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2614.報道比較2016.5.22

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G7の金融会合は、集まっただけの結果をまったく得られなかった。サミットは期待していいのだろうか?またマーケットが脅えはじめる。

産経新聞・社説
G7と政策協調 立場の違い越え結束示せ

仙台市で開かれた先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は、政策の足並みをそろえる難しさを再認識する場になったともいえよう。議論は、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に引き継がれる。立場の違いを乗り越えてG7の結束を示せるよう、安倍晋三首相には議長としての強い指導力を発揮してもらいたい。各国の政策の方向性には大きな隔たりがある。景気をてこ入れする財政出動に前向きな日本と、財政規律を重視して構造改革を優先するドイツや英国との溝は、先の首相の訪欧時と変わりはない。財政出動は各国の判断である。日本には円高が景気を下押しすることへの危機感、米国には大統領選などの事情があろう。だが、両国が為替政策で正反対の認識を示し続けるようでは、その隙を市場に突かれるばかりである。政策協調をめぐっては、リーマン・ショック後にG20が大規模な財政出動で歩調を合わせた例がある。足元の経済は当時ほどの危機ではないというのが多くの見方であり、同様の強力な協調行動を期待するのは現実的ではない.それでも、政策の方向感がばらばらなまま放置するしかないならば、G7の存在意義すら問われかねないと認識すべきである、としている。

毎日新聞・社説
G7と世界経済 目先の対策から脱却を

何とも結束の感じられない主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議だった。焦点の世界経済に関する「一致点」は、G7各国が、それぞれの実情に合わせ、必要な政策をバランス良く実施していく、という反対のしようがない内容である。為替や財政政策をめぐっては、主要国間の姿勢の違いがかえって鮮明になった。円高に警鐘を鳴らしつつ、再び財政出動に軸足を置こう、というのが安倍政権の戦略なのだろう。だが、国の債務残高がG7で突出している日本が、財政出動で需要を創出しようと提案していることを各国はどう受け止めているだろうか。各主要国内でも地球規模でも大きな問題となっている貧富の差の拡大にどう対処していくか。政治の安定にも関わるこうしたテーマこそG7が取り組むべき課題だろう。今の為替水準が適正かどうかで意見を戦わせている場合ではあるまい、としている。

読売新聞・社説
G7財務相会議 サミットで協調さらに深めよ

仙台市で開かれた先進7か国(G7)財務相・中央銀行総裁会議は、世界経済の持続的な成長を牽引していくため、金融政策と財政出動、構造改革の三つの政策手段を総動員することを確認した。G7各国は世界経済について、一時期より市場は安定したが、英国の欧州連合(EU)離脱問題などで先行きの不確実性は増しているとの認識を共有した。焦点だった機動的な財政出動を巡る議論では、積極的な日米と、財政規律を重んじる独英の溝は十分に埋まらなかった。多くの国から「財政出動はむしろ質が大事だ」といった声も相次いだという。各国の事情に応じて、成長に資する「質の高い投資」をどう促進していくか。今週の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)では、議長の安倍首相の主導で、議論を深める必要があろう、としている。

朝日と日経は、バカバカしくて後回し、ということだろうか?朝日がもんじゅ、日経はウナギに1本目を譲っている。なんのために先進国の7つが集まったのか…という印象だ。何も決められないなら、集まらなければいい。世界中が嗤う失態だ。
日本はドイツを説得できる材料もなく、また借金を重ねる財政で、やがて破綻すると失笑されるしかないようだ。国債を大量に持たれ、ドル安に進むなら何でもいいアメリカ、同様に借金地獄のフランスやイタリア以外、財政出動に理解を示す国はいなかった。選挙のために増税を先送りして財政赤字のさらなる増大の後方援護を願った日本だが…見透かされている。アベノミクスの賞味期限は、完全に切れたのが明白になった。

朝日新聞・社説
もんじゅ やはり廃炉にすべきだ

高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について検討している文部科学省の有識者検討会が先週、報告書案の議論に入った。しかし、報告書の原案は具体的な運営主体について記さず、「研究開発段階炉の特性を踏まえた保全計画の策定・遂行能力がある」「社会の関心・要請を適切に反映できる」など、当たり前で従来も言われてきた条件を示すにとどまった。年間200億円もの維持費がかかり、巨額になるのが必至の安全対策費は現時点で試算すら出せていない。もんじゅは、やはり廃炉にすべきだ。最大の問題は検討会でも指摘が出た通り、費用対効果の議論をしていない点だ。政府がもんじゅの旗を降ろさないのは、核燃料サイクルに影響が及ぶことを警戒しているからだ。しかし、サイクルはもはや虚構に近い。政府がそう認めれば、各地の原発が抱える大量の使用済み燃料の処理問題が一気にクローズアップされるのが必至だ。それをごまかそうともんじゅを抱え続けるのでは、あまりに問題が大きい。廃棄物処理の研究は基礎段階だから小型実験炉で十分だし、その方が効率的だ。もんじゅを延命する理由にはならない、としている。

さっさと廃炉で国民の意志は固まっているのではないだろうか。もはや政治問題にさえなっていない気がする。この程度の決断さえ安倍氏はできないのだろうか?

日本経済新聞・社説
ウナギの資源危機は去らず

絶滅が心配な生物の国際取引を規制するワシントン条約締約国会議の事務局は、今秋3年ぶりに開く会合の議題を公表した。日本の消費量が多いニホンウナギや太平洋クロマグロを新たに規制対象に加える議案の提出はなかった。アジア地域に生息するニホンウナギの資源管理は日本や中国、韓国、台湾が2012年から枠組み作りを協議している。だが、養殖施設に供給する稚魚の数量制限には中国などが難色を示し、厳格な管理は実現できていない。協議に参加していない香港を経由し、大量の稚魚が日本に輸入される現状も指摘されている。ウナギは人工稚魚の生産も難航しており、アジア地域で年間3億匹必要とされる養殖用稚魚の供給はすべて天然資源に依存している。日本は各国・地域と協力し、資源管理の徹底と取引の透明化を急ぐべきだ、としている。

G7より大事なウナギ…すでに日経は日本の財政破綻は想定内なのだろうか?
絶滅危惧種と言われながら、スーパーマーケットの店頭に、多少の価格上昇でもいつでもウナギが並んでいる理由が、これで見えた。パナマ文書といっしょだ。合法だとしても、それで誠実と言えるだろうか?日本に大量の外国人が渡航している中、平気で食べているじゃないか!と言われる可能性は高い。食べられないのは残念だが、規制した方がいいのではないだろうか?いまのルールが、さらに乱獲を助長している気がしてならない。

Wall Street Journal
6月利上げリスク、FRBの警鐘ようやく伝わる (2016.5.19)

米連邦準備制度理事会(FRB)関係者らはここ数週間、6月に再び利上げする可能性があることを投資家に気づかせようと警鐘を鳴らしてきた。今週になってようやく投資家に意図が伝わった。米国市場では株式や債券、多くのコモディティー(国際商品)が売り込まれた。ダウ工業株30種平均は取引序盤の上昇分を解消し、2年物と10年物の米国債利回りは1営業日の上昇幅としては年初来最大を記録した。こうした市場の動きは、投資家がようやくFRB関係者らの警告に耳を傾け始めたことを示している。だが、投資家やアナリストは、債券利回りとドル相場の上昇が続けば、金融環境の引き締まりや株買い意欲の減退につながる可能性が大きく、そうなれば当局は利上げをいっそう正当化しづらくなると警鐘を鳴らす。世界の景気見通しも引き続き弱い。中国景気への懸念が再燃しているほか、6月のFOMCの1週間後には英国で欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票が実施される。このため、資金運用担当者の間では利上げは時期尚早との声も聞こえる、としている。

6月利上げはない。マーケットのコンセンサスは、3月から終始、そうだった。サミット後、場合によってはFRBは強気の姿勢を見せる可能性を示唆しはじめた。彼らが見ているのは、11月までの2016年だ。後半に笑うためなら、夏前に一度、大きな下げがあってもいいと判断する可能性が出てきた。中央銀行の顔色ばかりを見ているマーケットは、週明けにどんな反応を見せるだろうか?

人民網日本語版
G20、イノベーションによる成長の青写真を描く (2016.5.20)

G20の任務は世界経済の成長促進であり、イノベーションは世界経済の持続的成長の原動力だ。深い調整の中にある世界経済において、イノベーションによる新たな需要のてこ入れ、新たな原動力の形成は重要性を増している。G20杭州サミットは「成長方式のイノベーション」を初めて中心議題の1つとし、改革・イノベーションを重視し、新たなチャンスを切り開き、捉え、世界経済の中・長期的成長力を高めることを目指す。世界で最も発展の活力とイノベーションの潜在力を備えるG20は経済・社会発展に対する科学、技術、革新の重要な役割を十分に認識し、国家イノベーション戦略を次々に定めている。中国はイノベーション、協調、エコ、開放、共有という5大発展理念を打ち出し、イノベーションを国家発展の全局における中心的位置に据え、イノベーション駆動型発展戦略の実施を加速している。米国は『米国イノベーション戦略』を発表し、新時代の革新戦略を通じてイノベーションの動向と発展のすう勢を把握し、先進的製造業の発展に力を入れ、重大な技術的ブレークスルーを促進し、持続的な経済成長と繁栄を実現しようとしている。日本は『我が国の中長期を展望した科学技術イノベーション政策』を発表し、新型のイノベーション体制の構築、超サイバー社会の発展、科学技術イノベーションと研究機関の科学技術イノベーション機能を強化する新たな戦略を打ち出した。G20杭州サミットを契機に、各国が科学技術、発展理念、体制・制度、ビジネスモデルなどの分野を含む全方位的なイノベーション協力を一層強化し、世界経済の共同繁栄実現を推進することを期待する、としている。

今回、人民網が伝えた各国の取り組みの中で、具体的なイノベーションの萌芽が見えている国は、残念ながらひとつもない。どれも現在進行形だが、まだ形になっていない。この時期の取り組みこそ、もっとも苦しく、産みの苦しみと呼ぶ時期だろう。アメリカの現場は、おそらくこの産みの苦しみから果実を得る体験を、誰よりも多くしている。どのタイミングで、見切りをつけるか。いつマネタイズするか。いつ世に見せていいのか。その体験が、中国はもっとも少ないとも言える。ならば挑戦者として取り組めばいい。そう割り切れば、中国は相当多くのチャンスを持っている。日本は、未だプライドが邪魔をする。オタクになってマーケットを失う。ドイツにも似た性格が見られる。世界は技術だけでは回らない。楽しさ、儲け、感動…そのバランスを取ることが、すなわちイノベーションだ。

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