は息が詰まるような環境を生むことがある。最高経営責任者(CEO)が海外M&Aについてすべての決断を下すことにこだわる場合は、特にそうだ。胡錦濤・前国家主席が接近した西アフリカのガボンは、両国関係の冷え込みを受け、ベリンガの鉄鉱石鉱床を開発する35億ドル規模の中国プロジェクトを廃止した。中国から650億ドルの開発融資を受けたベネズエラでは、資金不足のために、総工費8億ドルの高速鉄道建設などのプロジェクトが障害にぶつかった、としている。

今回もまた、期待されていた神話は嘘だったことが証明された。「中国だけは特別」という誤解。一党独裁だから、世界最大の人口だから、華僑の経験があるから…すべてはミス・リードだったと後悔する日は近い。日本が世界で称賛されたときもそうだった。うまくいっている時は、誰も疑わない。陰りが見えた時、複雑な詭弁は時として受け入れられる。そして…誰もいなくなる。実力だけが真実に戻る。日本は、それでも勤勉さとわずかな技術力で生き長らえている。そろそろ、この賞味期限が切れそうだ。少なくとも、時代への追従力は感じられない。中国はいま、何を持っているだろうか?

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