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2747.報道比較2016.9.30

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アメリカ大統領候補は終わっていると思ったが、議会はさらにイカれている。この衰退レベルは想像以上だ。

Wall Street Journal
オバマ氏の拒否権覆した議会 (2016.9.29)

上院(97対1)と下院(348対77)は28日、オバマ氏がテロ支援者制裁法案(JASTA)に対して行使した拒否権を覆した。これは、テロ犠牲者の遺族が攻撃に関係する外国政府を提訴できるようにする法律だ。オバマ氏は拒否権行使に際するメッセージで、主権免除という外交原則に反するこの動きが、テロに関する「重要な判断」を大統領から奪い、裁判所や訴訟当事者に渡すことになると正論を吐いていた。今回の法律にはそうした制限がなく、法廷弁護士の説得を受けた裁判官が外国政府に責任があると判断するだけで提訴に動ける。弁護士たちは米国や外国の政府に文書や証言を請求するという無限の楽しみを味わえるが、おかげで米国の外交と安全は複雑な状況に置かれることになる。法案提出者は、対象を9・11テロの犠牲者に限定する文言の挿入といった妥協を拒絶した。このことは真の狙いが弁護士業界の強化にあることを示している。サウジは米国に保有する資産が訴訟の担保になることを避けるため、少なくともその一部の売却に動くかもしれない。また、米国の当局者に報復的措置を講じる国が出ることも考えられる、としている。

OPECが前向きな驚きのニュースをくれた次の日に、アメリカはまた政治が嫌われる動きをしている。財政破綻の時のバカバカしさに似た、民主主義の制度不良を利用した議会のパフォーマンスだ。しかも、次の大統領候補二人は、この拒否されたことを支持しているらしい。法曹界をアメリカの国益より優先する議員と大統領候補。アメリカの劣化は想像以上だ。これではテロは終わらないし、むしろ好感度は下がる。さらに敵をつくり、交渉にはハード・ネゴシエーションばかりのアメリカに様変わりしていきそうだ。
これで行動が伴えばサウジアラビアとアメリカの関係はさらに悪化する。世界がアメリカから逃げていく。

人民網日本語版
グローバル・ガバナンスへの発言に自信を深める中国 (2016.9.29)

中国は認識を日増しに深めている。グローバルな試練の増加にともない、グローバル・ガバナンスの強化、グローバル・ガバナンスシステム変革の推進がすでに大きな流れとなっている。これは様々なグローバルな試練への対処に関わり、国際秩序と国際体制の規則策定、方向定めに関わる。これと同時に、国際的なパワーバランスの深い変化に伴い、グローバル・ガバナンス問題における新興国と途上国の発言力が高まっている。中国が最大の途上国及び急速に発展する大国として、グローバル・ガバナンス及びその変革に積極的に尽力するのは、歴史の潮流に順応した行動であり、歴史の潮流を促すものでもある。中国は行動の責任感を強めている。2015年の国連創設70周年関連サミットから、2016年のG20杭州サミットまで、ラオスでの東アジアサミットから第71回国連総会関連のハイレベル会議まで、中国の指導者は国際的な場でグローバル・ガバナンスにおける中国の立場を全面的に、踏み込んで明らかにし、中国の案を示してきた。中国の理念の影響力は日増しに拡大している。「共に協議し、共に構築し、共に享受する」は中国のグローバル・ガバナンスの核心的理念であり、各国の協力・ウィンウィンを追求している。パリ気候変動協定は中国と米国などが「共に協議」した結果であり、「一帯一路」(the belt and road)イニシアティブは沿線国の発展戦略との連結、発展計画との相互補完、「共に建設」「共に享受」を重視している、としている。

アメリカの次のリーダーは、オバマ氏よりさらに与しやすい相手。世界はそう見ているだろう。そんな中、中国は御託は十分だが、内実はまるで見えない。衰退していくアメリカを避ける兆候は強まるだろうが、儲からない自由のない国には最初から興味さえ湧かない。いくら政治がグローバル・ガバナンスと言おうが、国内のガバナンスさえままならないのを見れば、冗談としか思えない。国籍への感覚は、世界でも異なるだろうが、やがて会社を選ぶように国を移る時代になるのは十分に想像できる。国が税やサービスで競い、良い場所だとアピールしなければ、豊かさが維持できない時代はもうすぐだ。そんな時代に、アメリカの政治は崩壊し、中国からは自由が完全に消えている。いくら大きさだけ誇っても選ばれないだろう、これでは。

日本経済新聞・社説
長引く原油安が促したOPECの減産

石油輸出国機構(OPEC)はアルジェリアで開いた会合で、加盟14カ国の原油生産量を日量3250万~3300万バレルに抑えることで合意した。8月の生産量と比べ最大で約75万バレルの減産となる。OPECが減産を決めたのは2008年以来、8年ぶりだ。14年に原油価格が急落して以降、市況立て直しへ具体策を打ち出せなかった加盟国が初めて歩み寄った。産油国と消費国の双方に望ましい原油市況の実現への一歩となることを期待したい。消費国にとって原油安の恩恵は大きい。だが、産油国の不安定化は世界経済にとってリスクだ。原油市場の秩序回復へ、OPECが示した結束を評価したい。ただし、需給緩和の効果は慎重にみる必要がある。OPEC全体での生産量の抑制は決めたが、加盟国別の減産量は11月の総会で決める。核問題をめぐる経済制裁が解除されたイランは、制裁前の生産水準への回復を求めている。ここ数年の供給過剰は米国でのシェールオイルの急速な増産がきっかけだ。中東産原油に比べ生産コストの高いシェールオイルは価格急落により、生産量が頭打ちになった。だが、原油価格が上昇すれば増産に転じ、OPECの減産分を帳消しにしかねない。シェールオイルの動向も注視が必要だ、としている。

毎日新聞・社説
OPEC「減産」 影響力には限界がある

主要産油国など14カ国が加盟する石油輸出国機構(OPEC)が、生産量の新たな目標を決めた。最近の実際の生産量を下回るもので、先物市場では、予期せぬ約8年ぶりの「減産合意」に原油価格が急騰した。世界的な供給過剰により価格が暴落したにもかかわらず、足並みをそろえられなかったOPECが減産合意にこぎ着けたのは大きな変化だ。とはいえ、これで原油価格が上昇し続けると見るのは早計だろう。何より価格の本格上昇を困難にしそうなのが、世界の原油市場におけるOPECの影響力低下だ。ロシアなど非加盟の主要産油国が、歩調を合わせて減産を実行する必要があるが、協調の保証はない。そして、北米のシェールオイル台頭がある。技術革新により生産量が格段と増加したシェールオイルは、米国をサウジアラビアやロシアと並ぶトップ級の産油国に押し上げた。価格の決定権は今や市場が握る。消費国はもちろんのこと、生産者が多様化する中、主要な産油国でさえ、かつてのように価格を動かせないのが実情だ。限界のある生産量の調整より、極端な価格変動の元を注視すべきだ、としている。

日経が一般紙のような地政学リスクを語り、毎日が経済的な評価をしている。立場が逆転したような内容や、数々の情報を見ても、11月まで原油価格は乱高下を誘発するだけになりそうだ。私が少しだけ原油のマーケットの動向を眺めていて思うのは、いまの価格の半分は投機だと思う。その意味では「ここから先のオイルは上がる」と思わせることが重要で、産油国が結束する印象は、確実に伝わった。イランとサウジアラビアが、自国のエゴより産油国全体の事を考えるなら、アメリカやロシアが自国優先で産油国の結束を乱すとは考えにくい。個人的には、プットのポジションを持っている以上、下げて欲しいのは山々だが…カネよりは平和がいい。

朝日新聞・社説
東京五輪 司令塔が不可欠だ

2020年の東京五輪・パラリンピックの経費について、東京都の調査チームが小池百合子知事への報告書をまとめた。総費用が3兆円を超える可能性を指摘し、ボート会場の変更など施設の見直しを求めた。小池氏が検討する姿勢を示したのに対し、大会組織委の森喜朗会長は「(計画を)ひっくり返すのは難しい」とさっそく難色を示した。膨らむ予算に、関係者のバトル……。五輪を巡って繰り返されるそうした状況に、報告書が本質的な問題としてあげる「司令塔の不在」が表れている。つけを払わされるのは都民だ。組織委の収入は5千億円が限界とされ、不足分は都にふりかかる仕組みになっている。ここは小池知事が前面に立つべきだろう。五輪を開催する20年に東京は人口減に転じる。巨額のつけを丸々背負えば、都民の暮らしを支えつつ首都の魅力を保っていけるのか、大きな影がさしかねない。国も傍観者ではいられない。安倍首相はリオ五輪の閉会式でマリオに扮して東京五輪をPRし、国会では「必ずや、世界一の大会にする」と述べた。2回目の五輪開催で、成熟都市での運営モデルを示す。見直しへの最後のチャンスとして、提言と向き合うべきだ、としている。

産経新聞・社説
五輪計画 仕切り直しを躊躇するな

2020年東京五輪・パラリンピックの開催費用を検証する都の調査チームが、競技会場となる3施設について、建設中止を含む抜本的な見直し案を小池百合子都知事に報告した。大会経費は推計3兆円を超える可能性を指摘し、コストの削減を提案している。小池知事も「しっかりと受け止めたい」とし、代替地開催などを検討する考えを示した。五輪準備をめぐっては、新国立競技場の建設計画や大会エンブレムが白紙撤回されるなどの不手際が続いた。小池知事は28日の所信表明演説で「都政は都民の信頼を失った」と述べたが、それは五輪準備も同様だ。都や組織委、スポーツ界、国の役割分担が不明瞭で、一連の不祥事でも責任の所在は常にあいまいだった。小池知事は「都民ファースト」を基本姿勢に掲げるが、五輪招致時の理念であった「アスリート・ファースト(選手第一)」も忘れてはならない。選手は、華美で豪勢な施設を求めていない。必要なのは良好な競技環境と、観衆の興奮である。このことを判断材料の第一に据えてもらいたい、としている。

読売新聞・社説
東京五輪施設費 野放図な膨張は許されない

東京都の小池百合子知事が設置した都政改革本部の調査チームが、五輪費用などに関する報告書を公表した。総費用が「3兆円を超える可能性がある」と警鐘を鳴らした。東京五輪の総費用は当初、約7340億円と試算されていた。だが、計画が具体化される中で大幅に膨張する実態が分かった。大会まで4年を切り、小池氏は「見直しの最後の機会になるかもしれない」と強調した。多額の公費が投入される以上、費用を可能な限り縮減するのは当然だ。政府、都、大会組織委による準備体制について、報告書は「社長と財務部長のいない会社と同じ」と批判している。大会準備を一体的に進めるためには、責任の所在を明確にすることが急務だ。丸川五輪相と小池氏、森氏は、角を突き合わせるのではなく、協力し合って、五輪を成功に導く重い責任を負っている、としている。

以前から、呆れるほど問題が連続するオリンピック。リーダー不在の奇妙さがまた際立った。3兆円の経費がかかると言い出した調査チームとは、どこが依頼した、どの予算だろう?小池氏に報告したと言うことは、東京都が依頼して、東京都が関連するコストだろう。しかも「堅く見積もって」らしい。その根拠は判らないが、まだ膨らむかも?の違和感。会場の多い東京都がかなりの負担を強いられるとして、五輪のための大臣がいるらしいが、その組織は何をしているのだろう?なんの予算も持たずに?行政の仕事だから予想はつくが、国がやるのは海外、オリンピック委員会、競技や放映権。東京都は、会場と都内の運営ということだろう。となると…国は派手にやりたい、7000億もあればできると言っていたら、作る、仕切るとなったら3兆円かかります、と見積もりが出てきたようだ。作る側は予算取りだから多めに言っている可能性はあるとしても、ケタが違うのレベルではない。
責任者がいないと、大抵はこうなる。いまの雰囲気なら、小池氏は払わず「カネがかかるなら、外でやって」と、会場を手放すことなど、平然と了承するだろう。都民も支持する雰囲気。会場を宮城県に移す案が出ているらしい。
この件でも、石原氏は相当無責任な発言をしていた。森氏、丸川氏が支持を得られるとも思えない。2年間やってきたと言っているが、ロゴが、会場が、費用が…リーダーシップも、責任も、まるで見えないのだから。少なくとも、今は小池氏の方がまともに仕事をしている。またどこかで風向きは変わるものだが、いまの国政のリーダーシップでは、2020年までに小池氏と対峙できる人はイメージできない。国はどこからカネを出すつもりだろう?税を使うとなると、相当な批判を覚悟しなければならないだろう。

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