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2718.報道比較2016.9.1

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9月。荒れる?とマーケットのまわりで警戒する時期に突入。イベントが尽きない。

産経新聞・社説
築地移転 「待った」は妥当な判断だ

毎日新聞・社説
築地市場 納得のできる手続きを

なし崩しを止めた。それだけで十分にリーダーシップを感じる。日本人は、動き出したものを止めるのが下手だ。毎日の論理は最たるものだ。止めるとカネがかかるから動かせ、ビジョンがないなら動け、とは、動かして後で取り返しのつかない事態になることを否定する、典型的ななし崩しの論理だ。原発には反対をヒステリックに唱える毎日の感覚が理解できない。立ち止まって、冷静に考える。疑問がクリアになるまで動かない。この当たり前を取り戻しただけでも一歩前進だ。

日本経済新聞・社説
「アップル」が示す国際課税競争を憂う

最初に、課税逃れとして数々の企業の名前が上がった時、矛先は企業に向いていた。だが、消費者に製品を販売し、ブランドが極めて重要な時代に、国際的に活躍する企業が、税率だけで貪欲にペーパー・カンパニーを作った可能性は低い。やるからには相当の検証を行い、今回のような事態になった時の論理武装まで想定して動いたはずだ。つまり…これだけグローバル・カンパニーに数々の課税軽減の策がとられている理由は、反発しているアイルランド政府からの売り込みも大いにあっただろうし、合法と説明できる手法が業界に確立されていることを示している。アメリカ進出にデラウェア州という名を聞いたことがない人はいない。パナマ文書のリークでも「違法ではないが」の但し書きはついている。さらに世界は、法人税減税で必死に企業誘致している。やがてはイギリスも、そしてアメリカのいくつかの州も、似たような方法でタックス・ヘイブンに似た誘致をするだろう。
すでに、矛先は企業ではなく税制に向いている。ヨーロッパはこの決断を何に利用するつもりだろうか?

Financial Times
欧州サッカーに攻勢かける中国人投資家 (2016.8.28)

この記事を書きながら、ヨーロッパは自国のブランドが経済価値を生んでいることを喜んでいるに違いない。成熟と停滞を痛感している中国が、高付加価値なカネのなる木を、いま手元にあるキャッシュで買えるだけ買いたいと奔走する姿は、未来を見失ったカネ持ちの万国共通の姿だ。そこに、巧者が押し寄せている。同じことを世界はずっとしてきた。こんな話が中国から聞こえなくなった時、次はインドが同じような嫉妬を受けるのだろう。それでもスポーツが汚れなければそれでいい。

Wall Street Journal
中国外交のDNAに刻まれた「受動的攻撃性」 (2016.8.31)

いいコラムだ。人生にも参考になる。私は、コンサルタントという職に20代の終わりから関わった頃、よく紹介する「ハーバード流交渉術」というビジネス書の古典を読んだ。交渉にはテクニックがあり、意図的に感情や環境をコントロールすることは、戦術として良くあることだ。そして、もう一冊、自己啓発本としてこちらも良く聞くカーネギーの「人を動かす」を読んだ。こちらはテクニックよりも、マインドセットの話だ。良くも悪くも、人を動かすのは信念だ。テクニックと信念。両方がうまく機能しなければ、事はうまく進まない。
中国の手法が見えているなら、このテクニックには乗らないことだ。このコラムに書いてあるとおり、彼らは「偽りのジレンマ」で選択を強制する。選ぶ答えのベストは「本当のウィン・ウィンになる新たな選択肢の提示」、選択した見つからない時は「どちらも選ばない変わりに、相手の欲しかったものも取り下げる」だ。
日本人も交渉が下手で追い込まれる人が多い。どちらかを選べ。誠意が足りない。その選択肢は私を怒らせる。このあたりの脅しは、交渉にあるテクニックだ。しかも期限を決めたり、わざと怒りを見せるのも、テクニック。技術には技術で返し、相手が欲しがっているものを見極めるべきだ。相手のペースに合わせる必要などない。

人民網日本語版
協力・ウィンウィン、包摂的発展を実現 (2016.8.31)

前述のWall Street Journalのコラムを読んでから、人民網のこの主張を読むと、笑ってスルーしたくなる。中国が良く使うウィンウィンという言葉は、「自国に利益がないことはやらない」と同一だ。彼らはまだ、投資に余裕をもてるほど豊かではない。貪欲で、徹底的に利益を追求する投資だ。ここから先、その投資の効率が一気に悪くなる。その現実を見た時、中国はどう動くだろうか?イノベーションにかかるコストは、人の真似をする時とは比較にならないコストを要する。その準備は、まだまったくできている気がしない。

朝日新聞・社説
台風10号 水害の怖さ再認識を

一昨日も似た論調で朝日は台風を取り上げていたが、今日は先日の天候への注意喚起ではなく、高齢化社会の防災対策という視点が感じられる。たしかに自治体の対応はマニュアルに則るため、臨機応変さが不足しがちだ。だが、そろそろ自治体任せの災害対策だけでは、高齢化していく社会構造は絶え切れないだろう。健康な一般高齢者は、自力で生き残る対策が前提になるだろう。自治体依存でいると、不満ばかりが募る結果になる。頼らない姿勢がいる。一方で、認知症、不自由がある高齢者には、積極的な支援が必要なのだろう。なるべくコストを抑えて、手軽に状況確認できる方法を、さらに一歩進める必要がありそうだ。いまの高齢者はITとは相当に距離がある。教育できるならぜひすべきだし、できないなら、何かシステムが必要だ。こどもに学校があるように、高齢者にも何らかの社会の拠り所があれば、孤立は避けられるのではないだろうか。

読売新聞・社説
概算要求 特別枠を成長実現につなげよ

安倍政権になってから、つけた予算にどれだけの成果があったのかの検証は疎かになっている気がする。また、意味不明に予算規模が増えている感覚も強い。一億総活躍のため?バラマキなら何でも通りそうな政策に感じる。AI研究も、外国人の受け入れも、行政が予算を取ってやるのではなく、規制を緩和して民間にやらせるのが適切ではないだろうか。リニアでさえ、当初はJR東海がすべて自社コストでやると言っていた。カネは企業に溜まっている。借金ばかりの国に税を集めてやる価値があるのか不明だ。自民党型の行政スタイルの賞味期限は90年代に切れている。もう終わりにして欲しい。

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